919:194:2022/09/11(日) 13:40:30 HOST:ai126198101244.60.access-internet.ne.jp
現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件サードシーズン?特別番外編 サードシーズン中のウマ娘達の出来事 その3


さて、ちょっとしたハプニング(大本営発表)こそあった物の、基本的に中央トレセン学園は平和だった。
沢山のウマ娘達がやってくるこの時期は、各チーム共に新入部員の青田買いに余念が無い。場合によっては中等部に上がる前から、有名チームからスカウトが掛かる事も無くはない。
まぁそこまでの逸材は流石に稀であるが、チームの躍進が掛かって入り事も有って有望そうな人材の確保に、各チームは勤しんでいた。
さて、その後のカノープスはと言うと・・・


ターボ「えー!?これ以上は新人を取らないのー!?」

南坂「ええ。大所帯になった所で、私では持て余すのがオチでしょうからね」

ターボ「むー!将来有望そうな人材を前にして、ただ指をくわえて見てるだけなんて納得いかない!やっぱり新人勧誘を」

南坂「駄 目 で す」


有無を言わさない言葉で、ターボの我儘を諫める南坂。
まぁ現実問題、ウマ娘のトレーナー業はかなりブラックな一面が見え隠れしているのも確かであり、仮に多数の人材を確保したとしても、トレーナーの能力が追い付かなければ、
指導もままならなくなるのがオチだ。


トリー「・・・お姉ちゃん。余り我儘を言って、トレーナーさんを困らせないで」

ターボ「・・・む~~~~~!」

南坂「唸った所で、駄目な物は駄目です。さて、私は書類仕事がまだ残っていますので、各自でそれぞれのトレーニングを進めていて下さい。終わり次第、合流しますので」

920:194:2022/09/11(日) 13:41:00 HOST:ai126198101244.60.access-internet.ne.jp
そう言って、部室を後にする南坂。
彼が出て行った後・・・ターボやマチタンが不満を垂れる。やはり納得がいっていない様だった。


ターボ「む~~~、トレーナーのケチンボ!何も10人とか20人とか言ってる訳じゃ無いのに!」

マチタン「だよねー。トリーちゃん達以外にも後輩とかが欲しいよね」

ネイチャ「・・・二人共、我儘はその位にしなさい」

トリー「・・・そうですよ。ねぇ、カナ」


そう言って、カナに話題を振るトリー。だが・・・
返ってきたのは、トリーが望んだのとは真逆の物だった。


カナ「・・・ウチはターボの意見に賛成やな。面白そうな新人を逃すのは、やっぱ惜しいし。それにキタやダイヤがスピカに行ってもうたしの」

トリー「・・・え?ちょっと、カナ!?」

カナ「あと個人的にも、トリー以外のタメの部員とか欲しいしの」

イクノ「・・・フム、他のチームの強化に繋がるのが面白く無いのも、確かですからね。一理有ります」

トリー「ちょ!?イクノさん!?」

イクノ「私達も積極的にサポートをするなら、数人位は行けるかと」

カナ「おし!決まりやな!ならば早速、勧誘の張り紙作りや!」

ターボ「流石カナ!話が分かるな!よーし、優秀な人材を確保するぞー!!」

マチタン「おー!!」

トリー「ちょ!?ね、ネイチャさん!?これ、止めないと!!」

ネイチャ「・・・あー、こうなると止められないわね。イクノまで加わってるし」

トリー「そ、そんな!?」

921:194:2022/09/11(日) 13:41:32 HOST:ai126198101244.60.access-internet.ne.jp
多数決で負けているという事も有り、早々と匙を投げるネイチャ。
そんな有様を見て、トリーは頭を抱えるしかなかった。


~~1時間後~~


最終的にチームメンバーの写真とサインを書いた張り紙を学園中に張る事にし、全員で手分けして張って行く事に。
トリーも周囲の反応に押されて、廊下の柱等に張り紙を張り始めていた。


トリー「・・・・・いいのかな。勝手にこんな事をして」


ため息をつきながら、そう呟くトリー。とはいえ、全体の方針が決まった以上、自分だけサボる訳にもいかない。
なので、張り紙を張り付けていたのだが・・・


南坂「・・・・・何をしているんですか?トリーさん」

トリー「・・・・・あ」


あっさりと、現場を南坂に見られてしまった。


~~30分後~~


南坂「・・・全く。勝手にこういう事をしては駄目と、さっき言ったばかりじゃ無いですか」


回収した張り紙の山を抱えて、改めて窘める南坂。


南坂「・・・トリーさん達も、ちゃんと止めないと駄目ですよ」

トリー「・・・すいません、トレーナーさん」

ターボ「・・・じゃあせめて、この張り紙見た入部希望者だけでも何とかならない?」

南坂「・・・まぁ、張り紙を見て来た人を追い返すのは流石に憚られますからね。3人辺りを上限に受け入れましょう」

南坂「・・・まぁ張り始めて直ぐに回収したから、希望者がいるかどうか・・・」

922:194:2022/09/11(日) 13:42:04 HOST:ai126198101244.60.access-internet.ne.jp
ちょっとだけ絆されて、フラグめいた事をつい言ってしまう南坂。
だが、彼が言う通り張り紙は極短時間で回収されており、実際に張り紙を見た生徒は殆ど居ない。なので、入部希望者が現れるとは思えない。
そう楽観していたのだが・・・


コンコン


ネイチャ「あら、誰かしら?」


部室のドアを開けると・・・
そこには3人のウマ娘の姿が。容姿は一人は黒髪のショートボブな髪型なメガネっ娘、もう一人は焦げ茶色なセミロングの髪型をした娘、そして最後の一人は非常に異質だった。
何と青紫色の忍者頭巾で顔を覆っており、素顔が分からない。髪型は栗色のロングヘア―だ。
そして、その忍者めいたウマ娘が突然巻物を広げる。そこにはこう書いてあった。


??『失礼する。チームカノープスの部室はこちらでよろしいか?』


と。
いきなりの展開に、直ぐには言葉が出ないネイチャ。
その後ろからターボがひょっこりと現れ、やってきた3人を見る。


ターボ「ん?ネイチャ、誰?」

ネイチャ「あ、いや・・・誰なのかは私も・・・」

ターボ「む!名乗りもせずにいきなり『カノープスはここか?』とか、少々失礼じゃないか!名を名乗れ!!」

トリー「ちょ、ちょっとお姉ちゃん・・・」

923:194:2022/09/11(日) 13:42:34 HOST:ai126198101244.60.access-internet.ne.jp
トリーが慌ててターボを止めるが・・・
その忍者なウマ娘が、新たな巻物を広げた。


ニンジャスナイパー(以下ニンスナ)『これは失礼した。拙者はロシアからの留学生・『ニンジャスナイパー』と申す。カノープスへの入部を希望する為にやって来た』※筆談なキャラなので、このキャラだけ鍵括弧の種類が異なります。


      • 一体どうやって、メッセージが書かれた巻物をノータイムで出せるのか?その辺りは

「忍者だから」

の一言で片づけr←殴
      • ま、まぁ理事長も同じ様なアイテムを使用しているのだ。突っ込むだけ野暮だろう。


ターボ「おお!入部希望者だったか!!で、そっちの二人は?」

バーニングビーフ(以下ビーフ)「アタシはスペインの留学生、『バーニングビーフ』っす!」

スラロームテン(以下スラテン)「わ、私は・・・スラロームテンといいます。よ、よろしくです・・・」

イクノ「まさか、こうも早く入部希望者が来るとは。ですが、張り紙は速攻で回収された筈ですが」

スラテン「あ、張られた直後のを見まして。どうしようかと悩んでいたのですが、そこにビーフちゃんが来て・・・」

924:194:2022/09/11(日) 13:43:05 HOST:ai126198101244.60.access-internet.ne.jp
~回想シーン~


スラテン「・・・はぁ。ターボ先輩に憧れてはいるけど・・・」

ビーフ「どうしたっすか?張り紙の前で溜息をついて」

スラテン「あ、ビーフちゃん。ちょっと、この張り紙を見てて・・・」

ビーフ「おっ!カノープスの部員募集っすか!もしかして、カノープスに?」

スラテン「・・・でも、私なんかが入っても、果たしてやっていけるかどうか・・・」

ビーフ「入る前から何を弱気になってるっすか!・・・よし!決めたっす!」

スラテン「ビーフちゃん?」

ビーフ「アタシも一緒にカノープスに入るっす!アタシも元々興味が有ったから、ちょうどいい機会っすよ!」

スラテン「ほ、本当に?」

ビーフ「二人一緒なら、きっと頑張って行けるっすよ!」

スラテン「・・・有難う、ビーフちゃん」

ビーフ「よし!そうと決まれば早速・・・・・お、あそこに居るのは」

スラテン「?」


ビーフの視線を追うと・・・その先にニンスナが居た。


ビーフ「おーい!ニンスナー!」

ニンスナ『む、どうしたでござるか?』

ビーフ「何してるっすか?」

ニンスナ『どこのチームに所属するかを決める為に、色々見て回ってた所だが』

ビーフ「どこにするか、決まったっすか?」

ニンスナ『・・・まだ決まっておらぬ。そちらは?』

ビーフ「カノープスにしたっす。・・・そうだ!どうせなら、一緒のチームで走らないっすか?」

ニンスナ『・・・カノープスで?』

ビーフ「そうっす!知っている顔が多ければ不安も少ないだろうし、カノープス自体がなかなかに面白いチームと聞いているっす。まぁどうしても嫌なら、無理にとは言わないっすが」

ニンスナ『・・・フム。そのカノープスと言うチームを直に見て見るのも、また一興。ご一緒させてもらおう』

スラテン「え、えーと・・・本当にいいの?」

ニンスナ『知っている顔が居ない所で頑張るよりかは、やや気楽であろう』

ビーフ「よーし!早速入部届を、貰って来るっすよ!」


~回想終わり~

925:194:2022/09/11(日) 13:43:35 HOST:ai126198101244.60.access-internet.ne.jp
スラテン「・・・とまぁ、この様な事になりまして」

カナ「・・・何やねんその、三国志の某三義兄弟みたいなノリは」

マチタン「まぁ、きっかけは何でもいいじゃない。ね、トレーナー。人数も丁度3人だし、入部させてもいいよね?」

南坂「え、あの・・・」

ターボ「いいよね?トレーナー」

カナ「さっき『3人までなら』って言ってたしのぉ?吐いた唾は飲み込めへんで、トレーナー」

南坂「・・・・・orz」※無言で項垂れている

イクノ「では、決まりですね。ようこそ、チームカノープスへ」

スラテン「あ、有難うございます!!」

南坂「・・・倍以上に増えた部員・・・しかも二人は海外からの留学生・・・。胃・・・胃がしくしくと・・・」

トリー「・・・気をしっかり持って下さい、トレーナーさん。私達もお手伝いしますから」


チームメンバー達を他所に頭を抱えている南坂。そんな彼を見て


トリー(ああ。これは私も頑張らないと・・・)


と、こっそり思うトリーであった。

926:194:2022/09/11(日) 13:44:06 HOST:ai126198101244.60.access-internet.ne.jp
以上です。今回は半ば箸休め的な回でした。
いや、実際の所ウマ娘のトレーナーってかなりブラックな労働環境に置かれているとしか思えないのは、自分だけでしょうか(汗)
そんな訳で、これ以上の新規部員募集は控える筈でしたが・・・気が付いたら新たに三人追加される事に(鬼)
さて、新しく登場したウマ娘の内の二人は、ハリボテエレジー達同様にJWCが元ネタとなるウマ娘です。残り一人のスラロームテンは自身のオリジナル。
名前の由来は10式戦車がモチーフとなっています。三人の設定等は、次回に纏めて掲載します。・・・ある程度細かい所まで考えないといけない関係上、次回の投稿は遅れますが(汗)
wiki掲載は、自由です。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2022年11月14日 22:15