46: 194 :2022/08/04(木) 09:50:31 HOST:ai126250158189.11.tss.access-internet.ne.jp
現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件サードシーズン?その95 ナノマシンの魔神
BGM・メタルマックス4・月光のディーヴァより「ラストバトル」
T・G「GURRRR・・・GAAAAAAAAAAA!!!!!」
獣の叫びをあげ、物凄い速さで何かを形成しつつあるトラー・ゲルトナー。
その何かになる前に叩かねばならないが・・・巨大な触手や液体金属の固まりが断続的に地中から飛び出しており、とても近づけない状態だ。
いちご「あ、アクアリスを・・・惑星その物を取り込むなんて・・・」
イッチ「・・・は、反則にも程が有るよー!?!?」
このままではまずい。誰もがそう確信するが、この状態では逆にやられてしまうのがオチだ。
それ故に・・・大和達が有る決断を下す。
大和「やまとちゃん!ふじちゃん!聞こえる?」
やまと「ど、どうしたのお姉ちゃん!?」
大和「私達三人と人型特重機動戦艦・大和が奴の遥か上空に移動、宇宙空間からの砲撃で直接奴を叩く!!」
ふじ「ほ、本気ですか!?」
大和「この状態じゃ、奴の本体に攻撃が届かない。ならば、上空から叩くしか無いわ!!」
やまと「・・・わかった。それで行こう、大和お姉ちゃん!!」
大和「人型特重機動戦艦・大和にも通達!!宇宙空間からの砲撃で、奴を仕留めます!!離水準備急げ!!」
有賀「宜候!!ハイクァーンプラズマロケット、斥力推進機関最大出力!離水まで後四十!!」
人型特重機動戦艦・大和に連絡を入れると共に、大和・やまと・ふじの三隻が離水準備に入る。
海上艦艇らしからぬ急加速を行い、軍艦色の艦体が純白へ変わる。
救援でやって来ていた各国の艦艇乗組員達は、その光景に息を呑む。
有賀「5、4、3、2、1・・・空間振動波機関接続、全力始動!!」
大和「大和、発進!!」
大和の発令と共に三隻の巨体が海面より浮かび上がり、宇宙空間を目指して急上昇していく。
上昇途中で人型特重機動戦艦・大和と合流。一路、トラー・ゲルトナー本体を狙える上空へと向かう。
47: 194 :2022/08/04(木) 09:51:01 HOST:ai126250158189.11.tss.access-internet.ne.jp
その間にもトラー・ゲルトナーは、地中から生えてきた触手や液体金属の固まりと融合・肥大化していく。
しかも、奴が取り込んでいるのはそれだけでは無かった。
ヒト「た、大変です!!」
レイ「ヒトちゃん!?どうしたの!?」
ヒト「アイツ・・・近くの動植物も一緒に取り込んでいます!!」
カイ「エエッ!?」
見ると、近くの動植物達を見境無く取り込んでいるではないか。
自身が守護してきた自然の動植物にまでその毒牙を向けているという知らせに、驚愕するレイ達。
イッチ「ど、どうなってるのー!?」
いちご「自分が守ってきた自然環境にまで、手を出すなんて!?」
レイ「まさか・・・暴走しているの!?」
麗華「恐らく・・・。しかもあの様子だと、自我そのものが崩壊しているかも」
最悪な展開だった。
見境無く自身に取り込み融合するという事は、無尽蔵にその力を増大させる事が出来るという事だ。しかも自我が崩壊しているという事は、自然だろうが何だろうが、構わずに取り込んでいくという事だ。
放置すればアクアリスだけでなく、ワームホールを経由して地球すら取り込みかねない。何としても、ここで倒さねば。
だが、触手や液体金属の固まりは今も地中から生えてきており、とても近付く事が出来ない。もし直撃したら、一溜まりも無いからだ。
そうこうしている内に、新たな本体が形成されてしまう。その姿は・・・まさに異形そのものであった。
ドラゴンの頭部その物な形状の下半身と、巨大な腕と頭を持つ巨人と言う形状の上半身。両肩部には長大な砲身がまっすぐに伸びており、背中には四枚の巨大な翼が生えている。
ナノマシンの魔神(ましん)・灰色の合成獣(キメラ)・ナノマシンの暴風(グレイテンペスト)
様々な呼び名を想像するだろうが、一つだけはっきりとしている事がある。
今や奴は、この宇宙その物を滅ぼしかねない宇宙の癌そのものだという事だ。
知的生命体を「宇宙の癌」と罵倒し、殲滅しようとしていた存在が、自らそう言う存在になって果てる。まさに皮肉な展開だった。
48: 194 :2022/08/04(木) 09:51:31 HOST:ai126250158189.11.tss.access-internet.ne.jp
奴が姿を現すのとほぼ同時に、大和達が遥か上空の宇宙空間へと到達。上空から奴の姿を捉える。
フェル「あれガ・・・トラー・ゲルトナーの真の姿・・・?」
柏木「見た目もやっている事も、完全にデ〇ルガ〇ダムその物じゃないか・・・」
大和『ですが、此処で殲滅しないとアクアリスや地球ばかりか、この宇宙その物が滅ぼされかねません』
ふじ『私達の火力を集中して、暴れだす前に殲滅しましょう!!』
やまと『うん!それはそうと・・・特殊戦略砲(小型ディルフィルドゲート亜空間収縮砲)は使用しないのですか?』
神崎「流石に破壊力があり過ぎて、レイ君達も巻き込んでしまいかねない。それに・・・」
やまと『それに?』
神崎「万が一それを用いて倒しきれなかった場合、回避機動も取れない状態で反撃を受ける事となる。その危険は冒せない」
柏木「神崎提督の言う通りだ。特殊戦略砲は、いよいよ手段が無くなった場合の最終手段にしよう」
やまと『・・・わかりました!!』
神崎「よし、それでは各艦、射撃用意!!目標・地上のトラー・ゲルトナーだ!!」
横手「地上に居るレイ達に警告を!奴の周辺から離れさせるんだ!!」
遥か上空の宇宙空間から艦砲射撃で仕留める。警告を受けたレイ達は、慌てて距離を取る。
各国の地上部隊や水上艦艇も、同じく距離を取る。そして・・・
四隻の全ての主砲が、トラー・ゲルトナー目掛けて叩き込まれる!!
気配を察知し、上空を睨みつけるトラー・ゲルトナー。直後!
多数の重粒子・斥力切替兼用砲の重粒子レーザーや、シールドで保護された無数の対艦ミサイル。更にはふじに搭載されている艦首ハイパー重粒子レーザー砲二門による
凄まじい制圧射撃が浴びせられる。
T・G「GUAAAAAAAAAAAA!!!!!」
激しい射撃に、消魂しい雄たけびを上げるトラー・ゲルトナー。
爆炎と爆発に包まれ、その姿が見えなくなる。それを見た者達は思った。情け容赦の無い屠殺であると。
少なくとも、到底無事では済まない。はっきりとそう確信出来る光景だった。
49: 194 :2022/08/04(木) 09:52:02 HOST:ai126250158189.11.tss.access-internet.ne.jp
都合五十射分の重粒子レーザーと対艦ミサイルが叩き込まれ、目標地点は激しい煙に包まれている。
誰もが思った。流石に倒せている筈だと。
そんな中、フラグという物を知らないイゼイラ人オペレーターが思わず口にしてしまう。
オペレーター「やったか!?」
柏木「おま!?それは言っちゃ駄目だ!!」
フェル「フラグという奴デスヨ!!」
オペレーター「え・・・!?」
二人の反応に、何か拙い事を言ってしまったのかと驚くイゼイラ人オペレーター。
それとほぼ同じ時、大和が殺気を感知する。
大和「・・・!!緊急回避!!艦のコントロールをこっちに回して!!」
ほぼ同じくやまとやふじも殺気を探知し、同じ様に緊急回避を行う。
突然の事に驚く人型特重機動戦艦・大和に、やまとが緊急の通信を行う。
やまと『緊急回避を!!奴はまだ生きています!!』
通信内容に驚くも、急ぎ緊急回避を行う。
わくわく動画とニヤニヤ動画のスタッフ達が振り回されそうになるが、イゼイラ人の乗組員達が彼等を掴んで放り出されるのを防ぐ。
その直後だった。
煙が収まり、奴の姿が露わになる。
- 何と、あちこちに少なくない損傷を負いながらも、原型を留めて生きているトラー・ゲルトナーの姿が。
しかも傷を再生しつつ、ドラゴンの頭部な下半身をこちらに向け、何かを発射しようとしている!!そして・・・
下半身の巨大な口から、ナノマシンレーザーが照射される。既に回避機動を取っていた事も有り、四隻に直撃は無かったが・・・
人型特重機動戦艦・大和のシールドを貫通し、船体を掠めたのだ。
50: 194 :2022/08/04(木) 09:52:32 HOST:ai126250158189.11.tss.access-internet.ne.jp
オペレーター「し、シールドを貫通!!」
柏木「本艦のシールドを貫通しただと!?」
神崎「他に損傷は!?」
オペレーター「他に損傷は無し!ナノマシンによる侵食も有りません!」
オペレーターB「・・・!!た、大変です!!」
フェル「どうしたデスカ?」
オペレーターB「あ、アクアリスから4光年の距離にアル、太陽系の火星によく似た惑星に先程のレーザーが直撃!!」
柏木「何だって!?」
オペレーターB「映像を出しマス!!」
モニターに、その光景が映し出される。
映像では・・・火星によく似た惑星(エスコバ星系第五惑星・マルスナーレ)が映っているのだが・・・、かの星が灰色に変色している光景が映っていた。
その灰色の正体は勿論、先程放たれたナノマシンである。
柏木「な・・・なんて射程距離と威力なんだ・・・」
神崎「こんな物が直撃したら、一溜まりも無いぞ・・・」
常識はずれな破壊力に驚愕する柏木達。
一方地上では・・・あれ程の攻撃を受けて倒れないどころか反撃まで行った奴の力に、レイ達が驚愕していた。
イッチ「な、何であれだけの攻撃を喰らって、普通に耐えきっているのー!?!?」
イッチのこの叫びは、地上に居る全ての者達に共通する思いだった。
そのトラー・ゲルトナーが、今度はこちらに攻撃を仕掛けようとしているのが見えた。
頭部の口と両肩の砲身が、輝いているのが見える。
T・G「GAAAAAAAAAAA!!!!!」
麗華「拙い!!皆、回避を!!」
慌てて射線上から退避するレイ達。直後、頭部の大出力ハイパータキオンランスと両肩の1.2km電磁加速砲『エフェルメレド』が発射される。
その威力は絶大だった。
エフェルメレドの一撃は、標高6500m級の山脈(イリボア山脈)の中腹より少し上の箇所に着弾し、山体上部を粉々に吹き飛ばす。
そして大出力ハイパータキオンランスの一撃は、何と月によく似た衛星(ラ・ムー)にまで到達。
減衰が激しくなる射程ギリギリでの直撃にも拘らず、地上から肉眼ではっきりと見える巨大なクレーターが形成されており、着弾地点が赤々としていた。
まさに怪物その物な戦闘力。この様な怪物相手に、どの様に闘えと言うのか。
51: 194 :2022/08/04(木) 09:53:03 HOST:ai126250158189.11.tss.access-internet.ne.jp
オマケ
トラー・ゲルトナー(最終形態)
激戦の末に大破・地上に落下し、急速に機能を停止しようとしていたトラー・ゲルトナーが、
自らの死の恐怖・知的生命体への底無しの憎悪・自然環境の守護者となる野望を阻止された理不尽等、
様々な感情を爆発させて暴走、アクアリスその物を取り込んで究極進化した最終形態。
地表を突き破る複数のナノマシン製ケーブルや巨大液体金属ユニットが墜落地点に収束・融合し、全高が実に25000mにも達する巨大で歪な巨人の上半身が生えている。
下半身に相当するだろう部分にドラゴンの頭部その物の形状あり、背中には悪魔を連想させる巨大な四枚の翼が生えている。イメージで一番近いのは、G〇ンダムのデビルコロニーか。
しかもアクアリスのみならず塔の地下にあった各種装置の残骸・・・箱型ナノマシン生産施設群・塔型スウォーム・ファイター生産施設群・演算設備群をも取り込み、修復した上で自らの機能に組み込んでいる。
その結果として、無数のスウォーム・ファイターの生産・制御やナノマシンによる高速再生、果てはまだ研究中だった先駆文明の武器の一部である「ナノマシン掃射技術」や
「宇宙戦闘艦:アルバトロス」の主武装の一つであるタキオンランス・1.2km電磁加速砲 エフェルメレドすらをも、未完成状態(オリジナルの8割程度の威力)ながら自らの機能として習得するに至る。
ナノマシン掃射技術は腹部のドラゴンの様な部分の口から、タキオンランスは頭部の口や手の指から、エフェルメレドは肩に形成した長砲身の砲から発射される。
これ等の威力や射程は凄まじく、ナノマシン掃射技術は、宇宙から攻撃を浴びせていた「やまと」「ふじ」「大和」「人型特重機動戦艦・大和」への反撃の為に照射。幸い四艦とも危険を察知して緊急回避を行った結果、直撃は免れたが・・・
射線上にたまたま位置していた、火星によく似た惑星・マルスナーレに直撃。同惑星をナノマシンまみれの惑星にしてしまう。直撃していたら、一溜まりも無かっただろう。
本来の頭部にある口から発射される大出力ハイパータキオンランスは、月に酷似した衛星「ラ・ムー」に直撃。大幅に威力が減衰する射程限界での直撃にも拘らず、地上から肉眼でハッキリと見る事が出来る程の大きなクレーターが形成され、
肩部の1.2km電磁加速砲 エフェルメレドは、元々有った標高6500m級のイリボア山脈の中腹より少し上の箇所に着弾し、山体上部を粉々に吹き飛ばした。
それ以外の装備も充実しており、巨大な手の指に装備された拡散・収束両用タキオンランス、無数に生成されるスウォーム・ファイターや戦闘形態時にも使用してきた無数のテンタクラーロッドに、
胸部に装備された指向性バーストチャージや腕部に多数装備された三連装ホーミングレーザー砲や可動式五連装レーザーガトリングと言った火器類を、文字通り無数に装備。
しかも例え破壊されたとしても、ナノマシンによって短時間で再生されてしまう。そして、レイ達と戦闘をしつつケーブルを伸ばし、ワームホールを通じて乙世界の地球すらをも取り込もうとすらするのだ。
こいつを破壊する手段はただ一つ。機体内部に埋め込まれているトラー・ゲルトナー本体を破壊するしかない。
まさに怪物その物であるが・・・その代償は極めて大きかった。
余りにも短時間でこの巨体を形成した上に、自身の本来の能力を遥かに凌ぐ出力を叩き出した結果として、自我が完全に崩壊。
理性は跡形も無く消滅し、ただただ自身の本能を剥き出しにして暴れているのだ。
しかも自身の至上命題だった「自然環境の保護」も、大きく変質。何と「自らと融合・同化する事で、究極の自然環境の保護とする」としてしまったのだ。
実際、この最終形態へと変貌する過程で多数の動植物等を捕獲・融合・同化している。もはやかつての自然の守護者と言う姿はどこにも無く、皮肉な事に自らが「宇宙の癌」その物へとなってしまったのだ。
今や乙世界の地球とアクアリスばかりか、乙世界の宇宙その物を脅かす、乙世界宇宙最大最悪の脅威。乙世界の宇宙その物の命運は、アクアリスに展開している全ての戦士達に託されたのだ。
52: 194 :2022/08/04(木) 09:53:34 HOST:ai126250158189.11.tss.access-internet.ne.jp
以上です。今回は非常に長くなってしまいました(汗)
遂に姿を現したトラー・ゲルトナーの最終形態。元ネタは上でも書いている通り、G〇ンダムのデビルコロニーです。こっちはコロニーではなく惑星その物を取り込んだ事も有り、更にヤバい代物と化しています(汗)
しかも先駆文明の軍事技術すらをも、未完成状態ながら自身の機能として使用可能な状態に。その破壊力をまざまざと見せつけております。
ですが支払った代償は余りにも大きい物で、自我が完全に崩壊してしまった上に自身の使命も大きく変質。全てを際限無く飲み込む宇宙の癌その物と化しています。
まさに本
シリーズ最凶最悪な存在となっています。
- まぁそれでも、635氏の対州要塞姫と比べたら大した事無いかもしれませんが(ヲイ)。何せあっちはハイクァーンまで取り込んでいますしおすし。
あ、大和達の離水の描写と宇宙での戦闘の描写は、635氏のネタをぱk・・・ゲフンゲフンオマージュさせていただきました(ヲイ)
果たしてレイ達はどう立ち向かうのか。次回をお楽しみに。・・・100話を超えるのが確定してしまった(白目)
wiki掲載は、自由です。
最終更新:2022年08月07日 00:26