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銀河連合日本×神崎島ネタSS ネタ ゲートの向こうには(ry・超大陸日本クロス 神崎島おウマさんVS日本ウマ娘 第四話「ウマと馬は大接戦ドゴーン!なようです」



あ、まずいこれ竜種が自分に着いてきちゃってる。


叫ぶのやめてそんな事考え冷や汗流しながらティアマトは眼前の火山を見ている。
世界越えて何の因果か転移に着いてきちゃったのは恐らくは火竜の類、火山の中に潜んでる。
ちらりと見れば近隣にそこそこ大きい街があるのが見て取れた。
流石にまずいのでここで倒そう、そう決めたティアマトは手をクロスさせ火山に向けて魔力砲撃を放つ。
まあつまる所、スペなんとか光線である。なおスペと付いてもスペチャンは関係ない。



「何だ一体…?」


空自の戦闘機のパイロットは言葉を漏らす。
目の前の巨人は一点を、火山を凝視し警戒する。
その光景に怪獣かと思われた巨人に知性を感じる。
巨人が腕をクロスさせ光を火山に放ち、光は火山を穿ち内部を破壊する。
すると火山の裾野の大地が盛り上がる。


グァアアアアア!!!


「っ!?」


今度こそ巨大な【竜が如き】怪獣が大地より姿を現す。
巨人と怪獣が対峙するというアレ過ぎる光景に混乱するパイロット。
頭の中では光の国から我らの為に来たとか変な言葉が頭よぎっていたり。




アドマイヤベガは困惑していた。
ピタリと己と鏡写しの相似の様に走る銀の艦娘の乗る鹿毛の馬に。
己が加速すれば加速、フェイント掛けようとすれば逆にフェイント掛けられる始末。
まるで双子の様な。


「(私…喜んでいる…?)」


自身の感情に戸惑っていた。
並走する馬と走れることを喜んでいた。心が、何より自分のウマソウルが。


「何なの…?マラトノカノチウ、貴方は一体私の何なの!?」


アドマイヤベガはゲートの開く前、銀の艦娘より聞いた馬の名を叫ぶ。
正体不明の馬に、何より持て余す自身の感情故にに。
だから己の理性は一刻も早くこの馬より離れたいと悲鳴を上げる、だが己の心はこの馬と共に居たいと叫ぶ。
その不安定かつ極端な精神状態故にアドマイヤベガは全てから逃れるべく無意識に領域を発動する。


【デfオリク&イ!流P】


ノイズがかかり輝きが薄れていく双児宮のある冬の星空、落ちそうになりながら夜空を駆ける流星が幻視される。
ナリタトップロードやメイショウドトウが悲鳴を上げる。


「アヤベさん!?」

「危ないですぅ!?」


二人の肩に手を置くテイエムオペラオー。


「二人とも信じよう。アヤベさんは覇王であるボクや君達のライバルだよ?」

643:635:2022/11/03(木) 06:25:53 HOST:119-171-248-234.rev.home.ne.jp




不安定な領域に並走する馬上の銀の艦娘も驚く。


「何か凄い不安定な固有結界です!?マラトさん固有結界で相殺を!!」


このままではアドマイヤベガが危険と判断する銀の艦娘は鹿毛の馬の名を呼ぶ。
鹿毛の馬、もう一つのベガ。織姫の星の名を冠するマラトノカノチウなら出来ると。
マラトノカノチウより夏の星空、彦星と織姫の輝く天の川が広がりノイズのかかる冬の星空を塗りつぶす。
ウマ娘たちから驚愕の声が上がる。
ナリタトップロードが、メイショウドトウが、テイエムオペラオーが驚く。


「馬が領域を!?だけどあれは。」

「アヤベさんの領域そっくりですぅ。」


テイエムオペラオーは呟く。


「そっくりだけど…違う…あれはアヤベさんの領域じゃない…まるで双子の…つまりあの馬は…!」



心が散れ散れだったアドマイヤベガは気づけば草原で倒れていた。
空には天の川、そして彦星と織姫…一年に一度しか会えないアルタイルとベガが輝く。


「ここは…?」


アドマイヤベガは立ち上がり周囲を見回せばこちらに背を向けた人影が一つ。
人影はこちらを振り向く。


「貴女は…。」


まるでアドマイヤベガを鏡で映したかの様な、だけどアドマイヤベガではない目の前の人物はただただ微笑んでいる。
だがアドマイヤベガは目の前の人物があの馬であると分かった。そしてあの馬がどんな存在なのか。
あの銀の艦娘から聞いたあの馬の名前の意味も。


「マラトノカノチウ…常世からのマレビト。そうか…織姫の名…そういうことなのね…。」


目の前の人物に話しかけようとした瞬間、意識が反転し現実へ引き戻される。


「待って!貴女は…!」




「ッ!?」


アドマイヤベガの意識はターフを走る自分の体に戻る。
隣にあいも変わらずあの馬が並走している。
白昼夢かとも思ったがウマソウルが夢ではないと訴える。
隣の馬がどんな存在か分かった今は今までの自分が恥ずかしい。
モフモフ理由に馬の存在判断するとか何だ私は…。
そして何より【妹】の前で不完全な領域出して助けられるとか不甲斐ない無様な走りをするとはなんだ、アドマイヤベガ。
だから。


「今度はしっかりと見せるわ。お姉ちゃんの走りを!」


【デfオスク&イ!流星】


隣の馬を、【双子の妹】を見ればそれでこそ自分の姉だと目をこちらに向けていた。
アドマイヤベガはその視線に気合を入れる。


【デfオスク&イの流星】


冬の星空からノイズか消えていく、流れ星は真っ直ぐに。


【ディオスクロイの流星!】


星空が、今度は澄み渡り双児宮の冬の星空とこと座の一等星の輝く天の川が広がる。
双子の流れ星が夜空を駆けた。

644:635:2022/11/03(木) 06:26:25 HOST:119-171-248-234.rev.home.ne.jp



サイレンススズカが、ライスシャワーが、アドマイヤベガが気合を入れて走る。
そして並走する馬達もそれに着いていく。
皆並の走りではない、いやトレセン学園にいる時点でウマ娘達は並ではないのだが。


「みんな凄い…だけど私だって…ダービーウマ娘なんだから…お母ちゃんと日本一のウマ娘になるって約束したんだから…!」


スペシャルウィークはあの馬に乗りあの馬がどんな存在か分かった。
ウマソウルが自分がどうしてあんな反応をしたのか、アレは己の母だ間違いない。
いや…ウマ娘の自分を生んだ母ではないのかもしれない。
だけど己のウマソウルの母であり、母のウマソウルだ。つまりはどちらにしてもお母ちゃんだ。
その前でダービーウマ娘で日本総大将という名前貰ってる自分が無様な格好など出来る筈もない。
日本一のウマ娘になると母に誓ったのだから。

そして残りの馬達も恐らくはそんな存在なのだろう。
サイレンススズカの、ライスシャワー本人のウマソウル…アドマイヤベガと並走してるのは…なんか違う気がする。


―――お母ちゃん…見てて!!―――


【シューティングスター!】


母の目の前で勝つべくスペシャルウィークは駆け出し一人と一頭のサイレンススズカを差す。






「ふふふ、皆さん凄いのです。」


電は馬の、スペシャルウィークの母キャンペンガールの鞍上で目の前の光景に微笑む。
遥か君に届けと今の自分を自分に見せるため、起こり得る筈もない亡き家族の眼前で勝利を得るために皆必死に駆けている。
キャンペンガールが電に嘶く。自分はここにいるぞ、レースを走っているぞ、と。
キャンペンガールは馬房で暴れてオープン戦にすら出走出来なかったじゃじゃ馬、分かっていると電は心の中で言う。


「だけど、私もキャンペンガールさんも意外と負けず嫌いなのです…なのでそう安々とは勝たせてあげないのです!」


今自分が乗るのはオープン戦にすら出走出来ず、大レースに出走した双子もいない馬であるが…。
だからこそ自分の全力を以てキャンペンガールの可能性を引き出す。


―――この身は人馬一体、彼の武者坂田金時を継ぐものぞ!―――


【黄金疾走(ゴールデンドライブ)!】


それはさながらロケットの如く。
黄金色の雷電を纏い芝を蹴り上げキャンペンガールが加速しマラトノカノチウとアドマイヤベガを抜き去る。


「電お姉さん!?」

「ウソ!?後方から一気に!?…でも!!」


それでも一頭と一人の姉妹は喰らいつく。



―――我が鞍下を舐めるな!この馬は日本総大将の母なるぞ!―――


【シューティングスター!】


流星の如く、日本総大将と呼ばれる我が子さながらに更に加速し漆黒のステイヤー、一頭と一人を抜く。


「UMA並の加速!?」

「速い!でもライスは…着いていく!!」


されど、漆黒の馬とウマ娘は差さんと速度を上げ追いかける。

645:635:2022/11/03(木) 06:27:32 HOST:119-171-248-234.rev.home.ne.jp



電とキャンペンガールは日本総大将と異次元の逃亡者を捉えた。
キャンペンガールは嘶く。


―――我が子、そして我が子同じ異国の血を分けた我が子の兄弟よ…刮目せよ!―――


「電とキャンペンガールさんの本気を見るのです!!」


―――この身は優駿を走った日ノ本の血、名牝シラキオの末にしてスーパーカー・マルゼンスキーの仔なるぞ!!―――


赤いスーパーカーではなくギアを上げた黄金の二輪がターフを翔け抜ける。



【夜狼死九・黄金疾走(ゴールデンドライブ・グッドナイト)!!】



異次元の逃亡者達と日本総大将をキャンペンガールが捉え、スペシャルウィークを差す。


「スズカの逃げに着いてくるなんて…!」

「来た…でも!」


だが異次元の逃亡者達はさらに加速する。


【【先頭の景色は譲らない!!】】



それらの姿を見たスペシャルウィークは思う。


―――やっぱりスズカさんは、お母ちゃんは凄い…!―――


「でも!!私は日本一の、ウマ娘になるんだからああああああ!!」


積み重ねた、託された想いは誰にも負けぬとスペシャルウィークは吠える。
異次元の逃亡者、漆黒の刺客、輝く一等星何するものぞ!我こそは日本総大将なるぞ!


「私は日本総大将!スペシャルウィークなんだからああああああ!」


光を纏い願いの乗せた流れ星の如く彼女が走る。




「はあああああ!!」


双子と共に輝く一等星が!


「ライスは負けない!!」


同じ祝福の名と共に駆ける漆黒のステイヤーが!


「先頭の景色は譲らないんだからあああああ!!!」


共に大欅を抜けた異次元の逃亡者が!


「はあああああああ!!」


姿も知らぬ母と共にターフを駆ける日本総大将が!




ゴール板を"ほぼ"同時に通過した。

646:635:2022/11/03(木) 06:28:56 HOST:119-171-248-234.rev.home.ne.jp









なお、柏木夫妻に発見されたヒメちゃん御一行


「ヒメちゃん!?」

「それに見たことない小人に深海棲艦!?なんだお前ら!?」

「なんだかんだと聞か「姫迦よ。今シリアスなとこだからやめるのじゃ。」…はい…。」


ノリの良すぎる何か色々と自分の知ってる姫迦との違いに戸惑う夫婦。


「まあ、ココに直接来たということは知ってるかも知れんが妾がコッチに来てしまった深海棲艦じゃ。名を対州要塞姫という。」

「僕の名前はトトロット、姫迦の御目付役にして糸紡ぎ妖精さ。」

「君達が神様の手紙にあった…。」

「なんじゃイザナミかか様辺から知らせられておったのか。」

「こっちのかもしれないぞ?」

「「かか様!?」」

「いや寧ろ、ティアマトかか様かデメテルかか様…?」

「「!?」」

647:635:2022/11/03(木) 06:29:28 HOST:119-171-248-234.rev.home.ne.jp
以上になります。転載はご自由にどうぞ。

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最終更新:2022年11月14日 23:07