67: 弥次郎 :2022/05/24(火) 01:10:39 HOST:softbank126041244105.bbtec.net

憂鬱SRW アポカリプス 星暦恒星戦役編証言録「跳躍か、墜落か」



「こ、こんな格好を……体のラインが出てしまうのでは?」
「耐G性能、肉体保護、新陳代謝の促進、着用者の肉体な負担の軽減、その他機能を集約させたパイロットスーツです。
 宇宙用ほど重装備ではありませんが、これくらいは慣れていただかなくては」
「……せ、せめて上に何か羽織らせてください」
「羞恥心など、前線の兵士としては削るべき要素です、少佐。
 作戦が長時間に及ぶこともざらにあるのですから、おむつ着用などは当然ですから」
「おむ……!?うぅ……そんな……」

  • 支給されたパイロットスーツを前に羞恥心を覚えるレーナ。しかし、慣れとは恐ろしいものである。





「馬鹿じゃないですか、バカじゃないですか!これを作った人は!?」
『後方に基本的に控える指揮官機が直接火力で支援砲撃を行うのはこれくらいが必須です』
「地形ごとレギオンの群れが消えましたよ!?試作電磁加速砲型くらいはありましたよね!?」
『……ミリーゼ少佐、これくらいで驚かれては、この先地球連合軍にはついてこれないですよ』
「ええっ!?」

  • ガヴェイン・ミラージュの訓練で、シミュレーション上で拡散構造相転移砲を発射した直後のレーナとリーガルリリーのやり取り。





「前々から思っていたんだけど、地球連合の兵器ってどれも高火力よね」
「はい」
「それに、やたらと質量で殴りつけるところも共通しているように見えるわ」
「当然です」
「一体なぜ?」
「そうでなければ生き残れないのですよ……こちらの常識では、ですが」

  • グレーテと連合の技術者の会話。積み上げてきた戦訓の違いが、兵器に直接現れていた。




「これはいいものだな。ぜひとも国産化を……いや、まだ無理ならば試験運用してみたい……」
「閣下……評価しているのはわかりますが、ご自分で前線に出るおつもりですか?」
「い、いや……ははは、まさかな」
「閣下、こちらを見てください」

  • 地球連合が持ち込んだPSを試してヴィレム・エーレンフリート准将。人斬り蟷螂の異名がうずいたようである。




「モルフォのレールガンにつきましては、リバースエンジニアリングの方が進んでおります。
 連邦技術廠の進捗している研究と合わせることで、独自に開発が進められる見込みとなっております」
「それは良かったよ。それで?」
「……現段階では、まだ理論段階から実証実験です。
 必要となる電力の供給手段、レールの素材、冷却機構など、各所に問題を抱えておりますので」
「……中々苦労しそうだね」
「恐らくですが、連邦では確保していない帝国時代の技術を基にしていると思われます。
 レギオンの活動開始、市民革命、それに伴う動乱---技術や技術者、資料の散逸や損失などが重なっているので……」
「やれやれ……連合に依存しないでというのもつらいものだね」

  • レールガンの研究進捗の報告を受けるエルンスト。



『ヒャッホー!』
『こいつはご機嫌だぜー!』
『無茶が効くなんてもんじゃ----うおおおおお!?』
『バッ!こっちに突っ込んでくるな!』

  • 旧空軍パイロットを集めて行われたTMSのシミュレーター訓練の様子。阻電攪乱型を無視できる航空機に大はしゃぎする。

68: 弥次郎 :2022/05/24(火) 01:11:15 HOST:softbank126041244105.bbtec.net

「まったく、あのハンドラー、度胸があるなんてもんじゃないねぇ……」
「少しはましな白豚もいるってことですかね」
「まあ、そうだろうね」

  • シデン・イーダ。自ら白系種だと名乗ったうえで、指揮を任せてもらえないかと頼んできたレーナに半ば呆れつつも感心していた。




「地球連合に加盟している国が……こんなに?」
「彼らの恒星系には別の居住に適した惑星があり、そこに存在する国々も地球連合に加盟しているそうです。
 加えて、並行世界が存在しており、そこにある国々や勢力とも協力関係にあるとか……その結果が、この加盟国の数だそうです」
「……これだけの国がいて、文化も政治も何もかもが違うのに、一つの組織として一致できるのか?
 頭がいくつもある蛇など、互いを食い合うが常であろうに……」

  • 地球連合の資料を閲覧してザファル・イディナローク。連合王国の嫡子たる彼をして、地球連合は異常というかありえない組織に見えた。




「我ら聖教国軍第3機甲軍団"シガ=トゥラ"への戦力供与、感謝いたします。
 これも地の姫神のお導きあってのことでしょう」
「そういうことでしょう。
 それに加え、我々は共にレギオンという脅威に立ち向かうあなた方に協力を惜しむことはありません」
「そのお言葉、ありがたく頂戴いたします」

  • ノイリャナルセ聖教国派遣軍の総司令官ドナルド・ベクター少将とヒェメルナーデ・レェゼ聖二将の、MTなどの供与戦力の式典にて。





「やはりだな」
「なにがでしょうか?」
「供与式典の時---いやその前に赴任した直後から違和感を感じていてな。
 それで、この映像を見返していた。これを見ていてようやくわかった」
「……?」
「よく見ろ、ノイリャナルセ聖教国の軍---神戟(テシャト)の奴らの姿を」
「はぁ……あ、これは若い?」
「20代ギリギリだ……分析にかけさせたが、年齢はまさにそこで打ち止めだった。
 まるで年長者がいない。いや、いないということはないのだろう。
 だが、ここには実働部隊を含めて集まっていた。それだけいて---市井には散見される年長者がなぜいない?」
「まさか神戟は……!」
「志願制ではない、身分と血族によって定められた軍隊。血を流すことを贖えぬ罪と捉える国教。
 そしてレギオンによってすり減らされる戦力---起こることは、ただ一つだ」
「神戟の人材の払底……軍事に適した年齢層が消え、必然的に若年層へ役割が回る……」
「あと数年戦いが続けば、それこそ10歳に満たぬ子供までも投じていただろうな。
 NT達が言っていた、ヒェメルナーデ・レェゼ軍団長の秘めたる憎悪……存外根が深いかもしれん」

  • 式典での映像を見返していたドナルドと副官の会話。関係者が一堂に会した場だからこそ、その違和感に気が付くことができた。



「……宗教と国の在り方にまで絡んだ問題とは。
 やはりというか、問題になりますか」
「いかがなさいますか?」
「ことは倫理的かつ宗教的な問題。土足で踏み入れるなど危険すぎる話です。
 ですが……このまま座視は不可能なため、我々としても行動すべきでしょう」
「具体的には?」
「本国への連絡と対応策の検討を行います。何しろこれは政治的な案件も絡みますから。
 それと、ノイリャナルセ聖教国派遣軍に予備戦力を送ってください。これ以上の犠牲者を出させるわけにはいきません、絶対に」

  • ノイリャナルセ聖教国派遣軍派遣軍からの緊急報告を受けたアルビーナ、即座に対応に乗り出す。

69: 弥次郎 :2022/05/24(火) 01:12:02 HOST:softbank126041244105.bbtec.net
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最終更新:2023年08月23日 23:12