621: 194 :2022/07/14(木) 19:25:30 HOST:ai126146222047.53.access-internet.ne.jp
現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件サードシーズン?その80 隠密偵察と分析
部隊全滅から1時間後、戦娘部隊からの要請を受けてティ連が無人偵察ドローンをアクアリスへ向けて発進させる。
入念に探知偽装を施した上で侵入したドローンは、アクアリス本星の様子と・・・部隊が壊滅した地点の惨状を、モニター経由でもたらしていた。
横手「・・・これは酷い」
ニーラ「・・・何らかの爆圧で将兵達が吹き飛ばされてイマス。恐らくは、敵の攻撃による物と」
柏木「・・・空気中に漂っている、灰色な何かは?」
ニーラ「アチラ側のナノマシンです。・・・かなり毒性が強くて、シールド無しでは近づく事も出来ないデスネ・・・って、え!?」
柏木「どうしました?」
ニーラ「な、ナノマシンが発光して・・・焼野原が木々の生えた森へと再生しました!?」
一同「「「「「ええええええええええええええええええ!???!?!」」」」」
何とナノマシンが光り輝くと共に、周りの環境を修繕。
まるで戦闘等していなかったかのように、自然の木々が生い茂る森へと変化したのだ。
横手「・・・な、何だこりゃぁ」
ニーラ「・・・ま、まさか環境を自動で浄化するなんて」
柏木「・・・何てチートな技術なんだ」
フェル「・・・こ、こちらノ地球の都市部や砂漠トカに生い茂ってイタ木々とかモ、この技術の応用デショウガ・・・非常識過ぎるデスヨ」
神崎「・・・・・私も驚いているが、今は置いておいた方がいい。先へと進んで情報を収集しよう」
622: 194 :2022/07/14(木) 19:26:00 HOST:ai126146222047.53.access-internet.ne.jp
環境をあっという間に修復するナノマシンの出鱈目振りに驚愕するも、それは本題ではない為無視する事に。
ドローンは更に先へと飛行し、擱座した鉄人の様子を映し出す。コクピットを穴だらけにされた有様が映し出される。
柏木「・・・ミンチよりひでぇや」
シエ「破孔カラシテ、恐ラクハレーザー兵器ノ類ダナ。ソレモ、至近距離カラ撃チ込ンダノダロウナ・・・」
横手「・・・しかし解せないですね」
神崎「何がだね?」
横手「これ程の戦闘力を誇る兵器が、これまで此方に一度も来ていないのは不自然です。投入する機会は、幾らでも有った筈なのに・・・」
柏木「単に完成していなかったからでは?」
横手「・・・だとしても、プロトタイプなり何なりが出ていても、おかしく無いと思いますが」
その様な会話を聞きつつ、思案を巡らせる神崎。
一頻り考えた後、自身の考えを述べる。
神崎「・・・もしかしたら何らかの理由が有って、投入したくても出来なかった可能性も有るのでは?」
横手「成程。ですが、その理由は何なんでしょう?機体に不備があったのか、武装が完成していなかったのか。はたまた、他の理由があったからなのか・・・」
神崎「・・・いずれにせよ、情報が少な過ぎる。更なる調査を」
とまで言った所で、オペレーターが驚愕の声を上げる。
オペレーター「と、塔らしき建物カラ敵機が出現!此方に向かってキマス!!」
シエ「何ダト!?探知偽装ハドウシタ!!」
オペレーター「正常に稼働中!!故障等では有りまセン!!」
横手「まさか、ティ連の探知偽装を見破るなんて!?」
神崎「これでは、突入した部隊がすぐに見つかったのも当然だな。直ぐに退避を!!」
オペレーター「了解!!」
623: 194 :2022/07/14(木) 19:26:30 HOST:ai126146222047.53.access-internet.ne.jp
直ぐに退避行動に移る偵察ドローン。だが、敵機は正確に追いかけて来る。
低出力タキオンキャノンがドローン目掛けて放たれる。探知偽装のおかげかやや狙いが甘く、辛うじて回避に成功。そのデータを地球側に転送する。
ニーラ「・・・こ、これは!?タキオン粒子デス!!」
横手「何ですって!?」
柏木「そんな未来的な武装まで有るのか!?」
一堂が驚愕する中、尚も追撃を続ける蒼空装甲姫。今度は2基のVLSから計32発のホーミングレーザーを放つ。
正確な追尾を仕掛けて来るレーザーに、オペレーターも驚愕する。それでも懸命に回避機動を行い、地面スレスレを飛行しながらギリギリで回避。レーザーを地面へと着弾させる。
だが流石にダメージを負ったらしく、ドローンの速度が落ちて運動性も目に見えて悪化する。
そこを突いて追い縋りながらナノマシンをチャージし、ドローンの直ぐ近くへと躍り出る。その直後、
ドォォォォォォォォォォン!!
バーストチャージが炸裂し、ドローンが木っ端微塵に粉砕される。モニターは砂嵐を映すのみとなっていた。
まさかのティ連の探知偽装を見破る探知能力に驚きを隠せない面々。暗い空気が漂い始める。
柏木「・・・何という、出鱈目な敵なんだ。・・・ニーラ博士、今の攻撃はどういう物です?」
ニーラ「吹き飛ばされる直前、ナノマシンの濃度が一気に増大したデータが送られてきまシタ」
ニーラ「恐らく、ナノマシンをチャージした後に一気に解き放つ事で、自身の周辺に大爆発を起こして瞬間的に制圧する武器と、考えられマス」
神崎「・・・タキオンレーザーといいホーミングレーザーといい、とんでもない戦闘力だ。まさに最後の守護神、と言う訳か」
柏木「・・・横手司令。これからの方針ですが・・・どうします?」
624: 194 :2022/07/14(木) 19:27:00 HOST:ai126146222047.53.access-internet.ne.jp
横手に決断を促す柏木。横手は攻める事と様子見する事双方のメリット・デメリットを慎重に天秤にかける。
皆が見守る中、横手は口を開いた。
横手「・・・かなりの危険を伴いますが、ここは・・・総力を挙げてあの敵を無力化するべきだと考えます」
神崎「・・・根拠を聞いても?」
横手「はい。・・・確かに、奴の戦闘能力は極めて脅威です。ですが、ここで手をこまねいていても状況は悪化するのみと考えます」
横手「今はアクアリス本星に留まっているようですが・・・奴が何時こちらに殴り込みをかけて来るか、分かった物では有りません」
横手「・・・更に、此処で連中に時間を与えては、立て直す時間を与えてしまう事になります。何より・・・」
柏木「何より・・・?」
横手「・・・あのナノマシーンの事です。根拠の無い推測ですが・・・『コアを必要としない自立兵器』を大量生産して、此方に投入してくる恐れも有ります」
神崎「・・・有ってもおかしくないだろうな。先程の奴の攻撃で見た先進技術の数々を見るとな。・・・少なくとも、そういうのを開発しててもおかしくない」
横手「以上の事を考慮すると、時間をかけるのは得策では有りません。戦娘・艦娘・深海棲艦・そしてティ連の総力を挙げて、アクアリスへと攻め入るべきと判断します」
はっきりそう告げる横手。猪猛上校の暴走時は情報が少な過ぎる事への危惧から、慎重な姿勢を見せていたが・・・
敵の脅威がこちらの予想を上回っている以上、下手に時間を掛けられない。横手はそう判断したのだ。
神崎「・・・横手君の意見は最もだな。可能な限りの戦力を集中して、敵の守りを突破しよう」
方針が決まった。
最終的に人型特重機動護衛艦大和に搭乗した上で、ワームホールへと侵入。
アクアリス本星で件の敵・蒼空装甲姫を撃破して一気に敵の本拠地と思われる『塔』へと駒を進める事となった。
因みに他の人類連合の部隊だが、所謂後詰として蒼空装甲姫を撃破して安全が確認されてから侵入。橋頭保の確保に移る事となった。
反対意見が多数出る物。そう判断して提案が行われたが・・・意外にも反対意見は出ず、寧ろ「どうぞどうぞどうぞ」といった状態だった。
既に1個連隊の部隊が10分持たずに殲滅された事が知れ渡っており、その様な危険な所に無為に突っ込ませるのは躊躇われた様だ。
ワームホールへと進む人型特重機動護衛艦大和。戦娘達や陸上戦闘用ホバーユニットを装備した艦娘達が、緊張の表情を浮かべている。
地球とアクアリスの未来を掛けた戦い。この後の運命を決める闘いが間もなく始まろうとしていた。
625: 194 :2022/07/14(木) 19:27:30 HOST:ai126146222047.53.access-internet.ne.jp
以上です。今回は中休みな回となりました。
何ともチートなナノマシンですが、一応環境改善のナノマシンなので、これ位はやってのけるかと。・・・こんなものをホイホイ作り出せる先駆文明、恐るべし・・・(汗)
まさかの探知偽装を見破るという出来事に、一堂は驚愕しております。ただ一応補足しますと、探知偽装無しのと比べて察知するまでに余計に時間を要しております。
タキオンキャノンの狙いがやや甘かったのもその為です。全く見えない状態では、さしもの蒼空装甲姫も少々苦労しています。
とはいえ、あまり時間を与えては蒼空邪軍がどんな手を打ってくるか分かった物では無いので、危険を承知の上で打って出る事に。
次回はいよいよ、アクアリス本星での戦娘達と蒼空装甲姫との決戦となります。お楽しみに。
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最終更新:2022年07月29日 09:40