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銀河連合日本×神崎島ネタSS ネタ ゲートの向こうには(ry・超大陸日本クロス 神崎島おウマさんVS日本ウマ娘 第八話「ウマと馬の長い夜は続々くようです」
メジロマックイーン号は空間が乱れに乱れた校内を爆走していた。
大見(超大陸世界産)をファイヤーマンズキャリーしつつ片手に持った怪異をフィルムに封じながら大凡時速60km程で疾駆しながら人を探す。
トウカイテイオー号との通信維持したままだったので通信越しにゴーストウィニングとニシノフラワーを襲った異変を感じ取ったからだ。
「ぬおおおお!?壁が!化け物がああああああ!?」
「大見さん、貴方男の子でしょう!?この程度で狼狽えないでください!!」
だが背負われた大見はたまったものではない。
いつもの自分より視点は低く身動き取れない上にジェットコースター並の速度で視界に怪異や建物に迫り後方に流れていくからだ。
ついでに時折意図的に麻袋の中身の性別的な意味での人生を終わらせていく。
「クッ!空間の位相の乱れがなければゴーストさん達の下へ空間跳躍でひとっ飛び出来ましたのに…!!
その上にデメテル様は対州さんの漏れ出す怒りやら入った方々の成れの果てやら何やらが出ないよう結界の維持、
ティアマト様は流出情報に基くやらかしを未遂で止めるのに奔走中で動けない…ホンっトに悪いことは重なるものですわね!
大見さん、ショートカットするので気を張って下さいまし!」
メジロマックイーン号は背を低くすると更に、それこそ時速にしてさらに20km/h以上加速、
十数メートル以上跳んだり壁を走りバーティカルターンや三次元鋭角機動まで駆使してゴーストウィニング達の下へと急ぐ。
メジロマックイーン号の言う通り現在状況は最悪だった。
デメテルは異界化したトレセン学園の校内より様々なものが出ないよう結界を張っていた。
対州要塞姫の怒りとは即ち呪い、外に漏れ出せば学園の周囲で大量の骸が容易に量産されてしまう。
加え人外に堕ちた者が外に出れば大騒ぎどころの話ではない。
ティアマトはティアマトでゴーストウィニング号の故郷の牧場襲撃しようと者、各地の神社を襲おうとした者らを纏めて海に沈めるのに忙しかった。
中には外の神にヤバいのがねむねむしてるような所もある。流石にヌン様レベルはいないが。
メジロマックイーン号は校舎の壁を垂直に駆け上がると屋上に登り、荷物な大見を降ろし周囲を見渡す。
「いましたわ…!」
「二人の後ろのあれは大型トラックベースのキャンピングカーか何かか…?しかも燃えてるのかあれは?でもどうして?」
メジロマックイーン号はゴーストウィニングとニシノフラワーを見つけた。
立ち上がった大見も同じ方向に目を凝らすとその後ろからはキャンピングカーのお化けみたいな大きい車が二人を追っていた。
しかもなんか車体から赤い炎を上げながら。
詳細を見ようと大見はゼルモニター式双眼鏡を造成し拡大する。
そこには大見の常識の範囲外の存在があった。
「なんだあれは!?」
見れば車両のタイヤは片側のみで走行しその荷台の屋根や壁は露出し明らかに燃えている。
異様なのはその前面、ガラスやヘッドライトのあるべき場所に女の顔が、それこそホラーに良くある能面の如き女の顔があるのだ。
しかもその燃え盛る荷台には人間の骸骨やら馬の骸骨が燃えている、いや【燃やされて】いる。
「馬運車ですわね、あれは。あれの心象光景だか心象世界或いはゴーストウィニングさんへの当てつけであんな心象になったのやも…。
ついでに後ろで燃えてるのはトレセンに不法侵入した方々に加えあれは馬であってウマ娘ではない…。
定めを覆せなかったウマソウル、競走馬の無念の一部…かしら?それを燃料に燃やすことで呪力を高めている…。
生身の身で色々受け入れて変じて直ぐにあそこまでとはさぞかし磨かれ純化された才能溢れる器だったのでしょうね。悪い方に。」
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少し感嘆の声上げ首を振るメジロマックイーン号に対し焦る大見。
「しかし存在そのものが朧車と片輪車と輪入道混ぜた様な怪異に成り果てるとは。」
「そんなこと言ってる場合か!?」
「そうですわね。テイオー。」
『どうしたのマックイーン?』
メジロマックイーン号は視線を外し一点を見つめるとトウカイテイオー号に呼びかけゼルモニターをそちらへ向ける。
しかしそこへ広がるのはいつものトレセン学園と違う景色、
暗い空間にどこまでもコピーとペーストを繰り返したかのようなトレセン学園がどこまでも続く。
その一部にゴーストウィニングらの方へと向かう土煙と破壊音が存在した。
時折、校舎が破壊され崩れ落ちそれが近づいて来ており土煙の中に九本の何かが蠢く。
「アレを感じ取って向かって来てる様子。しかも未だに怒りは解けていらっしゃらないご様子ですわ。」
『まあ、そりゃそうだよね。アレ、本家本元の純粋培養みたいなものだもの…彼女からすれば最重要攻撃対象もいいところじゃん。』
『ちょっと呑気なこと言ってないでフラワー達助けてよ!!そのマックイーンは霊を退治出来る道具持ってるんでしょう!?』
「スカイさん。残念ですがこの道具で封じれるのはそこいらの怪異や怨霊程度、肥大化したアレを相手にするには少々役不足ですわ。」
『そ、そんな。』
「デメテル様の元にはそういった存在を相手どれる武器などもありますが私達はとある理由から銃器はおろか私達は鳴弦など儀式除き得物を扱えぬ身。
どうしたものかしら…?」
セイウンスカイがトウカイテイオー号とメジロマックイーン号の会話に割り込むがメジロマックイーン号の言葉にセイウンスカイは項垂れる。
その時、メジロマックイーン号の足元で何かが鳴いた。
下を見ると彼女の足に灰色の毛を纏う身体を擦りつける存在が一つ。
メジロマックイーン号は灰色の毛に黒い肌のまん丸のそれを抱き上げ大見は目を丸くする。
「あら貴方はゴトランドさんの…デメテル様の司るもの考えれば艦内にいてもおかしくありませんがいつ降りられたのです?」
メジロマックイーン号の問にそれは鳴いて答える。
「そんなことより自分を使え?確かに貴方ならば得物には該当しませんが…え?そんなことよりあの子達を助けるのだろうって…。
確かに貴方は雲霞如き爆撃機にも対抗しましたわね…分かりました貴方を使わせて頂きます…!大見さん!」
メジロマックイーン号はそれを小脇に抱え大見に言う。
「観測手お願いしますわ!ここからアレを狙い撃ちますわ!」
「狙い撃つってそれでか!?」
「ええ!つべこべ言わずに各種観測を早く!多分最新の観測機器の働き悪いでしょうから全部手動なのですから!」
「わ、分かった。」
大見はPVMCGで幾つか機器を造成すると移動中のゴーストウィニングを追う存在への観測を開始する。
「クソ!PVMCGで計測出来ない。
いつもと違って一直線には分からんか…アナログでいくしかない…か…。
風向東南東、風速1.5メートル、対象六時方向へ移動中…移動速度…彼我の距離2000m。」
大見の言葉を聞きながらメジロマックイーン号はそれを片手で持ち上げるとまるでマウンドに立つ投手の様に構える。
その光景にゼルモニターの向こうのナイスネイチャはツッコミを入れる。
『あのマックイーン号=サン、ソレ投げるの(汗)?』
「?そうですわよ。現状において私が扱えるのはコレのみですわ。」
『いやどう見てもソレでどうにか成るわけないっしょ!?ディフォルメされてるけどどう見てもソレは!?』
メジロマックイーン号の片手でソレがナイスネイチャに任せろとでも言うように鳴いて前足を上げる。
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「ネイチャさん…この方を信じるのです!!行きますわ!!」
『それを信じろってどうしろっていうの!?』
『いや流石にソレは何も出来ないだろ?』
ツッコミ入れるセイウンスカイとアグネスタキオン。
「シャラップ!どうとでもなりますわ!!」
メジロマックイーン号は振りかぶりソレをゴーストウィニング達を追う怪異目掛けて投げつける。
遠心力、おウマさんの筋力、重心移動、タイミング…全てが合わさりソレはドン!という大きな音を発するとマッハコーンを残すと、
音速を超えそれは虚空へと消え、メジロマックイーン号は再び大見を担ぎ上げる。
「私達も行きますわよ!」
「ちょわあああああああ!?」
「ゴーストさん!あのお化けが馬運車のお化けに!!」
ニシノフラワーが恐怖の声を上げるが必死で逃げるゴーストウィニングはそれどころではない。
己のトラウマが、死の原因が己を焼いたと同じく炎を纏い迫ってくる。
その恐怖から足が縺れる。
:ゴーストウィニング逃げてええええ!!
:何でこんなことするんだよおおおおお!!
:神様仏様ティ連様!!
:誰でもいい間に合って!!
:花舞 神流:ゴースト!メジロマックイーン号がなんかしたみたいだからもう少しだけ頑張って!!
コメント見る暇なぞない。
「あ。」
とうとう躓き倒れるゴーストウィニング、それを見て怪異はわざわざ速度を緩め少しづつ近づく。
深井から泥眼へと変わった鬼に至る寸前の顔にニタニタと嫌な笑みを浮かべ少しづつ絶望を与える様に近づく。
恐怖に襲われるゴーストウィニングであったがニシノフラワーを守る様に抱きしめる。
「ゴーストさん…!」
「絶対…フラワーだけは…絶対に…守るから…!」
明らかに虚勢であるが声を張り上げるゴーストウィニング。
ニタニタと笑う怪異から明らかに人のもののではない腕がゴーストウィニングに向けられ触れようとしたその瞬間。
怪異の顔が抉れた。
「え…?」
それと同時に凄まじい爆音と衝撃波がゴーストウィニングたちを襲い吹き飛ばされる。
「ッ!?」
「キャアアア!?」
ゴーストウィニングは目を瞑り吹き飛ばされない様にニシノフラワーを強く抱きしめる。
衝撃波が暫し続き収まり二人が目を開くとクレーターとその身が抉れた怪異の姿とそこにはここに場違いな動物がいた。
「……羊?」
「メエエエエ。」
「羊さん…?」
695:635:2023/01/09(月) 19:22:38 HOST:119-171-248-234.rev.home.ne.jp
答える様にそれ、灰色の羊は鳴くとニシノフラワーとゴーストウィニングを守るかのように怪異との間に立つ。
:えらくディフォルメされてるけど羊?
:え?何で?
:花舞 神流:よっしゃ!マックイーンの投げたの間に合った!
:え?メジロマックイーンが羊放り投げたの?
:羊であの惨状?というか何故羊生きてる!?
抉れて動かなくなった怪異に多少の余裕が出てニシノフラワーはコメントを見る。
「あ、あの羊さんをマックイーン号さんが投げて私達助けてくれたみたいです?」
「ひ、羊で?」
:花舞 神流:アレ、テイオー号曰く【ゴトシープ】っていう艦娘の持つ艤装の一部の生物?らしいわ
:ゴトシープ!ゴトシープじゃないか!!
:ゴトシープか!!
:艤装の一部…?
:あのナマモノ艦娘の一部なんか…?
:ゴトシープ?知ってる方がちらほらと…
怪異から意識を離したその一瞬、怪異が蠢き始めたがゴーストウィニング達は気付かずゴーストウィニングを拘束しようと手を伸ばす。
しかし羊、ゴトシープの体当たりで退けられる。
「あれでも動けるの!?」
「どうしたら…。」
その瞬間に二人の側の校舎を何かが破壊し出現し建物が崩壊、土煙が周囲を覆う。
その向こうから巨大な影が姿現われ、それは怪異へと襲いかかる。
【G"U"A"O"O"O"O"o"o"o"o"!!】
「な、何!?」
「アレって…ブルボンさんと一緒に聞いたライスさんが話してくれた昔話の九尾の狐にソックリ!!」
:怪獣大決戦!!
:もうどうなってるの!?
:九尾って九尾って…
:トレセンは魔境やな(感覚マヒ)
:トレセン学園は魔境って言うけどそういう意味じゃねえ!?
『その声、ニシノフラワーさん!?』
『電お姉さん!ゴーストさんの声も聞こえました!』
ニシノフラワーの声に反応し土煙の向こうから更に二つの人影が現れる。
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「あ!電さん…えっ!?」
:今度は何だよ!?
:あれ艦娘の…
:電ちゃん!電ちゃんじゃないか!
:浜風も一緒かYO!
:艦娘キタ――(゚∀゚)――!!
:一安心!!
:って電ちゃんも浜風もピッチリスーツに鎧って格好違くね?
:格好というか電ちゃん。それは!!
:花舞 神流:ちょっと待って電ちゃんて艦娘よね!?絶対無敵の防御持ってる!?
その二人は紫の鎧纏う電と浜風(視聴者視点)の二人であった。
しかし余りにも電の方の姿が違い過ぎた。ゴーストウィニングが恐る恐る声を掛け電は不思議そうな顔をする。
「えっと…電サン…?」
「何なのですゴーストさん?」
「あの…そ、その右腕は…?」
「ああコレなのです?」
電は右腕に目をやるが、出血こそないが本来存在する筈の右腕が肩より先が存在しない。
電は対州要塞姫、この世界の者から見れば白面だか愛玩の獣にしか見えないそれを顎で指す。
「あの対州ちゃん止めようとして持ってかれたのです。流石は対州ちゃんなのです!対馬の時より腕が衰えてないというかキレが増してるのに無意識に手加減してるのです!」
「普段ならそんなことすれば直ぐに正気に戻るのに本当に怒ってるのですね…。」
「なのです。腕は後でドックに入れば問題ないのです。」
そうじゃないと叫ぶ全員。
艦娘を傷付けられる存在、その事実におウマさんや妖精国出身のとか除いて見ている者全員が阿鼻叫喚となった。
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以上になります。転載はご自由にどうぞ
最終更新:2023年01月14日 10:30