498: 635 :2022/07/06(水) 07:14:40 HOST:119-171-248-234.rev.home.ne.jp

銀河連合日本×神崎島ネタSS ネタ ゲートの先は神崎島もヤルバーンも無いようです欧州大戦その五 音速雷撃隊。この御代にあってならぬもの



英国ロンドン、空襲警報がロンドンの街に鳴り響き渡り、空に幾つもの火の華が咲く。
それに人々は慌てふためき混乱し、あちらこちらへと足早に移動し街の様子など気に留める暇もない。
それはロンドン市内のとある公園も同じこと、本来であればこの公園では日本大使館が主催する日本文化のイベントが予定されていたが準備もそこそこにそのまま放棄されていた。
トーラルという心の器も持たされた【彼女】もそこに置いたまま…。



ウタ……キコエます……ハジメテのオト…クレた人たちのカナしみの歌…。



緑の瞳が静かに開かれた。




ブリテン島東沖の上空に幾つもの花が咲きその中を英空軍所属のタイフーンが駆け抜ける機体から発射されたミサイルが化け物を撃墜する。
航空機相手でないので赤外線誘導(ASRAAM)はロックオンが効かず、通常のアクティブレーダー誘導(ミーティア)では運動性がついていかない恐れがあった為に急遽日本の機対機誘導弾を搭載し運用している。
無論、ポーツマス(在英日神軍)よりゼル兵器造成システムの提供を受けているので残弾に心配ななくそこかしこで板野サーカスが展開されている。


「これで何体目だ!巡航ミサイルや対艦ミサイルも何発撃ってきやがる!!」


タイフーンのパイロットは酸素マスクの中でそう吐き捨てる。
パイロットの言うようにドイツによる弾道ミサイルを皮切りに巡航ミサイル、ジェット戦闘機に第二次大戦時のレシプロ、
挙げ句神話だか創作だかの化け物や怪物まもでが飛来し英空軍、残存NATO各国空軍、在英・日神航空隊による迎撃戦が展開されている。
弾道弾や巡航ミサイルはアヴァロン要塞の高出力レーザー砲Ex.Caliburや複合加速対空砲Rohnや各種対空システムとジェーナス、ジャービスを始めとする艦娘や深海棲艦、
そして英米海軍やNATO残存海軍が全て叩き落としている。


「っと危ねえ…。」


そんな中、言葉を吐き捨てたパイロットの乗るタイフーンに対し着艦フックを付けたタイフーン(注1)がミサイルを放つ。
しかしタイフーンに搭載された日本製電子戦ポッドに妨害されあらぬ咆哮に逸れて行く即座にタイフーンの反撃で撃墜される。
息を吐くパイロットに再生産されティ連製機器を乗せた神崎島の早期警戒仕様の蒼空より通信が入る。


『こちらゴーストアイ、キャンディ聞こえるか?』

「こちらキャンディ聞こえるよ、ワニ卿。」

『お前さんもそうだが皆何故俺をワニ卿と呼ぶんだ?まあ兎に角五時の方向から大型機、大方輸送機か爆撃機、それと護衛戦闘機と思しき影が行ってる注意してくれ。』

「了解!!撃墜する!」

「頼んだ。」


パイロットは管制機の指示に答えるとタイフーンの翼を翻し指示された方向に向かうと遠く三機の機影が見える。


「あれか…ん?なんだありゃ?」


しかし意味がわからない。
一機はヨーロッパではよく見かけるF-16、しかも無造作に消されたオランダの国籍マーク付けMk 84と思しき何か詰まったデカイのを四つも積んでいるのも変だが、
残り二機…濃緑の塗装に双発のプロペラ機、しかも真新しいが設計が相当古く見える。第二次大戦の双発軽爆撃機の様だ。


『護衛戦闘機が加速、アフターバーナー使用した模様、追加情報!大型機が何か切り離した!対地若しくは対艦ミサイルと推定!全て撃墜しろ!!』

「了解!さて…恨むんなら自分の国を恨んでくれ…!」


パイロットはミサイルの安全装置を解除し三つの目標をロックオンをする。


「どういうことだ?こっちに警戒もしない…。」


高速で飛ぶF-16とミサイルらしきもの、しかしおかしな事にF-16は真っ直ぐに飛ぶだけでミサイルをロックオンするタイフーンには目向きもしない。
不審に思いながらもヘルメットのHMDに映し出された各ロックオン映像を拡大し照準がそれぞれをロックする。


「ミサイルに風防!?」


そこにはF-16の風防とミサイルには無い筈の風防が映りそれぞれ内部のモノが映し出されとパイロットは呆然とする。
故に管制機からの通信への反応が遅れた。

499: 635 :2022/07/06(水) 07:15:26 HOST:119-171-248-234.rev.home.ne.jp


「何で!?『キャンディ!後方に化け物(モンスター)!!ブレイク!ブレイク!』……。」


次の瞬間にはタイフーンの機体が背後から近づいた化け物の攻撃で空中で爆発四散した。
タイフーンの反応がレーダーからロストする。


『キャンディ!?クソ!HQ、HQ聞こえるか!当方戦闘機一機被撃墜、乗員回収を願う!!』


しかしパイロットは完全に機体が爆発する直前に軌道上のティ連の艦艇に緊急転送され無事であった。
それを横目にF-16とミサイルらしきもの二つは真っ直ぐに海上部隊に向かっていく。



『医療チームに伝達、これより被撃墜者一名転送される。準備されたし。』


パイロットの転送先のティ連艦艇では待機していた医療チームが既に行動を開始していた。
イゼイラ人を始めとする医療チームが医療用ナノマシンや医療ポッドの準備を行う。
転送されてきたパイロットは身体の各所に機体の一部が刺さり、口から血を流している。


「患者の状態は!?」

「機体の一部が刺さってり一部は臓器に達している!仮想臓器移植用ポッドへ移せ!!」


だがパイロットはその状態で起き上がろうとする。


「ま、まってくれ…!上に急いで伝えなきゃいけないことが…。」

「何を言ってるんだ!君は重症なんだぞ!」

「頼む…伝えなきゃ行けないんだ…あいつらあんな子達をアレに使いやがった…!!」





ブリテン島近海、迎撃を行うジェーナスら水上部隊からは火線やミサイルが上がり次々に航空機やミサイルを撃墜していく。
管制機の情報を受け取った地上司令部より駆逐艦ジェーナスに通信が入る。


『駆逐艦ジェーナス。ミサイル及び戦闘機接近!目標駆逐艦ジェーナスと推定。戦闘機の方の機動がおかしい、注意されたし!』

「Roger(了解)!さてどんな敵が来ても落としてやるわ!!」



甲板上でフンスとドヤ顔するジェーナス、ここまで全ての敵を叩き落としているから当然であろう。


『ジェーナス!油断しちゃだめよ!!』

「分かってるわジャービス、慢心なんてしないわよ。この後ポーツマスで知り合ったちっちゃい女の子の家でパインサラダご馳走になるんだから!」

500: 635 :2022/07/06(水) 07:16:21 HOST:119-171-248-234.rev.home.ne.jp


ジェーナスは嗜めるジャービスに肯定の返事を返す
ジェーナスに慢心はない、たとえ優勢であろうとも慢心で盤面がひっくり返るなど良くあることであるからだ。


「目標、FightingFalconにHs 293モドキ!!全対空兵器敵に指向、射撃準備!!」


HMSジェーナスの全ての対空火器が目標に向けられ、その照準が艦娘ジェーナスの瞳に映し出される。
そして全ての照準、そしてジェーナスの瞳が正確無比に目標を捕らえ風防の中の少女の泣き顔と目が合う。


「Lockon!Fir、っ!?射撃中…。」


雷が落ちた如き輝き次の瞬間、衝撃と轟音が海域に響き渡る。
ジェーナスに突っ込んだF-16に搭載された四発のMk84炸薬量にして1.7トン、そして二発の【炸薬量1.2トンの徹甲爆弾】が炸裂した音であった。
ジェーナスのシールドと加護は十全にその機能を果たしたが合計3トン弱の【特殊】弾頭はそのシールドと加護を突破し炸裂した。


「ジェーナス!?ジェーナスゥゥゥゥゥ!?」


海域にジャービスの悲鳴が響く。




注1:
着艦フックと機体構造が強化されCTOL空母から発着艦出来るようになっている出自不明のタイフーン。
ドイツにて同種の機体が大量に発見され中にはレーザーと魚雷搭載し時速4200km出す日の丸付けたエンテ翼機や荷電粒子砲乗せた鉄十字の空飛ぶ円盤が発見され米英を困惑させることとなる。
アヒルがいなくてよかったとは夕張談。

501: 635 :2022/07/06(水) 07:16:52 HOST:119-171-248-234.rev.home.ne.jp
以上になります。転載はご自由にどうぞ。

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最終更新:2022年07月29日 09:58