434:モントゴメリー:2022/11/21(月) 00:01:18 HOST:116-64-135-196.rev.home.ne.jp
無幻世界支援ネタ——アメリカ海軍  CAV-1 「サモア」級軽空母——

基準排水量:15.120 t
全長:208.3m
最大幅:35.1 m 水線幅23.4 m
出力:12万馬力 (89 MW)
速力:最大33ノット
乗員:士官、兵員1,721名
兵装:12.7cm単装両用砲×4基(後期型で37mm4連装機銃に換装)
37mm4連装機銃×1基
同連装機銃×10基
20mm連装機銃×16基
搭載機:48機(公称)

同型艦:5隻

【概要】
合衆国海軍が建造した航空母艦。ボルチモア級重巡洋艦の船体設計を流用した戦時急増艦である。
同じ戦時急増とは言え、インディペンデンス級よりも大型かつ、より洗練された設計でありその性能は日英海軍の同クラス軽空母と比較しても遜色ない。
特に装甲防御力は世界トップクラスであり日英海軍からも「最も沈めにくいアメリカ空母」として評価された。

【計画】
インディペンデンス級の解説でも述べたが、珊瑚海開戦後合衆国海軍は巡洋艦を基礎とした改装空母の建造を決断。
軽巡洋艦を基にしたのがインディペンデンス級であり、重巡洋艦を基としたのが本級である。そして「本命」とされたのはこちらであった。
良識派たちも、インディペンデンス級では船体が小型に過ぎ航空機運用能力が低いということは予想済みであったのだ。
しかし、当時最新鋭にして建造ラッシュであったボルチモア級重巡洋艦を改装することにアメリカン・ジャスティス世代は猛烈に反対。本級の建造をあらゆる手で妨害した。
良識派とアメリカン・ジャスティス世代両者の交渉は怒号で始まり拳が飛び交い血の海に沈むというプロセスを10セットは繰り返す凄惨なものとなったが、最終的には5隻が改装されることが決定した。
良識派としてはもっと欲しいところであるが、これ以上アメリカン・ジャスティス世代を敵に回しては建造そのものが頓挫する可能性があるため妥協することになる。
また、この時点でエセックス級正規空母の建造も内定していたため当初ほど本級に拘る必要も薄れていた。
(なお、アメリカン・ジャスティス世代もただで転ぶつもりは無く、ボルチモア級改善版であるウースター級重巡洋艦の建造を承認させている)
このようにして本級の建造開始はインディペンデンス級よりも若干遅れてスタートすることになる。

435:モントゴメリー:2022/11/21(月) 00:01:59 HOST:116-64-135-196.rev.home.ne.jp
【設計】
船体はボルチモア級重巡洋艦を基としている。
そのためインディペンデンス級と比較して大型化し、特に全長・飛行甲板共に約20m延伸され飛行甲板幅も2m以上拡張されている。
他国の艦と比較しても、英コロッサス級よりも全長は短いが基準排水量では勝っているなど軽空母として相応しい体躯となっている。
特に防御力は特記すべきものであり垂直装甲は64~102㎜とインディペンデンス級より薄い部分もあるが、水平装甲は64㎜と強化されより適正に近くなっている。
この数字はヨークタウン級正規空母より上であり、合衆国海軍の航空母艦の中では最大である。
(アラスカ級・改アラスカ級偵察戦艦を除く)
さらにインディペンデンス級では弱点とされた魚雷庫も艦内部に移されたので、抗堪性は大きく向上している。
ただし米国式設計の性で水中防御は他国と比較すると脆弱であった。
また装甲甲板ではないため、被弾したら航空機運用能力を損失するのはインディペンデンス級と変わりない。
しかし、それは合衆国海軍の空母全てに当てはまるため本級の落ち度とはいえないであろう。
航空艤装は設計中の新型護衛空母のものをほぼ流用する形で実装され、その能力は48機(戦闘機36機、攻撃機12機)を無理なく運用可能とインディペンデンス級より大きく強化されている。これはコロッサス級とほぼ同等の能力である。
搭載機の3/4が戦闘機であるのは、合衆国海軍のドクトリンが水上砲戦重視なのもあるが、攻撃機パイロットの確保が困難であることにも由来する。
機関も元型と変わらず12万馬力の出力を発揮し、これによりインディペンデンス級より4000トンも重いのに最高速力は2ノットほど速い。
対空火力もインディペンデンス級と比較して37㎜機関砲が1.5倍、20㎜機銃が2倍と大きく強化されている。
これも船体大型化の恩恵である。

【運用】
本級の運用方針は中々定まらなかった。
インディペンデンス級以上の健脚を活かすために高速任務部隊に配備すべしという意見もあれば、その打たれ強さに期待してエセックス級と共に主力艦隊に組み込むべしという意見もでた。
双方一理ある意見であったが、高速任務部隊の方はインディペンデンス級で代替できるというのもあり、5隻中3隻は主力艦隊に配備されることになる。
主力艦隊では主に艦隊防空を担当し、合衆国海軍終焉の地であるカリフォルニア沖海戦まで奮戦した。
高速任務部隊ではインディペンデンス級とは逆に攻撃機主体の編成を採り攻撃の主軸を務めることになる。



【評価】
本級の評価はインディペンデンス級と異なり艦隊乗組員・航空隊関係者双方ともに概ね好意的であった。
水兵たちからはその防御力と機動力から「一番乗りたい空母」と呼ばれ、己の生存率を少しでも上げるために多くが本級への配属を願った。
航空隊からも、インディペンデンス級よりも飛躍的に強化された航空機運用能力により否定的な意見は聞こえてこなかった。
「艦の性能バランスとしてはエセックス級よりも優れている」という声も出たほどだ。
敵対した日英海軍からも「打たれ強い厄介な艦」と認識されていたが、装甲甲板ではないためそこまで問題視されなかった。

436:モントゴメリー:2022/11/21(月) 00:05:48 HOST:116-64-135-196.rev.home.ne.jp
以上です。
ウィキ掲載は自由です。

今回は史実「サイパン級」無幻世界風味でございます。
(艦番号は700氏のアレを拝借しました())

サイパン級って史実では2隻しか建造されず、超影が薄いですが
WW2型軽空母として見たら普通に優秀なんですよね。

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最終更新:2023年01月15日 10:09