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銀河連合日本×神崎島ネタSS ネタ ゲートの先は神崎島もヤルバーンも無いようですその八十九
ゲート世界の天の川銀河の近く、そこに幾つもの火線が走る。
そこは現在戦闘中だった。
『クソ!あいつらこっちの通信一切無視してやがる!!』
『ガーグデーラは話の通じる連中じゃなかったのかよ!!』
『そりゃ向こうのガーグデーラの話だ!こっちじゃまだ接触すら成り立ってないんだ!』
『全機真面目に戦え!こっちを攻撃して来ないだけましだ!!』
対艦ドーラが飛び交い、ガーグデーラ母艦が次元立坑より出現する。
そこにはゲートイゼイラがチャーターし日本への移住者を多数乗せたハームル星系公民国の客船シレイラ号、
そしてそれを護衛するイゼイラの艦艇の姿があった。
太陽系に向かう亜空間回廊の途中に突如として攻撃を受けるという不測の事態に陥り、急遽ディルフィルドアウトしこの場所で客船を守り戦闘中であった。
当初ガーグデーラによる襲撃かと思われたが実際は違った。
イゼイラ艦の艦橋で戦況を見守る艦長は毒づく。
「後少しでヤルマルティアに到着すると言うのに…ヂラールどもめ…!」
そうディルフィルド航行中に襲撃してきたのはヂラールらであった。
フェルの両親が乗っていた船がディルフィルド航行中に攻撃を受けた様に今回も同じく状況で攻撃を受けシレイラ号は急遽ディルフィルドアウトすることとなった。
その際になんとか護衛についていた艦艇数隻が近くへディルフィルドアウトしたがその時には既にシレイラ号にヂラールが取り付き、
艦艇サイズや機動兵器サイズのヂラールがシレイラ号に攻撃を加えていた。
現在はシレイラ号近辺のヂラール達を排除、シレイラ号の護衛に回っているが如何せんヂラールがどんどん湧いてくる為に苦戦を強いられ、
シレイラ号内部に兵を送ることも出来ない。そして彼らゲートティ連にとってこの戦場は異様の一言に尽きた
『ガーグの人型機動兵器が来たぞ!!』
ヴァズラーに乗るイゼイラ人のパイロットが叫ぶ。
その視線の先にはモノアイを光らせた緑色の人型機動兵器を始めとする機動兵器群。
そして艦橋に当たる部分に角のような意匠を持つ緑色の艦やタンクの様なものを装備する赤い戦闘艦の姿があった。
こちらではここ数年ほど前から確認されるようになったガーグデーラの新型兵器だ。
しかし銀連日本の柏木らの知るゼスタール発の人型機動兵器ギムス・カルバレータとは似ても似つかない。
緑色の機動兵器は方に担いだ地球で言えばバズーカにも見える砲よりイゼイラの艦艇の方に向け、
それまでのガーグデーラには確認されていなかったヂレール核烈兵器核弾頭を発射した。
しかし着弾したのはイゼイラではなくイゼイラの艦艇に取り付こうとする艦艇級ヂラールだ。
その一撃で生体で構成されるヂラールは為す術もなく核の炎に焼き尽くされる。
シールドで阻まれるが直近で核爆発が起きるというのは身構えてしまうもの、イゼイラ艦の乗員たちがたじろぐ。
ガーグデーラ達はイゼイラに目もくれずヂラールだけを一方的に攻撃していた。
シレイラ号の直衛に入る機体すら存在する。
ガーグデーラが自分達に目もくれず他の存在を攻撃するという状況はゲートティ連にとって初めてのことであった。
そして戦場となる宇宙を行くガーグの人型機動兵器には特異な機体達があった。
イゼイラ艦の艦長が叫ぶ。
「紋様付きと絵付きか!!」
彼らが紋様付きと呼ぶ機体達。
それらには人間で言えば袖に当たる部分を始め機体各部に幾何学的紋様や文字が描かれており何か宗教的なものかと思われていた。
しかし銀河連合日本と接触以降彼らが持つ呪術や魔術と呼称される未知の技術に同種の紋様を扱う技術が存在しそれらとの関連性が疑われている。
それら紋付きの機体は同種のものがほぼ存在しない。
真紅に彩られ角の生えた大型の機体は手に持ったブラスターと思しき銃型の兵装を発砲し機動兵器型ヂラールを破壊、
肩部のバインダーから小型攻撃端末を射出し攻撃を開始する。
真紅の機体と違い白を基調に背部に小型攻撃端末を放射状に備え大型ブラスターライフル型光学兵器と盾を備えた機体。
腕部は存在するが脚部の存在しない大型の機体、逆に脚部も腕部も存在しない大型の機体。
他にもヴァズラーの二倍以上のサイズ、銀連日本の大型機動兵器であるナヨガイガーことムシュマッヘより一回りは大きい黒や紫の機体もある。
その機体は要塞の様な形態から人型に変形すると両手の指に当る機関や全身より粒子ブラスターなど光学兵器を放つ。
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そしてもう一つの絵付きと呼ばれた機体群。
緑色のモノアイに似た機体のバリエーションで高機動仕様なのか姿が似ているが違う。
背部には大型の推進システムを一つ乗せ、緑の機体よりも細身な中隊規模の機体群だ。
それらは全て色が違いに女性と思しき抽象化された絵が描かれて絵付きと恐れられていた。
そして描かれた女性はガーグデーラの種族の姿ではないかとの意見もあるが本当かどうか定かでない。
分かってることと言えば彼ら、或いは彼女らが非常に優秀な機動兵器部隊であるということだけだ。
『ドーラポッドと思われる新型が客船に接舷!』
その間にシレイラ号にガーグデーラの艦より出た輸送ポッドが多数接舷しガーグデーラらがシレイラ号内部に侵入する。
『間もなく接舷、総員上陸戦闘用意!繰り返す総員上陸戦闘用意!
任務は敵性体01の攻撃よりティエルクマスカ政体の非カルバレータ生体の保護を最優先、次点に敵性体01の殲滅及び物質造成装置確保!』
繰り返す!…』
揺れる兵員輸送ポッドに放送が流れる。
輸送ポッドの席に固定されホロモニターに映る任務概要を無機質な瞳で見つめる彼。
彼本来の身体ではないだが彼の昔の、妻と共にあった頃の姿であるサイボーグ化された義体にさらに厳しいロボットスーツをまとった姿でそこにいた。
銀河連合日本で言えばカエルぽいM型やデルゲートなどのH型などの重装ロボットスーツに分類されるロボットスーツである。
隣では友人達が軽口を交わす。
「しかし今回は造成装置奪取に対人用のカルバレータ兵器投入予定じゃなかったか?
それで機械式や半生体式自動人形だけじゃなく俺らまで投入なんて。」
「状況が変わったんだ。BETA…敵性体01がティエルクマスカ連合の船を襲撃してるというなら話は別だからな。」
「例の物質造成装置だっけか?アレを敵性体01に渡すわけにはいかないからな…おっと接舷したみたいだな…。」
ポッドが揺れ接舷したことを知らせるランプが点灯する。
『接舷確認!!空間騎兵隊各員は上陸開始!自動人形部隊と合流、任務に当たられたし!!』
ロボットスーツを拘束していたロックが外れ兵士達は整然と輸送ポッドより出て行く。
最後に残った彼は懐より所々焼けすす汚れ色あせた写真を見て呟く。
「迦具夜…。」
「おい柏木、お前が最後だぞ。」
「早くしろ、柏木。お前自動人形部隊の指揮官なんだからな。」
「分かってるよ。」
彼は妻の写真をしまい輸送ポッドの外へと出る。
そこには機械の鎧を纏い或いは大型の銃器を持つ大勢の美少女達の姿があった。
その一人が前に出る。
その姿を彼はまだ地球で平和な生活を送ってたころにしていたスマートフォンのゲームのキャラクターを思い出す。
「本自動人形部隊指揮ユニットのラピです。柏木大尉、認証コード及びパスワードをお願いします。」
その言葉に目を泳がる彼を美少女は促し、彼は手元の機器を操作する。
「認証を。」
「認証コード『我らMMJの為に』、パスワード『くぎゅうううう!!』…コレどうにかならんのか…。」
「認証を確認、これより我々は貴方の指揮下に入ります。
なお認証システムの疑問、改善提案は上層部へどうぞ。私にその権限は与えられておりません。」
溜息を吐く彼に美少女はセメントに返す。
彼は溜息を吐きロボットスーツのバイザーを下ろし指示を下す。
「総員移動開始!!」
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「空間騎兵隊及び自動人形部隊はシレイラ号への突入に成功!加えストームボーダーより射出された輸送ポッドのシレイラ号への接舷を確認。
BETA…いえヂラールとの戦闘を開始しました。」
「そうかようやく始まったか…。」
その報告を聞き肩の荷が降りた様に艦長は力が抜けた様に自らの席へとドサリと腰を下ろす。
ここはガーグデーラ、いや大日本帝国の有する某公国な感じの巡洋艦の一隻の艦橋である。
乗員は全て
夢幻会の息の掛かった転生者のみで構成され原作再現の為にここにいる。
副長が艦長に話し掛ける。
「我々にとっての原作が始まりましたな…。」
「ああ…BETA、いやヂラールの侵略による本土失陥から長い年月が過ぎてしまったが漸くここからだ。」
「ただ、原作と違い護衛戦力伴ったシレイラ号へのヂラールの攻撃や大日本帝国の戦力投入、
ついでにカルデアのマスターとサーヴァントになど原作の完全再現かと言われると疑問を呈したくなりますが…。」
副長はちらりと艦橋の大型モニターに映る自分らのものとは違う設計思想の艦艇に目をやる。
「加え、ティ連で使用され始めたフリーダムに似た機動兵器…。」
「言うな…ゼスタールとの接触などで数々の技術革新をしたがそれでも本土奪還ならず…。
原作でヂラールへの勝利の原動力となったティ連の持つオリジナルのトーラルシステムを求めようにも、
我々がゼスタールと接触した時には既にゼスタール・ティ連の戦端が切られていた。」
「ガーグデーラの実情なぞ彼らが知る由もないですからね…。」
「それを解決出来たのもあの突撃バカが名刺を刺すことから始まり、ナヨクァラグヤが復活などしたからだ…。
オリジナルのトーラルシステムと銀河連合日本の因果に賭けるしかないのだ…。
しかし我々はそこまで至る過程を原作しか知らない…。だから原作をなぞるしかないのだ…。
例え、原作再現が境界線上のホライゾンの歴史再現モドキでしかなかったとしても…だ。」
艦長のその言葉を聞きその場の全員が押し黙る。
次の瞬間、大音量のアラートが艦橋に鳴り響く。
「重力震を検知…この波形は…ティ連のディルフィルド航法です。」
「このタイミング、日本からの船が来たか!数は?種類は!?無論デロニカグラージェなのだろうな!!」
興奮した様子の艦長。
「いえ!艦艇及び機動兵器の反応複数確認!照合中…ッ!?創作兵器ライブラリに酷似した兵器を確認!?」
「なんだと!?」
創作兵器ライブラリとは空想の産物と思われたものが実在したり、フリーダムぽい機動兵器が出てきたことから急遽増設されたライブラリである。
それに該当するものがあるとシステムが弾き出した。
エネルギー体にコントロールシステムと思しきロッドを打ち込んだラウンド型キャノピーを有する航宙機動兵器、
そしてシーラカンスやエイなど海洋生物に似た艦艇が空間波動を纏い姿を現す。
「ダライアスの海洋生物型艦艇にR-TYPEのR戦闘機…。」
誰かがボソリと呟く、その眼前では海洋生物艦艇とラウンドキャノピーを持つ機動兵器がヂラールに襲いかかっていた。
艦長が叫ぶ。
「何なのだ、これは!どうすればいいのだ!?」
567:635:2022/12/29(木) 23:55:11 HOST:119-171-248-234.rev.home.ne.jp
以上になります。転載はご自由にどうぞ。
最終更新:2023年01月14日 10:28