120:トゥ!ヘァ!:2022/10/31(月) 18:02:40 HOST:FL1-122-133-164-39.kng.mesh.ad.jp
大ゲート世界 異世界交流



「これがエルフ…だと…」

「はい。ナディナの森生まれ育ち。147歳のぴちぴちのエルフです」

第五世界出身のエルフを見た外国人や異世界人の反応。
第五出身のエルフは男女共に平均身長2m近くで筋肉もりもりのマッチョマンのため、初見の人間は大抵驚く。



「ええぇ!地球にはこのアニメみたいな手合わせ錬金術とかないんですか!?」

「かめはめ波!かめはめ波のやり方は!!」

「月牙天衝できないってマジ?」

「呼吸を極めれば波紋使えたり、炎や雷使えたりって聞いたんですけど!!」

地球に遊びに来た異世界人たちの反応。
アニメを見てそれが地球に実在すると勘違いする人々も少なくはなかった。



「はぁ。そちらは龍族の里の長老だったんですか」

「はい。そちらは何でも元プロヒーローだとかで?」

「はは。向こうじゃマスコミとかがうるさくて。丁度いいのでこちらで隠居させてもらおうかなと」

別世界の有力者が地球に引っ越して隠居する例は意外と多い。
元居た世界では良くも悪くも影響力が強く、静かに隠居できない例が少なくなかったため、名声の届いていない地球にやってきて老後を過ごす人物も少なくなかった。



「怪物退治なら是非とも我がトライゼックス社にご一報を!」

「要人警護。企業警備。大変ですよね。そんなあなたに教えたいのがガドベドガードセキュリティ!」

「わーかば!わーかば!わかば警備保障― 安心!安全!強い!最強!わーかば!わーかば!わかば警備保障―!」

中国のゾンビ禍以降、地球の軍事産業の需要は右肩上がりであった。
異世界との交流が活発化した昨今では、異世界調査や異世界側の政府などに雇われ活躍するPMCも出てきている。



「特技は爆破魔法とありますが、これはどういう意味ですか?」

「はい。火炎魔法から派生した攻撃魔法です。火炎魔法と違い、爆発の衝撃で相手の内部にもダメージを通せます」

「ではその爆破魔法は当社で働くにおいてどういったメリットがありますか?」

「はい。御社のモンスターハント業務において余裕で魔物を倒せると思います」

「当社の業務はモンスターハントを主流としていますが、中には貴重な部位を無傷で持って帰るといった任務もありますが?」

「はいマジックジャミングがなければ50m以内の敵の部位を正確に爆破することが可能です。ただし目標を目視で確認する必要があります」

「なるほど。いいですね。採用です」

昨今異世界出身者を雇い入れるPMCが急増している。
身体能力や実戦経験に長けた人物が多い異世界は人材を求める企業にとって宝の宝庫であった。

121:トゥ!ヘァ!:2022/10/31(月) 18:03:35 HOST:FL1-122-133-164-39.kng.mesh.ad.jp
「狐族によるリアル狐の嫁入り、水棲種族によるクトゥルフパレード、機械族によるゴーレム櫓…」

「はぇ。これ全部コスプレした人達なんですか?異種族でなく?」

「いえ。異種族の人達も大勢混ざってますね。ハロウィンの時期は異世界からやってくる観光客も多いですから」

国交が安定している異世界の国からは地球のお祭り目当てでやってくる観光客は非常に多い。
見た目が人間離れした異種族も多いため、ハロウィンの時期などは非常に見応えがある。



「ひが~し~ 龍之峯~ に~し~ トロル之海~」

「さあ。始まりました。異種族相撲。新東京場所。今回は巨大横綱になるのは誰か。見ものであります」

日本に限らず地球に伝統スポーツなどに飛び込んできた異種族も少なくない。
しかし身体能力の差などを考慮して従来スポーツとは別途の新しい階級が作られている場合が多い。
今回は身長5m以上の種族が参加する超重量相撲。ドラゴン族と巨人族力士の戦い。
5m級以上の力士は巨大力士と呼ばれ横綱の階級も巨大横綱と呼ばれる。



「これが異世界の兵器か…」

「日本製装甲強化服(パワードスーツ) 炎陽三型というタイプらしいです」

「全長2越え。12.7mmに耐える装甲。魔導シールド完備。主武装は12.7mmライフル。7.92mm拳銃。実弾・催涙弾両方使用可能なリボルバーランチャー。電撃ワイヤー。小型と大型の防盾。他にも沢山」

「動きも悪くない。大型だが生身の時の遜色ない動きが可能だ。むしろワイヤーの動きでトリッキーな動きも出来る」

「これで数世代前の型で尚且つ警察用っていうんだから驚きますよね」

「ああ。半端なヴィランやヒーローなんて束でかかってきても圧倒できるだろうな」

「こんなのが警察用とか向こうの世界の治安はどうなってるんだ?」

納品された日本製パワードスーツについて語る第十世界の警察関係者たち。
中国のゾンビ禍以降、市街地でもゾンビが発生した際を考慮し、警察戦力にも大幅なテコ入れがなされた。
ゾンビ禍が収まって以降も普及した民間用パワードスーツや民間魔法を悪用した犯罪が急増したため、警察は重武装化を続行。
現在では各警察署には準軍事用レベルのパワードスーツが配備されているのが当たり前となっていた。
なおこのレベルでも軍用パワードスーツには遠く及ばない。

能力者によるヴィランの被害に悩み続けている第十世界の警察は試験的に日本から警察用パワードスーツを導入し、試験を開始した。



「日本の交番って大分不用心だよね。皆生身だし。大丈夫なの?」

「ああ。交番の人達は警察でもエリートが選ばれているからね。あの人達身体強化だけでパワードスーツとやり合えるよ」

「マジで!?」

現代日本の交番にいる警察官は警察の中でもエリートとされている。
身体強化術や魔法技術に長け、愛想がよく、判断能力に優れた人物が選ばれる。
これは現在では民間パワードスーツや民間魔法を使った犯罪が多いため、交番員についても相応の実力が求められるようになったため。

122:トゥ!ヘァ!:2022/10/31(月) 18:04:07 HOST:FL1-122-133-164-39.kng.mesh.ad.jp
「バゥザ製ポーションドリンク発売!これで君も今日から異世界戦士だ!」

「ヘロモイのエリクサー!好評発売中!」

「ベラミルドの聖水。あなたの身体に清浄を」

異世界製エナジードリンクことポーション。
日本の規定をクリアした幾つかの製品は市場で売り出されており、結構な人気を博している。

ポーション、エリクサー、聖水。つまるところ全て栄養ドリンクでは?と言うとなんだぁ、てめぇ…と言われてしまうので注意。



「国立異世界学園かぁ」

「なんでも大規模な留学生団を受け入れるために作られたらしいぞ」

「幾つもの世界から受け入れた留学生たちを集めて、日本のカリキュラムを体験してもらうか」

異世界留学生専用の学園の話。
東京郊外を開拓して作られた新東京市に設立されており、様々な世界の留学生を扱っている。
日本のことを学びたい留学生は基本この学園に入学する。

中には親の仕事の都合で日本へ引っ越し、地元の学園に通う子供もいるなど、必ずしもこの学園に通うことが義務付けられているわけではない。

単なる学業施設だけではなく、普段は関りの薄い別世界人同士の交流の場にもなっている。



「普通に人間と共存できているんですね。こっちの常識じゃ信じられないなぁ」

「俺達からすればなんで積極的に人間を襲うのかって感じだがな。あんたの世界の鬼は物騒だな」

基本妖魔や魔人と争っている第九世界の人間と一つの種族として成立して人と共存している第五世界の鬼族の会話。

この時代。地球と異世界。もしくは異世界同士のカルチャーギャップというのは事欠かさない。
こちらの常識はあちらでは的外れだったり、真逆だったりすることも少なくないのだ。



「これがパワードスーツ。着込むやつです。2~3mくらい」

「ふむ」

「これがパワーアーマー。でかい奴で乗り込む奴です。大体4~5mくらい」

「はい」

「それでこれがジャイアントアーマー。対カイジュウ用にアメリカが開発したやつです。30m以上はあります」

「突然デカくなりすぎない!?」

日本に訪れ、各種兵器の説明をしてもらっている異世界関係者。

一般的に歩兵装備として普及しているパワードスーツ(PS)
対大型生物用に開発されたパワーアーマー(PA)
そしてアメリカが対カイジュウ用に開発したジャイアントアーマー(GA)
PAからは着込むのではなく乗り込むタイプ。

デカい方が基本高性能だが、流石にGAクラスになると運用している国は限られている。
なおエイリアンやデーモン、マシン共も兵器で同じくらい巨大な個体や兵器を使ってくるので、案外北米戦線ではGAクラスの兵器が引っ張りだこだったりする。

123:トゥ!ヘァ!:2022/10/31(月) 18:06:27 HOST:FL1-122-133-164-39.kng.mesh.ad.jp
投下終了です

異世界との交流の一幕ってな感じで。

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最終更新:2022年11月18日 23:50