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銀河連合日本×神崎島ネタSS ネタ ゲートの先は神崎島もヤルバーンも無いようですその九十


その時宙域に水が弾ける様な空間振動波動が走り多数の艦艇が出現する。
現れたのは古代魚やエイ、カサゴの様な海洋生物型艦艇群に続く千鳥型人型可変機動艇、某アンドロメダ級な機動巡航艦ミハラ、
多段式航空甲板持つどう見ても『ガーミガミラス!』とか艦長が言いそうな大型機動兵器母艦タイホウ(因みに艦娘大鳳とは全く関係ない)、
機神にしか見えないアルテミス型機動砲艦フリシア・ナヨタケノ・カグヤに人型機動戦艦アレス・ローマ、
そしてどう見ても準バハムート級な政府中央艦常世が姿を現しその常世の艦橋で神崎は指示を出す。


「全艦機動兵器発艦!シレイラ号及び護衛艦隊を援護しろ!!」

「シレイラ号より通信、艦内に多数のヂラールが侵入。応援求む―――以上。」

「陸戦隊も動かせるだけ動かせ!転送可能距離まで移動後随時送り込め!!」

「第一侍女中隊、ラフムメイド、ラフムヤクザ及び第六駆逐隊分隊他全艦娘は既に行動可能、
こちらのティ連機械化空挺団と交流の為に乗艦していた陸自機械化空挺団も即応可能とのことです―――以上」


全艦艇が砲撃を開始、或いは可変戦闘機不死鳥な烈風改や戦術歩行戦闘機ぬいぬいぽい陣風、
抑制されていない核駆動を使っている強襲モジュール複合体ではない自由号、
お馴染みな旭光Ⅱや旭龍を搭載した艦はそれらを吐き出し自身も戦闘に参加する。
ついでにゼスタールのカルバレータさん達が光の国の戦士な状態で発艦、千鳥型も人型形態に変形してヂラールとの戦闘に参加する。
ちなみに乙ティ連とはゲートティ連の銀連日本での呼称であり、書類上で自身を指す時は甲ティ連と呼ぶ。
一通り指示を出すと神崎はゲートティ連以外の機体に目をやる。


「しかしアレがこっちのゼスタール…いやガーグデーラの兵器群か…。」

「jud、情報によればティ連基準でここ最近(数十年)での登場とのこと、その間に差異が生じたものと推測されます――以上。」


その呟きに艦長務める侍女な武蔵(某自動人形似)が答える。
で、神崎は大日本帝国、もといガーグデーラ(銀連日本視点)の機動兵器を上から下まで眺めて呟く。


「しかしあれはどう見ても…グポォォンなやつだよなあ…。」

「jud、使われてる技術は上ですがデザインはどう見てもユニバーサルな世紀、
それも主にちょび髭のしっぽ率いる某公国であることは確定的に明らかかと――以上。」

「それから青い機体に描かれてるアレとかって…ナニ?他のにもカラフルな機体の偶像でマスターな絵とか描かれてる痛い機体だし…。」

「72です――以上。しかし現状、敵対してはおりませんが楽観的は出来ないかと。
トーラルとオリュンポスの技術を保有する我々が遥かに技術力で勝っておりますが我らはその差を脅かす、或いは覆した存在を知っております。
某農家の皆様も『オマエは全然まな板のスゴさを分かってない』おっしゃてることですし――以上。」


神崎の脳裏に浮かぶのは最初に生まれた世界の先の大戦での祖国の奮戦やあの最初の転生での戦争で強く抗い続けた一部の合衆国の者達。
ガーグデーラ(仮)と敵対に至ればこちらもただでは済まないだろう。
しかし思うのはあの袖にルーン文字だの神代文字書いたり、アニメキャラ?描いてるやつら…。


「提督、敵勢力の動きに変化を確認――以上。」


オペレーターな侍女が報告で神崎は思考を中断する。
銀連日本からはガーグデーラに見えるユニバーサルな世紀の大日本帝国は銀連日本の艦隊を確認すると混乱するかの様な動きを見せ始めた。
まあ当然だろう超時空要塞やらコズミックな時代やらさらば地球やら勇者王やら機神やら境界線上の地平線な船の大群が現れたのだから。
ついでに時空間接合帯の国から僕らの為に来たぞ我らのカルバレータ=サンまでいるのだ。
リアルタイムで見ている某宮様は歓喜に咽び泣いているとかなんとか。
神崎から見るとゼスタールと思うので想定外の事の起きたゼスタールの反応と違う、完全に人間臭い反応に神崎は訝しむ。


「寧ろ信じられない物を見た人間の反応…?」


ふむと顎をに手を宛て考える神崎、その隣でゲート日本総理は呟く。

764:635:2023/01/13(金) 18:26:29 HOST:119-171-248-234.rev.home.ne.jp


「これが宇宙での戦闘ですか…。」

「ええ…戦後日本の総理自らが接する初めての戦闘、如何ですかな?」

「正直実感が湧きません…。」

「でしょうな。」


さもありなんと神崎は言う。音も振動も感じずモニター越しに目にする戦闘なぞ実感が湧くわけがない。
というか見た目が完全に超機人グレート・ウォーである。実感もクソもない。
だが現実としてシールドに覆われた外側は人の生死の掛かった戦場なのだ。


「さて貴国はどうされますかな?」

「どうとは…?」

「我々が戦闘に加わった以上最終的に事自体は収まるでしょう。それで貴国はどう動かれますかな?」

「………。」

「この場を去るのも、この場で留まり見るのも。戦闘に加わるのも貴国の自由ですが…。
関わるその為の理由は幾らでもあるでしょう。日イ安全保障条約、海上警備行動、若しくは海賊対処行動と害派遣でも良いかもしれませんね。
主権野生動物(注)が他国の艦船を襲っている訳ですから。」


神崎は皮肉たっぷりに言いその言葉に笑えないゲート日本総理であった。


「ま、選んでる時間はありませんな。戦争なんていつだってそんなものだ。」


神崎はグレイファントムの映るゼルモニターに目をやる。
画面の中ではゲート日本の【護衛艦】が攻撃を受けている姿が見えた。


「グレイファントムにヂラールの攻撃の着弾及び機動兵器型の取り付きを確認、近接対空火器による自衛行動のみを確認―――以上。」


オペレーターの報告が総理の耳にはひどく遠く聞こえた。










ゲート日本国総理官邸、その一室で副総理はアナスタシアを前にボヤいていた。


「話し合う余地考えなくていい相手が初めてとはいいのか悪いのか…発令まで効果的な反撃も出来なかったが…。」

「今の貴方達は相手から攻撃受けなければ戦闘出来ませんもの。グレイファントムで良かったですわね。通常の護衛艦なら沈んでいましたわ。」

「ハァ…俺が留守任されてる時にこんな役目の御鉢が回ってくるたあなあ…。」

「初めて日本を訪れたロシア皇族の子が日本への大使をしているのです。
貴方の祖父は先の大戦の結果の戦後のこの国を作り上げ、平和憲法という日本人が縋り付く幻想を生んだ。
ならばその子孫がその体制、幻想の終焉を告げるのも因果というもの。貴方方の同胞風に言えばですけど。」


アナスタシアは副総理にそんなことを言う。
その時部屋のドアがノックされドアの外から声が掛けられる。


『副総理、会見の準備が出来ました。』

「おぅ、直ぐに向かう…ではニコラヴェナ大使また後ほど…。」

「ええ、武運長久を…。」

「大使、その言葉はアレなのが多発してる現状じゃシャレにもならんぜ。」

765:635:2023/01/13(金) 18:27:19 HOST:119-171-248-234.rev.home.ne.jp







副総理が官邸記者会見場に入ると幾つものフラッシュが焚かれる。そこには演壇が置かれている。
常ならば官房長官や内閣総理大臣が立つべきその場に再び己が立つことになろうとは副総理は思わなんだ。
掲げられた日章旗に一礼、
問題を先送りにしてきてこの日を迎えたことを祖父に文句を言い、その他の先達に準備が間に合わなかったことを詫びる。
演壇に立つとその場の者達が見えるが大体信用出来ないのしかいない。
彼らや野党は打開策も出さず文句を煽り、自衛官とイゼイラ人を犠牲にしての非戦でも叫ぶだろう。
偶発的とはいえ賽は投げられ、自衛隊がルビコンの川を渡った。
彼らにもうこの国を変わる流れを止めることは出来ない。


「本日午前二時過ぎ、イゼイラに向かっていた我が国の宇宙護衛艦グレイファントムは航行中にティ連規格の最大レベルの救難信号を受信、
該当船舶をイゼイラ政府がハムール星系公民国より借用運用している星間客船シレイラ号と確認し救助に向かいました。」


副総理は一旦言葉を置く。


「午前二時五十五分、グレイファントム現場宇宙域へ到達。
シレイラ号が製造国家が既に存在しない無人生物兵器群、ティ連呼称『ヂラール』による攻撃を受けていることを確認、
午前三時十分、護衛艦グレイファントムはヂラールによる攻撃により被弾、正当防衛による自衛戦闘を実行。」


護衛艦による戦闘、その言葉に記者会見場がざわつく。
だが次の言葉の方が衝撃が大きかった。


「日本時間午前三時十九分…内閣総理大臣より自己防衛及びシレイラ号救援の為の警備行動が発令、
グレイファントムがヂラールとの正式な戦闘に入ったことを皆様にお知らせします。」


注:ゲートドイツ発のヂラールの分類呼称、彼ら曰く知能がなくともコミュニケーションとれなくとも主権を保持し人類が保護すべき野生動物との主張。

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以上になります。転載はご自由にどうぞ。

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最終更新:2023年01月14日 10:32