751:名無しさん:2022/10/12(水) 03:45:46 HOST:p370219-ipbf404imazuka.yamagata.ocn.ne.jp
【ネタ】OGクロス会話集9 【融合惑星篇・時系列無視】

「ようやく新しい艦艇の建造が始まったな」
「新型戦艦に可変戦闘機を運用するための空母、さらにイージス巡洋艦を含む補助艦艇の数々。
 帝国海軍の艦艇をほぼ丸ごと一新するんだ。心が躍るよ」
「アームズフォート導入を強固に主張して、左遷されたのがいたのはご愛敬だな」

 新造艦の話で盛り上がるβ世界の日本帝国海軍の将官たち。
 予算は地球連合が引き受けてくれた国債である。


「こ、これは……なんという……」
「あなた方の望みを全て受け入れると、このトールギスという機体に近いものが出来ます。
 慣性制御装置抜きでこのような機体を用いるのは止めたいところですが、部下に押し付けずに自ら実機テストをする覚悟であれば設計を手伝わないこともありません。どうしますか?」
「お前たち――自分の発言に責任を持つのであろうな?」

 紅蓮大将も呼んでトールギスのテスト映像を見せつつ、新型機の仕様変更を喚き散らした馬鹿どもを締め上げる大洋軍技術少将の芹沢伯爵。
 テスラドライブ抜きのトールギスをテストしていたのが、王侯貴族であるトレーズ・クシュリナーダとミリアルド・ピースクラフトという高貴な血筋であるという事実も馬鹿どもを追い詰めた。


「真に申し訳ありません……クーデター等で……」
「十分ですよ予算半分、人員も半分で」
「えっ!? でもその半分の人材も精鋭ではなく、むしろ上の指示にはまともに従わないみ出し者ですよ!?」
「これまでの常識を覆す機体を作るのだから、出世なんか諦めてる開発中毒のアウトロー集団の方が良い。予算だって多ければいいわけじゃない。予算を融通したのだからと、ああだこだと雑音を発してくる奴が増える。
 だからこれくらいでいいんだ」

 連合製魔装機神開発、冥王計画の支援のため母国に戻った天川宮中佐の代わりにやってきた松平忠明臨時大佐、良い開発環境を用意できなかったと頭を下げる日本帝国担当に不敵な笑みを返す。


「なあ……やろうぜ……最高の機体を造ろうぜ」
「え……し、しかし会社の――」
「いいじゃねえかそんなもん。お前らに冷や飯食わせてきた連中なんか放っておけよ……
 俺たちが造った機体に乗るパイロットにだけ、いい思いさせようぜぇ……」
「ううっ……」

 各社からやってきた技術者に対する、松平忠明という名の悪魔のささやき。


「剛性……剛性……剛性……ふひっ、ふひひひひひひっ」
「ひゃあああ、こうすればエネルギーゲインが21%向上するぞぉっ!! やるしかねぇっ!!」
「……ひ、非常に熱意がありますね」
「松平ワールド全開ですなぁ」
「ふふっ、順調にタダア菌に感染しているようで何より」

 松平臨時大佐が指揮する非常に活気がある(控えめな表現)開発現場に、芹沢技術少将、藤田技術中佐と共に来た岩谷中佐の顔が引きつる。

752:名無しさん:2022/10/12(水) 03:46:55 HOST:p370219-ipbf404imazuka.yamagata.ocn.ne.jp
「何か用かっ!?」
「え……はぁ?」
「何か用かと訊いている!」

 演習場で無茶苦茶な機動を繰り返す戦術機について苦情(穏やかな表現)を入れようとした富士教導団、管制ユニットから松平臨時大佐が降りてきて唖然とする。


「では佐渡ヶ島の租借期間はこの条件で」(99年も関わってはおれん……)
「はい、よろしくお願いしいたます」(5年で帰られたらたまったものじゃない……)

 交渉により大洋連邦がβ世界の佐渡ヶ島の土地を租借する事が決定する。
 租借期間を短くして他に国力を裂きたい大洋側と、租借期間を長くして出来るだけ援助を引き出したい日本帝国の駆け引きがようやく終了した。


「岩本副大臣がお帰りになられました」
「やれやれ……襲ってきたクーデター部隊を、秘書と力を合わせてステッキと素手で残らず制圧したような人物と交渉するのは寿命が縮む」
「研究施設を襲撃した連中は技術士官の天川宮殿下に素手で叩きのめされてましたね。
 素手の相手にのされて結束バンドで拘束され、大規模戦闘後の死体置き場ように敷地内に並べられるとは……まったく!」

 佐渡ヶ島の土地の租借交渉を終えた後、大洋軍技術中佐・天川宮殿下がクーデター部隊を簡単に蹴散らしている映像を思い出す日本帝国外務大臣と外務省職員。
 同じ映像を見た夢幻会の転生者たちは、時代劇だよくにおくんやファイナルファイトを思い浮かべた模様。


「PROTの中で一番ましな国が、天川宮殿下を含む人員を襲撃した日本帝国な件について」
「もっとましな国があるなら、それがPROTトップになっているよ……」
「頭帝国主義どもが……」

 大洋連合外交部の苦悩。


「今回の暴動の原因は以上になります」
「こちらが送った食糧に人肉って――ソイレントグリーンじゃないんだぞ!!」
「そんな噂が広まるほどに、追い詰められているのでしょう。
 ……自業自得ですが」

 オーシアで起こった暴動の原因を部下から報告された大西洋連邦の担当官、リメイクされた映画を思い出して頭を抱える。

753:名無しさん:2022/10/12(水) 03:48:24 HOST:p370219-ipbf404imazuka.yamagata.ocn.ne.jp
「段間少佐、今のなんなんです!? 東方臨時大尉がパパパッて!?」
「東方神威流『縮地』――空間跳躍する技だな」
「空間跳躍ってワープ!? 人間がそんなことできるんですか!?」
「壁抜けの術を使うゲルマン忍法の使い手とかもいますからね。
 まあ僕でも反応はできますし、ドモン君や一目連先生あたりなら普通に対処しますよ?」
「……本田大尉、一気に胡散臭くなったんですが」
「世の中には柔道や柔術が、独自に発展したブラジリアン柔術やヨーロピアン柔術があるんですよ?
 ゲルマン忍法があっても不思議じゃないでしょう」

 東方志朗の鍛錬を見学していた白銀武、段間獏と本田菊の言葉に混乱する。


「……この情報は確かなのか?
 こいつがサイボークなどでは無く、普通の人間というのは」
「一週間に及ぶ調査の結果ですから、間違いないかと。
 他に同レベルの存在が居るかどうかは、現在調査中だそうです」
「メンタルモデルで出歩いているときに襲撃されたら、万一もあり得えるぞ……」

 ネットワークに上げられたガンダムファイター級の武術家である東方志朗の情報に、顔を引きつらせる霧の艦隊の面々。


「これが東方神威流の飛燕剣だ」
「あ、あんな遠くに立てられた鉄骨を、斬撃を飛ばして斬り落とすなんて……」
「お前たちは、人間は鍛えればこんなことも出来ると知ったな?
 ということは、お前たちも鍛えれば出来るということだ!」
「「「え゛っ!?」」」
「返事!!」
「「「は、はい!!」」」

超人・東方志朗によるA-01部隊への本格的な鍛錬という名の無茶振りが始まる。


「飛燕剣はモノにできたようだな、御剣」
「はいっ!」
「うわぁ、冥夜さん本当に出来るようになっちゃった」
「あいつは何処へ行くつもりなんだよ……」

 東方志朗の指導により人外化していく御剣冥夜。
 他のA-01隊員はドン引きした。


「そうですか……あの者が……」
「……殿下?」
「すみません。つい嬉しくなってしまいました……」

 一目連から御剣冥夜の成長を聞き、笑みを浮かべる煌武院悠陽。
 周囲に居た一目連以外の者は恐怖で凍り付いた。

754:名無しさん:2022/10/12(水) 03:49:31 HOST:p370219-ipbf404imazuka.yamagata.ocn.ne.jp
「白銀の戦い方を真似したい?」
「はい」
「昔『型を会得した人間がやるのを型破りと言う。そうでなければ、ただの形無しなんだ』と言った歌舞伎役者が居たな。
 菊――本田大尉との、一般的な兵装での模擬戦の映像は見ただろう?
 白銀の場合は長距離狙撃も中間距離の射撃も近接戦も一定以上に修めた上で、現行の兵装で最も自分に合ったスタイルがあれというだけだ。上辺を真似しても意味がない」

 白銀の真似をしたいと相談を受けた段間獏少佐、A-01部隊候補生を諭す。
 全てのラウンドで双方猛攻を仕掛けているのに、一発の有効打も無く終わったボクシングの試合ような模擬戦の映像を思い出して候補生は黙るしかなかった。


「A-01部隊とその候補生たちは、どれだけ成長してるかね?」
「皆、そこそこ資質はありますよ。20年くらい専念すれば免許皆伝といったところです。
 御剣少尉は別格ですね。10年で行けるかもしれません。
 後は……白銀中尉が馬鹿みたいに打たれ強くなりました」
「……そうか」(そういえば原作で星になったあと、次のシーンで普通に戻ってたな。まあこちらではそこまでにはならんだろうが)

 東方志朗からA-01部隊訓練状況の報告された転生者の上官、前世でマブラヴをプレイした時の記憶を思い出す。


「若い連中が格闘訓練に不満を漏らしている?」
「はい。もっと有意義な内容にするべきだと」
「僚機が大外刈で墜され、自身がスープレックスで撃破された事のない奴はこれだから……」

 オーシア軍戦術機部隊の隊長、訓練内容に不満を漏らす部下に日本のクーデターに介入した時の事を思い出していら立つ。



人物設定

 松平 忠明

 転生者で夢幻会会員。
 他の世界からきた日本の松平氏には存在しない松平の家の出身の、大洋日本の男爵で日企連の技術者。
 周囲からは『変態技術者』、『技術ジャンキー』、『日企連のアレ』など、様々なあだ名をつけられている。
 モノづくりの能力と情熱は本物で、MSの開発に携わるようになってからは30歳を過ぎてるにも関わらず操縦資格を取って試作機をテストに加わっており、43歳の現在は実機操縦時間は3000時間を超えている。
 開発チームに入ると、そこの人員に有り余る情熱を感染させるという特徴を持つ。
 現在は冥王計画などの支援のため本国に戻された天川宮中佐の代わりに、臨時技術大佐としてβ世界の日本帝国で戦術機開発に携わっている。

755:名無しさん:2022/10/12(水) 03:50:52 HOST:p370219-ipbf404imazuka.yamagata.ocn.ne.jp
以上です。
お喜びください殿下、妹君は元気です。

756:名無しさん:2022/10/12(水) 03:52:54 HOST:p370219-ipbf404imazuka.yamagata.ocn.ne.jp
訂正
松平臨時大佐が指揮する非常に活気がある(控えめな表現)開発現場を、芹沢技術少将、藤田技術中佐とともに近衛部隊用新型機開発現場にやってきた岩谷中佐の顔が引きつる。

 松平臨時大佐が指揮する非常に活気がある(控えめな表現)開発現場に、芹沢技術少将、藤田技術中佐と共に来た岩谷中佐の顔が引きつる。

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最終更新:2022年11月27日 10:50