482: モントゴメリー :2022/08/03(水) 23:50:46 HOST:116-64-135-196.rev.home.ne.jp
M1970 65mm携行擲弾砲
口径:65mm
全長:約90㎝
重量:約10kg
有効射程:400m(曲射)
【概要】
フランス連邦共和国(FFR)で開発された携行擲弾発射器である。
他国の同クラス歩兵用火器と異なり、無反動砲ではなく駐退復座器を備えた「反動砲」であるのが特徴で、「肩に担ぐ歩兵砲」の異名を持つ。
【計画】
「M1954 65㎜山砲」から始まり、「ブラント65mmLRガンモーター」と順次更新されていったFFR陸軍の歩兵直協火力であるが、問題はあった。
小型・軽量とは言っても「大砲」であるため、ある程度は後方に陣取らねばならず即応性に難があるのだ。
現場ではこの欠点を補うために敵の小銃射程圏内に踏み込んで射撃するという19世紀と見まがう様な運用をしているが、操砲員たちの被害が無視できない水準に達しつつあった。
そこで、OCUの対戦車噴進砲のような個人で携行できる重火器の配備が求められた。
本機材の開発はこうして決定された。
483: モントゴメリー :2022/08/03(水) 23:51:16 HOST:116-64-135-196.rev.home.ne.jp
【構造】
本砲の最大の特徴は、その構造にある。
発射の反動を相殺するための後方爆風を発生させる無反動砲方式ではなく、砲本体に配置された駐退復座器で反動を吸収する「反動砲」なのである。
これは主に自由フランス軍としてあの戦争を戦った者たちが強硬に主張したためである。
彼ら曰く、無反動砲は一度発射したらほぼ必ず位置が露呈するため使用した将兵の生存率が非常に低い。
実際、米軍供与の「バズーカ」を使っての対戦車戦闘は自殺攻撃と同義であった!!…と。
こうして無反動砲は真っ先に否定されたが、それ以外の方式となると中々に困難な問題である。
英国のPIATのような「バネ式」はどうか?という案に対しては「再装填が非常に困難」という反対意見が続出してこれも却下される。
…決して「Rosbif(イギリス人)の真似なんかできるか!?」という子供じみた感情論ではない。決して。
万策尽きて半ばヤケクソになった技術者から出されたのが「駐退復座器の採用」である。つまりは通常の火砲と同じ構造だ。
そして、どこでどう間違ったかわからないがこの方式が全会一致で可決されてしまったのである。
本砲は後部が開閉構造になっており、開けて砲身に装填し、ロックする。銃身には4条のライフリングがある。砲本体はもちろん再使用可能である。
グリップとバーティカルフォアグリップを握って肩に担ぎ、立射(立ち射ち)・膝射(膝射ち)・伏射(寝射ち)の射撃姿勢をとる。伏射では二脚が使用可能である。
また発砲炎から射手を守るために、取り外し可能な防炎盾が付属する。
やはりと言うべきか、反動はとても大きく試験での命中率は芳しいものではなかった。
また、発砲時に銃口が非常に大きく跳ね上がることが問題となったが、これは、後退する銃身がストッパーに当たった衝撃で起こるものであった。
この時には弾は既に銃口を脱しており、命中率の悪化は見た目の印象ほどではなかったという。
砲弾は通常の榴弾(信管は着発か時限式)と成形炸薬弾、さらに近接戦闘用のフレシェット弾が準備された。
一部からは65㎜という小口径では対戦車戦闘には力不足である、という批判が寄せられたが
本砲の主目標はアフリカ州の反政府勢力やエストシナ植民地外縁部のセクトであるとして許容された。
この事実からも、「暗黒の30年」時代のFFRが列強各国との正規戦を二の次にしていたことがうかがえる。
(当時の予算では、治安戦と正規戦という「二正面作戦」は不可能であった)
とは言え、OCUから侵攻を想定しないということは不可能なので、欧州方面の防衛部隊にも本砲は配備されている。
【運用】
本砲は開発され次第、「前線」の歩兵部隊に供給された。
制式採用されてもその反動は相変わらずであったが、現場の将兵たちのエラン・ヴィタールはこれを制御してのけた。
実戦での命中率は80%を記録したという。
その運用は正に「方に担ぐ歩兵砲」であり、直接照準での敵陣地の破壊などに活躍した。
(これを機に本来の歩兵砲は迫撃砲などの曲射砲に移行していった)
後方爆風が発生しないため、屋内や掩蔽壕などの閉所からも射撃可能であった。
これにより、射手の生存率は大幅に向上している。
さらに、この特性により海軍にも採用され、「艦内で安心して使える重火器」として重宝された。
本砲は、他国に類の見ない特殊な構造により「独自行動が大好き」というフランス人の特色を象徴するものとして世界的に知名度が高い。
484: モントゴメリー :2022/08/03(水) 23:57:39 HOST:116-64-135-196.rev.home.ne.jp
以上です。
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65㎜山砲から始まるFFR陸軍の「65㎜歩兵砲」
シリーズの到達点でございます。
というか最初にこれを思いついて、そこまでの道筋を整えたのですが。
元ネタは自衛隊の「試製66mmてき弾銃」です。詳しくは下の動画で確認下さい。
正にミニマム歩兵砲!!
反動はエラン・ヴィタールで制御します。
大和魂に可能ならば、エラン・ヴィタールにも可能なのです(ガンギマリ)
最終更新:2022年08月06日 10:20