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現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件サードシーズン?番外編その10 復活のメジロ
メジロ牧場。かつて北海道洞爺湖町に存在した競走馬生産牧場である。
かつてはメジロの名を冠する数々の名馬を生産していた同牧場も、2000年代以降は成績が低迷。2006年を最後に重賞勝利から遠ざかってしまう。
その結果、競走馬の獲得賞金を基にした経営が成り立たなくなり、2011年に牧場を解散してその歴史に幕を閉じる事になる。
その様な経緯を辿り、今や歴史上の存在として忘れ去られつつあったのだが、ある一族がその現状に強い危機感を抱く様になる。
そう、日本の神様の手で超大陸世界へと召喚される事となってしまった、ウマ娘界の名門・メジロ家の一族である。
この世界へと召喚された結果として、他のウマ娘達同様に自分達の「ウマソウル」の原点を知る事となったのだが、同時にその根元とも言うべき存在が
既に解散しているという事実に衝撃を受けると共に、御家の存続に関わる危機感を抱かざるを得なかった。
それはそうだ。牧場が解散してしまっている以上、新たなメジロの名を冠するウマ娘・次世代のメジロが生まれないという事なのだ。
当然ながら、メジロ家にとって到底座視する事は出来ない。栄枯盛衰の理が有るとはいえ、だからと言って足掻いてはいけないという法は無い。
流石に無能なのが足掻くのは、周りを巻き込む大惨事になり兼ねないので、到底褒められた物では無い。
だが幸いな事に、現状のメジロ家はそう言う無能が幅を利かせている訳では無い。寧ろ、有能な人材が多いと言ってもいいだろう。
とはいえ、事態の解決に残された時間は多くない。既に新しいウマ娘が生まれにくくなってきているという報告すら上がってきている。
まさの危急存亡の秋。それ故に、即急なる対策を試みる事になる。
こうして、「新たなるメジロ牧場」の創設と発展を試みて行く事となる。
しかしながら、その道のりは当然険しい事この上なかった。何せメジロ家に牧場運営のノウハウは存在しないのだ。
ならば旧メジロ牧場のスタッフを集めるのはと言う意見も出たが、既に解散して久しく、人材をかき集めるのは不可能に近い。
では他の平行世界はと言うと、甲世界の方も既に解散して久しく、超大陸世界と変わらない現状だった。
そこで目を付けたのは、乙世界・・・西暦2000年代の世界で有るこの世界の同牧場だった。
確かに乙世界にも、メジロ牧場は存在していた。だが、経営状況は両世界よりも酷かった。
その理由は言うまでも無く『蒼空大戦』であり、世界的な物資不足も有って競走馬どころでは無くなり、その結果として史実よりも早く経営状況が悪化。
メジロ家が声を掛けようとした頃には、史実よりも早く牧場を畳もうとしていたのだ。
そんな所に、超大陸世界のメジロ家からの強烈なラブコールである。
何せ自身の家と一族の存続が掛かっているのだ。ラブコールと称した物の、実際はかなり切実・・・いや、必死のお願いだった。
「経営が軌道に乗るまでの間、各種援助をメジロ家が責任をもって受け持つので、どうか此方の世界で心機一転再スタートして欲しい」
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乙世界のメジロ農場の関係者達は、自らの世界を離れる事に躊躇いが有った。
だが、仮にあちらの誘いを断ってこの世界に残った所で、待っているのは牧場の解散と言う悲しい現実だけである。
最終的に
「自身の世界を離れるのはつらいが、メジロの存続を望んでくれている人達の下で再スタートを切ろう」
と決断。超大陸世界の北海道洞爺湖市へと移り住み、メジロ家が購入した土地にて新しく新生メジロファームをスタートさせたのだ。
さて、牧場を再スタートさせて次に取り掛かったのは、競走馬の調達と育成である。
目利きな職人による調達は勿論必須だが、もう一手としてウマ娘達も調達や育成に参加する事が決まった。
というのも、近しい存在故なのか
「ウマの言っている事とかが何となく分かる」
「ウマの資質が何となく分かる」
という事が判明しており、ならば調達や育成に生かせるのではないか。
まぁそれだけではちゃんと走るかどうかを見極め切れるかは未知数という事も有り、最終的にウマ娘達の意見も参照にしながら新たな馬の調達をする事となった。
また、馬だけでなくUMAの方の獲得にも乗り出している。何故なら、元UMAであるトリプルターボやカナリハヤイネンがウマ娘になったケースが有る為、より可能性を広げるべきと言う意見が出たのだ。
とはいえ、育成には馬の何倍ものお金が掛かるという事も有り、規模の方はサラブレッド種よりも小さくなるが。
その後のセリにて、最終的に三頭の馬と一頭のUMAが調達される。その後の命名と、見出したウマ娘を列挙する。
- メジロフェニックス♂(メジロアルダン)
- メジロブースト♀(メジロパーマー)
- メジロティーガー♂(メジロマックイーン)
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それぞれの馬及びUMAだが、見出してくれたウマ娘達によく懐いており、彼女達が間に立つ事で調教の方もかなり順調だったそうだ。
余りに仲がいい事から、周りからまるで親子みたいと揶揄される事も有った。
まぁ本人達は
「まだ未婚です!!」
と、口を揃えて言っているが。
では、それぞれの馬及びUMAが辿った戦歴を簡単に見て行こう。
まずはメジロフェニックスから。中距離を主に得意としており、基本は先行。稀に逃げを行うという馬だった。
気性も大人しく、頭もよくて騎手との連携も抜群。沈着冷静な試合運びを行う事でも有名な馬となった。
最終戦績は28戦13勝。主な勝ち鞍(GⅠ)は、宝塚記念・天皇賞(秋)・ジャパンカップ・有馬記念
次はメジロブースト。マイルと中距離を主に戦い、名付け親に似たのか逃げや大逃げを好んだ。
負けん気が強く、それ故に先頭に立ってぐいぐい引っ張って行く気性をしていた。
最終戦績は26戦10勝。主な勝ち鞍(GⅠ)は、桜花賞・日本ダービー・エリザベス女王杯・有馬記念
そしてUMAのメジロギガースも、華々しい戦歴を残している。
近年では珍しくなりつつある中長距離を得意とするステイヤーであり、加えて1000m以上のロングスパートが得意と言う特徴が有った。加えて、高速でのコーナリングにも定評が有った。
その為、その豪快な追い込み走法にファン達は酔いしれる事となる。また、長距離を得意とするステイヤーという事も有り、海外のレースにも出走している。
最終戦績は60戦24勝。主な勝ち鞍(GⅠ)は、天皇賞(春)・菊花賞・凱旋門賞・有馬記念(いずれもUMA部門)
さて、最後はマックイーンが見出したメジロティーガーであるが・・・上三頭とはまた違った意味で、記憶に残る馬となった。
主に中長距離をメインに戦い、先行と逃げを得意とした。
マックイーンが見出した事も有り才能の方は疑いは無かったのだが・・・現役中は大小様々な怪我に悩まされる事となってしまった。
それ故か、あと一歩の所で勝ち切れないパターンが多く、ファン達からは
「悲運の秀才馬」
という呼び名が付いた程だ。
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しかしながら必ず三着以内には入っており、入賞率は100%。しかも連続連対記録に至っては、何と21を記録。、長らく破られていなかったシンザンの記録(19)を、数十年振りに塗り替えたのだ。
最後の年となった六歳時は怪我こそ無かった物の、体の衰えは如何ともし難く、その年をもって引退する事となったのだが・・・。
最後の意地と言うのだろうか、その年の天皇賞春秋を連破し、最後の有馬記念を制覇して有終の美を飾った。
なお最終戦績だが・・・まるで狙ったかの様な戦績となってしまった。その戦績は・・・
33戦4勝
だった。
まさかの数字にファン達から
「何でや!阪神関係(ry」
「完全に狙ってたな、これwww」
「この戦績は絶対名前のせいwつまり、名付け親のマックイーンのせいだったんだなw」
と言うコメントが数多く書き込まれ、ある種の祭りとなってしまう。
なお、当のマックイーンはと言うと・・・戦績の数字とこれ等のコメントにショックを受けたのか
FXで有り金全部溶かす人の顔
な顔をして呆然としていたそうで、後にメジロパーマーが撮影したその時の写真がネット上に流出してしまった結果、ネタの素材として弄り倒される羽目となり、マックイーン本人が凹んでいる。
そんなメジロティーガーだったが種牡馬としては成功しており、残りの三頭の子達が戦績が今一つだったのに対し、こちらは複数のGⅠ馬を選出している。
以上の様に、再スタートを切ったメジロファームはまだまだ小規模な物の、少しずつ産駒を増やしながら拡大しつつある。
何より喜ばしかったのは、上で述べた「新しいウマ娘が生まれにくくなってきている」と言う問題も、解決に向かいつつあるという事だ。
様々な人達の努力によって復活を果たしつつあるメジロファーム。関係各者が不断の努力を続ける限り、これからもその歴史を紡いでいく事だろう。
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以上です。メジロ家消滅の危機を回避すべくあれこれ頑張った結果、超大陸世界でメジロファームが新たに復活する事となりました。
産駒の方はまだ少ないですが、この後も少しずつ数を増していきます。
なお旧メジロ牧場では「天皇賞制覇」を旗印に掲げていましたが、新生メジロファームは特定のレースや距離適性には拘らず、幅広く育成をしております。
そしてメジロ家のウマ娘達に見いだされた馬及びUMA達ですが、色々と個性的な面子になったかなと。
あ、メジロティーガーの戦績ですが、怪我等に苦しめられた結果の数字であり、悪意は全くありません(大本営発表)
まぁ連対記録を塗り替えたり、旧メジロ牧場の旗印の天皇賞春秋制覇を成し遂げたりしていますので、十分名馬と言って差し支えないですが。ではまた次回。
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最終更新:2022年11月14日 22:32