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現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件サードシーズン?その59 福島沖ゲート攻防戦その2


予想通り、ゲートの破壊という行動に打って出た蒼空邪軍。彼等にとってはまさに天王山とも言うべき戦いだった。
補給さえ断ち切ってしまえば、今の劣勢を覆せる。そう信じられたが故に、用意出来るだけの戦力が投入される事となった。
前回紹介した爆撃機群や巡航ミサイルもそうだが、それ以外の戦力も投入している。東南アジア諸国に点在する人類側の基地への空襲や小規模艦隊による奇襲といった支援作戦も行われており、
まさに総力戦と言った感じだ。
そんな中、遠く南米から奇襲をかけるべく別動隊が展開。別動隊と言っても戦娘型が一体のみだが、その個体は、これまで確認されていなかった新型の姫級・後に蒼空制圧姫級と呼ばれる事となる個体だった。
詳細は後述するが、一言で言えば地中突撃姫級の空戦バージョンとも言うべき代物だ。
彼女はパーガトリー神国に今回の出撃の為の基地提供を要求。これが認められた為、南米西部にある基地化されたアントファガスタ空港から長躯出撃しようとしていた。


蒼空制圧姫(以下蒼空)「出撃スル!各員、退避シロ!」


周りに退避を促しながら出撃しようとする蒼空制圧姫。だったのだが・・・


エリート歩兵ロ級(以下ロ級)「オ、オ待チ下サイ!」

蒼空「・・・一体何ダ!?クダラン要件ダッタラ・・・」

ロ級「レ、例ノ宗教狂イノ主導者共ガ面談ニ来テオリマシテ・・・」

蒼空「・・・無視シロ。コチラハ今忙シイ。阿保共ニ付キ合ッテイル時間ハ無イ」

ロ級「デ、デスガコチラニトッテモ、有用ナ提案ヲ持ッテキテオリマシテ・・・」

蒼空「・・・・・チッ!十分ダケダ!ソレ以上ハ認メンゾ!」

ロ級「ハッ、直グニコチラニ通シマス!」

277: 194 :2022/05/17(火) 20:11:00 HOST:ai126151063175.55.access-internet.ne.jp
それから三分後、パーガトリー教の首脳部を乗せた輸送ホ級が機体の傍へとやって来た。


蒼空「コチラハ作戦行動中ダ、手短ニ言エ!」

アンドルフ「は、はい!使徒様!要件ですが、戦力の追加供給をお願いしたk」


その一言で聞いても無駄だと思い、出撃しようとする蒼空制圧姫。
そんな彼女に、アンドルフは食い下がる。


アンドルフ「お、お待ちを!!何もタダで出して欲しいと言っておりません!僅かですが、対価を用意しております!!」

蒼空「・・・何ダ、ソノ対価トヤラハ?クダラナイ物ダッタラ・・・」

アンドルフ「は、はい!お聞きした所、使徒様を生み出すには、知的有機生命体が不可欠との事。なので、使徒様に殉じたいと願う信者達を300名程用意しました」

蒼空「・・・何ダト?」

アンドルフ「はい!以降も必要ならば、こちらも広く志願者を募った上で提供致します!なので、何卒!何卒不信論者達に対抗出来る戦力の提供を!!」

蒼空「・・・」


アンドルフの提案に思案顔になる蒼空制圧姫。今までの激戦と消耗により、コアの消耗が激しくなっているのは事実。
数そのものは取るに足らない数だが、自らも対価を支払うという行為を評価する事にした。
すぐさま総司令官であるトラー・ゲルトナーに連絡する蒼空制圧姫。二・三言やり取りをした後、再びアンドルフ達に向き直る。


蒼空「・・・上ガ検討シタ結果、貴様達ノ提案ヲ飲ムトノ事ダ。感謝スルノダナ」

アンドルフ「おお!!あ、有りがたき幸せ・・・!!」

蒼空「具体的ナ話ハソイツ(ロ級)ト話シ合エ。コチラハ直グニデモ出撃シナケレバナラン」

アンドルフ「ははー!使徒様、ご武運を。不信論者達に神の裁きを!!」


土下座しながら蒼空制圧姫にエールを送るアンドルフ。
今度こそ彼への興味を失った蒼空制圧姫は、急ぎ福島沖を目指して出撃していった。

278: 194 :2022/05/17(火) 20:11:30 HOST:ai126151063175.55.access-internet.ne.jp
さて、一方の人類側の迎撃だが、東南アジア方面への攻撃も有って初期段階での迎撃は失敗。急遽、マリアナ諸島及びトラック諸島(共にアジア方面での反攻作戦時に奪還)の基地から迎撃隊が発進。
敵爆撃機部隊の迎撃にかかる。
一方の爆撃機だが、巡航ミサイルの射程は長くとってあるとはいえ、最低南鳥島辺り・出来るなら小笠原諸島辺りで発射したい所だった。
燃費を無視した最大速度で突進する爆撃機群。一方の迎撃機隊も全力で阻止に移る。
既に多くの部隊に配備されるようになったF-4やJF-4による激しい迎撃で、数多くの爆撃機が撃墜される。特に最大速度がマッハ1程度の大型ステルス爆撃機ツ級は、一度補足されると逃れるのは不可能だった。
実に八割もの数が撃墜されるツ級。残りも損傷が激しい為、引き返さざるを得なかった。
だが、極超音速爆撃機ネ級はその名の通り極超音速での飛行が可能であり、最初の一撃を運良く回避出来た機体がその速度に物を言わせて強引に迎撃網を突破。硫黄島上空で遂に巡航ミサイルを撃ち放った。
その数は250発。本来は様々な高度から攻撃をかける筈だったが、激しい迎撃で数を減じた結果、それを行うのは不可能となっており、事実上真正面からの攻撃となったのだった。

マリアナ諸島近辺で迎撃戦が行われる一方で、日本本土からも多数の迎撃隊が出撃。発射された巡航ミサイルに攻撃を仕掛けようとしていた。
何せ核攻撃は、日本人にとっては最大級のトラウマの一つ。大戦前半の不利な戦況の影響も有ってその声はだいぶ減ってはいた物の、やはり許す訳にはいかない。
その為、パイロット達は

「一発も通さない」

という覚悟の下、懸命の迎撃に当たる事となった。
その中には、福島沖でレイ達に助力していたF-2のパイロット達の姿も有った。なお機種は、JF-4へと変更されている。


バード1「いいか!連中は福島沖のゲートに核攻撃をしようとしている!そんな事は、絶対に許してはならない!絶対に阻止するぞ!」

部下達「「「応ッ!!」」」


そう叫びつつ、巡航ミサイルへと襲い掛かるバード1達。だが、一筋縄ではいかなかった。
人型ロボットの上半身を模したらしいコアが、手持ち火器で迎撃してきたのだ。特に短距離レーザーガンは命中率の高さも相まって、攻撃の難易度を跳ね上げていた。


バード1「クソッ!連中、無駄な足搔きを!!」

バード3「隊長!敵の死角から格闘戦を仕掛けて撃墜します!」

バード1「止せ!無暗に突っ込むな!!」

バード3「核弾頭は、正規の方法を経ないと爆発しません!ならば確実な方法で撃墜します!」

バード1「待て!」

279: 194 :2022/05/17(火) 20:12:00 HOST:ai126151063175.55.access-internet.ne.jp
業を煮やしたバード3が、バード1が止めるのも聞かずに1基のラ級の死角から接近。レーザーブレードでコアである半人型ロボット部分を切り裂く。


バード3「よっしゃ!これで撃墜確実d」


バード3が撃墜を確信した瞬間、ラ級の自爆装置が作動。弾頭部分の水爆が爆発した。
多少距離を置いていたバード1達の機体はパーソナルシールドのおかげも有って墜落は免れたが・・・至近距離で爆発に巻き込まれたバード3は、ラ級諸共消滅していた。


バード1「バ・・・バード3ィィィィィィ!!!」


目の前の惨状に絶叫するバード1。一方、別の冷静な部分では自爆装置によって核爆発が起きたと正確に看破していた。
一瞬呆然となったバード1だったが、すぐさま友軍に自爆装置の存在を通達する。そして・・・彼は再び絶叫した。


バード1「あいつ等・・・・・そこまでして知的有機生命体を絶滅させたいのかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


彼の魂の叫びが、戦場となった空域に空しく響き渡ったのだった。

そんな中、戦娘達は急ぎ迎撃へと向かおうとしたが・・・東から多数の巡航ミサイルとこれまで確認されていない戦娘型の姫級の反応が検知され、そちらに向かう事に。
その中の一人、欧州沖で降伏して人類側に加わった元改超重砲撃戦鬼(個体名・アーティ)が、ある存在を察知していた。


アーティ「・・・エ!?」

ゆきかぜ「どうしたの?アーティ?」

アーティ「マサカ・・・ソンナ!?ミ、ミサイルニ姉サンガ!?」

そよかぜ「・・・ええ!?」


まさかの展開に驚愕する戦娘達。だが、攻撃は今も続いている。戦娘達の、人類側の正念場が始まろうとしていた。

280: 194 :2022/05/17(火) 20:12:30 HOST:ai126151063175.55.access-internet.ne.jp
オマケ

蒼空制圧姫級

福島沖ゲートへの攻撃時に新たに確認された、新型姫級。戦闘機としては類を見ない巨大さと、それを感じさせない速度からその名が付いた。
陸上では既に地中突撃姫級を送り出していた蒼空邪軍だったが、空と海の新型を開発するのに苦戦していた。
陸上以上に要求される性能は高く、その技術の確立に時間が掛かったのだ。更に、性能を突き詰めていくと際限なくコストが上昇していく。
コスト度外視のハイエンド機とはいえ、流石にそれは大問題だった。そういう訳で、様々な策を講じる事に。
そもそも陸海空を別々に設計した場合、装備等の互換性は殆ど確保出来ない。かつて開発した制空戦闘姫級を始めとしたシリーズを見ると、それがよく分かる。
コアの数も減ってきており、無駄遣いは避けたいという事も有り、陸上突撃姫級と可能な限りの互換性を確保する方針へと切り替えた。
その後、幾つかの試作を経た上で開発されたのが、この蒼空制圧姫級だ。
機体及びコアの外観は地中突撃姫と同じ物を使用。整備をはじめとする互換性が確保されている。そして両腕と両脚のナノマシン性液体金属は、空戦に必要な機能が装備されている。
巡行時は地中突撃姫同様に液体金属ユニットでコア本体を覆い、ナ級等が使用しているのと同じ特殊なナノマシン粒子で機体表面を覆っている。
その結果として、何と極超音速巡行飛行を可能としたのだ。その為、極めて短時間で戦場へと到達する事が可能となっている。エンジン部分は両脚の部分に搭載されているが、
戦闘時には各液体金属ユニット表面に、必要に応じて姿勢制御用バーニアを展開する事が可能となっており、制空戦闘姫級を上回る機動性を持つ。
武装も充実しており、30㎜連装ガトリング砲や拡散レーザー砲・24連装ミサイルポッドに180㎜散弾砲等と言った、様々な重武装が展開可能。巡航ミサイルラ級も40発搭載可能だ。
格闘兵装は地中突撃姫から改良が施されており、腕の液体金属ユニット表面を超高温のレーザーで覆い、敵を熱エネルギーと質量で切り裂く。イメージとしては超〇機・メ〇ルダーの
必殺技・レーザーアームが近いか。今後、豪州を巡る戦いでレイ達の前に立ち塞がって来るのは確実であり、対策は急務と言える。巡航速度はマッハ5.6。最大速度はマッハ6.5。

オマケのオマケ

追加で南米に配備される機体リスト

レシプロ艦上戦闘機イ級
ターボプロップ艦上戦闘攻撃機ロ級
ジェット軽艦上戦闘機ハ級
ジェット重艦上戦闘機二級
ジェット艦上戦闘攻撃機ホ級
超音速巡行ステルス戦闘機レ級※60機程
超音速ジェット戦闘攻撃機ソ級※60機程
主力戦車チ級※200両
ミサイル駆逐艦ハ級フラッグシップ※8隻
水陸両用車両鬼群
ミサイル艇小鬼群

281: 194 :2022/05/17(火) 20:13:00 HOST:ai126151063175.55.access-internet.ne.jp
以上です。宗教狂いの連中との新たな取引と、迎撃戦の様子その1でした。
遂にパーガトリー神国が生贄まで提供する様になりました(汗)。一応志願という建前ですが、場合によっては薬物等で無理矢理志願させたりもしそうです。
そして巡航ミサイルの迎撃と自爆ですが・・・実を言うと当初は自爆機能は付けるか保留状態でした。理由としては「至近距離の核爆発にティ連製のパーソナルシールドが耐えれない可能性が高い」と言う訳でした。
ですがつけるか否かで悩み、原案者・クローサー様に相談した結果

「付けましょう(キッパリ)」

という一言を頂いたので(汗)、自爆装置の採用に踏み切る事に。
とはいえ、戦娘に犠牲者は出したくないので(ヲイ)、悩んだ結果・・・久々登場のバード1の僚機が犠牲となりました(滝汗)
その結果、迎撃難易度が更に高まる事に。更に、ここに来て新たな姫級の襲来と改超重砲撃戦鬼改めアーティの姉がラ級のコアにされているという新事実が。
果たしてどうなるかは、見てのお楽しみという事で。それでは。
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最終更新:2022年05月22日 22:59