328:モントゴメリー:2022/11/14(月) 23:43:22 HOST:116-64-135-196.rev.home.ne.jp
無幻世界支援ネタ——アメリカ海軍 CLV-1 「インディペンデンス」級軽空母——
基準排水量:11,000 t
全長:189.7 m
最大幅:33.3 m 水線幅:21.8 m
吃水:7.9 m
出力:10万馬力 (75 MW)
速力:最大31.6ノット
乗員:士官、兵員1,570名
兵装:12.7cm単装両用砲×2基(後期艦は37mm4連装機関砲に換装)
37mm連装機関砲×8門
20mm単装機関砲×22門
搭載機:45機(公称)
同型艦:10隻
【概要】
合衆国海軍が建造した航空母艦。クリーブランド級軽巡洋艦の船体設計を流用した戦時急増艦である。
しかし、「ロング・アイランド」以下商船改造の護衛空母とは異なり、主力艦隊と行動を共にすることを前提に設計された歴とした艦隊型空母である。
エセックス級に先んじて実戦配備され、同級が配備された後もその優れた速力からアラスカ級やヨークタウン級、そして同じ戦時急増艦であるサモア級と共に「高速任務部隊」の中核として奮闘した。
【計画】
珊瑚海海戦後、合衆国海軍の主導権を(限定的ながら)掌握した「良識派」(アメリカン・ジャスティス世代からは「旧時代派閥」と呼ばれた)たちは直ちに戦力の再編に着手した。
兎にも角にも優先すべきは航空母艦であるが、珊瑚海海戦におけるアラスカ級の奮戦から
「今後の航空母艦建造は偵察戦艦のみとする」
という大統領からの命令が足かせとなっていた。
取り敢えずこの命令を盾に建造中の戦艦の資材を大艦巨砲主義派閥から奪いアラスカ級や改アラスカ級に転用することはできたが、それだけでは絶望的に足りないことは明らかであった。
そこで良識派は全面対決はせずに、「偵察戦艦の『補助』として小型空母は必要である」という論理で大統領を説得。
これにより、商船改造の護衛空母の大量建造が認められるだけでなく、巡洋艦改造空母の建造も認められたのである。
(良識派の説得はこの後も続けられ、最終的にはエセックス級正規空母の建造許可を勝ち取ることに成功する)
この成果から、軽巡洋艦・重巡洋艦それぞれを基にした軽空母の設計が決定され前者が本級であるインディペンデンス級軽空母である。
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【設計】
船体設計はクリーブランド級軽巡洋艦を基としているが、最上甲板上部への格納庫床面の新設やバルジの増設などの改正が行われている。
そのため基準排水量で1000トンほど増加しているが、最高速力は31.6ノットと満足できる値になっている。
装甲防御も原形に準じ、垂直装甲は64~127㎜、水平装甲は45㎜と「防御力皆無」と揶揄されたエセックス級はもちろんヨークタウン級正規空母と同等かそれ以上の防御力を備えている。
ただし、航空機用爆弾庫は弾薬庫を流用したので約50㎜の装甲板を有するが、艦後部に設置した魚雷庫は10㎜程度の装甲しか無く、不安が残る設計となっている。
肝心の航空機運用能力は、飛行甲板は全長168.3m、有効幅23.3mと決して広いとは言えなかった。
格納庫も小型であり、搭載機数は公称45機であるが、通常は36機程度を上限とした。
カタパルトは1基搭載されており、後期艦では2基に増設される予定もあったが、それを行うためには対空火器や航空爆弾の搭載数を減らさなければならないと判明したため実施されることはなかった。
(さらに、戦争末期になるまでカタパルトは各種故障に悩まされることになる)
【運用】
本級は当初、艦隊随伴型空母の主力という重責を担わされたがエセックス級の量産が認められたことによりその役目からは解放された。
しかし、エセックス級は様々な点で不満が残る出来であり、特に30ノットに届かない速力は「機動部隊」としては無視できないものであった。
そこで太平洋艦隊司令部は、エセックス級は戦艦と共に主力艦隊を形成させて、速力に優れる本級とサモア級軽空母は主にアラスカ級偵察戦艦や生き残ったヨークタウン級正規空母と組ませて「高速任務部隊」を編成し遊撃任務に就かせる事とした。
特にアラスカ級2・本級2で構成された任務部隊の活躍は凄まじく、「ハワイ沖海戦」後の太平洋を縦横に疾駆して日本海軍の海上連絡線を圧迫し続けた。
このような編成時の本級は戦闘機を優先的に搭載し防空任務を担った。
これは攻撃機はより大型の母艦で運用する方が効率的ということもあるが、合衆国そのもののパイロット養成能力の不足から攻撃機を操れるパイロットが貴重になったのも理由である。
【評価】
本級の評価は大きく二分している。
艦隊将兵たちからはその健脚と防御力から一応は正規空母であるはずのエセックス級よりも優れていると見なされ、好まれた。
エセックス級よりも本級への配属を望んだ水兵もいるほどである。
一方、パイロットを始めとする航空関係者たちからは小柄な船体から起因する艦載機運用能力の低さが問題とされた。
実際、戦争中期以降はパイロットの訓練時間と技量は加速度的に悪化していき本級の狭い飛行甲板への着艦に失敗する事例が増大している。
戦場伝説の類だが、2隻のインディペンデンス級より1隻のエセックスを寄越せ、と艦隊司令部に怒鳴り込んだ航空隊指揮官までいたという。
総合的な評価を下すならば、不備はあれど最低限の能力は有していた艦隊型空母、となるであろうか。
少なくとも本級が存在しなければ、合衆国海軍はエセックス級が多数配備されるまで持ちこたえることは不可能であり、合衆国の敗北は年単位で早まったであろう。
330:モントゴメリー:2022/11/14(月) 23:44:42 HOST:116-64-135-196.rev.home.ne.jp
以上です。
ウィキ掲載は自由です。
基本的に史実インディペンデンス級です。
そこに無幻世界風味をトッピングしました。
最終更新:2022年11月19日 00:15