424: トゥ!ヘァ! :2022/05/03(火) 18:59:12 HOST:FL1-119-244-228-153.kng.mesh.ad.jp
一発ネタ 逆転マブラヴ どうしてアメリカが死んでいるんですか?



「どうしてアメリカが死んでいるんですか!」

この一言から始まった今日の会合。
面子はいつもの転生者集団夢幻会。場所は東京のどこか。


「私にもわからん」
「どうして…どうして…」
「原作君も草葉の陰で泣いているでしょう」

関係者が次々と愚痴を言い始めたが、それも仕方ない。時は1990年代。
何せこの世界のアメリカはBETAによって既に更地にされており、カナダ、グリーンランド経由で北大西洋を渡ったネウロイにより欧州は原作と逆回りで戦場と化していた。


この世界の説明をしよう。時は20世紀。
史実とは違い何かめちゃでっかくなっている日本列島こと日本大陸が存在している世界である。

第二次世界大戦では日米ソ英とおまけの仏が仲良くドイツを粉砕したは良いが、その後に日米ソの実質三極冷戦の冷戦を続けていた。

そんな中で各国は国の威信をかけた宇宙開発に万進していたのだが、その過程で火星で奇妙なものを見つけた。
後にBETAと呼ばれる生体土木エイリアンである。

無論マブラヴのことを知っている日本は慌てて準備を開始したが米ソはやはり能天気。

その後BETAが月にやってきて月面戦争が開始され多少は米ソはシャキっと…しなかった。
むしろ国際対立のネタにしやがった。

日本が提唱した衛星軌道迎撃網開発の邪魔すらしやがった。そのせいで原作より速く迎撃網を設置できるはずが遅れに遅れてしまうという致命的な結果を招く。
米ソからしてみれば日本主導で開発された迎撃網で衛星軌道を網羅されるなんて悪夢なので仕方ないっちゃ仕方ないがその結果が第一号ハイヴことネブラスカハイヴの誕生であった。


そう。原作では中国ウイグルのカシュガルに着陸したBETAの降下ユニットが何の因果か北米のど真ん中に着陸したのである。

これは迎撃網の完成が遅れていたのもそうであるが、転生者のいる日本が中国方面ばっかり注目していたのもある。
そりゃ原作知識があるならカシュガルの方に目が行くのは当然と言えた。

しかしここではBETAの着陸ユニットは北米へと落とされた。
日本はすぐさま着陸したユニットへ核の集中攻撃を提案したが勿論アメリカは拒否する。

原作のカナダとは違い核保有国のアメリカ。無断で核を撃つと報復されて共倒れになりかねない。
それが出来ないのなら国連軍の派遣をと言ったがこれも拒否。WW2は一緒に戦った中だが、それ以前から太平洋の覇権を争ってきた日本を国内に招き入れるほどアメリカはお人よしではなかったのである。

そうして日米があーだこーだ言ってる間に着陸したユニットから出てきたBETAとアメリカ軍が激突した。

日本は以前から対空迎撃に使われる光線種出現の警戒を口酸っぱくして国際社会に言っていたが、無論そんなことを気にするアメリカ君ではないで舐めてかかって戦っていた。

初期の衝突においては原作の中国軍と同じく優勢に進めていた米軍であったが、これまた原作同様レーザー級の出現により空軍戦力が壊滅。

そこから先はずるずるとBETAの物量に押されていき、米軍は最終手段として国内での核兵器使用を解禁。
これにより一時期はBETAの侵攻を鈍化させることに成功したが、根本的な解決にはならずに、国内を蝕まれていった。

425: トゥ!ヘァ! :2022/05/03(火) 18:59:43 HOST:FL1-119-244-228-153.kng.mesh.ad.jp
無論日本も口を加えて見ていたわけではなく、国連軍名義で援軍を派遣しようと部隊を整えていたが、ここで最悪の事態が起こる。

更なるBETAの着陸ユニット襲来である。予想降下先は中国のどこか。
というわけで遣米軍を編成しながらも地上からの迎撃準備及び殆ど整っていないが自国分だけでもと整備し始めていた軌道迎撃網を使っての迎撃を行った。

結果だけ言うと中国が自らの配分をミスってまんまと北京にユニットが直撃したという間抜けで最悪の結果に終わった。

首都である北京がいきなり壊滅したので中国軍の指揮系統は麻痺した。
しかしアメリカでの教訓というのがあるので、仕方がないので日ソは容赦なく北京付近へと大量の核を叩き込んだ。

そして指揮系統が麻痺していやがる癖に同時に中国の幾つかの潜水艦やミサイルサイロから核が飛んだ。
後にわかったのだが、これは日ソの核への報復ではなく、BETAの迎撃とは関係なしに事前に決められていたことらしい。
党と音信不通となった場合は日ソへと核攻撃せよという実に冷戦時代らしい思考の命令であった。
因みにアメリカは既に目標から外されていたそうな。まあこの時期にはBETAとの戦いで酷いことになっていたからね。仕方ないね。


幸い左程数は発射されなかった。どうやら対BETA戦ということを考え弾道弾潜水艦乗りの幾つかが撃たなかったらしい。

そして撃たれた分の多くは用心していた日本が殆ど撃ち落とすことに成功はした。
そう殆どである。
一発はウラジオストクに着弾。一発は沖縄近海に着弾した。
幸い沖縄の方は弾道がずれたのか人口密集地域を外れ近海に着弾。核の爆風で起きた津波による幾らかの被害はあったものの、直撃した時ほどの被害は発生しなかった。
しかしソ連は違う。
極東ロシアにおける大都市ウラジオストクに直撃。これが壊滅。
幸い極東艦隊は港を出ていたが、それ以外は駄目であった。

これに激怒したソ連が中国への侵攻を開始。中ソ戦争が始まる。
日本も同じくふざけんな!と内心思いながらも沖縄周辺へのフォローと中ソ戦争への対応に追われ、北米への援軍派遣は有耶無耶に終わることとなる。



ソ連と中国の残党がドンパチして、その余波への対応に日本が四苦八苦している状況でも事態は進む。

アメリカは陥落し。駆けつけたNATO軍とカナダ、残存米軍によるカナダ防衛も失敗。
ハドソン湾から撤退し、パフィン島を経由してグリーンランドへのと撤退。
南部でも中米・カリブ海諸国連合及びメキシコ軍、残存米軍が抵抗を図るが敗北。
メキシコ防衛線は突破され、戦場は中米へと移る。

ロッキー山脈を立てにアラスカへ撤退する時間を稼いでいた米西部方面軍は南北の人類圏が陥落したことによりBETAからの圧迫が進み、メキシコ及びカナダ陥落から時を置かず陥落。
残余の米西部方面軍及び太平洋艦隊はアラスカへと撤退した。


この時期になるとアジア情勢が落ち着いたため、日ソも本格的な介入を開始した。
日ソ及び他の国々よる衛星軌道迎撃網も軌道に乗り始め、アメリカや中国に起こったようなBETAユニットの着陸は未然に防がれるようになった。

なお中ソ戦争においては、流石に中国全てを取られるのを嫌がった日本が介入し、北部を有するソ連支援の北中国と南部を有する日本支援の南中国へと分断された。

そして北京から回収された着陸ユニットの残骸に関しては日ソで折半した。



ソ連及び日本はアラスカへ集まる米軍への支援を決定。資金及び資材を多大につぎ込みアラスカ及びアリューシャン列島一帯を巨大な要塞地帯へと組み替えた。

米政府はソ連からカムチャツカ半島を、日本からは千島列島を租借し、両地域に政府機能と工業機能を移転することとなる。

426: トゥ!ヘァ! :2022/05/03(火) 19:00:13 HOST:FL1-119-244-228-153.kng.mesh.ad.jp
中米戦線においては日本が支援し、パナマを要塞化。南米からも戦力を引き出し、日本艦隊が支援する形の要塞群を形成することに成功する。


対してカナダから続く北極方面におかれた北大西洋戦線。
カナダを飲み込んだBETAはパフィン湾を渡りグリーンランドへ侵攻。
グリーランドにて待ち構えていたNATO軍と1年以上にも及ぶ激しい戦闘を繰り広げることとなる。

ここまでが1970年代の出来事。


そしてここからが1980年代突入である。
まず80年代に入り起こったのはバンクーバー協定の発効である。
原作より一年遅れて発効されたこの協定は対BETA戦の主導を名目上国連が行うようにするというやつである。
またBETA戦にて発生した鹵獲品の扱いも基本は国連に一括されることとなる。
原作より発効が遅れたのは中ソ戦争におけるぐだぐだと中国分割におけるあれやこれの処理に日ソが手間取っていたからである。


次に起こったのはグリーランド戦線の瓦解である。
単純に戦力不足で支えきれなくなったのが原因であった。
グリーンランドから撤退したNATO軍はアイスランドを飛び越し欧州へと撤退した。

途中のアイスランドはグリーランド戦の最中から国民や資本の国外脱出を行っており、代わりにNATO支援の下で国土の全面要塞化を実行。

NATO軍はアイスランド要塞で持久戦を展開しつつ、来る欧州決戦に備えて戦力の再編を行うことを決定した。

太平洋ではアラスカ方面への支援はソ連が、南米方面への支援は日本が担当することが大まかに決定し、それぞれへの支援が本格化することとなる。


世界がどうにか呉越同舟程度にはまとまろうとしている最中BETAの侵攻は変わらず続く。
パナマ要塞戦線は太平洋側からの日本艦隊の支援もあり、順調に機能していたが、この時期になりカリブ海諸国が立て続けに陥落。
キューバを始め、ジャマイカ、ハイチ、ドミニカと一月足らずで次々と落ちていき、カリブ海沿いにBETAの矛先は南米へと向き始めることとなった。

またカリブ海諸国が落ち始めたと同時期に北大西洋においてもアイスランドへBETA襲来。
NATO海軍やソ連海軍の援護もあり、現状ではどうにか持久できているが全土の要塞化が半端なこともあり、そう長い持久は出来ないと推測された。
事実アイスランド要塞はこの後次々と渡海してくるBETAの無停止攻勢に耐え切れず一月足らずで陥落することとなる。

そしてBETAは続けてフェロー諸島へ上陸。同諸島へとハイヴを建設し始め、イギリス本土決戦は時間の問題と見られることとなる。

そして英本土への上陸が始まった。持てる力をつぎ込みアイスランドの比ではない要塞化が行われた英本土要塞群はNATO軍の奮闘もあり激戦を続けたが徐々にBETAに押されて戦線が南下していった。

こうした事態を打開するためNATO軍は1981年に一大反攻作戦を開始。
英本土からBETAを叩き出すべく、死力の限りを尽くし、当初は戦線を押し上げることに成功したが、BETAの反撃に合い最終的には作戦は失敗。
戦力の過半を失ったNATO軍に抗う術はなく、数年は持つだろうと言われていた英本土要塞及びアイルランド支援要塞は1年立たずで陥落することとなる。

残存のNATO軍は這う這うの体でフランスへと撤退することとなる。

BETAは間髪入れず1982年になる前にはフランスへ上陸。フランス防衛線が開始されることとなる。
撤退したばかりのNATO軍にはフランスを防衛するだけの力は残されておらず、BETAによる塗り絵は加速はせど鈍足化する兆候は見せなかった。

そうして半年もしないうちに仏本土は陥落することとなり、1982年の最中には同時にベルギーやオランダと言った国々も陥落することとなる。
同時期にはシェトランド諸島を橋頭保にBETAは北欧にも進出を開始。ノルウェーが戦場となる。

427: トゥ!ヘァ! :2022/05/03(火) 19:00:58 HOST:FL1-119-244-228-153.kng.mesh.ad.jp
流石にこれは座していられないとソ連もWTOを率いて本格的な援軍の派遣を開始。
本気ソ連軍の情け容赦ない参戦もあり、西ドイツを戦場としながらもBETAの東進を防ぐことに成功する。

北欧方面においてもソ連とWTOの介入により戦場をスウェーデンに移しながらもどうにかそれ以上の東進を防ぐことに成功した。

対して南欧方面に関してはアルプス山脈を盾としたスイス及び残存NATO軍が防衛に成功。
スペインにおいてもピレネー山脈を盾とした防衛線維持に成功した。

ここまでが1983年の出来事。

どうにか一旦BETAの侵攻を止めることはできたものの、BETAの圧が弱まったわけではなかった。
フランスのオルレアンに新たにハイヴを建設したBETAは圧を強めていき、1985年には西ドイツが陥落。同時期に北欧戦線の後退も続き、ノルウェーから渡河してきたBETAに抗いきれずデンマークも陥落することとなった。

両国の陥落以降もBETAの侵攻は続き、トドメに陥落した西ドイツのドルトムントに新たなハイヴが建設され流石のソ連とWTO軍も危機的な状況となった1986年。
状況を打開するために遥々日本を始めとするアジアやアフリカ、中東からからの援軍を含んだ大規模な反攻作戦が実行された。

一大反攻作戦であるウラヌス(天王星)作戦が発令。
南米戦線を抱えているはずの日本ですら戦力を出し惜しみせず投入した正に人類による乾坤一擲の反攻作戦であった。

目標はドルトムントハイヴの攻略。ソ連は本国付きであった精鋭部隊の多くを惜しみなく投入し、日本は当時最新鋭であった第三世代戦術機部隊をお披露目した。

この作戦は世界初の出来事の多い戦いであった。
世界初となる軌道降下部隊の実戦投入。まだ試作でありながら投入された日本の無人機部隊。ソ連で噂になっていた魔女部隊の参戦。

何よりも人類初のハイヴ攻略成功という大成果を得たのだ。

戦線は西ドイツ及びデンマークまで押し返すことに成功し、BETA戦争開戦からこの方初めての大規模な人類領土奪還成功となった。

これによりBETAの戦力及び勢力を大きく削ることに成功した人類は一時的ながらも戦力を再編する時間を得た。

こうしてウラヌス作戦は大成功に終わり、欧州戦線は西ドイツラインまで押し戻すことに成功。以降1990年まで安定化が続いた。



話を戻し欧州で英本土陥落が決定的1981年末頃。
この時期に南米ではカリブ海諸国の殆どを飲み込んだBETAが、そのまま南米コロンビアへと上陸。
本格的な南米防衛線が始まる。
この頃パナマ要塞はまだ機能していたが、BETAがコロンビアへと上陸したことから遠からず後背が脅かされることが現実的となり、国連によってパナマ要塞の放棄が決定されることとなる。
パナマ防衛を行っていた国連軍はアンデス山脈へ撤退。どう山脈を用いた防衛線へと加わることとなる。

パナマを超えてやってきたBETAやカリブ海を渡りコロンビアへとやってきたBETA相手にアンデス山脈防衛線は良く機能したが、1980年代半ばにもなると西インド諸島が陥落しだすとBETAはベネズエラへも上陸を開始。

アンデス山脈防衛線はBETAに横腹を晒す危険性が出てきたため、戦線縮小を決定。
ベネズエラが陥落する前に同防衛線の部隊を組織的にエクアドル及びペルーへと撤退させることとなった。


ベネズエラやブラジルなど大西洋に面する南米諸国は良く戦ったが、海沿いからの支援が乏しいために効果的にBETAの上陸を阻止できずに加速度的に国土が削られていくこととなった。
日本も度々艦隊を大西洋側に送っているが、安定した拠点がないため安定した援護ができず、BETAの侵攻を防ぐだけの効果を発揮できないでいた。

対して太平洋側ではアンデス山脈に籠っていることと、日本率いる太平洋条約機構の援護もあり、戦線こそ縮小が続いたが組織だっての撤退し、戦力温存に成功している。

太平洋に面する南米諸国及び日本率いる太平洋条約機構軍はボリビアのアンデス山脈地帯を絶対防衛線と定めながらも、ペルー沿岸部の同山脈防衛線を維持し、南米におけるBETA戦力の誘因を図り、これに成功。
多少なりであるが、南米大西洋側への圧力を減らすこと貢献。この時期になると日本の艦隊がアルゼンチン周りで大西洋に進出することも成功しており、ブラジルへの安定した援護に成功。
東西からの援護もありブラジルは実によく粘ることとなったが、流石に根本的な解決とはならず1986年にはアルゼンチンやウルグアイと国境を接する南部領土を除き同国領土の過半が陥落することとなる。

428: トゥ!ヘァ! :2022/05/03(火) 19:01:34 HOST:FL1-119-244-228-153.kng.mesh.ad.jp
この時期に起きた出来事と言えば欧州のウラヌス作戦とその大成功である。

同作戦の成功に自信を持った日本は南米連合、太平洋条約機構軍、国連軍まで巻き込んだ大規模なBETAの誘因及び殲滅作戦を計画。

アマゾナス作戦と命名されたこの作戦は南米のBETA戦力の漸減を目的とした作戦であり、南米戦線の安定化と前線の押上が目的とされた。

限定的な攻勢をかけ、マナウスにあるハイヴからBETAの戦力を引き出し、そのままボリビアの要塞群まで下がりながらもBETA群を誘引。

ボリビア・アンデス山脈要塞群に夢中になっている隙に大西洋側から上陸。
サンパウロ、リオデジャネイロなどから上陸した部隊は西進。同時にウルグアイ、アルゼンチン方面からも北進を開始。
ボリビア要塞をかな床としながらもBETAを大規模包囲殲滅しようという一大機動作戦である。

1988年に開始されたこの作戦は大成功を収める。
86年のウラヌス作戦でも活躍した日本の無人機部隊はBETAの大軍を上手くおびき寄せることに成功。

そのまま大西洋方面から上陸した部隊とアルゼンチン方面から北進する部隊とで囲まれたBETAの大軍はあえなく全滅する羽目となった。

作戦中に幾度かマナウスハイヴからのBETA援軍があったものの、これをも上手く撃滅することに成功。
人類は前線を押し上げることに成功し、サンパウロやリオデジャネイロなどの沿岸部以外にもベロ・オリゾンテやカンポ・グランテといったブラジルの元大都市を解放した。

1889年まで続いたこの作戦は南米方面におけるBETA群の撃滅と前線の押上成功という結果を以て大成功に終わった。



そして時は現在に戻る。

夢幻会会合 某所における会話。

「一時期は危険でしたがどうにか盛り返しましたね」

「北米は陥落し、西欧も大体は平にされたが原作と比べればまだ犠牲者数も奪われた土地も少ないんだよな」

いつもの面子がとくとくと話を続ける。
やれ無人機開発は早くから手を付けておいて正解だったの、南半分とはいえ中国の面倒を見るのは負担が大きいだの、ソ連がまさかこんなに早く紅の姉妹モドキを部隊規模で投入してくるなんてだの。

「しかし今の時期でハイヴの攻略が出来るなんて思ってもみませんでしたね」

「ドルトムントハイヴが作られ始めたばかりでフェイズ1に届くかどうか程度だったのが助かりましたね」

「あの戦いで得たデータを基に更に発展させた無人機部隊はアマゾナス作戦の時も活躍してくれたしな」

「しかし油断はできません。原作通りならBETAには未だ母艦級がいますし、どこかのハイヴで超重光線級が製造されている可能性もあります」

「ドルトムントハイヴを攻略したはいいが、欧州は遠い。現地のハイヴ跡の研究に関してはどうしてもソ連やNATOに遅れがちになりますね」

「やはり近場のハイヴの攻略も必要…となれば…」

「南米。マナウスハイヴ。目標とするならここでしょう」

転生者たちの悪巧みは続く。最も彼等からすれば早く平和になってほしいというのが本音であろう。
頑張れ夢幻会!負けるな夢幻会!BETAとの戦争が終わっても次は強大化したソ連との冷戦の続きだぞ!!

429: トゥ!ヘァ! :2022/05/03(火) 19:02:12 HOST:FL1-119-244-228-153.kng.mesh.ad.jp
〇解説

  • 世界観
日米ソによる三極冷戦が起きていた世界。

WW2では仲良くドイツをぶん殴ったのだが、戦後は物別れに終わった。
バチバチする米ソとそれを横目にシムシティしている日本と言った具合。

米ソの勢力範囲は大凡史実と変わらないが、東南アジア諸国及び南アジア諸国が日本の傘下についており、これらが日本陣営となる。

BETA大戦勃発以降はアメリカが初手死亡し、中国が初手やらかした。
1990年現在において全体的には原作よりも人類の被害は少なく済んでおり、現状どこかが大きく崩れなければ安定しているとは言える。



  • 太平洋条約機構
Pacific Treaty Organization 略してPTO。読み方はそのままピーティーオーである。

NATO、WTOに続く第三の条約機構である。

日本を盟主として加盟国は東南アジアの国々となる。
後にインドやスリランカも加盟。

1990年現在では太平洋側に面する南米諸国やオーストラリアやニュージーランドも加盟している。



  • ワルシャワ条約機構
通称WTO(ワトー) 原作でも史実でもお馴染みだったソ連による共産主義クラブである。

この世界では因果が逆転したのが専らこいつらが欧州やアラスカを助けている。



  • 北大西洋条約機構
略してNATO(ナトー) 
原作や史実ではブイブイ言わしていたアメリカによる自由主義クラブ。

残念ながらこの世界ではズタボロになっており、現在まともに残っている加盟国はイタリア、ポルトガル、スペインくらいである。
自国防衛のために史実よりも速く70年代にNATO入りを決めてしまったスペイン君は泣いていい。

既にボロボロであるが、日本が強制的にドーピング措置(諸々の支援)を行って無理矢理立たせている。

これは欧州でソ連の影響力が拡大しすぎることを牽制するための措置であり、同時に欧州という遠い土地におけるレスポンスの遅れをどうにか改善させるための手段の一つでもあった。

現在のNATO軍及びNATO諸国はイギリス経由でもたらされる日本からの各種支援によってどうにか抵抗を続けているに過ぎない。



  • 日本
三極盟主の一カ国だった国。現在はアメリカが実質滅んだせいで太平洋全域の盟主をしている。

遥々南米に部隊派遣して面倒見たり、馬鹿やった中国を分割したて面倒見たり、ソ連とバチバチやりながらも協力したりと色々大変。

アメリカが初手死亡したせいで、原作におけるアメリカの立ち位置になっており、世界各地に戦力や物資、資金などを融通している。
原作における善のアメリカ面と言えなくもない。

BETAが確認されてからこの方技術開発を進めている。
自国製国産戦術機の開発をアメリカに先駆け、宇宙艦隊の整備も進めていた。

特徴的なのは自律駆動可能な高性能AIの開発であり、これはBETA戦が始まったら嫌でも消耗戦となるので、人間の代わりとなれる存在を求めてのことである。

原作みたいに難民を無理矢理兵士に仕立て上げてもいいが、それはちょっと…となけなしの良心と小心から無人機開発の方へ舵を切った。
それはそれとして難民の皆さんには国連で働いてもらっている。

1990年現在では試験が終了し本格的な無人機部隊の配備が開始され、戦術機は第3・5世代相当を配備済み。

2000年代までには第四世代に突入することを目指しているが、この世界では第四世代の定義が変わりそうである。

オルタネイティブ(AL)計画においては原作に置いてアメリカのやっていたことの多くを代わりに進めており、G弾開発自体はG元素消費のコスパが良くないということから最低限であるが、原作におけるXGシリーズの開発などは積極的に行っている。

430: トゥ!ヘァ! :2022/05/03(火) 19:03:24 HOST:FL1-119-244-228-153.kng.mesh.ad.jp
  • ソ連
三極盟主の一角。原作では大戦初期から永遠とBETAと戦い続けボロボロだったが、この世界ではウラジオストクが中国の核で吹っ飛んだこと以外は割と無傷。
このため同じく割と無傷なWTO諸国と共に西欧にガンガン介入をかけてBETAの東進を防いでいる。

実はアメリカが死んでいるので米国製戦術機関連の技術をほぼただで手に入れているために原作より強い戦力を取り揃えている。

日本と共に原作におけるアメリカの代わりとして世界中に戦力や物資を提供しているが、日本よりも阿漕な面が多く、前線諸国からの評判は余り良くない。
原作における悪の米国面を受け継いでいると言える。

本国が残っているので余力があり、そのためソ連初のオルタネイティブ3から派生した魔女計画なるものが侵攻中。

原作での紅の姉妹を筆頭とする人工ESP能力者を量産したスーパーパイロット量産計画が原作より速くに発案されたプランであり、その試験モデルが1986年のウラヌス作戦に投入され大きな戦果を挙げている。

その他にも日本と折半した北京ユニットやウラヌス作戦により攻略したドルトムントハイヴから入手されたG元素を用いた生体兵器の開発を進めているとの情報が寄せられている。



  • アメリカ
慢心して初手死した三大国の片割れ。原作ではブイブイ言わせていたが、ここではソ連ポジとして細々と生き残っているのみ。

日本に次いで戦術機開発や宇宙開発が進んでいたが、日本へのライバル心が強すぎたため協調が上手くいかずに本土へのBETAユニット落着を許すこととなった。


本土陥落後でも原作ソ連のように西側の盟主を気取っているが、1990年現在ではその座は実質的に日本との繋がりの強いイギリスに奪われている。

また食い扶持を繋ぐために開発した戦術機関係の利権や先進技術などを売り払ったり、一般公開したりなどしている。
このため世界規模では原作よりも戦術機開発が進んだのは皮肉と言えよう。

現在はカムチャツカ、千島列島を日ソから租借しながらもアラスカ戦線及び欧州戦線にて活動を続けている。

本土陥落後もアラスカがメインの太平洋方面軍と欧州の欧州方面軍の二つに軍を分けている。
これは西側諸国への影響力確保という政治的な判断から行われていることであるが、日ソの支援を受けられ、市民や工業の租界が進められた太平洋方面はともかく、敗退に次ぐ敗退したままずるずると欧州まで下がってきた旧東部方面軍こと現欧州方面軍は既に戦力の摩耗が致命的なまでに進んでいる。
距離的な問題と本土陥落からくる余力の問題から臨時政府のある太平洋方面からの補充も満足に行えておらず、現在の欧州方面軍は空母一隻、戦艦2隻を中核とする一個艦隊程度しか維持できていない。



  • イギリス
本土は陥落したが実は西側諸国内ではアメリカよりも影響力が強い。

元々は西側のナンバーツーであったが、グリーランド及びアイスランドの戦いの最中に遠からず戦場になることを感じた英国は本土を要塞化する傍らで自国内の資本や工業、人員を英連邦加盟国である南アフリカやオーストラリアへと租界。

また旧インドの伝手により予てより日本とある程度の伝手が存在していたのもあり、同国から多くの支援を引き出すことに成功。
今に続くNATOへの支援体制の構築に成功した。

米国との違いは初めから本土が陥落したことを想定し、その後も戦っていけるだけの体制を作ることに成功したか否かと言える。

最も米国からは裏切者呼ばわりされており、イギリスもそれを否定していない。
臨時政府が樹立されており、王室や多くの市民も避難している先のオーストラリアは1990年現在では日本率いる太平洋条約機構に加盟しているのだから。

なお日英の間には英本土解放後には日本の部隊が駐留する密約が交わされており、更に現在進行形でNATO及び欧州にて日本への様々な融通を行うことが確約されている。

431: トゥ!ヘァ! :2022/05/03(火) 19:04:55 HOST:FL1-119-244-228-153.kng.mesh.ad.jp
投下終了です

ふと思ったアメリカとソ連の立ち位置を逆転させてみたらという妄想を形にしたネタです。

今回載せてない細かい設定などはまた近いうちに投下する予定です。


因みにこの世界の将来は多分クローン&生物兵器による物量軍団を誇るソ連vs無人機械及びサイボーグ軍団を揃えた日本という形になるかもですw

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最終更新:2022年05月05日 01:20