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現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件サードシーズン?特別番外編 サードシーズン中のウマ娘達の出来事 その11


府中市の一角に存在する、安川フィットネスクラブのジム。
ターボのブートキャンプはそこで行われているが、早速スパルタな指導が始まった。
最初に行う事にしたのは、ランニングマシンで800mダッシュを十本。一頻り走らせたヤスさんは、続けて筋トレを行わせようとしたが・・・
この時点でターボは息も絶え絶えな状態だった。


ヤス「はい。ランニングはこれでおしまい。次は筋トレよ」

ターボ「ちょ・・・まって・・・ぜぇ・・・はぁ・・・息が・・・」

ヤス「あら、もうギブアップ?」

ターボ「待って・・・走ってすぐに筋トレは出来ないよ。ホラ、インターバルとか・・・クールタイム・・・とか有るじゃん?」

ヤス「基本がなっていない以上、人の数倍頑張る必要が有るのよ。さ、次はベンチプレスよ」


続いて行うは、ベンチプレス。
その重量は実に200㎏。ウマ娘であるターボをもってしても、かなりの重さである。実際、全く上げる事が出来ない。


ターボ「ぐぬぬ・・・・ふごー・・・あ、上がらない・・・」

ヤス「いきなり持ち上がらなくてもいいの。力を込めた状態を維持し続けるの」

ターボ「お、おっちゃんって予想していた以上のスパルタだぁー・・・」

ヤス「何でもするって言ったのは、ターボちゃんでしょう?」

ターボ「これって、何時までやるのー?」

ヤス「あと15分ね。もし手を抜いたら、最初からやり直しよ」

ターボ「んぐー!ふぎー!ぬがぁぁぁー!」

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上下半身を余す事無く鍛え上げられたターボ。今度はプールに連れて来られる。
ターボは泳ぎは得意な方では無く、おまけに準備運動なしでプールに飛び込もうとする。
今回もプールに飛び込もうとした所を、ヤスさんにツインテールを掴まれて無理矢理止められている。
ぶー垂れるターボを宥めながら柔軟体操を行い、ガチガチになった筋肉を解していく。まずはバタ足から指導を始める事となった。


ターボ「ねーおっちゃん、これでターボ強くなれるの?トレーナーと比べて根性論過ぎない?」

ヤス「基礎の能力がGⅠウマ娘の域に達していないのよ?それを補う為に、他の娘の二倍三倍やるのは当り前よ?」

ターボ「むー・・・」

ヤス「それに、ターボちゃんは体が小さい。体型の方も、伸ばせるかどうかは未知数よ?まぁ、運動以外にも手は打って行くけどね」

ターボ「例えば?」

ヤス「食事の改善ね。カナちゃんに聞いたけど、小食な上に偏食気味だって?」

ターボ「う、うん・・・」

ヤス「体が小柄なのは、そう言う食生活も影響している訳。有体に言えば、体を作る栄養素が不足しているの。ま、その辺はアタシに任せて」

ターボ「おっちゃん、料理出来るの?」

ヤス「アタシは趣味が料理で、管理栄養士の資格も持っているの。今からちょっと作って来るから、楽しみにしてなさい」

ターボ「ねーねー!一体何を作るの?」

ヤス「それは、出来てからのお楽しみよ。さて、それじゃあ席を外すから、その間に平泳ぎを5000m泳ぐ事。いいわね?」

ターボ「ぬあー、おっちゃんやっぱりスパルタだー!」

ヤス「監視カメラで様子を見ているからね。少しでもサボったら、直ぐに注意するから。覚悟しなさい」

ターボ「ひぃー!」

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その後、何回か怒鳴られながらも平泳ぎを完遂。シャワーを浴びて一息入れた所で、食堂に。
食堂では、ヤスさんがお鍋を机の上に置いて待っていた。辺りにはスパイシーな香りが漂う。どうやら、カレーを作っていた様だ。


ターボ「わー!いい匂い!」

ヤス「お疲れ様、ターボちゃん。今日の晩御飯は、アタシ自慢の特製カレーよ」

ターボ「どの辺が特製なのー?」

ヤス「大量の野菜と果物、更にアタシ自らが厳選したスパイスと漢方薬膳を加えた特製のルゥで作った物よ。更に牛ほほ肉に豚肉や鶏肉を、贅沢に使用しているの」

ターボ「おいしそう!早く食べたい!」

ヤス「慌てないの。今装ってあげるから」


ヤスさんの手で、器にカレーが山盛りに盛られる。
食欲をそそる匂いが漂う。


ターボ「いただきまーす!」

ヤス「はい、召し上がれ」


早速カレーを頬張るターボ。
絶妙な辛さと、噛む毎に肉汁を出しながらホロけるお肉の味が口の中に広がって行く。


ターボ「美味しい!おっちゃん、凄い!」

ヤス「ありがと。生徒さん達にも偶に振舞ってたけど、皆からも好評だったの」

ターボ「お代わり!」

ヤス「あらあら、もう平らげたの?はいはい、お代わりは有るからちゃんとよく噛んで食べるのよ」

あっと言う間に平らげる様に苦笑しつつ、お代わりを装うヤスさん。
余程気に入ったのか、用意していた分をあっという間に平らげてしまった。

164:194:2022/11/27(日) 15:57:01 HOST:ai126149098028.54.access-internet.ne.jp
ターボ「ご馳走様ー!おっちゃんの腕なら、学園のカフェテリアでも通用しそう」

ヤス「気に入ってくれたようで何よりね。さて、明日も特訓が有るから、ちゃんと体を休める事。今日は寮まで送って行くわ」


そんな感じで、初日の特訓は終了。以後、猛特訓を積んで行く事となる。
それと並行して、ターボの意識改革も行われて行く事となる。
何せ朝起きるのは苦手、授業中はいつも寝てる、練習はよくバテる。総合的に鍛えていくには、その辺りの改善も必須だ。

まず朝は誰よりも早起きしてランニング。その際には高地トレーニング用マスクを着けて、呼吸に負荷をかける。
神社の境内の階段を何度もダッシュで昇り降りする。毎日『もっと早く、強くなれます様に』と祈りながら。

授業の方も、眠らない様に必死に頑張った。理事長との約束も有る。こちらも疎かには出来なかった。
とはいえ、午後に熟睡・・・それこそ先生が頭を叩こうが全く起きない有様・・・してしまう事もあったが。
それでも、以前よりは成績その物は上がっており、赤点を取る事も減った。

また、放課後になる前に特訓に使うエネルギーの補充として軽食を取る様にしている。より効率よく体を鍛え上げる為だ。
放課後になると、安川フィットネスクラブへ直行。筋トレ、泳ぎ、シャワーで一息入れ、最後にヤスさんの手料理に舌鼓を打って、寮へと戻る生活。

その様子は、とことんまで己を追い込むボクサーや、刀をひたすら振り続ける剣豪に似た物だった。
モチベーションの低下が懸念されたが、ターボは不平不満を垂れる事無く喰らい付いていった。その原動力となったのは、ゴーストウィニングだった。
何せ野良レースでぐうの音も出ない程負けているのだ。彼女の領域に追いつき、追い越す為に必死になって頑張った。


(足りない・・・全然足りない・・・!この程度じゃ、ゴーストに追いつけない・・・!)


見果てぬ存在に勝つ為。それを成し遂げる為に、日々鍛錬を重ねるターボ。その目は真っすぐに、ライバルに対する勝利を見据えていた。

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レースまでの三週間は、あっという間に過ぎていく。レース二日前、昼食時にトリーが有る事に気付いた。


トリー「・・・お姉ちゃん、背が伸びてない?」

ターボ「ん?そうか?」

カナ「・・・言われてみれば、ちょっと伸びている気がするの。食事が終わったら確認してみるかの」


食事を済ませ、保健室に有る身長計で測ってみると・・・


トリー「・・・あっ、少し伸びてる!」

ターボ「ホント!?」

カナ「150㎝・・・4㎝伸び取るの」

ターボ「やったぁー!背が伸びたー!」

トリー「・・・特訓と食生活の改善の影響が出ているみたいだね」

カナ「せやな。これは、ターボはまだまだ伸びる余地有るで」

ターボ「ホント!?・・・よーし!ターボ、まだまだ頑張るぞー!」


目に見える形で成長を実感するターボ。それが更なるモチベーションへと繋がって行く。
出走するオールカマーは、もう目前に迫っていた。

166:194:2022/11/27(日) 15:58:01 HOST:ai126149098028.54.access-internet.ne.jp
以上です。ターボ師匠のブートキャンプの様子と相成りました。
筋トレのポイントとかはネットで軽く調べた程度の俄かですが(ヲイ)、自分ではこの辺りが限界のようですorz
そんなですが効果の方は確かにあり、身長が伸び始める等、目に見える形で効果が表れ始めています。
さて次回は出走予定のオールカマーでの戦いの様子となります。お楽しみに。
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最終更新:2023年01月14日 09:28