915:モントゴメリー:2022/12/12(月) 00:09:52 HOST:116-64-135-196.rev.home.ne.jp
無幻世界支援ネタ——
アメリカ陸軍航空隊 カーチスP-40 S戦闘機——
全長:約10.2m
全幅(翼長):約11.4 m
全高:約3.8m
総重量:約3000kg
エンジン:アリソン V-1710-127(高度3000mで出力2900馬力、高度8800mでの戦闘出力1550馬力)
最高速度:約800km/h
行動半径:約1200km
武装:12.7mm機関銃6挺、もしくは20mm機関砲4門
爆装約750㎏、またはロケット弾
【概要】
アメリカ合衆国陸軍の戦闘機。
P-40「ウォーホーク」がたどり着いた極致であり、機体設計のカーチス社、エンジン製作のアリソン社など合衆国の残った航空機メーカーたちの意地の結晶である。
初期型と比して3倍近いエンジン出力を以て得た高速性能は国際連盟軍各国の戦闘機に対して決して劣らず、「最強のレシプロ戦闘機」候補の一角として後世まで語り継がれる存在である。
【開発】
戦争中期にロールアウトしたP-40Q型は、確かに初期型のE型から大幅な強化が成されていた。
ハワイ沖海戦では日本海軍の烈風と互角の戦いを成した点からもそれは疑いない。
しかし、日本海軍にとって烈風は既に「旧式機」であり後継機である陣風が投入された事実の前ではその成果も消し飛んでしまった。
日本の新鋭機に勝てる戦闘機を開発せよ!!とホワイトハウスや前線の将兵から催促の十字砲火を航空機メーカーは食らうことになる。
しかし戦前の航空行政失敗のツケは大きく、新型機を作りたくともそのための設計能力は非常に乏しく、遅々として進まなかった。
そして、その貴重極まるリソースは海軍航空隊向けの艦上機に振り向けられており陸上戦闘機には回されなかった。
結局のところ、彼らにはP-40しかなかったのである。
しかし諦めを知らない不屈の男たちは、そのP-40に全てを託すことにしたのだ。
そして、彼らの努力はこのS型という形に具現化することになる。
916:モントゴメリー:2022/12/12(月) 00:11:09 HOST:116-64-135-196.rev.home.ne.jp
【設計】
S型の最大の特徴は、激烈なる出力を発揮するアリソン V-1710-127エンジンを搭載している点である。
その最大出力は2900馬力と、初期型のE型と比較して3倍弱を誇る。
その馬力を活用したことにより試験飛行では最高速度800km/hを記録する。
実戦環境下であっても780㎞/hは無理なく発揮できた。
しかし逆に言えば、他の構成要素はQ型からほとんど変化していない。
機体形状はQ型の時点でE型から多くの点で改良されており、弄る必要が無かったのである。
(弄る余裕が無かったとも言うが)
武装もQ型とほぼ同等である。ただしロケット弾の生産が軌道に乗ったので順次配備されるようになった。
しかし変化が無いということは、その利点も引き継いでいるということでもある。
その堅牢性はエンジン馬力に負けることはなく全速力での機動戦も可能にし、生産性や整備性の良さは様々なものが不足し始めていた戦争後期~末期の合衆国でも大量生産・運用を可能とした。
正にこの機体は、合衆国の意地の結晶なのである。
ただし欠点もある。高空性能の不足である。
これはV-1710系列エンジン共通の弱点なのであるが、高空では性能が大幅に低下するのである。
もちろん対応策もあるにはあるが、それを実施すると最高出力が低下してしまうのである。
事実、S型のアリソン V-1710-127は高空では1500馬力前後の出力となるが、Q型に搭載されたV-1710-121では1700馬力を発揮する。
この点は頭痛の種となったが、仮想敵は日英海軍の艦載機であるため低空性能を取ることとなった。
【運用】
S型はハワイ沖海戦後のロールアウトされた後、量産体制が組まれた。それは合衆国の底力の具現化であった。
パイロットの方も、ソ連から帰国してきてくれた者のおかげでソ連式大量育成方式が導入されたことで確保できる目途がたった。
しかし、その質は「離陸して、飛んで、着陸できる」という本当に最低限度であり複雑な空戦機動など望むべくもなかった。
そこで、「ホーク・ライダー」こと、クライブ・コールドウェル以下生き残りの熟練パイロットたちは
「戦闘機の相手は俺たち大人がやる。お前ら子供たちは爆撃機を狙い、とにかく生き残れ!!」
と訓示することになる。
主な戦法は、まず敵編隊に対空ロケット弾(信管は着発及び時限信管。少数が生産に成功した近接信管は海軍の対空砲に全て回された)を発射。
敵編隊をバラけさせた後に一撃離脱戦法を仕掛けるというものであった。
そしてこの戦法は有効であり、南部戦線(メキシコ戦線)の日本軍と北部戦線(カナダ戦線)の英国軍を大いに苦しめた。
一日も早くジェット機を持ってこい、両戦線の担当者は異口同音に本国へそう陳情したという。
カリフォルニア沖海戦・ニューファンドランド沖海戦でもS型は奮戦し、合衆国の航空機メーカーの意地を日英海軍に刻み込むことになる。
917:モントゴメリー:2022/12/12(月) 00:12:51 HOST:116-64-135-196.rev.home.ne.jp
以上です。
ウィキ掲載は自由です。
詳しくは明日帰宅後に解説いたしますが、アリソン V-1710-127エンジンは史実でも開発されており、量産化された中では同
シリーズ最大の馬力を誇ります(試作ならまだ上がいる)。…が
「いや、だからマーリンエンジンあるからいらないって。そもそも、時代はジェットだよ?」
と即座に要らない子宣言されております。
しかし、無幻世界のアメリカにはこれしかありません。だから使います。
日本陸軍の4式戦疾風がXP-72相当らしいですが、エンジン馬力は2900VS3000なので若干負けてますが、機体重量が1トンほど軽いのでパイロットの腕が互角ならば有利に戦えるかと。
最終更新:2023年01月15日 10:08