522: 194 :2022/05/29(日) 16:05:30 HOST:ai126213181139.77.access-internet.ne.jp
現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件サードシーズン?その65 宗教狂い達の黄昏
さて、長らく放置に近い状態南米だったが、現在の状況はどうなっているのか。
パナマ運河破壊作戦「大洪水」の頓挫以降、長らく膠着状態に置かれていたパーガトリー神国だったが、この作戦の失敗以降は域内の反乱に悩まされる様になっていたのは、周知の通り。
何せ自前の戦力の多くを喪失した上、頼みの蒼空邪軍も敵と戦う前に南米のアマゾンという過酷な環境の前に、戦う前から消耗が避けられない状態だった。
しかも南米地域はお世辞にも先端地域とは言い難く、対抗する為の兵器の生産自体もままならない。考えようによっては、初期の段階で蒼空邪軍が手を出さなかったのも必然と言えた。
だが親・蒼空邪軍勢力ともいえるパーガトリー神国が誕生し、こちら側に与する様になった以上は、全く手を出さずに放って置く訳にもいかない。
何せ正体不明の勢力や戦娘達の猛攻でアジア地域から撤退。巻き返しの必要に駆られていたからだ。もし南米全域を拠点化出来れば、北米に更なる圧力を加える事も出来る。
だが戦娘達が大幅にパワーアップし、反攻作戦で北米から叩き出されて以降は、戦力の増強は殆ど行われていない。
欧州やロシア戦線での攻防に多くの戦力が必要なのも有ったが、結局の所は南米は副次戦線であり、地域環境が大規模戦闘に向いていない以上、戦力を投入する価値が無くなっていた。
しかも激化するユーラシア戦線での戦いの影響で、その戦力も随時引き上げられており、それが更なる反乱の増大に繋がるという悪循環に見舞われていた。
その後の戦局の推移の結果、蒼空邪軍はユーラシア大陸から叩き出され、オセアニア方面へと逼塞。対抗可能と思われる新鋭兵器のほぼ全てが、同地域に展開。
既に戦線としての価値が殆ど無くなっていた同地域へは、最早一線で戦えない旧式兵器でお茶を濁すという方針となった。
勿論数そのものは多かったし、碌な装備を持たない反乱兵達ならそれでも十分だったが、戦局の推移と共に、パナマを中心とした地域からの航空撃滅戦が始まっており、旧式兵器達の大半が
対抗する事も出来ないまま蹴散らされる有様。追加の増援を得る前は、航空兵器達は専らバンカー内に退避させて、弾薬の無駄遣いをさせるのが最大の役割と化していた。
このままでは、遠からず不信論者達に滅ぼされてしまう。パーガトリー神国のトップであり国教の教祖でもあるアンドルフ・フォルクは、蒼空制圧姫に直談判。
コアの製造に必要となる知的生命体の提供、オブラートに包まず言うなら生贄を提供するという条件と引き換えに、戦力の追加供給を受ける事に。
その多くはやはり旧式の兵器が殆どだったが、一部兵器にジェット重艦上戦闘機二級やジェット艦上戦闘攻撃機ホ級・超音速巡行ステルス戦闘機レ級や超音速ジェット戦闘攻撃機ソ級と言った
一部新鋭若しくはどうにか第一線で戦える機体等も供与されており、事実二線級化した機体(F-15やF-16・F/A-18C/D等)といった機体で空襲を掛けようとした所をレ級が奇襲。
混乱した所をソ級や二級・ホ級といった機体群の猛攻を受けて壊滅的な被害を被るといった場面も見られた。
新鋭機の配備と言う事実に困惑した人類側だったが、その理由がすぐに分かった。連中に生贄を提供し、その対価として新鋭機を始めとした戦力の供給をしてもらっているとの事だった。
21世紀のこの時代で生贄と言う言葉を聞く事になるとは思わなかったが、事態は深刻だと捉えられる事に。だが新鋭機の配備という事ではない。それ等に関しては、こちらも新鋭機をぶつけて
磨り潰してしまえばいい。
問題は生贄の提供だ。既にコアの製造には、知的有機生命体が必要という事が知られており、例え微々たる量であったとしても敵の戦力増強に手を貸しているとなると、放置する訳にはいかない。
しかも生贄の中には、捕まった反乱兵や薬漬けにした民間人すら引き渡されているという。
この宗教狂いの馬鹿共を、これ以上放置する訳にはいかない。敵の戦力増強を阻止するという点からも、早期に叩き潰す必要性があった。
かくして、この自称国家を騙る宗教狂いを叩き潰すべく行動を起こす事に。今回の戦いはスピード勝負。ある種の斬首作戦に近い。
まずは大規模な航空撃滅戦で敵航空戦力を壊滅させ、敵首都及び軍の主要施設に各国の空挺部隊及び戦娘を投入。主要部を制圧すると共に首謀者であるアンドルフ・フォルクを中心とした上層部を捕らえる。
特に首謀者であり教祖でもあるアンドルフを捕らえるのは絶対条件だった。どれ程イカれた狂人であっても、一応は宗教家。下手に死なれたら、殉教者として後々にまで悪影響を残しかねない。
かの狂人共には殉教者としてではなく、犯罪者として裁かねばならない。だからこそのスピード勝負と言えた。
523: 194 :2022/05/29(日) 16:06:00 HOST:ai126213181139.77.access-internet.ne.jp
作戦決行の日、パナマ・コロンビア・キューバを始めとする各空軍基地は勿論、大西洋艦隊の空母打撃群も参加しての激しい航空撃滅戦が行われた。
蒼空邪軍側も懸命に反撃した物の、余りの数の違いに磨り潰されて壊滅。制空権は人類側に移った。それを確認した人類側は、間髪入れずに大規模攻勢へと移る。
探知偽装を施したデロニカ及びヴァルメから、各国の大規模空挺師団及び戦娘達がかの国の中心となっているブラジル各地の目標へと降下。激しい攻防戦へと移る。
戦娘達を除いた中で特に強力だったのは、特危国防軍の面々や国防陸軍の二個空挺師団・・・今回の戦いの介入の為に、米国の了承を経た上で新たに第二空挺師団が編成された・・・であり、
ティ連製陸戦兵器の他、更に改良を受けた36式改Ⅱ型空挺装甲服を纏った空挺兵達の猛威が蒼空邪軍に襲い掛かる。
この改良型の装甲服だが、各種電子機器の強化の他に今回の戦いに対応した強化が為されており、まずミニガンが7.62㎜弾に強化され、格闘戦用のレーザーブレードの長さが最大で50mに延長。
オプション兵装のパイルバンカーも最大射程が30mに達する大型の物へと換装されている。また、バックパックを専用の物に換装して120㎜迫撃砲(自動装填付き)を二門装備した火力支援のタイプも
製作されており、今回の戦いに投入されている。
これらの兵器達の猛攻を前に、旧来の歩兵イ級や主力戦車ハ級は勿論の事、やや新鋭の主力戦車チ級も大苦戦を強いられ、各地で押されていた。
なお蒼空邪軍がお情けで提供していた蒼空邪蒼黒霧だが、引き上げる間もなく戦娘の手で破壊されている。
正規軍が本気で潰しにかかった以上、自称国家な連中ではどうする事も出来ず各地で敗退。戦火はあっという間に首都ウートピアへと迫りつつあった。
アンドルフ「おのれ不信論者共めぇぇ!!」
幹部「お、落ち着いて下され!!」
アンドルフ「この状況で落ち着いていられるか!既に軍は各地で敗退、使徒様達も次々撃破されている!信者達(狂信者)が身を投げうって戦っているが、それも時間の問題だ!」
アンドルフ「使徒様達への連絡は?援軍の要請はどうなっている!?」
幹部「・・・残念ながら、全く連絡が付きません」
アンドルフ「・・・し、使徒様まで我々を見捨てるというのか・・・?」
幹部「そ、それでどうするのです・・・?」
アンドルフ「・・・かくなる上は、此処から脱出する。逃げおおせさえすれば、必ず再起の機会は」
信者「た、大変です教祖様!せ、戦娘の連中がぐぁ!?!?」
アンドルフ・幹部「「!?!?」」
524: 194 :2022/05/29(日) 16:06:30 HOST:ai126213181139.77.access-internet.ne.jp
喋っている途中で倒れる信者に驚愕するアンドルフ達。そこに20式小銃(スタン弾仕様)を構えたレイ達が現れる。
レイ「・・・やっと見つけた!」
ヒト「ここまでですよ!」
キュウ「・・・貴方達を、犯罪者として連行する」
アンドルフ「クッ!使徒様を殺害して自ら神になり替わろうとする邪悪な売女共がぁぁ!!」
レイ「逃げるなんて、絶対に許さない。貴方方には、きちんと責任を取ってもらう!」
アンドルフ「責任を取るのは、貴様等の方だ!!出でよ!使徒様から授かった親衛兵達よ!!」
アンドルフが指を鳴らしたのを合図に、部屋の奥の壁を突き破って新型歩兵・・・親衛歩兵ヲ級が九体と親衛エリート歩兵ワ級が三体出現。どうやら、試供品として回されてきたようだ。
アンドルフ「さぁ、あの悍ましい売女共を叩き潰せ!!」
命令と共に一斉に襲い掛かる歩兵達。だが・・・
キュウ「・・・新型と言えど、この程度の数」
ヒト「私達の敵ではありません!!」
今回が初実戦となる敵歩兵と幾度となく死線を潜り抜けて来た彼女達とでは、余りに力量が違い過ぎた。
ヲ級とワ級をレイが一体ずつダルマにして無力化し、残りの敵はキュウとヒトがあっと言う間にコアを叩き潰して撃破していた。
最後の切り札が呆気無く出オチ同然に叩き潰されるのを見たアンドルフ達は、奴等が開けた穴から外へと逃げ出そうとした。
それを見たレイが、すかさず彼等を追う。
アンドルフ「クソッ!!こんな所で・・・こんな所で死んでたまるか・・・!!」
必死に走って逃げるアンドルフ。幹部達が次々スタン弾の餌食となって気絶していくが、それに構わず必死に逃げる。後ろから「待て!」と言う声が聞こえるが、脇目も振らずに必死に逃げる。
が、躓いて盛大に転ぶ。何とか立ち上がろうとするが、その前にレイに捕まり、無理やりシールドを咥えさせられると共に斬邪丸・極を突き付けられる。
525: 194 :2022/05/29(日) 16:07:00 HOST:ai126213181139.77.access-internet.ne.jp
アンドルフ「オゴ・・・オゴレヴァイダドモォォォ」※おの・・・おのれ売女共ぉぉぉと言っている。
レイ「・・・貴方の様な、・・・貴方の様な大人がいるから!!沢山の人達が犠牲に!!」
叫びと共に、今にも斬邪丸を突き立てようとするレイ。
後を追って駆け付けたキュウ達が、慌てて叫ぶ。
ヒト「だ、駄目ですよレイさん!!捕らえるのが命令で、殺すのは駄目だって!!」
キュウ「・・・レイ!!ここでそいつを殺したら、こいつ等と同じになる!!堪えて!!」
憎悪で満ちた目で睨み、今にも斬邪丸を突き立てようとするレイの姿にアンドルフは死の恐怖を抱く。
レイ「・・・アァァァァァァァァァァ!!!」
アンドルフ「ググゥゥゥ!?!?!?」
ガスッ!!
斬邪丸を突き立てたレイの姿に、最悪の事態を想定して青くなるキュウ達。だが・・・斬邪丸はアンドルフに突き立てられる事は無く、左耳を掠めてすぐ横の地面に刺さっていた。
レイ「・・・ハァッ!!・・・ハァッ!!・・・ハァッ!!」
最後の最後に、憎悪を理性で捻じ伏せたレイ。肩で息をしながら、アンドルフを見下ろす。
そのアンドルフは、余りの恐怖に気絶していた。
最後の最後で踏み止まった事にホッとするキュウ達。肩で息をしているレイに話しかける。
キュウ「・・・レイ」
レイ「・・・心配かけてゴメン。キュウちゃん、ヒトちゃん」
ヒト「・・・よかったぁ。心臓止まるかと思いましたよぉ(汗)」
レイ「・・・本当にゴメン。でも、もう大丈夫。私の憎しみの想いは・・・ここに置いて来たから」
キュウ「・・・私もホッとした。さ、任務は終わり。こいつ等を連れて行こう」
そう言って、捕まえたアンドルフ達を連行するレイ達。こうして、南米での戦いは幕を閉じた。
その後の連中の末路だが、ティ連の技術を使用して自殺出来ない様に措置を施した後に裁判に掛けられ、全員極刑を言い渡される。控訴や上告は認められず、全員刑が確定。刑場の露と消えた。
その時の裁判の彼等の発言内容は詳しくは語られていないが・・・一説によると、終わった時には全員心身共に疲労困憊状態だった事は確かだったらしい。
こうして、南米を騒がせた連中の後始末も終わり、いよいよ残すはオセアニアと南極のみ。この星の未来をかけた戦いが始まろうとしていた。
526: 194 :2022/05/29(日) 16:07:30 HOST:ai126213181139.77.access-internet.ne.jp
オマケ
親衛歩兵ヲ級
南米で初遭遇し、オセアニアや南極・アクアリスにて多数交戦する事となった新型歩兵。更に体躯が大型化し、皮膚の色が黒くなっている。大型化に比例して更に身体能力も強化され、
走る速度は遂に大台の100㎞/hに到達。最早ちょっとした自動車並みである。
全身が鋼の様な硬さとなっており、歩兵のアサルトライフルでは、AK-47の様なストッピング力の高い物であっても仕留めるのが困難となっている。
コアの防御力も更に向上しており、対物ライフルでの破壊は困難。最低でも20㎜クラスは無いと、コアの保護装甲を突破するのは難しい。
右腕の仕込み針も更に射程距離が増加。有効射程は100mに達する。至近距離以外では脅威ではないとはいえ、厄介なのには変わりない。
やはり有効なのは砲兵弾幕や広域破壊兵器による爆砕や、対戦車ヘリや航空機による空襲が有効となっている。
武装はAK-19相当のアサルトライフルやRPG-32相当の対戦車擲弾発射器、9K38相当の携帯式地対空ミサイルに120㎜迫撃砲を標準装備。武装も更に強化されているみたいだ。
親衛エリート歩兵ワ級
ヲ級と共に南米で初遭遇した新型エリート歩兵。やはり体が大型化し、全高は6mにまで達する。その威圧感は計り知れない。皮膚の色は銀色。
耐久力も更に強化され、撃破するのに最低でも25㎜~30㎜クラスの機関砲若しくは対戦車兵器が必要な程。もはや歩兵戦闘車並みの頑丈さだ。
役割その物は強化エリート歩兵ト級と変わらないが、武装・装甲共に更に強化されており、通常の歩兵では太刀打ちするのは自殺行為に近い。
武装は30㎜チェインガン又は40㎜擲弾銃にAGM-65 マーベリックに似たミサイルを発射する四連装式のミサイルランチャーに9K35に酷似した地対空ミサイルランチャー、専用の160㎜迫撃砲を装備。
通常の歩兵部隊と戦車部隊の火力のギャップを埋める役割も期待されているのでは、と分析されている。
527: 194 :2022/05/29(日) 16:08:00 HOST:ai126213181139.77.access-internet.ne.jp
以上です。南米での戦いと教祖達の末路、そして裁判の結果とオマケで新型歩兵二種の紹介となりました。
南米での戦いですが、戦線の重要度的にポケットの中の戦争以上にはならないと思い、無理矢理一話で終わらせました。仕方ないね(ヲイ)
そして久々登場、皆大好き36式空挺装甲服の更なる改良型の登場となりました。蒼空大戦に対応した改装が施されています。そろそろ後継の装甲服が欲しくなってきますが・・・多分辻は首を縦に振らないでしょうね(汗)
そして、激戦の末に教祖共を捕縛。犯罪人として処しました。とはいえ、ごく一部の狂信者の残党がアマゾン奥地に逃げ込む等した為、南米全体の安定には戦争終結から更に10年程はかかる事に。
本当に、こういうカルトな連中は始末が悪い(汗)
因みにですが、この戦いで連中に提供されていた戦力も各タイプ一体ずつ鹵獲に成功。その為、交戦時期の関係から出くわす事の無かった旧式兵器達(レシプロ戦闘機イ級とか)も、戦娘部隊に加わります。
まぁ戦力としてカウント出来るかどうかというと・・・厳しいのが多いですが(汗)。まぁその辺はラクシャさん同様、後方での活躍を期待しましょう。
ともあれ、戦娘達は勿論蒼空戦娘達のコンプも見えてきました。嫁さんが増えるよ、やったね横手司令(白目)。ではまた次回。
wiki掲載は、自由です。
528: 194 :2022/05/29(日) 16:09:12 HOST:ai126213181139.77.access-internet.ne.jp
誤字が有ったので、修正を。
525
- 誤 レイ「・・・貴方の様な、・・・貴方の様な大人がいるから!!沢山に人達が犠牲に!!」
↓
- 正 レイ「・・・貴方の様な、・・・貴方の様な大人がいるから!!沢山の人達が犠牲に!!」
wiki掲載時に、修正をお願いします。
最終更新:2022年06月12日 18:13