615: トゥ!ヘァ! :2022/05/04(水) 18:46:25 HOST:FL1-119-244-228-153.kng.mesh.ad.jp
逆転マブラヴ 設定集



〇オルタネイティブ計画

略称はAL計画。
この世界ではアメリカが早期に滅んだせいで計画の動きが途中から大きく変化している。

オルタネイティブ1から2までは大まかには原作通り進んだのだが、日本によるテコ入れにより原作よりも1年早い1972年にオルタネイティブ3がスタート。

そして1973年の北米へのBETAユニット落着し、その後激しい戦いを数年繰り広げたが結局アメリカは本土を失うこととなる。

こうしてアメリカが実質滅んだことによりAL3計画はソ連主導の色を強めていき、ソ連本土が戦場になっていないのと合わせ原作よりも多くの予算がつぎ込まれていくこととなる。
そうしてある時期を境にAL3はソ連による独占色を強めていき、対BETA諜報のための国際研究計画から国連予算を用いたクローン及びESP研究計画へと変化していった。

そしてソ連が生み出したのが原作よりも進んだクローニング技術とESP研究。
後にこのAL3により培った経験と技術がソ連の魔女計画への原動力となった。


対してソ連主導の計画だけでは流石に不味いと思われ1970年代半ばに始動したのが日本主導のオルタネイティブ4計画である。

これは70年代において米本土が陥落した危機感から、より直接的にBETAに対抗できる兵器を開発していこうという趣旨の計画である。
勿論前述のようにソ連によるAL3の成果独占を警戒して始動したという部分もある。

日本が主導したこの計画はアメリカから受け入れた各種研究者も用いてふんだんな予算を投じられて研究が進められた。

言ってしまえば原作におけるXGシリーズの開発やG元素の研究である。
アメリカが早期に陥落したためG元素の基礎研究からXGシリーズを生み出したHI-MARF計画まで全てがこの世に出てこなくなってしまったため、仕方なく日本主導で一から全ての研究を行い始めたというのが実際の理由と言える。

幸い資料となる元素は北京に落ちた落着ユニットをソ連と折半していたため確保しており、更に労力不足(ガチ)のためアメリカに残っていた研究者全てや世界各国の研究者を集め人手と予算を一極集中させ様々な研究を力尽くで進めさせた。

その結果が衛士の死亡率を半減させ、戦果に至っては7割以上も向上させたと言われる傑作OS「XM3」の開発。
四肢や五感を失った人々でも依然と変わりないレベルで動かせ、感じることが出来るようになる高度サイボーグ技術。そして1990年以降から始まる人類の反撃作戦にてお披露目されたXGシリーズである。

一応はこのAL4は人類全体の戦力底上げを名目としていたため、ある程度の研究成果はソ連側にも開示されており、AL4側の戦術機の基礎OS研究の成果とソ連のESP能力者研究の成果などがトレードされたりなどもした。


このようにソ連主導のAL3と日本主導のAL4が並列して進行しており、それぞれに参加する国々の顔ぶれからも実質二か国による技術開発競争の側面を深めていくこととなる。

そんな中で転機となった1990年の南米ブラジルに存在したマナウスハイヴ攻略である。

86年のドルトムントハイヴ攻略時から存在が確認されていた脳髄のみとなった元人類の捕虜たち。
この脳髄だけになった捕虜を用いて、より正確な対BETA用諜報員育成計画として1991年からスタートされたのがオルタネイティブ5である。
いわゆる原作におけるオルタネイティブ4と同じ計画。原作よりも4年ほど早いスタートとなる。

しかしこの計画の発動には政治的な要素が大きく絡んでおり、ぶっちゃけていればソ連がAL3計画名目で取得している国連予算をいい加減打ち切らせるための対抗策という側面が大きい計画であった。

余りAL3計画の成果を表に出さない点を逆手に取り、元々は対BETA用諜報計画という建前を利用して、新しい諜報計画としてAL5をスタートさせ、今までAL3につぎ込んでいた予算を今度はAL5の方へとつぎ込ませる。

616: トゥ!ヘァ! :2022/05/04(水) 18:47:11 HOST:FL1-119-244-228-153.kng.mesh.ad.jp
つまるところAL5計画とは合法的にソ連への予算提供を打ち切るための大義名分に過ぎなかったのである。

こうして新たにスタートしたAL5計画はソ連主導のAL3から提供された幾らかの成果(という名の用済みとなった旧世代ESP能力者たち)を組み込みながらも元は政治的な要求で始められたとは思えないほど好調な滑り出しを始めた。


ネタ晴らしをすると日本の夢幻会から手厚い支援を受けていたというのが理由といる。
彼等は最新鋭の技術とふんだんな予算と精鋭と呼べる人員を揃えたのだ。
ぶっちゃければ原作が変わりすぎていてどこに「あ号」目標がいるのか今一わからなかったというのが理由である。

まあ十中八九第一号ハイヴであるネブラスカハイヴにいそうな気もするのだが、それを裏付けることは出来ないための予防措置である。


因みに原作で大活躍している香月夕呼先生も参加している。1991年のため先生は御年17歳の時期であった。
丁度原作通り因果律量子論の論文をぶちまけて世紀の天才美少女として学会を騒がせていた時期である。

とは言え日本主導のAL4の方も問題なく続いており、最悪はXGシリーズ量産してごり押しという手も取れなくはないため、最悪AL5は失敗しても良いプランという認識を彼らが持っていたのも確かであるが。

また1986年にドルトムントハイヴ攻略後から開始しなかったのは、単純にドルトムントが日本から遠く、ソ連に近かったため。
防諜諸々の観点から同地を主軸に原作におけるAL4のような計画を行いにくかったのが理由である。

後にAL5は地球における総司令ユニットである「あ号」目標の特定に成功し、人類の一大反攻作戦である桜花作戦を成功させる一因となるのだが、それはまだ少しだけ先の話。


まとめ
AL 1~2までは大凡原作通り。AL3は原作より1年早くスタートした。
その後アメリカが即落ちしたため、AL3はソ連による独占計画の様子を深め、日本は対抗策として対BETA兵器開発を掲げたAL4を始める。

1990年のマナウスハイヴ攻略を切っ掛けに原作よりいささか早い実質原作AL4ことAL5計画を始める。

1990年代中にAL5計画は「あ号」目標の特定に成功。原作と同じく桜花作戦を行い、これの攻略に成功する。





〇戦術機開発
この世界の戦術機開発は日本から始まった。
まあBETAの存在が明るみに出た時点で転生者たちが早期に開発をしない理由もないのである。

それに対抗したのが似たような計画を進めていたアメリカ。こちらは大体原作と同じような段取り。日本への対抗心から原作よりも多少早く開発が進んでいる。
またソ連も日米に対抗して遅れながらも似たような計画を開始。このため多少なりだが原作のソ連よりは戦術機開発ノウハウが初期から存在していた。


そうして日米ソの三カ国がそれぞれ独自の戦術機開発を行っていた最中にアメリカへとBETAユニットが落着。
そのまま本土決戦で米軍敗退からの本土陥落である。

その米本土決戦の最中やその後の陥落時に何が起きたかと言えば米国人材の大量流出である。
滅んだ祖国に未練がないわけでもないが、彼等だっていい暮らしもしたいし、家族もいる。
というわけで各国に次々と引き抜かれていったわけである。

とは言え大半は祖国への情もあり、NATO諸国の方へ行き、よりよい暮らしをしたい人々は日本など予算が豊富な国へ。そして一部の野心が強かったり、思想が赤かったり、ハニトラや買収で篭絡された人々がソ連へと渡った。

またカムチャツカや千島諸島へ逃れた米政府は自前では戦力の立て直しはできないと自国が開発した戦術機や技術などを国連を通じて公開。
対価として国連から相応の定期予算を獲得することに成功した。

こうして世界の国々へアメリカが貯め込んでいた人材と兵器と設計図。そして貴重な対BETA戦のノウハウが行きわたることとなった。
そうした結果世界全体における戦術機開発能力は原作よりも向上しており、各国独自の戦術機が早期から出現し始めることとなる。


欧州は米軍から仕入れた対BETA戦のノウハウから近接戦闘戦に強い機体を。
ソ連は戦力に余裕のある国情から通常戦力との連携を前提とした火力射撃戦仕様の機体を。
日本はハイヴ攻略を目標に入れた長期戦仕様の汎用機を。

各国は独自のドクトリンに基づいた戦術機を開発、配備していき原作よりも多種多様な機体が戦場に並ぶこととなった。

617: トゥ!ヘァ! :2022/05/04(水) 18:47:53 HOST:FL1-119-244-228-153.kng.mesh.ad.jp
〇無人兵器
BETA大戦勃発以前から日本が開発を進めていた兵器群のこと。

高性能な自立思考型AIを搭載し、独自の判断により作戦行動が可能なスタンドアロン兵器。

元々は冷戦の最中ら開発していた現代でも見られるように無線操作、もしくは単純なAIによる簡易自律起動を目的とした代物であったが、BETAが確認されてからは高性能AIを搭載した自律行動可能な無人機の開発へと取って代わっていった。

「超力兵団計画」と名付けられたこれはBETA大戦が勃発した際には更に研究が加速し、1970年代にAL4が始動してからは、そちらとも連携しながら開発が進められていった。

そして完成したのが自立可動式無人機「ヨミクツグ」である。

専用のCPUと一体化させたコアユニットであり、これを戦術機へと搭載して無人機として動かすのである。
このため無人機専用に開発された戦術機だけではなく、既存の戦術機の運用も可能であり、更に幾つものバリエーションも存在している。
戦術機に搭載する前提のコアユニットのみの「ヨミクグツ壱型」歩兵型無人機の「ヨミクグツ弐型」戦術機以外の既存陸戦兵器に搭載前提のコアユニットのみである「ヨミクグツ参型」航空ユニットに搭載する前提で開発された「ヨミクツグ肆型」艦艇制御用の「ヨミクグツ伍型」専用の狗型四つ足躯体に特化されている偵察仕様の「ヨミクツグ陸型」等々。

無人機専用兵器のみならず、既存兵器の流用も出来るように設計されているのが特徴であり、歩兵型の弐型などは既存歩兵装備から強化外骨格までを使いまわすことが可能。

様々なバリエーションにあるのは、全ての兵器を扱うことを求めては現状の自立思考型AI技術では柔軟に対応しにくかったため、それぞれのモデルに特化させたバリエーションを開発したわけである。

また広い目で見た戦略判断能力、状況に応じた柔軟な対応などがまだ甘く、それらを補うため兼一種のセーフティーとして生身の人間の指揮が必須とプログラムされている。

このセーフティーとはヨミクグツの暴走ではなく、同じ人間相手に鹵獲されて使用されることを危険視しての措置である。
まあぶっちゃけソ連勢がどっかで鹵獲して使いまわすんじゃないかというのを危惧しての対応である。

対応する指揮官から別の指揮官に指揮を移すには元々の指揮官からの直接命令か、司令部からの命令コードが必須となっている。

追加の新しい命令が12時間以内に入力されない場合は全データが抹消され、コアとなるユニットも自壊するように設定されている。

このため実は対BETA戦やハイヴ攻略戦においては少々使い勝手が悪いのであるが、なんもかんも戦後への野心を隠さないソ連が悪い。


実戦においては試作モデルが1986年のウラヌス作戦に参加。
試作モデルながらも戦術機型400体、戦車型800体、歩兵型10000体が戦場に投入され、BETA群の撃滅やドルトムントハイヴ攻略に際して多大な戦果を挙げている。

その後は正式採用モデルが南米におけるアマゾナス作戦やマナウスハイヴ攻略戦でも活躍。
以降は日本率いる太平洋条約機構軍にて大々的に運用が始まった。


余談だがこの無人機研究により日本では安価で高性能な義肢や人工内蔵の類が普及し始めている。
これは戦傷兵の戦場復帰に役立っており、ちっとやそっとでは退役することが出来ないと兵たちは嘆いているとかいないとか。

また一部の有志重傷者を対象としたサイボーグ手術も行われており、1990年代では人体のおよそ7割以上を機械へ置換した成功例が存在している。

618: トゥ!ヘァ! :2022/05/04(水) 18:48:44 HOST:FL1-119-244-228-153.kng.mesh.ad.jp
〇魔女計画
ソ連が進めている人造ESP能力者開発兼ESP兵士育成計画。

元々はオルタネイティブ3から派生した計画であり、AL3で培ったクローン製造、ESP研究のノウハウが応用されている。


北米における対BETA戦を見たソ連はBETA大戦は壮絶な消耗戦になることを感じ取っていた。
史実程ではなかったが、独ソ戦で大きな被害を被ったソ連は全面戦争における消耗戦というのが如何に国体にダメージを残すかということを経験則的に理解していたのである。

無論国内の少数民族やアメリカ大陸から流れてくる難民共、WTOに属する仲間(手下)たち、使い捨ててもいい北中国の人民など幾重にもセーフティは張ってあるが、それとて無限ではないことはよくわかる。

月面戦争と北米の戦いを見ればこの戦争が長期戦になることなど明白であり、同時に人民の海など最悪は数年で干上がることは考えるまでもなかった。

そんな中でソ連が目を付けたのはAL3用に研究されていたESPクローン製造技術であり、これを用いて人民の代わりとなる新たな兵士を作りだそうという目論見で始まったのが魔女計画でもあった。

AL3を隠れ蓑に、同計画の予算すら流用して進められた研究は原作を超える生体技術力をソ連にもたらし、未だ完全ではないもののクローン製造の限界点をある程度改善させることにすら成功した。

本来はこの時点である程度計画は成功と言えたのだが、人というのは欲深い物。
上手くいったのなら次はあれもこれも出来るのではないかと言い出すものであり、ソ連もそれは例外ではなく、党上層部のお偉いさん共はこのESPクローン共に高い戦闘能力まで付けろと言い出したのである。
まあ兵が強いことには越したことはないが、現場の研究者たちからすればそれじゃコストパフォーマンス悪化するんですけどと言いたいところであった。最も粛清されるのが怖くて誰も声を上げなかったというオチであるが。

そうして作りだされたのが原作において紅の姉妹と呼ばれる二人と同等の戦闘力を誇る個体たち。
原作よりも十数年も早いご登場である。彼女らは赤魔女と呼ばれ非常に高い戦闘力を誇る個体群であった。
最も流石に初期ロット故の不安定さもあるため、研究関係者からすれば完成品には程遠かったが。
お偉いさんからの要望に逆らえず未完成品でも完成品と言って期限に間に合わせないといけないソ連あるあるである。


最も性能は折り紙付きであったため、それを見たソ連上層部は気分を良くし、祖国の力を見せつけるために1986年のウラヌス作戦に赤魔女たちを参戦させた。
彼女らは開発者の思惑通りの性能を発揮し、彼女たち専用に改良された戦術機を駆り、多くのBETAを屠ったが、如何せん日本が投入した無人兵器たちに少々インパクトで負けてしまった。

まあ国際計画の予算を違法に流用して開発した人造人間軍団です!なんて言えるわけもないので、我が国の精鋭部隊です!とした宣伝してなかったソ連も悪いのだが。
しかしソビエトにおいて責任というのは常に中間管理職と現場に問われるもの。
理不尽な叱咤を受けながら、日本の無人兵器に勝る人造人間を作れと言われ、今日も魔女計画の研究者たちは不眠不休で研究に取り組むのである。


後にこの計画は高性能モデルを開発する魔女姉妹計画と、一般兵士の代わりとなるモデルを開発するコルホース計画に別れ、更にBETAから回収した細胞などを取り込み人間モデルとは全く別の人造BETAとも呼べるような生物兵器を開発する「新時代」計画へと派生していくこととなる。


なお余談であるがAL3を隠れ蓑にした魔女計画などで向上させたソ連の生体科学技術は高性能で安価な人造臓器の開発やアンチエイジング技術に活かされ、ソビエトにおける病気治療や寿命改善に大きく貢献することとなる。
そんなソ連で一番人気なのが人造肝臓。より多くの酒を飲めるようになるからだ。

619: トゥ!ヘァ! :2022/05/04(水) 18:49:14 HOST:FL1-119-244-228-153.kng.mesh.ad.jp
投下終了です

投下始めてからハイヴの位置書いておくの忘れてた…(汗

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最終更新:2022年05月05日 01:21