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現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件サードシーズン?その58 福島沖ゲート攻防戦その1
ゲートの存在を感知したトラー・ゲルトナーは、直ちに攻撃作戦の立案にかかる。
何せこのゲートさえ破壊してしまえば、さしもの並行世界の軍勢も補給を絶たれて立ち枯れする。現状の圧倒的不利な戦況を覆す事も可能となる。
少なくとも、トラー・ゲルトナーはそう信じて疑わなかった。それ故に、新たな戦力を使用しての攻撃を試みる事に。
なお実際はどうなのかと言うと、既に日本海や北米東海岸等の安全な海域にディルフィルドゲートが設置され、稼働状態にある。
更に言うと、ハイクァーン等のティ連由来の技術も有るので、実を言うと派遣されている軍勢の補給が断たれる心配は、ほぼ皆無だったりする。
もっと言うと、仮にゲートが破壊されたとしても、同地域にディルフィルドゲートを設置するという事も可能だ。
つまりは、仮にゲートの破壊に成功しても決定打にはならない。精々が一時的な混乱位なのだ。
しかしながら、トラー・ゲルトナーはそんな物の存在は知らない。故にゲートの破壊に全力を注ぐ事となる。
さて、肝心要のゲートの破壊方法だが、新型爆撃機群に搭載した巡航ミサイルによる集中攻撃で行おうとしていた。
巡航ミサイルで?と思う方も居るだろうが、勿論ただの巡航ミサイルでは無い。その巡航ミサイルの形状だが、欧州にて交戦したヴァンピーア改を模したと思われる
半人型の巡航ミサイルであり、その弾頭には・・・大威力の水爆が搭載されていた。
具体的な性能等は後述するが、一応は環境改善をお題目に挙げていたトラ―ゲルトナーが、戦局の不利を受けて遂に核兵器の封印を解く事にしたのだ。
懸念の核汚染だが、この戦争に勝利した後に環境改善用のナノマシンを大規模使用する事で汚染を取り除く、という事らしい。
水爆による攻撃でもゲートを破壊出来るかどうかは未知数だが、現在の自軍で最も高威力の兵器が水爆である以上、これに賭けるしかなかったのだ。
実際の攻撃計画だが、新開発に成功した大型ステルス爆撃機ツ級(B-2モドキ)や極超音速爆撃機ネ級(XB-70モドキ)による高高度からの襲撃の他、正面から中高度での攻撃に
低空侵攻と攻撃が可能な超音速ジェット超重爆撃機ル級による超低空からの攻撃。これらを組み合わせてゲートの撃破を狙う。
更に一部の巡航ミサイルは、迎撃部隊を引き付けつつ攻撃をかける囮兼用の部隊も投入する事となった。
とにかく数を揃える必要性から、大車輪で件の巡航ミサイル及び新型爆撃機の増産を断行するトラ―ゲルトナー。だが一日も早い攻撃が必要という事も有り、コアの製造にて
製造手順の簡略化を余儀無くされる。その事が、この攻撃作戦に大きな影響を与える事となるが・・・それはまた後の話で語ろう。
一方の人類側だが、ゲートの存在を知られた以上は間違いなく攻撃を行って来ると確信。急ぎ迎撃体制を整える事に。
航空・海上戦力の増強は勿論の事、休暇を終えたばかりの戦娘達も即応状態に入った。
そんな中で懸念された事は・・・ゲートの破壊に核兵器を使用してくる恐れがあるという事だった。何せ並行世界を繋ぐ代物だ。通常兵器で破壊出来るとは到底思えない。
そうなると大威力の兵器を投入してくるのは必然であり、乙世界の地球本来の技術とレベル差がそれ程無い、蒼空邪軍の軍事技術の現状を考えると、それ以外の手段は考えにくい。
勿論、ナノマシンを駆使した未知の技術と言う線も無い事は無いが・・・流石に数日でそういう物を用意出来るとは思えなかった。
その様な推測が為されている中、攻撃に備えて探知偽装を施した上で、オセアニア上空の衛星軌道上に展開していたヴァルメから緊急の知らせが入った。
豪州及び新西蘭の空軍基地から多数の爆撃機が発進していると。急報を受けた日本側は、直ちに待機していた部隊の展開を開始。迎撃態勢を整え始める。
ゲートを巡る戦い、その幕が間もなく切って落とされようとしていた。
156: 194 :2022/05/12(木) 19:41:04 HOST:ai126248131019.9.tss.access-internet.ne.jp
オマケ
大型ステルス爆撃機ツ級
次期主力爆撃機の一つとして開発された大型爆撃機。外観はB-2爆撃機に酷似している。
特徴は、原型機同様に徹底したステルス性だ。特にステルス塗料にはナノマシンを駆使した特別な塗料が使用され、原型機よりも更に探知が困難となっている。
エンジン出力も大幅に強化されており、速度は原型機を大きく上回る。難点は低空侵攻が不可能な点だが、原型機も不可能だった事を考えると、攻めるのは酷だろう。
それよりもずっと深刻なのは、やはり調達コスト。原型機の様な金と同等のお値段と言う程ではないが、これ1機で空軍のレ級が10機調達可能という事を考えると、やはり相当高い。
その為、超音速ジェット超重爆撃機ル級をはじめとする従来の爆撃機とハイ・ローミックスで運用される物と思われる。爆弾搭載量は18.1t。最大速度はマッハ1.01。
極超音速爆撃機ネ級
ツ級同様に、次期主力爆撃機の一つとして開発された機体。外観はXB-70に酷似している。
敵勢力の突然の強大化により、従来の爆撃機では何の成果も得られないまま全滅に近い損害を負うケースが多発する事となり、急ぎ対策が取られて行く事となる。
一方はステルス性によって探知を掻い潜る機体。これはツ級で実現している。もう一つは、速度を極限まで上げる事で敵の迎撃時間を極端に減らすという物。
そういうコンセプトの下開発されたのが、このネ級だ。
その速度は原型機を大きく上回り、極超音速の速度での飛行を可能としている。極超音速飛行時の問題は前回登場したナ級と同じ手法で解決している。
唯一の欠点は速度を最優先した結果、何と爆弾倉が装備出来なかった事だ。その為、攻撃時は主翼に巡航ミサイルを懸架する形となる。
そのおかげでツ級以上に使い勝手の悪い(爆弾を装備出来ない)機体となってしまったが、高速で攻撃が出来るという点が買われて制式化される事となった。
爆弾搭載量は8t。最大速度はマッハ7.62。
極超音速半人型巡航核ミサイルラ級
蒼空邪軍による福島沖のゲートへの総攻撃時に確認された、半人型の巡航核ミサイル。
宗教狂いな連中からの情報提供や、極超音速偵察機ナ級による決死の強行偵察の結果、福島沖に有る謎のゲートが並行世界を繋ぐ物である事を遂に把握したトラー・ゲルトナーが、
並行世界の軍勢の補給を絶つ事を目的としたゲート破壊作戦を実行する事に。その中核戦力として大型ステルス爆撃機ツ級や極超音速爆撃機ネ級と共に新たに開発した。それがこのラ級である。
特徴は何と言っても、ミサイル上部に設置された人型ロボの上半身を模したコア部分と、機首に搭載された戦略核(水爆)だ。
このミサイルの開発にあたりトラー・ゲルトナーは、通常の巡航ミサイルでは戦娘等に取りつかれた場合、呆気無く撃破されるという点を懸念していた。
そこで、欧州沖にて確認された半人型戦闘機(ヴァンピーア改の事)を元に、新たに迎撃機能付きの大型の極超音速巡航ミサイルへと仕立て上げたのだ。
だがそれでも、取りつかれた場合は撃破される可能性が高い。その為、最悪敵だけでも道連れにする為に自爆機能まで備えられている。
因みに迎撃用の武装としては、手持ち式に改造した20㎜ガトリング砲や短距離レーザーガン・高周波ブレード付きショートソード等を使用する。
それと極超音速での飛行時に問題となる空力加熱等の問題だが、この機体もナ級と同じ方法で解決している。
一度発射されたら最後、どう足掻いても死ぬのが確定している為、コアの感情を排除。どんな絶望的状況で有ろうと目標に到達するまで突進をやめようとしない、
トラ―・ゲルトナーの狂気を具現化した兵器と言えよう。最大速度はマッハ8.86。
157: 194 :2022/05/12(木) 19:41:34 HOST:ai126248131019.9.tss.access-internet.ne.jp
以上です。ちょっと短いですがゲート攻防戦その1と、今回投入される事となった新型爆撃機と半人型巡航ミサイルの設定でした。
にしても自分で書いておいてなんだけど、仮にゲートを破壊出来たとしても戦局に大きな影響が無いという点が酷い話だなと(汗)
戦力だけでなく、情報でも後塵を拝する有様。・・・敗北もそう遠くない話となるでしょう(無常)
そして複数の人が予想していましたが、ゲートの破壊手段はやはり核兵器と相成りました。通常兵器では到底破壊出来ないですからね。
そしてラ級に関しては感情を排除していますが、本来は進撃・撤退の判断を下す為にある程度の感情は持たせていますが・・・端から死ぬのが確定しているコイツの場合は完全に感情を排除しています。トラー・ゲルトナーの非道ぶりが如実に表れているかと。
次回は、本格的にゲートの攻防戦が始まります。お楽しみに。
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172: 194 :2022/05/13(金) 07:11:10 HOST:ai126248131019.9.tss.access-internet.ne.jp
おはようございます。誤字を見つけたので、修正を。
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最終更新:2022年05月22日 21:45