862: モントゴメリー :2022/05/19(木) 21:31:25 HOST:116-64-135-196.rev.home.ne.jp
Canon de 65 M (montagne) modele 1954(M1954 65㎜山砲)

重量:約350 kg
砲身長:1.3 m
口径:65 mm
仰角:-9° to +35°
発射速度:毎分20発
初速:330 m/s
有効射程:約6500 m

【概要】
フランス連邦共和国(FFR)で開発された榴弾砲(山砲)。M1906 65㎜山砲を基に各部に改良を施した。
その軽量さから来る機動性と運用性の良さでエストシナ植民地やアフリカ州で広く用いられ、主に歩兵直協に活躍した。

【計画】
制式小銃としてMAS50が配備され再建が始まったFFR陸軍であったが、その道のりは苦難の連続であった。
それらを語るだけで本が何冊書けるか分からないが、本砲に関わるのは「歩兵部隊の火力不足」である。
MAS50はボルト・アクション式であるため発射速度が遅く、単位時間当たりの火力が低いのが問題だ。
(後に「1分間20発射撃」というエラン・ヴィタールの精華で解決したが)
OCUの正規軍相手では致命的であるし、エストシナ植民地のセクト共にしても歩兵火力は侮れない。
ではアフリカ州の反政府勢力相手ならば問題ないかと言えばそうではなかった。
(主にドーバー海峡の向こうの)外国勢力から支援を受けた彼らの火力も年々増加していったのである。
流石に自動小銃はめったになかったが、短機関銃はもちろん、80㎜級の迫撃砲も多数運用していたのだ。
もちろん、FFR正規軍側も手をこまめいていたわけではない。
前線の歩兵火力を増強する方策はいくつも実施されていた。
基本装備の小銃は変更できないので、短機関銃や軽機関銃などが順次強化された。
しかし、射程の差により敵迫撃砲からの攻撃はこれらの装備では防げなかった。
無論、こちらも迫撃砲を装備しているが射程にほとんど差がないので殴り合いになる。その場合、拠点に籠っている反政府側の方が有利となる。
ならばこちらはより射程の長い重砲や航空機によって攻撃すればいいのであるが、当時のアフリカ州のインフラではそのような重装備を簡単には展開できなかった。
そこで、歩兵の直協支援を担う新装備の選定が始まった。
要求項目は

  • 80㎜級迫撃砲に優越する射程
  • 重量は300㎏前半に収まる

2番目については大戦中に得られた戦訓であり、歩兵部隊が運用する場合はその程度の重量でなければ追髄は不可能であったのだ。
(25㎜対戦車砲も約480㎏あったため、戦場で放棄されることが多々あった)
そして、これらの項目に一番近い性能をしていたのがM1906 65㎜山砲であった。名前の通り1906年に採用という古豪であるが、その軽量を活かしてエストシナ植民地攻防戦でも少なくない活躍をしていた。
これらの要因により、M1906 65㎜山砲を改良して運用することとなったのである。

863: モントゴメリー :2022/05/19(木) 21:31:58 HOST:116-64-135-196.rev.home.ne.jp
【構造】
基となったM1906と同様に、砲および砲架部分は4つの部品に分解して、ロバに乗せて運搬する事が可能であった。
重量は細部の設計と素材を見直すことにより1割ほど軽減された。これにより、歩兵部隊の機動に問題なく追従することが可能である。
また、車輪はゴムタイヤとなりサスペンションも追加されたため分解せずに車両牽引で機動することも可能となった。
MAS50の例にもれず、各部品は規格化されており互換性に問題はなく、量産性も高い。

【運用】
生産された本砲はすぐさまエストシナ植民地やアフリカ州へ配備され、その真価を発揮した。
エストシナ植民地では山砲たる本分を果たし、山岳地帯での火力支援に用いられた。
アフリカ州では歩兵砲として各大隊に編制され直協支援に活躍した。
基本的には敵迫撃砲の射程外からの曲射を用いるが、最前線まで出張り直射によって敵拠点を破砕することも珍しいことではなかった。
さらに榴散弾まで使用されるに及んで、兵士たちからは

「こいつはナポレオンのGrande Armée(大陸軍)から引っ張って来たのか?」

と自嘲込みの冗句が出てきたという。
(外見もナポレオン時代の野砲に類似していた)

しかし、必要十分な火力は有しており、何より軽量であったのであらゆる戦場で活躍することとなる。
後継となるBrandt 65 mm LR Gun-mortarが配備されると順次後方に下げられ、21世紀現在ではフランス国内軍の装備や民間の所有兵器となっている。

864: モントゴメリー :2022/05/19(木) 21:32:58 HOST:116-64-135-196.rev.home.ne.jp
以上です。
ウィキ掲載は自由です。

もうね、ネタ渋滞がヒドイから、とにかくかける奴をドンドン書いていくのだ。

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最終更新:2022年05月31日 01:33