774 :ひゅうが:2012/02/15(水) 21:34:51

ネタ設定――「移民艦隊」

日本帝国政府が保有する宇宙空間構造物で、第1次から第3次までの宇宙移転の際に建造された巨大な構造体の集団を指す。
もともとは地球統合政府命令第1号(移転法)に則り、月面遷都を実行した日本帝国が宇宙空間に構造物を建造したことにその歴史ははじまる。
というのもときの統合政府は月面を人類共有の財産と規定し、日本人居住区画は地球上における日本列島の面積に比例した分(いちおう他の小国よりは配慮されているが)しか所有できなかったためである。
このため、日本政府はその施政圏を狭めることでラグランジュ点における軌道島(スペースコロニー)の建造許可を統合政府に申請しこれが受諾された。
移民は2052年の第1号島完成により開始され、日本列島保護区の指定と並行し進行。22世紀には日本人の8割は宇宙空間への移転を完了していた。
さらには25世紀に入るまでに同規模のコロニーは火星周辺にも建造され、ほどよく不安定な宇宙空間で多産が奨励されたこともあり人口増大に一役買った。

しかし、超光速航法完成により統合政府が太陽系の直轄地化を進行させるにあたり、日本帝国の施政権は剥奪されそうになる。
そこでときの帝国政府は軌道島を丸ごと移民船とすることで遠方への「再遷都」を実施した。
これが「移民艦隊」の起源となる。
軍事用としても使用が考えられたことと宇宙空間は大気圏内と違い物体の脆化や風化が少ないことから構造物は維持され、なおかつさまざまな用途に転用されていた。
もちろん銀河連邦成立時における移民船団としても活躍している。

この艦隊の建造と保守点検の経験はのちのちにまで生き、連邦末期における「大遷都」でも威力を発揮した。
ある意味、宇宙空間における日本帝国の歴史を象徴するものである。
現在は文化財として保存されるか、多用途に転用されている。

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最終更新:2012年02月18日 21:56