194:194:2022/10/02(日) 20:30:29 HOST:ai126197245108.18.access-internet.ne.jp
現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件サードシーズン?特別番外編 サードシーズン中のウマ娘達の出来事 その6※修正版


赤坂「さぁ早くもカナリハヤイネンとナンガデッキョンナが第1コーナーを抜けて第2コーナーへ」

赤坂「まるで二人だけ全く違うレースをしている状態です。とんでもないペースで駆け抜ける二人。他のウマ娘達はどうしたらいいか分からない様子」

赤坂「8バ身程離れてサイブレード・サンダーボウガンとライジン。マグブラスターとプラズマジーシーにミラージュ。半バ身後ろにレイピアノヴァが続いています」

赤坂「中間タイムは56秒9!常軌を逸したペースです!果たしてこれで、最後まで持つのか!?」

細井「恐らくナンガデッキョンナはカナリハヤイネンのペースを崩そうとしているのでは?」

赤坂「どういう事でしょう?」

細井「逃げウマは基本的に、単独でトップを走るのがセオリーです。周りに他のウマ娘が居ると、集中出来ずに失速するのはよく有るパターンの一つです」

細井「事実、レジェンドホース杯でのサイレンススズカは終始ぴったりマークされた挙句、最終コーナーで失速しています。もしかすると、その再現を狙っているかもしれません」

赤坂「さぁ大変な事になってきましたこのレース!早くも二人は第3コーナーへ向かいます!」

赤坂「逃げるカナリハヤイネン!追うナンガデッキョンナ!果たして勝つのは令和の大逃げの大御所か!それとも濃緑色の髪をした追跡者か!」

195:194:2022/10/02(日) 20:30:59 HOST:ai126197245108.18.access-internet.ne.jp
もうすぐ第3コーナーへと入ろうとしているこのレース。では、肝心の彼女達はどうだったのか?
カナリハヤイネンを追うナンガデッキョンナだが、カナリハヤイネンのハイペースの逃走劇に苦々しい顔をしていた。


ナンガ(クッ・・・!?頭おかしいペースで逃げやがって!だが、奴も相当消耗している筈。もうすぐペースが乱れる筈だ。そこを突けば・・・!!)


頭の中でそう思いながら、懸命に追撃を続けるナンガデッキョンナだったが・・・
不意に、カナリハヤイネンが声を掛ける。


カナ「・・・レジェンドホース杯のサイレンススズカの再現を狙っとるんか?」

ナンガ「・・・!?」

カナ「・・・マークし続ければ、何れペースを乱して落ちる。そう思っとたんやろうが・・・甘いで!」

ナンガ「なっ!?」

カナ「『逃げウマはマークされると調子を乱すのが多い』てのがセオリーやが、ウチは少々変わり者での。マークする奴がおる程・・・逆に燃える口なんや!!」

ナンガ「何ッ!?」


第3コーナーを抜けると同時に、急加速を掛けるカナリハヤイネン。
無茶なペースでの走りをしておきながら更なる急加速という反則的展開に、まともに対応出来ないナンガデッキョンナ。ここまでで、スタミナと脚を使い過ぎたのだ。


赤坂「か、カナリハヤイネン第3コーナーを曲がると同時に急加速!!後続を一気に突き放す!!第4コーナーも体を大きく傾かせて、綺麗に内側を回って行く!!」

赤坂「ナンガデッキョンナ懸命に追撃しようとするも引き離されていく!!ここまででスタミナと脚を使い切ってしまったか!!」

赤坂「もう止まらない!!誰にも止められない!!カナリハヤイネン一人旅!!7バ身!8馬身!ぐんぐん差が広がって行く!!」

カナ「どぉりゃぁぁぁぁぁ!!!!!」

赤坂「丁度10バ身の差が開いた所でフィニッシュ!!カナリハヤイネンが勝ちました!!」

196:194:2022/10/02(日) 20:31:29 HOST:ai126197245108.18.access-internet.ne.jp
波乱の始まりを見せながらも、最後は貫禄の圧勝を決めたカナリハヤイネン。
トリプルターボに負けない見事な横綱相撲振りに、観客席から大きな歓声と拍手が沸き起こる。


赤坂「波乱の幕開けとなりましたが、終わってみれば貫禄の10バ身差での圧勝!!これまた鮮烈のデビューとなりました!!」

赤坂「トリプルターボとカナリハヤイネン。この二大大逃げウマ娘が周りにどれだけの影響を与えうるのか。そしてゴーストウイニングと、どの様な名勝負を繰り広げるのか」

赤坂「そして彼女達を倒す新人ウマ娘が果たして現れるのか?今から楽しみでなりません!」


さて、そのカナ本人はと言うと、足を止めて息を整えていた。


カナ「・・・フゥ・・・ハァ・・・。ま、まずまずやな」


そう呟きつつ、後ろを見やる。
辛うじて2着だったナンガデッキョンナが、息を荒げながら忌々しそうにカナの事を見ていた。


カナ「おーおー。納得いかんって顔をしてるのぉ」

ナンガ「ゼェ・・・ハァ・・・五月・・・蠅い・・・」

カナ「さっきも言ったが、確かに『逃げウマはマークされると調子を乱すのが多い』てのは対逃げウマに対するセオリーの一つや。やが、それが全ての奴に当てはまるとは限らん」

カナ「せやが・・・おのれは無意識に『セオリーが通用する』と思い込んで、ウチの事をより詳しく調べるのをやめた。・・・その時点で、勝負は決まってたんや」

ナンガ「・・・クッ」

カナ「『勝負に絶対は無い』、これが世の中の真理や。よぉ覚えておくんやな。・・・ま、今回走った中ではお前が一番見どころ有ったで。せいぜい精進しいや」

197:194:2022/10/02(日) 20:31:59 HOST:ai126197245108.18.access-internet.ne.jp
そう言い残して、チームメンバーの下へと向かうカナ。
そんな彼女の背を、ナンガデッキョンナは悔しそうな目で睨みつけていた。


ナンガ(・・・クソッ!!・・・・・このままでは終わらせない。必ず・・・必ず奴に勝って見せる!!・・・今に見ていろ!!)


心の中でそう誓うナンガデッキョンナ。
その後1年以上にわたる研鑽を経て、類稀なるステイヤーとしての才能を開花。そしてそれ以上に、修羅の如き勝利への執念を追い続ける走りを見せる様になるが・・・それはまだ先の話である。


ターボ「おーい!カナー!」

カナ「おう。どうやったよ?今回のウチの走りは」

ターボ「正直凄かったぞ!カナの走りについて来たのにも驚いたが、それを正面から粉砕したし!」

トリー「・・・ちょっと心配したけど、最後は貫禄の勝利だったね」

カナ「当然やろ。トリーが勝った手前、ウチが負ける訳にはいかんしのぉ」

マチタン「凄い凄い!あのペースで走りながら、更に急加速とか!」

イクノ「追跡していた娘も大した物でしたが・・・結局歯牙にもかけませんでしたね」

ネイチャ「いやー、若いっていいわねー。お姉さん、もう出番無いかも」

スラテン「何言ってるんですか、ネイチャ先輩。セイウンスカイ先輩と共に、ゴーストウイニングに勝ちまくっているのに」

ニンスナ『そうでござるよ。次こそGⅠを制覇して、ブロンズコレクターの名の完全返上を成して貰わないと』

ビーフ「そうっすよ。うーむ、二人のレースを見てたらめっちゃ燃えて来たっす!帰ったら再びトレーニングっすよ!!」

198:194:2022/10/02(日) 20:32:29 HOST:ai126197245108.18.access-internet.ne.jp
南坂「ビーフさん、気持ちは分かりますが今日は体を休める日でも有りますから、明日からにして下さい」

ビーフ「むぐっ・・・!?」

南坂「カナさんも、お疲れ様でした。見事な走りでしたが、今回の様な無茶過ぎるペースでの走りはそうそうやらないで下さいね。怪我でもしたら事ですし」

カナ「・・・せやな。ま、あんな無茶はそうそうせんわ」

南坂「お願いします。いずれにせよ、二人共本当にお疲れ様でした。後はウイニングライブのみです。ファンへの感謝、しっかりとやり遂げて下さい」

トリー「・・・はい!」

カナ「まかしときや!」


その後のウイニングライブも二人は無難にやり遂げ、沢山のファン達から歓声を浴びた。
こうして、トリーとカナのメイクデビュー戦は幕を閉じた。前世の記憶持ちの転生者と言う前代未聞な存在であり、同時に強豪大逃げウマ娘でもある二人の登場は大きな話題を呼ぶ事となる。
それがどの様な影響を及ぼすのか。現時点では誰にも分からないのだった。

199:194:2022/10/02(日) 20:33:00 HOST:ai126197245108.18.access-internet.ne.jp
  • オマケ

ナンガデッキョンナ

誕生日・10月10日
身長・160㎝
体重・微増(うどんの食べ過ぎ)
スリーサイズ・B80・W59・H83

うどんとオリーブの県からやってきた体力お化けなウマ娘。我が強く、かなり負けず嫌い。
無尽蔵に近いスタミナを生かした追い込みを得意とするステイヤー。カナリハヤイネンに尋常ではないライバル意識を抱いている。
必要ならば幾らでも鍛錬を積む努力家でもあり、それが彼女の成長を促す事に・・・?

公式ポータルサイトより

容姿

濃緑色をしたストレートロングヘア―が目を引くウマ娘。頭に白色のヘアバンドを付けている。身長・スタイルは共に普通程度。
勝負服はお遍路の衣装をより走りやすくアレンジした物を着用。手甲や脚絆・輪袈裟は、香川の名産品の一つ・オリーブを意識した濃緑色となっている。

性格

ポータルサイトの説明でも書いたが、我が強くかなりの負けず嫌い。特に自分が気に入らない者に対する態度は、かなり敵対的。
一方で、相手の力量その物は素直に認める一面もあり、メイクデビュー戦で負けたカナリハヤイネンの力量を認めて以降、彼女に勝つ事を目標としている。
地元・香川県への思い入れは並々ならぬ物を持っている。その為、艦娘のさぬき辺りとはウマが合いそうと言われているとか。

200:194:2022/10/02(日) 20:34:03 HOST:ai126197245108.18.access-internet.ne.jp
以上です。カナリハヤイネンのメイクデビュー戦の様子とオマケのナンガデッキョンナの設定と相成りました。
ナンガデッキョンナもかなり頑張りましたが、最後はやはり自力と経験の差で完敗しました。まぁ心が折れる事無く、寧ろ超えるべき目標として努力を重ねて行く事になるかと。
にしても平均の2秒以上早い速度で走りながら終盤で再加速とか、自分で書いておいてなんだけどどんな化け物なんだ(汗)
さて、次回はレース後の様子とかを書いて行く事になるかと思います。お楽しみに。
wiki掲載は、自由です。

と言う訳で、修正版でした。
なお、ナンガデッキョンナの髪の色ですが、オリーブをイメージした色となっています。

214:194:2022/10/03(月) 15:25:00 HOST:ai126197245108.18.access-internet.ne.jp
誤字が有ったので修正を。

194

  • 誤 赤坂「8バ身程離れてサイブレード・サンダーボウガンとライジン。ミラージュとプラズマジーシーにミラージュ。半バ身後ろにレイピアノヴァが続いています」
  • 正 赤坂「8バ身程離れてサイブレード・サンダーボウガンとライジン。マグブラスターとプラズマジーシーにミラージュ。半バ身後ろにレイピアノヴァが続いています」

wiki掲載時に、修正をお願いします。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2022年11月14日 22:23