865: 194 :2022/07/28(木) 20:35:30 HOST:ai126197005130.18.access-internet.ne.jp
現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件サードシーズン?その88 地下への道筋と新たなる脅威
トラー・ゲルトナーが潜伏している地下の最深部だが、その深さは実に10000mに達するという。
麗華によると、蒼空邪軍の各兵器もこの地下の最深部にて生産され、ここを記憶しない様に記憶処置を施した上で、塔の外部に送り出しているらしい。
その地下最深部へのアクセス方法だが、螺旋階段を下りた先に有る巨大地下階層・エントランスにあるセキュリティルームへと向かい、秘匿された直下ゲートを抜けるしかない。
しかしながら、ゲートの解放権限を持つのはトラー・ゲルトナーのみ。正規の手段では、麗華ですら侵入出来ないのだ。
レイ「それで、そのゲートにはどうやって侵入するの?」
麗華「これまた力技になるけど、タキオンキャノンでゲートを強引に吹き飛ばして突破する。というか、それしか手段が無いわね」
イッチ「完全に『マスターキー(物理)』だねー」
レイ「先輩」
麗華「いいえ、イッチの言う通りよ。それに、奴がそれだけ用心深い証拠でもあるわ。ただ・・・」
アン「タダ?」
麗華「そこから先の詳細は、私にも知らされていないの。最高機密という奴ね。知っているのは、アクセストンネルの長さが縦10000mになるという事。その下に、コマンダールームがあるという事だけ」
いちご「つまり、麗華にとっても完全初見と言う訳か・・・」
いちごの言葉に頷く麗華。
アクセストンネルに存在するだろう防御機構がどういう物なのか、それを知る者は誰も居ない。大きな不安要素ではあるが・・・ここで怖気付く訳にはいかない。
敵本体へ王手をかけている状態で撤退はありえないし、時間を与えるのは得策ではない。ここは腹を括るしか無いのだ。
そんな事を話している内に、エアロック式のセキュリティルームに到着。PVMCGでスキャンすると・・・床下にゲートの入り口が存在していた。
866: 194 :2022/07/28(木) 20:36:01 HOST:ai126197005130.18.access-internet.ne.jp
いちご「・・・これが、ゲートの出入り口か」
麗華「・・・秘匿性を優先したせいか、やはり耐久性は高くない様ね。予定通り、タキオンキャノンで強引に抉じ開けます。危ないから、皆は下がってて」
麗華以外のメンバー達がセキュリティルームから退出し、巻き込まれない様に100m程距離を取る。
退避が完了したのを確認した麗華が、タキオンキャノンのチャージを始める。
麗華「・・・取り敢えず、チャージ率30%で試射。それで大穴が開けば、それでよし。開かないなら、出力を上げていくのみ」
慎重に出力を調整し、ゲートに砲口を向ける麗華。
チャージ率が30%に達した所で、タキオンキャノンを発射。セキュリティルーム内で大爆発が起こる。
床に伏せた状態で待機していたレイ達が、心配そうにセキュリティルームを見る。
レイ「・・・どう?麗華ちゃん」
麗華「・・・よし、大穴を開ける事に成功。皆、最深部へと向かおう!」
ゲートの破壊の知らせを受けて、セキュリティルームに向かうレイ達。だが、その直後。
けたたましいサイレン音が響き渡り、アクセストンネルの壁面から、小型の何かが無数に発進してきた。
麗華「クッ!?やはり、防御機構を!!」
レイ「麗華ちゃん!!」
慌ててセキュリティルームに突入するレイ達。
すると穴から小型の戦闘用ドローンらしき物が飛び出し、レイ達にレーザー攻撃を仕掛けて来た。
レイ「わっ!?」
間一髪で、回避に成功。すかさず反撃を浴びせる。
その機体は非常に脆く、ブラスター銃数発の被弾で呆気無く爆散する。
867: 194 :2022/07/28(木) 20:36:31 HOST:ai126197005130.18.access-internet.ne.jp
イッチ「何?今の機体ー!?」
麗華「・・・私も知らない兵器だわ」
レイ「麗華ちゃんも知らないとなると・・・多分、完全に秘匿した状態で開発された兵器って事か」
オプス「ケド、コアノ気配ハ全クシナカッタワ」
こんごう「となると・・・『制御にコアを使用する必要が無い無人兵器』という訳デスカ!」
いちご「・・・平文さんの危惧が、現実になっちゃった訳か」
ディオネ「ダガ、ソノ分性能ノ方ハ大シタ事ハナサソーダナ」
ディオネが言う通り、速度こそ早いが武装はレーザー1門のみで、防御性能も無いに等しい。
だが・・・余りにも数が多い。撃墜しても後から後から大量の機体が押し寄せて来るのだ。
このままでは、消耗した末に押し潰されかねない。ここは一気に突破した方が賢明なようだ。
麗華「ここであいつ等とやり合っても、消耗するのがオチね。・・・ここは、強行突破するしか無いわ!」
イッチ「どうするのー?」
麗華「拡散レーザー砲を持つオプス・アン・ディオネの三人が先鋒となって、拡散レーザー砲で粗ごなしに撃破しながら降下」
麗華「そのすぐ後ろを、私がホーミングレーザーで敵を撃墜しながら降下」
麗華「それ以外の空戦戦娘の皆は、その後ろから降下。陸戦及び海戦戦娘の皆は、重力制御で無理の無い速度で降下しつつ討ち漏らしを破壊。・・・これが一番確実だと思うわ」
いちご「典型的な正面突破・・・って訳ね」
レイ「とはいえ、他に手も無いし・・・それで行こう!」
ディオネ「オッシャ!先陣ハ任セロ!」
868: 194 :2022/07/28(木) 20:37:01 HOST:ai126197005130.18.access-internet.ne.jp
方針が決まり、順にアクセスホールに突入する戦娘達。
スウォームファイターが壁面のハンガーから多数発進すると共に、防壁柱(妨害用の柱)が展開して行く手を阻む。
だが、オプス達は怯まない。
ディオネ「オーオー、コレマタ大盤振ル舞イダナ!」
オプス「弾幕ヲ切ラサナイ様、私・アン・ディオネノ順デ射撃スルワヨ!」
アン「了解ダ!」
オプス達が、先程述べた順で拡散レーザー砲を照射。スウォームファイターや防壁柱を吹き飛ばし、ハンガーにも大きな損傷を与える。
彼女達が撃ち漏らしたスウォームファイターやハンガーは、麗華やレイ達が撃墜・若しくは破壊していく。
スウォームファイターも果敢に反撃するが、最大出力で展開されるパーソナルシールドを破れず、次々撃破されていく。
そして―――――
遂にコマンダールームに辿り着く。
落下して来る破片を避ける為に、落下地点から離れるレイ達。
そして・・・その中央に『奴』は居た。
幾重ものパイプが繋がれた巨大な演算機・・・中央の部分に真っ白な球体が鎮座しており、その中心に人間の目を思わせるモノアイが存在している。
この部屋の主、トラー・ゲルトナーがレイ達を睨みつけていた。
869: 194 :2022/07/28(木) 20:37:32 HOST:ai126197005130.18.access-internet.ne.jp
オマケ
「塔」巨大地下階層・エントランス
レイ・ゲルトナー以外の蒼空邪軍にさえ厳重に秘匿されている、トラー・ゲルトナーの本拠地への出入り口。
1階層~100階層を繋いでいる「塔」の螺旋階段を下るしかアクセス手段は存在しない。1階層の直下にエアロック式のセキュリティルームが存在しており、床に秘匿された直下ゲートが設置されている。
ゲートの解放権限はトラー・ゲルトナーのみが保有しており、レイ・ゲルトナーでさえ正規手段による進入は不可能。
しかし秘匿性を優先した為にゲートの耐久力自体は比較的低く、蒼空装甲姫の火力ならば突破可能。
「塔」巨大地下階層・アクセストンネル
「塔」巨大地下階層・エントランス~コマンダールームを結ぶ、全長10000mの巨大通路。
アクセストンネル内の壁面には幾万の最新型スウォーム・ファイターを格納するハンガーの他に、多数の対侵入存在用防壁柱が格納されている。
アクセストンネル~コマンダールームの空間にはセキュリティ・ナノマシンが散布されており、ゲートを破壊、もしくは何らかの方法でアクセストンネル内に侵入した存在を感知次第、警報を発令する。
警報を受け取った防衛機構は直ちにスウォーム・ファイターや防壁柱を展開し、侵入存在の殲滅を開始する。
「塔」巨大地下階層・コマンダールーム
「塔」の最下層にして、トラー・ゲルトナーの本拠地であり、蒼空邪軍の心臓部。
数千メートルの高度と数十キロにも及ぶ面積による膨大な空間であり、全域に渡って十分な光量が確保され、2~3割の空間面積がナノマシン生産施設群、塔型スウォーム・ファイター製造施設群、演算施設群によって占有されている。
コマンダールームまで敵性存在が侵入する事は想定されてはいないものの、防御戦力として「浄化オペレーション:コンティンジェンシー」に備えて出撃待機しているスウォーム・ファイターの大群が配備されている。
その他にも、箱型ナノマシン生産設備群から放出されている膨大なナノマシンにより、空間が深刻なナノマシンの汚染を受けている。
870: 194 :2022/07/28(木) 20:38:02 HOST:ai126197005130.18.access-internet.ne.jp
以上です。地下の最深部に有るコマンダールームへの道筋と新たな戦力。そして・・・本作のラスボス・トラー・ゲルトナーの、本当の意味での初登場となります。
前回の登場時は、制空戦闘姫の精神世界の中だったので。
トラー・ゲルトナーの外観ですが・・・イメージはメ〇ルマッ〇スシリーズの全ての元凶・スーパーコンピューター(笑)・ノ〇ですね。真っ白な球体人の目を思わせるモノアイとか、ほぼそのままです(汗)
そしてもう一つの新規戦力であるスウォームファイターですが、こちらはクローサー様曰くアー〇ード〇アネ〇サスに登場した古代兵器(通称・蟲)がモチーフだとか。
元ネタの方は体当たりのみですが、こちらはレーザーまで装備。厄介さはこちらが遥かに上回ります。
そんなスウォームファイターの詳細と「浄化オペレーション:コンティンジェンシー」に関しては、次回に他のネタと併せて紹介しますので、お楽しみに。
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最終更新:2022年07月29日 09:55