612: モントゴメリー :2022/06/07(火) 23:22:24 HOST:116-64-135-196.rev.home.ne.jp
無幻世界支援ネタ——アメリカ海軍航空隊 ブリュースターF2A-4「スーパーバッファロー」戦闘機——
全長:約8.5m
全幅(翼長):約10.7 m
全高:約3.7m
総重量:約3700kg
エンジン:ライト R-2600-12“ツイン・サイクロン”(1,700馬力)
最高速度:約650km/h
行動半径:約1500km
武装:12.7mm機関銃6挺
【概要】
アメリカ合衆国海軍の艦上戦闘機。
開戦時の主力であったF2A-2の改良版であり、戦争中期以降の主力艦戦である。
大出力エンジンから得られる速度と、低空から中空域における良好な運動性能により日本海軍の「零式艦上戦闘機」や「烈風」、英国海軍の「シーファイア」と互角の戦闘を繰り広げた。
後継機であるカーチスF14C戦闘機が登場した後も護衛空母の搭載機となり合衆国海軍消滅の日まで飛び続けた。
【開発】
…「珊瑚海海戦」の結果はアメリカ海軍に天変地異レベルの衝撃を与えた。
『不沈艦』と信じて疑わなかったユナイテッド・ステーツ級戦艦が撃沈した。それも航空機によって。
しかしこれは悪いことばかりではなかった。
威勢が言いだけで現実を見ないポピュリスト派閥の将兵たちが多数海底へ転属したことにより
いまだ理性と良識を保持していた将官たちが動きやすくなったのである。
彼らは右往左往する政府をなだめつつ対応策の検討を始めた。
戦訓研究の結果、ユナイテッド・ステーツ級損失の原因は明白であった。
『制空権の損失』である。
ならば話は早い。日本海軍の航空機に対抗できる戦闘機をこちらも開発すればいい。
しかし、その実現は困難を極めた。
かつて隆盛を極めた航空機メーカーたちの多くはフィリピンに脱出しており、国内に残るメーカーはわずかだった。
今更ながらに祖国がやってきた過ちを痛感する海軍上層部であったが、そんな国でも「祖国」なのである。裏切ることはできない。
次善策として、戦闘機設計の経験が一番豊富なカーチス社に新型艦上戦闘機の設計を命じつつ
ブリュースター社には現状の主力機F2A-2「バッファロー」の改良を指示した。
ブリュースター社としてもこれは渡りに船であった。
珊瑚海海戦で付けられた「空飛ぶ棺桶」という烙印を払拭する最後の機会である。
(…と同時に、これを逃すと倒産する可能性が高いのだ)
取り敢えずF2A-2の改良型として既に試作が終了しつつも予算不足により放置されていたF2A-3が存在していた。
しかし、珊瑚海海戦の生き残りから話を聞くにこの程度の改良では何の意味もないだろう。
よって、ブリュースター社は抜本的な改設計を決断し、実行した。
その特長は以下の通りである。
- 新型フラップとエルロンを備え、運動性の向上した主翼への変更
- エンジンをライト R-2600-12“ツイン・サイクロン”(1,700馬力)に変更し、胴体を18インチ延伸する
- 翼内機銃を片側3丁に増加させ、機首機銃を廃止する
なおエンジンに関しては、既に実用化されているSB2C「ヘルダイバー」艦上爆撃機と同じであるため問題はない。
むしろエンジンを統一することにより整備性向上が見込まれた。
試作機は一か月という非常に短期間で完成し、早速試験に供された。
武装は12.7mm機銃を片翼に3挺、計6挺装備しており必要十分であった。
爆装機能は貧弱である(最高で約100kg)ので戦闘爆撃機としての能力は低いが、艦隊防空が本機の至上命題であったため問題にはならない。
最高速度は650km/h越えを記録したが、これは試験時の条件であり戦闘時の条件では600~620km/h程度である。
こうして要求項目を全て満たした試験内容に満足した海軍上層部は直ちにブリュースター社に対して量産を指示。
しかし、新興かつ弱小メーカーであるブリュースター社では要求される生産数を賄うことは不可能であり
業務提携を結んでいたカーチス社が生産の過半を担うことになる。
(なお、業務提携とは言うものの、実態は子会社化である)
613: モントゴメリー :2022/06/07(火) 23:24:38 HOST:116-64-135-196.rev.home.ne.jp
【運用】
本機は生産され次第、海軍航空隊に送られ急速に戦力化された。
ハワイ沖海戦では本機と『偉大なる小兵』ロング・アイランド以下商船改造護衛空母群の組み合わせはオルデンドルフ艦隊を日本海軍航空隊から守り抜き彼ら航空主兵主義者の鼻っ柱をへし折った。
(その裏では大艦巨砲主義者たちは内心快哉を叫んだと言われているが確証はない)
中空域以下での運動性能は日本海軍機から見ても侮れるものではなく
「低空では可能な限り格闘戦は避けるべし」
と訓示が出されたほどである。
だが、これは逆効果で腕に自信のある熟練パイロットたちは機会を見つけては格闘戦を仕掛けたという。
(そしてそれを真似した新人パイロットたちが返り討ちにされることになる)
「アメリカ海軍の葬送曲」と呼ばれるカリフォルニア沖海戦とニューファンドランド沖海戦においても残存空母部隊と共に出撃し
太平洋のオルデンドルフ艦隊と大西洋のキンケイド艦隊を曲がりなりにも日英両艦隊と砲戦できる距離まで持ちこたえさせた。
本気は既存の製品を組み合わせて作られた「中継ぎ用の急造品」ではあったが、
アメリカ工業力の底力を象徴する名機であるのは間違いない。
614: モントゴメリー :2022/06/07(火) 23:25:18 HOST:116-64-135-196.rev.home.ne.jp
以上です。
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昨夜、彼らが夢枕に立ちました。
アメリカ陸海軍将兵「我らに『戦死』する機会を与えよ!このままでは罪人として『刑死』する末路があるのみ!!」
あんまりにも不憫だったので、「軍人」として死ぬという「救済」を与えました。
彼らも救われ、陣龍氏や影真似氏も倒し甲斐がある偉大な敵手が復活してうれしいという
Win-Winな関係ですね!!
ちなみに、このスーパーバッファローですが史実で計画され試作機も作られました。
が、F6Fもあるし本命のF4Uも実用化できそうだから今さらこんなの要らんよ、と却下されました。
無幻世界ならばライバルはいないのでこの子も日の目を見れるでしょう。
最終更新:2022年06月12日 20:03