954: 194 :2022/07/31(日) 16:50:30 HOST:ai126197005130.18.access-internet.ne.jp
現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件サードシーズン?その91 灰色の堕天使


BGM ACfAより「4 the Answer」


高度7000mに浮かぶ巨大な機動兵器。
塗装等必要無いと言わんばかりに、灰色の機体を堂々と晒す異形の存在に、皆が息を呑んでいた。


フェル「・・・ア、アレが・・・トラー・ゲルトナーの真の姿・・・!?」

柏木「・・・アー〇ード〇アの、アン〇ラーにそっくりじゃないか」

神崎「だが、ゲームの様にとっつきで倒すなんて簡単な真似は、出来ないだろうな・・・」

オペレーター「・・・!!目標、こちらに向かってキマス!!」


人型特重機動戦艦・大和の姿を確認したトラー・ゲルトナーが、チャージ・アクセルで一気に距離を詰めて来たのだ。
トラー・ゲルトナーは怒り狂っていた。並行世界の・・・それも惑星間連合と言う反則的な存在さえ来なければ、今頃はこの戦争に勝利出来ていた。
自身の理想世界。その実現にまた一歩近付けた筈だったのだ。それを、こいつ等が台無しにしたのだ。絶対に許さない!!


T・G「忌々シイ並行世界ノ異星人共メ!!マズハ貴様等カラ血祭リニシテクレル!!」


常軌を逸した機動で人型特重機動戦艦・大和の迎撃を掻い潜るトラー・ゲルトナー。
テンタクラーロッドを束ねて形成した巨大レーザーブレードで一刀両断しようとする。だが、大和も掌部粒子トーチを展開し、切り結ぶ。


オペレーター「クソッ!?なんて馬鹿力ダ!?」

T・G「私ノ理想ヲ邪魔シタ罪ハ重イ!!ココデ死ヌガイイ!!」

柏木「そんな事を言ってるが・・・相手は俺達だけじゃないんだぞ?」

T・G「!?」

955: 194 :2022/07/31(日) 16:51:02 HOST:ai126197005130.18.access-internet.ne.jp
柏木のセリフの直後に、トラー・ゲルトナーのナノマシン・バリア表面に着弾が。
シエ・多川コンビの蒼星の攻撃だ。


シエ「チッ!流石ニ腕時計ハ効果無シカ!!」

多川「というか、こいつのバリアの出力が馬鹿げているんだ!こりゃ、戦艦あたりでも苦労するかもしれないな!」


横合いから邪魔してくる蒼星にイラつき、テンタクラーロッドで攻撃を仕掛けようとするが・・・横合いから、戦娘達が援護射撃を行う。
流石に多勢に無勢となるのを避ける為か、チャージ・アクセルで離脱。一旦距離を取る。


レイ「シエさん!多川さん!大丈夫ですか!?」

シエ「ウム、助カッタゾ!レイ!」

多川「にしても、奴のナノマシン・バリアはかなりヤバいぞ。嬢ちゃん達のパーソナルシールドじゃ、長時間接近する事は出来ないぞ!」

イッチ「何より、あの機動力は反則だよー!」

麗華「・・・まずは、奴の機動力を奪う所から始めないと!」

レイ「多分、スラスターを集中して破壊すれば、自重を支えられなくなって落ちる筈!」

いちご「という事は、スラスターが内蔵されている花弁みたいな箇所を、一つずつ破壊するしか無いわね」


何とかして機動力を奪い、動きが鈍った所を集中攻撃で叩くしかない。
だが、それは容易な事では無かった。
戦娘達が散開して多方向から攻撃を仕掛けるも、その全てが阻まれる。
レーザーガトリングやホーミングレーザーによる弾幕射撃は言うに及ばず、何とか接近しても多数のテンタクラーロッドに行く手を阻まれる。
しかもナノマシン・バリア自体が強固な上、長時間接近した状態ではナノマシンに体を蝕まれる恐れが高い。
おまけに巨大レーザーブレードを振り回して、近づく物を真っ二つにしようとしているのだ。これでは、迂闊に近づく事も出来ない。
一旦直ぐ近くの空域に、レイ達が集合する。


イッチ「強すぎでしょー!反則にも程があるよー!!」

レイ「先輩、文句を言っても始まりませんよ!」

いちご「しかも麗華がタキオンキャノンのチャージを始めたら、即邪魔してくるし!隙が無さ過ぎでしょ!?」

956: 194 :2022/07/31(日) 16:51:33 HOST:ai126197005130.18.access-internet.ne.jp
流石に愚痴の一つも言いたくなって来るレイ達。だが、一瞬の隙をトラー・ゲルトナーは見逃さなかった。
チャージアクセルで一気に距離を詰め、バーストチャージを放とうとしてきたのだ。


ニーラ「ナノマシンの濃度が急激に上昇中!!皆サン、逃げて!!」


ニーラ博士からの警告に、必死で距離を取ろうとするレイ達。
だが、十分な距離を取る前にバーストチャージが炸裂した。


ドォォォォォォォォォォン!!


麗華のそれとは比べ物にならない爆発が、レイ達を襲う。
辛くも致命傷は負わなかったが負傷は避けられず、パーソナルシールドがオーバーヒート寸前になってしまう。
圧倒的な戦闘力。その力の前に、さしものレイ達も弱気になる。


レイ「クッ・・・何て強さなの!?このままじゃ・・・」


何とかしなければと頭で思っても、具体的な策が思い付かない。成すすべなく倒される未来を想像し、闘争心が萎えそうになる。
と、その時!


???「諦めるな!!俺達も手を貸す!!」

レイ「!?」

957: 194 :2022/07/31(日) 16:52:03 HOST:ai126197005130.18.access-internet.ne.jp
突如入ってきた通信に驚くレイ。
見ると、探知偽装を解いたJF-4複数が、トラー・ゲルトナーに攻撃を仕掛けている。
その機体のパーソナルエンブレム・・・イーグルヘッドと二本の剣・・・に見覚えがあった。あのエンブレムは・・・


バード1「久し振りだな。諦めるにはまだ早いぞ!」

レイ「バード1さん!?一体どうやって・・・!?」


いきなりの出現に戸惑うレイ。無理もない。
南極には航空隊は展開出来ず、アクアリスの方にも飛行場は確保されていない。では彼等は、どうやってここまでやって来たというのか。


バード1「上司の伝手を使って直談判してな!南極上空に留まっているデロニカを経由して、ここまでやってきた!!」

レイ「そこまでして・・・。ですが、無茶です!!」

バード1「地球とアクアリスの命運が掛かっているんだ!!例え無茶だろうが、やってみる価値はあるだろう?」

レイ「でも!!」

バード1「俺達が時間を稼ぐ!その間に、体勢を立て直すんだ!よし、お前達!連携して奴を翻弄するんだ!彼女達の前で、無様な姿を見せるなよ!」

バード2「了解!!」

バード3(補充要員)「了解!!」

バード4「了解!!」

958: 194 :2022/07/31(日) 16:52:33 HOST:ai126197005130.18.access-internet.ne.jp
バード隊のメンバー達を中心に、20機以上のJF-4がトラー・ゲルトナーに襲い掛かり、各機体が連携しながらトラー・ゲルトナーを翻弄する。
思わぬ増援に、驚きを隠せないレイ達。そして、増援は彼等だけでは無かった。


やまと「レイちゃん!大丈夫?」

レイ「やまとさん!?」

やまと「地球から直接、艦隊の増援を連れて来たよ!私達も、支援を再開するわ!」

レイ「地球から直接!?一体どうやって!?」

やまと「ティ連の工作艦の人達に無理を言って、大型ディルフィルドゲートを速さを最優先して建造してもらったの。そのゲートを経由してこっちの海域に、増援を寄こして貰ったの」

ふじ「まぁそのせいで、ゲートの耐久性は僅か1週間程度だけどね」

大和「レイちゃん。貴女達には、私達や皆が付いている。だから、最後まで諦めないで」

レイ「みんな・・・」


自分達の事を信じてくれている沢山の人達。
その人達のエールに思わず涙するレイ達。と同時に、萎えかけていた闘争心が再び湧き上がるのを自覚する。
希望を紡ごうとする者達と、希望を断とうとする者。両者の決着の時は、刻一刻と迫っていた。

959: 194 :2022/07/31(日) 16:53:03 HOST:ai126197005130.18.access-internet.ne.jp
以上です。トラー・ゲルトナー戦闘形態との激闘と、奴の圧倒的戦闘力。
その戦闘力に圧倒されて闘争心が萎えかけた所に、思わぬ増援の出現という王道的な展開と相成りました。
635氏の少佐殿も言っていた通り、王道という物はお約束を違えない物ですからね。
奴との戦いのBGMは、元ネタに則って4 the Answerに。とっつきで呆気なく倒せるアレとは違い、火力も防御力も、何より機動性が桁違いですが(汗)
海上の増援ですが、人類連合の各艦隊に加え、支援を受けて大改装を受けた乙世界のアイオワ級も参戦しています。改装内容は、本家に出ていたアイオワ級と同じになります。
決着の時は刻一刻と迫りつつあります。お楽しみに。・・・これ100で終わるのかな?(滝汗)
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最終更新:2022年08月07日 00:21