335:モントゴメリー:2022/09/07(水) 17:06:33 HOST:116-64-135-196.rev.home.ne.jp
——約束の剣

リシュリュー刀。
それは「再構築改装」で交換された「我らが指揮官」、戦艦リシュリューの旧船体を加工して作られたサーベルである。
これを所持する事はFFR国民にとって最大級の栄誉である。

ただし、人口比率はともかく絶対数で見るとその保持者は意外に多い。
リシュリュー刀を賜る者は、まず各軍士官学校主席卒業者が挙げられる。
これだけでも毎年4人は該当する(陸・海・空・宇宙軍)。
この他、陸軍ならば師団長に親補された者、海軍ならば戦艦リシュリュー艦長以下主力艦の艦長である。
(当初はリシュリュー艦長のみだったが、陸軍が全ての師団長を候補に入れてしまったため、バランスを取るためにこの形になった)
これ以外にも「戦場で多大なる功績を収めた者」たちも対象者である。
この「多大な功績」については各軍で定義が異なるが、やはり実戦経験が多い陸軍が最多である。
これに関しては勲章のように重複授与が認められており、現大統領が複数のリシュリュー刀を保持している理由である(現状、最多保持記録者)。
さらに軍人だけでなく、国家に多大なる貢献を果たした学者や技術者などの民間人でも受領は可能だ。
他国ではアーサー王伝説のエクスカリバーと同列に語られることもあるリシュリュー刀であるが、神聖度はともかく希少性という観点では他の神話に出てくる武具と大きく異なっているのだ。

336:モントゴメリー:2022/09/07(水) 17:07:12 HOST:116-64-135-196.rev.home.ne.jp
しかし、そのようなリシュリュー刀でも特別な一振というものは存在している。
その名も「約束の剣」
それは、製造時に「鉄人」——FFR初代大統領ジョルジュ=オーギュスタン・ビドー ——の遺骸の一部を加えたリシュリュー刀である(心臓と言われる)。
「鉄人」の遺言書には
『死後、私の体は燃やせ。そしてその灰を集めて国境線に、フランスの敵の眼前に撒け』
と記されていた。
100年の人生全てを捧げてもなお足りず、彼は死後も祖国フランスを護ろうとしたのである。
されど如何に遺言と言えども、彼の亡骸をそのようにするのは誰もが躊躇した。
そして代替案として作成されたのが「約束の剣」なのである。
このリシュリュー刀はFFR政府正当性の象徴とされ、FFR大統領に与えられる。
しかし、その安置場所は公表されていない。
ある者はエリゼ宮の中と言い、ある者は鉄人の霊廟と言い、「我らが指揮官」の胸中と主張する者もいる。
或いは現大統領の腰かもしれない。
通常ならば恐れ多くて不可能であるが、彼女——『謀将大統領』マリー・マフタン——ならばやりかねないとして一定の信憑性が持たれている。

「約束の剣」には伝説がある。
それを抜けるのは大統領、「FFR最高司令官代行」のみであるという。
また、「鉄人」の魂が宿るという伝説もあり時折、剣が語りかけるというのだ。

——フランスは、FFRはどうなった?

と(これは、「鉄人」今際の際の言葉と一致する)。

337:モントゴメリー:2022/09/07(水) 17:08:48 HOST:116-64-135-196.rev.home.ne.jp
以上です。
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トゥ!ヘァ!師匠のリクエストを受けて、FFRの皆さんに「何かない?」と聞いて帰って来た答えがこれです。
本作にトゥ!ヘァ!師匠と併せ、yukikaze氏とひゅうが氏への感謝を込めて投稿します。

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最終更新:2022年09月27日 23:09