141: 194 :2022/06/21(火) 20:25:30 HOST:ai126248229018.9.tss.access-internet.ne.jp
現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件サードシーズン?その72 オセアニア解放戦の後始末と海中の脅威


オセアニア解放。その知らせに、人類の大半は歓喜の声を上げた。
当然だ。人類が居住していた地域で、最後に残っていた箇所が人類の手に戻って来たのだ。喜びもひとしおだ。
勿論、まだ油断は出来ない。蒼空邪軍の本拠地である惑星アクアリスと繋がるワームホールは健在であり、放置すれば体勢を立て直して再び攻めて来るのが明白。
その為、敵に行き付く暇を与えない為にも速攻が求められる事に。その結果として、一か月程の準備期間で南極に攻め入る事が決定。
現場の将兵達の負担は大きいが、此処が正念場であると発破をかける事で対処する事となる。

さて、前回鹵獲に成功した蒼空制圧姫と地中突撃姫だが・・・現在、大型動物用の医療用カプセルを使用して治療が行われていた。
何故大型動物用の物を使用しているのかと言うと、彼女達の艤装は取り外し不可能な為、通常の人間用の物が使用出来ないのだ。
何とも不便極まりないが、当の本人達が気絶している以上はどうにもならない。治療を施しつつ、本人達が目覚めるのを待つしかなかった。


蒼空「・・・ッ・・・ココハ?」

横手「気が付いたか」

蒼空「・・・貴方ハ?」

横手「私は、戦娘部隊の司令官を務める横手だ」

蒼空「・・・ソウ。私達ハ・・・」

横手「戦闘不能となって気絶した所を鹵獲させてもらった。地中突撃姫も、すぐ横で眠っている」

レイ「あっ!目を覚ましそうです」

142: 194 :2022/06/21(火) 20:26:00 HOST:ai126248229018.9.tss.access-internet.ne.jp
そう会話している最中に、地中突撃姫も目を覚ます。


地中「・・・痛ツツ。・・・ココハ?」

いちご「目を覚ました様ね。ここは戦娘母艦『ひゅうが』の格納庫よ」

地中「・・・ソウカ。負ケタ・・・カ」

蒼空「ソレヨリ、コノカプセルミタイナノハ?」

横手「医療用カプセルだ。その艤装が大きかったから、動物用を使用せざるを得なかったが」

地中「・・・噂ニハ聞イテイタガ、本当ニ並行世界ガ手ヲ貸シテイルトハ」

蒼空「シカモコノ技術力・・・異星人ノテクノロジート言ッタ所カシラ」

横手「ご名答だ。手助けしてくれている勢力の一つに、ティ連と言う惑星間連合国家がある」

地中「・・・端カラ勝チ目ノ無イ戦イダッタ・・・ッテ訳カ」

いちご「・・・それはそうと、その艤装って手足とかに変化させる事は出来ないの?それのせいで、心苦しいけど動物用のを使用する羽目になったんだけど」

蒼空「・・・」

横手「・・・どうした?」

地中「・・・ソンナ機能ハ、最初カラ存在シテネーヨ」

いちご「えっ!?」


まさかの事実に驚くいちご。と同時に、地雷発言だった事に焦る。


いちご「ゴ、ゴメン!まさか、そういう扱いだったと知らずに!」

地中「・・・敵ノ扱イヲ気ニスルナンテ、オ前等ッテ変ワッテルナ」

レイ「トラー・ゲルトナーの支配から解放された時点で、もう既に敵じゃないよ」

横手「・・・失礼を承知で聞くが、戦闘時以外はどうしているんだ?」

蒼空「ソノ辺ハ、アノナノマシーンモ『ノータッチ』ッテ奴ヨ。・・・ドレ程不便ダロウガ、戦エサエスレバ知ッタコッチャナイッテ訳」

143: 194 :2022/06/21(火) 20:26:30 HOST:ai126248229018.9.tss.access-internet.ne.jp
自嘲気味に語る蒼空制圧姫。かなり不遇な扱いを受けていたらしい。


いちご「酷い・・・まるで並行世界で言う所の、ブラック企業って奴じゃないn」

横手「ふざけるな!!」

蒼空・地中「「!?」」


いきなり怒鳴り声をあげる横手に驚く蒼空制圧姫と地中突撃姫。一方のレイといちごは


二人*1


と、内心呟く。最早妻達にも『いつものパターン』と認識されている様だ。
二人にそんな事を思われているとも知らず、横手は何時もの様にトラー・ゲルトナーの非道さに激怒する。


横手「あのイカれたナノマシーンめ!!どこまで・・・どこまで人間を弄べば、気が済むんだ!!」

横手「罪の無い人々を虐殺し、弄び、兵器にして他の知的生命体と殺し合いをさせる!奴は神にでもなったつもりか!!」

蒼空「・・・ナ、何デ私達ノ境遇デ激怒スルノ?」

横手「・・・まさか、今の状態が当たり前の事だと思っているのか?それは大きな間違いだ!」

地中「エ、エエ・・・?」

横手「不当な理由で手足を奪われ、その状態を当たり前の事と思わせる・・・。何が自然の守護者だ!!」

横手「罪の無い人々を好き勝手に弄んでいる時点で、奴に大義は無い!だから・・・あのクソマシーンを、必ずこの世から葬ってみせる!!絶対にだ!!」

蒼空・地中「「・・・・・」」


彼女達の境遇に本気で涙を流し、その原因であるトラー・ゲルトナーを葬る事を誓う横手。
そんな彼の姿を見て、興味と好意を抱く二人。

144: 194 :2022/06/21(火) 20:27:00 HOST:ai126248229018.9.tss.access-internet.ne.jp
横手「・・・すまない、話の途中でつい熱くなってしまって」

蒼空「イ、イエ・・・何ト言ウカ、余リ軍人ラシクナイナト」

横手「まぁ、妻達にも度々指摘されているからな」

地中「・・・妻『達』?」

横手「・・・色々有って、戦娘達全員を娶る事になってしまって」

地中「・・・マジデ?確カ200人前後居ル筈ジャ(汗)」

蒼空「・・・ソレ何テハーレム?」

レイ「あはは・・・よく言われます///」

横手「・・・・コホン。さて、今後の二人の処遇だが二つの道がある。捕虜になるか、蒼空戦娘として戦うか。この二つだ。で、お二人の希望は?」

蒼空「・・・今更自陣営ニハ戻レナイシ、アノマシンニ義理立テスル気モ無イワネ」

地中「カト言ッテ、タダ飯喰ライモ恥ズカシイシナ。ヨシ、私等モ力ヲ貸スゾ」

横手「・・・そうか。それでは、二人の決断を尊重しよう。ようこそ、戦娘部隊へ」

蒼空「ヨロシクネ。・・・デ、一ツ聞キタイノダケド」

いちご「何?」

蒼空「貴女達ト交戦シタ際ノ戦闘データガ、前回戦ッタ時ヨリモ凄イ事ニナッテタケド・・・一体ドウイウカラクリナノ?」

レイ「ああ、それはこれです」

145: 194 :2022/06/21(火) 20:27:30 HOST:ai126248229018.9.tss.access-internet.ne.jp
そう言って左手の指輪を見せるレイ。


レイ「マリアージュシステムと言いまして、平文さんとの間に誰にも断つ事の出来ない絆を結ぶ事で、限界突破を可能としているんです」

蒼空「・・・ホ、本当ニ指輪一ツデ強クナレルノ?」

地中「・・・ソンナ技術マデ有ルノカ。タマゲタナァ・・・」

いちご「勿論、指輪だけじゃ駄目だけどね。平文さんに対する強い想いが無いと」


それ等を聞き、何やら思案顔になる二人。
「一体どうしたのか?」と三人が見る中、二人は決断した。


蒼空「・・・決メタ!私達モ、隊長サンノオ嫁サンニナルワ!」

横手「は、はぁ!?!?」

地中「戦娘全員ヲ惚レサセル魅力ト、他人ノ為ニ涙ヲ流セルヤサシサ。コンナ優良物件ヲ見逃ス手ハ無イシナ」

横手「ちょ!?そんな軽い感じで良いのか!?」

蒼空「他ニモ色々有ルワ。私達アクアリス人ダケド、アノマシーンノセイデ『男性』ガ存在シテイナイノ」

地中「コアノ量産性ヲ最優先シタ弊害ダナ。オカゲデ、コノママダト子孫ヲ残セズニ絶滅マッタナシナンダ」

蒼空「ダカラ好ムト好マナイニ関ワラズ、外部カラ血ヲ入レルシカ無イ訳」

横手「だ、だが・・・本当に私なんかで良いのか?」

蒼空「アラ、私達ダッテ誰デモ良イ訳ジャ無イワ。ドウセナラ『コノ人ト』ッテ人ト結バレタイシ」

地中「ソレトモ・・・私等ジャ不満・・・カ?」

横手「いや、断じて不満とか言うのではないが・・・」

146: 194 :2022/06/21(火) 20:28:00 HOST:ai126248229018.9.tss.access-internet.ne.jp
そう言いつつ、レイといちごを見る横手。
もしかしたら、猛反対するのではと思われたが・・・


レイ「・・・平文さん。これはもう、覚悟を決めるしかないんじゃないですか」

いちご「今更もう何人か増えても、ここまで来たら誤差でしょ。あ、でも手が無いと指輪出来ないよね」

レイ「その艤装ですけど・・・新たに追加で記憶させる事って出来ますか?」

蒼空「エ、エエ。容量ノ方ハマダ有ルカラ」

いちご「ヨシ、決まりだね!じゃあ、ティ連の人達に二人の義手と義足の製作を頼まないと!」

レイ「うん。早速フェルさん達をこちらに呼ばないと」

横手「・・・・・」(´・ω・`).;:…(´・ω...:.;::..(´・;::: .:.;: サラサラ..


トントン拍子で進む超展開に、横手は黙って砂となって崩れ去るしか無かったのだった。
因みに二人の名前だが、地中突撃姫は大地神の名前から取ってオプス(ローマ神話)。蒼空制圧姫は空の神の名前からアン(メソポタミア神話)となったのを付け加えておく。

一方、侵攻準備と並行して行われているオセアニア地域の復興だが、やはりというか都市は解体され、鬱蒼と茂る森林が配置されていた。
関係者達は頭を抱えたが、その後の復興は北米や欧州で成されたのと同じやり方で、短時間で復興される事となった。
工作艦を複数動員し、森林地帯のデータ収集及び解体。別の地域にハイクァーンで造成と言う形で移植。更地にした上で、同じくハイクァーンで各種建造物を再建していったのだ。
地球の建築技術では逆立ちしても真似出来ない速度で復興していく様に、乙世界のオセアニア出身の人々は今更ながらに、ティ連のチート技術の凄まじさをその身で体感する事となる。

147: 194 :2022/06/21(火) 20:28:30 HOST:ai126248229018.9.tss.access-internet.ne.jp
さて、復興と準備が大わらわで進む中、南極への偵察任務が改めて行われていた。
南極各地に存在する観測基地は、最初期の段階に奇襲的襲撃で破壊されている。余りにも迅速かつ手際よく襲撃された事も有り、緊急電を打つ暇も無かった。
そういう事も有って、蒼空大戦初期に大規模な奇襲攻撃を受ける要因の一つとなっている。
その南極大陸への偵察だが、気候の問題も有って航空機による偵察は中々に困難だった。ワームホールを隠すべく発生させていた人工的な吹雪が無くとも、度々吹雪いている事も有って
詳細を知るのは容易ではない。一方で、南極大陸そのものは「凍りついた砂漠」とも呼ばれており、その過酷な環境も有って、大規模な部隊の駐留は難しいと見られている。
とはいえ、何も偵察しないと言う訳にもいかない。動向を探るべく、複数の潜水艦を監視も兼ねて派遣したのだが・・・


横手「潜水艦の喪失が相次いでいる?」

レイ「はい。この一週間で、既に八隻もの潜水艦が消息を絶っているとか」

横手「・・・嫌な予感しかしないな。新たな戦力を投入しているのかもしれない」

神崎「そうなると、解放作戦に備えて掃討戦を行わないといけないな」

横手「ここは確実を期す為にも、出来る限り多数の戦力を動員しましょう。戦娘の他に、艦娘の皆さんやティ連の戦力も」

神崎「・・・以前の二の舞(※その20~その22参照)にはしないという事か。よし、それで行こう」


こうして、南極周辺海域の掃討作戦が行われる事に。
戦娘の他に艦娘やティ連(デロニカ・ヴァルメ)、更に米第7艦隊も支援に回る事となった。
空襲の危険こそ少ないが、相手の詳細が不明という事も有り、南極大陸周辺に散開しつつ警戒行動に移る。
だが、それらしき物の姿を捉える事が出来ない。流石にこれだけの戦力という事も有り、あちらも警戒しているという事だろうか?
そう思われたその時。第7艦隊空母『ハリー・S・トルーマン』から緊急連絡が入った。


「戦娘タイプの敵の襲撃を受けている!至急、救援を!」


と。
この時第7艦隊を襲撃したのが、後に水陸両用突進姫と命名される事となる敵であった。

148: 194 :2022/06/21(火) 20:29:00 HOST:ai126248229018.9.tss.access-internet.ne.jp
以上です。前半部分の描写で異様に手間取る事になり(なかなか頭に降りてこなかったorz)、随分間が開いてしまいました(汗)
本当に申し訳有りません。
で、新加入した蒼空戦娘二人が早速横手とマリアージュシステムによる婚姻を結ぶ羽目に(汗)
更に嫁さんが増えたという事実に頭を抱えていますが・・・安心しろ。このイベントは後二回有るから←殴
そして、新たに登場した新型姫級の襲撃を受け、第7艦隊がピンチに。米海軍首脳部が卒倒しそう(小並感)
あ、襲撃された空母ですが整備ローテーションの関係でたまたま『ハリー・S・トルーマン』となってしまいました。他意は無いよ。ホントダヨー?←殴
新たに加わったオプスとアン、そして新型姫級の設定は次回に持ち越しという事で。少々疲れましたのでorz。では、また次回。
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最終更新:2022年06月23日 22:07

*1 あっ、いつものだ