791:モントゴメリー:2023/01/01(日) 00:13:36 HOST:116-64-135-196.rev.home.ne.jp
フランス連邦共和国における式典②——新年祝賀式典

新年祝賀式典とは、フランス連邦共和国(以下、FFR)における国家行事の一つであり、その中でも最大級の国家行事である。
読んで字のごとく新年を祝う式典であるため、当然1月1日に挙行される。
丁度12月31日に執り行われる「転属」者送別式とは対となる関係となる。

新しい年の到来を祝うことは、有史以来どこの文明でも見られる普遍的な行為である。よってFFR国教の独自性はない…と見られることもあるがそれは誤りだ。
少なくとも各式典の青写真を描いたマリー・マフタン大統領には明確な意図があった。
それを読み解くカギは12月31日に挙行される「転属」者送別式と「対になっている」という点にある。
マリー大統領は、両儀式で「我らが指揮官」戦艦リシュリューの再構築改装による『再誕』を表現しようとしたのだ。
つまり「転属」者送別式で旧年の不幸を祓い、新年祝賀式典で生まれ変わったフランス連邦共和国の再誕を祝うという形になるのである。
それすなわち我らが指揮官が再構築改装により新たな躯体を得て再就役するように、FFR自体も常に新陳代謝を繰り返し永遠に繁栄することを祈願しているのである。

…とは言え、そのような意図とは関係なく各国家行事の中で一番分かりやすいこの催しは自然とFFR最大の祝祭へと発展していった。
新年を告げる号砲として行われる戦艦リシュリューの主砲一斉射を合図に祭りは始まる。
なお、第二次再構築改装後からは英仏海峡から発射しパリ上空を通過し地中海側へ着弾させるのが習わしとなっている。
フランスの領海からフランス領空を通過しフランス領海に着弾させているので何の問題もない。
さらに英国や帝政オランダを刺激しないように態々英仏海峡側へ移動してから射撃している。
祝祭中は全国民が完全休業となる…のが理想であるがそこは我らが指揮官の兵士であるFFR国民。
常在戦場の心構えが遺伝子レベルで浸透しているためそうはいかない。
「3交代制」としてシフト配置が成されている。
新年祝賀式典が三日間開催されるのも国民全員が宴を楽しめるようにという配慮である。

792:モントゴメリー:2023/01/01(日) 00:14:33 HOST:116-64-135-196.rev.home.ne.jp
されど現役軍人を始めとする公務員や物流などの各種インフラに関わる者を除く一般市民は企業側が完全休業を宣言する場合が多いので三日間全力で祭りを楽しむ者が多数だ。
さらに、インフラ担当者も時代を経るごとに各種自動運転技術や中央集中遠隔制御技術の発展により休める者が多くなった。
(さらに技術が進むとここに” Coppélia”ことアンドロイドが加わることにある)
つまりは現役軍人のみが貧乏くじを引くことになるが、弟や妹のために苦労するのは長子の務めと彼らは胸を張る(やせ我慢成分アリ)。
ちなみに、これら無人化施策は戦時における総動員体制時でも市民生活を維持するための演習も兼ねている。
我らが指揮官の兵士として、利用できるものはたとえ祝祭でも利用するのである。

祝祭期間中は、全ての市町村で行政から料理や菓子、ワインが無料配布される。
これにも理由があり、使われる材料は各自治体が災害時及び籠城戦用の備蓄物資の内使用期限が迫っているものが充てられる。
行政側の意図を包む隠さずに言えば「在庫処分にうってつけ」なイベントなのである。
もちろん、これ自体も戦時における配給制度の予行演習を兼ねているのは言うまでもない。
なお菓子はともかくワインの備蓄は必要か?という疑問を口にした者は某国防参謀総長の鬼気迫る「説明」を6時間ほど聞くことになったという。

またフランス各地では我らが指揮官に捧げる演武として小は個人規模の射撃大会や戦技競技会、各市民が保有する旧式戦車や小型戦闘車により編成された村単位や町単位での対抗戦術競技が行われる。
飛行機乗りが多い地区では、自家用の超軽量航空機により空中戦技競技会も開かれる。

793:モントゴメリー:2023/01/01(日) 00:16:43 HOST:116-64-135-196.rev.home.ne.jp
以上です。
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新年を告げる号砲は私とFFRの皆さんで撃たせていただきました。
(喪中により新年のご挨拶は差し控えます)

フランス連邦共和国の国家行事シリーズ第二弾でございます。
第一弾とこの二弾でセットという考え方です。

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最終更新:2023年01月16日 09:36