779:トゥ!ヘァ!:2023/01/01(日) 19:01:49 HOST:FL1-122-133-221-61.kng.mesh.ad.jp
退廃世界 設定補完集
本編の方で載せきれなかった設定について。
〇艦娘計画
文字通り艦娘を開発するための計画。
個人もしくは大型生物程度のサイズで軍用艦艇と同じかそれ以上の強さを持つ深海棲艦に対抗するべく起こした計画である。
この計画で開発された艦娘とは端的に言えば異端技術を扱い専用のバイオロイドに艦艇という概念を与え、戦闘力としたもの。
バイオロイドのコストパフォーマンスと艦艇の戦闘力を合わせたハイブリッドアンドロイドである。
最も概念付与には中々コストがかかり、一般的なバイオロイドや自動人形よりもコストが高騰している。
また船であるという概念が戦闘力の発端であるため、陸上においてはその戦闘力が大きく削がれてしまう欠点もある。
艦娘は本体となる艦娘本人と武装の集まりである艤装に別れており、艦娘が適正に準じた艤装を装備することで戦闘力を発揮する。
概念的にはこの艤装を背負って始めて艦娘として完成するため、艤装がない場合は一般的なバイオロイドと変わらない程度の戦闘力しかない。
また艤装は陸上においては大きく戦闘力が削がれ、見た目通りの火力にまで落ちる。これが陸上における艦娘の欠点である。
中心となる艦娘側はそれぞれの艦種に適応した種類に別れ製造され、それぞれ専用の艤装に合った能力にカスタマイズされている。
それぞれの艦娘に船の名前が与えられているのは艤装を装備した際の概念補強のためである。
最も船そのものではないため、同じ艦種のものなら艤装の使いまわしはある程度可能。
とは言え元の持ち主程の性能は発揮できない。
水上戦闘においては付与された艦艇の概念通りの性能を発揮する。
駆逐艦なら駆逐艦の武装や速度、魚雷など。戦艦ならその装甲や主砲の威力をそのまま再現できる。
それでいて肉体は人間代のバイオロイドのため非常に高い運動性を発揮している。
これらに関して追加で人類が開発した追加艤装や既存兵器から流用した兵器なども使用かのうであり、その汎用性と戦闘力は深海戦争で大いに活躍した。
完成後は瞬く間に増産され、戦線に投入。押される一方であった戦線を押し上げることに成功した。
また有効な戦力の存在しなかった初期の国々においても、それらの国々専用に開発された艦娘が派遣されており、ライセンス生産していた国も存在する。
……特秘事項。
艦娘は単なる概念艤装用バイオロイドではない。
艤装に宿される概念の元となる艦艇の記憶。その影響で特異な進化を遂げている。
深海戦争半ばでは既に自動人形でもバイオロイドでも人間でもない新しい人種と化した。
これはやはり性能の元となる艤装の概念が関係しているようであるが詳しい理由は不明。
しかし異端技術を用いたアストラル検査確認された魂の波長は既存人類や人類以外のものとも違う。
全く新しい波長をもつものであった。
機械部品のみの無人機にも時間と経験を積ませれば魂が観測されることを考えれば、船という概念を付与された艦娘は機械無人機と有機バイオロイドの合いの子ような魂が発生したとしても可笑しな話ではない。
技研はこの新しい種類の存在を「付喪神」と命名。これは単なるこの現象に対する名称でしかないが、船の概念は記憶となり彼女たちの根幹をなしていることを考えればあながち外れた名称でもないと思われる。
似たような現象が発生しないか今後は船以外にも戦車や戦闘機といった概念を付与した艤装を用いて実験していく予定だとか。
この情報は保守派は勿論改革派や
夢幻会においてもこの情報は一部にしか知られていない。
我々は文字通り新しい生命を作り上げてしまったようだ。
もしくは古い時代に語られた付喪神を本当に再現してしまったのか…
上層部は人類の友となるならいいが、反旗を翻されてはたまらないと懸念している。
何よりも開発者(親)としてもそれは嫌だ。
保守派の反発は大きいが艦娘への人権付与は強引にも進める必要があると具申した。
彼女たちを人類の友好種として取り込む必要がある。親殺しさせるのも子殺しをするのもまっぴらごめんだ。
追記。戦争から数年。艦娘と人類のハーフが生まれた。
彼女彼等は科学的には既存人類と左程変わらないが、異端科学的な知見ではある種新しい種族と言える。
観測された魂には人間と艦娘両方の波長が確認されている。これからこの手の子は多く生まれると思われる。
そしていつの日にか、こういった子達も珍しくなくなっていくのだろう。
780:トゥ!ヘァ!:2023/01/01(日) 19:03:04 HOST:FL1-122-133-221-61.kng.mesh.ad.jp
〇対深海棲艦兵器開発プロジェクトについて
深海戦争の初期において艦娘に寄らない対抗兵器を開発しようとした計画のこと。
艦艇の概念を付与した艤装自体は艦娘が登場する前から完成しており、これを既存の人類兵士で扱えないかとの試みが行われていた。
結果は失敗。艤装から流れてくる船の記憶、概念に人間側が耐え切れず失神する例が続出。悪ければ発狂もしくは狂死した例もある。
このためプロジェクトは凍結。対抗兵器計画は艦娘開発計画へとシフトしていった。
しかし戦争後半にて激戦が続く中で戦後も見据えて開発計画が再開。
艦娘開発によって培ったノウハウによって負荷の低い艤装を開発できないかという名目であった。
実験結果は幾つかの成功例を見せる。
だがその成功例の悉くが提督と呼ばれた人物たちであり、彼等彼女らは部下であった艦娘を失った人々であるというのだから驚きだ。
そして人間用艤装においても彼らの指揮下にあって失われた艦娘たちの装備を流用している。
人体保護の面も考えて多くの艤装はパワードスーツ型に変更した。
しかしその全てに艦艇の概念が付与されている。世界で最も強いパワードスーツだろう。
いや、どちらかと言えば艦娘の力を得たパワードスーツと言うべきか。
その開発コードがブギーマン(つぎはぎ男)なのは流石に悪趣味ではないだろうか…
このブギーマンスーツ。
かつての部下たちの残骸で作ったスーツでないと性能が発揮されないという欠点はあるが、それぞれの艦種の能力を全て扱える。
駆逐艦、巡洋艦、戦艦、空母、潜水艦。
失われた部下たちの数と種類だけの性能をスーツは発揮した。
無論着込む元提督たちによって特異な戦術は様々なのでカスタマイズの特徴は出ている。
性能は語るまでもない。文字通り一人艦隊。演習相手をした精鋭艦娘艦隊やカンセン部隊を圧倒した。
適性者とスーツ合わせて大凡50機。これをまとめて運用するようで特務部隊として投入するようだ。
被験者たちは一人残らず意気軒昂。これで仇が討てると喜んでいる…
追記。
戦争は終わった。人類の勝利だ。
50人の被験者のうち生存者は39名。沢山生き残れたというべきか、意外と損耗があったというべきか。
戦争が終わった今彼等はどうするのだろうか…
追記。現在極東戦争が終わった。
かつての被験者たちの中で生き残っているのは18名程度だ。
彼等は深海戦争以降も取りつかれたように戦い続けた。
ラプチャー戦役、日本内戦、鉄虫戦争、極東戦争。その全てで伝説的な戦果を挙げている。
生き残った人たちもここまで来ると戦争一辺倒とはいかない。
怪我したもの、精神を病んだもの、憑き物が落ちたようなもの。色々な理由で戦場を離れた人たちもいる。
18名のうちそうやって戦場を離れて民間に戻ったのは11名。
残りの7名は軍属だが、そのうち4名は出世したり、教官になったりで後方勤務だ。
逆に最後の3名は未だにバリバリ現役で現場だが…
そのうちの一人が富永さんだってんだから世の中わからないものだよなぁ。
781:トゥ!ヘァ!:2023/01/01(日) 19:03:37 HOST:FL1-122-133-221-61.kng.mesh.ad.jp
〇KAN-SENへのレポート
KAN-SEN。カンセンと呼ばれるあれらは他国が日本の艦娘を模して作り上げた紛い物だ。
既存のバイオロイドに艦娘や深海棲艦を解析して手に入れた技術を投入した急造品。
概念武装は殆ど機能しておらず、既存性能のごり押しがメインだ。オリジンダストもふんだんに投入していることだろう。
戦闘力の源になっているのがメンタルキューブと呼ばれるコアだが、これが滑稽だ。
深海棲艦。それも姫級以上の上位固体の細胞をクローニングしたものだからだ。
これをバイオロイドを通して兵器に接続すると実弾からエネルギー兵器まで多大なブーストが可能なことを突き止めたようだ。
更にはある種のバリアの展開まで可能としている。
直接機械のみに付与しても同じようなブーストは起きない。
バイオロイドなどの生体を通して始めて発揮する能力のようだ。
外国の連中にしても良くやっていると言えるが、それでも制限はあった。
艦娘同様海の上でないと性能のブーストやバリアの展開が行われないという点だ。
陸上の上ではただのバイオロイドにしかならない。
それも当たり前。連中はこれがどういう原理で作動しているのかわかっていないのだから。
深海棲艦の上位種の残滓が海の上でのみ、かつての能力を再現しているにすぎない。
それを異端技術を知らんあいつらはそのことに気づいていない。
何より一番滑稽なのは宣伝通りのバイオロイドではないということだ。
連中は隠しているようだが、世界中で製造されているカンセンの素体はとある人物たちを基にしたクローンだ。
オリジナルと呼ばれる少女たち。
クローニングされた深海棲艦の細胞を植え付けられ、実験兵器とさせられた子供たちから得たノウハウを基に作られたのがメンタルキューブだ。
そして素体もその子達の身体を弄ってクローニングしたものだ。
つまるところ連中は人造人間のクローン兵士。自ら守るべき国民を生贄に捧げ作りだされた傀儡と来ている。
カンセンの種類は豊富だ。一体何人の実験体が犠牲になったのやら…非効率的と言わざるお得ない。
オリジナルの一部は未だに生存しており、カンセンに紛れて戦場を転々としているとの噂もあるが、しょせん噂は噂にすぎない。真実など誰も知らないのだろう。
追記。
オリジナルの一人に出会った。都市伝説だと思っていたのだが…
偶然保護しただけだが、彼女は貴重なサンプルだ。丁重に扱わなければな…
…レポート。副主任。
主任が深海戦争の決戦の際に戦死したのでこのレポートを受け継ぎます。
主任はあの後絆されたのか保護したオリジナルの子と良い仲になりやがって、ついには結婚までしやがりました。チクチョウ。
傍目から見てもクッソラブラブでしたよ。あんな人見下し野郎だった主任があんなに変わるもんだと思いましたね。
ただ…戦闘の撃破におってラボが深海棲艦の襲撃を受けた時に主任を守るために嫁さんが出撃して…戦死…
主任はその後職を辞しました。その後は軍の特殊艤装実験に参加したようで再開した時には特務部隊の一員だった。
死んだ嫁さんの装備を使ったスーツを着ちゃってさ…
最後は深海棲艦の司令拠点を破壊するために自爆したらしいです。
愛によって人は変わる物だと思いましたね。本当…良くも悪くも…
レポート終了。
782:トゥ!ヘァ!:2023/01/01(日) 19:04:08 HOST:FL1-122-133-221-61.kng.mesh.ad.jp
〇改造人間ニケの存在理由について
ニケとは。人間から改造されたバイオロイドとそのクローンたちである。
安いは安いが戦闘力的には最初から戦闘目的で作られたバイオロイドや自動人形の方が強かったりする程度。
元々自動人形やらバイオロイドやらがいるのになぜ一々人間から改造する必要があったのか?
それは深海戦争から語らなければならない。
当時の深海棲艦は独自の技術や生体によってバイオロイドや無人機相手に自らの姿を見せなくする特殊なステルス能力を保有していた。
後に我が国の解析ではある種の異端技術であったことが判明している。
この深海ステルスは電子的な部分においても強く影響しており、偵察衛星や無人機によつ監視映像にすら影響するというとても強い物であった。
しかし何故だか人間の聴覚や視覚を用いた原始的な偵察には引っかかった。
このため大戦初期では原始的な監視員が各国で復権することにまでなっている。
後に我が国極東では異端技術を用いたレーダーによる探知を可能とし、他国では我が国が供与した対深海用レーダーと深海棲艦の細胞を使ったカンセンの開発により探知範囲を補った。
この際に人間監視員と同じように探知可能だった存在がいる。
それは犬や鷹といった動物を用いた偵察とサイボーグ化された人員による探知である。
サイボーグ化比率においては生体パーツ比率が大きい方が探知しやすいことが判明。
しかし同じような比率のバイオロイドでは探知能力が大きく低下しており、素体が人間である必要があったようだ。
後に日本に匿われた穏健派深海棲艦によると魂の波長の違いによるものらしい。
このため魂の芽生えた無人機やバイオロイドなどは肉眼となるカメラを通して深海棲艦を発見できたが、魂が芽生えていない偵察衛星や無人ドローンでは深海棲艦を探知できなかったことが判明した。
このため我が国では生体比率の高いままのサイボーグ化が推奨されている。
他国ではこの原理は解明できていないようだが、とにかく人間を素体にしたサイボーグなどなら深海棲艦を探知しやすいということで改造人間の研究が始まったようだ。
カンセンの素体が実験体のクローンなのはそういった意味もあったのかもしれない。
そういうわけで深海戦争終盤にものになったのが今でいうニケと呼ばれる改造人間とそれを量産したクローンってわけ。
完成直後に戦争が終わったから当時は余り製造されなかったが、その後のラプチャー戦争では大々的に製造された。
理由は簡単。改造するための素材が腐るほど手に入ったから。
深海戦争以上に戦場が広かった結果難民が大量発生。そういった難民たちを志願させたり、騙したり、脅したりしてニケにしていたわけだ。
多くの国や企業にとって戦時中なのに戦力にも労働力にもならない難民を遊ばせておくのは負担が大きかったってのもある。
あとニケへの改造は安いんだよね。下手すると自動人形やバイオロイドを作るより安い値段で改造できる。
ニケが女性型なのもラプチャー戦争の時に主流になったからだ。
理由としてはまぁ…女性型の方が受けが良かったからという理由らしい。
そういうことの使用も含まれていたんだろうな。元々難民の価値なんて自動人形やバイオロイド以下だったのがあの時期の世界だったし。
特に北米や南米では有志である無し関係なくニケに改造される人間が多かったと聞く。
男は重サイボーグ。女性はニケに。当時からあそこは企業の力が強かったからな。
この時点でもう深海棲艦に対抗できる改造人間という元の切っ掛けは有名無実になった。
どう難民の価値を持たせるかって段階だな。
うち(極東)では一部の有志以外にはニケへの改造は余りされなかった。
まあ既存戦力で対応できていたし、激戦区だったこっちじゃ扱いに困るほどの難民は発生しなかったってのもある。
生き残りも数がいなきゃ十分面倒見切れるってもんだ。あと難民集団だって逃げやすい方に逃げるしな。
そしてこのニケはラプチャー戦争で戦力化された後に鉄虫戦争で大活躍した。
無人機みたいに寄生されず、バイオロイドみたいに騙されず、普通に戦えたからだ。
なので鉄虫への対策がなされるまで。戦争の序盤はニケが主力だった。
鉄虫戦争序盤じゃ寄生された無人機相手に動きの鈍いバイオロイドをニケが指示しながら戦うなんて場面も多かったようだねぇ。
うちは純粋に最初から対応できていたからそんな使わなかったようだけど。
上層部は一体どうやってこんな素早く対応できたのやら。
というわけで使い捨てにできる改造人間。それがニケ。
今でも貧乏人や犯罪者を中心にニケ化される人間は少なくない。
まあ専ら積極的に使っているのは今となっちゃ同盟くらいだけどな。
783:トゥ!ヘァ!:2023/01/01(日) 19:04:40 HOST:FL1-122-133-221-61.kng.mesh.ad.jp
〇深海棲艦とは!
海から現れた謎の存在!人類の敵対者!深海戦争で争った種族であったが、現在では極東地域などで一部が人類と共存している。
一般的な深海棲艦の彼女たちからしても自分達の出自が何なのかわからない模様。
人類に戦争仕掛けたのも上層部がそう決めたかららしい。
現在では海の底に存在していた先住民説が有力だ。
その戦闘力は多岐に渡る。
駆逐イ級を始める大型種は文字通りの駆逐艦級などの強さだ。
そして強くなっていくにつれ人型になっていく。
戦艦ル級などは人と変わらない程度の体格なのにその戦闘力は文字通り戦艦並だ。
こんなのが船と同じかそれ以上の速度で水上もしくは水中から迫ってくるんだからお手上げだ。
ステルス性能も高く戦争初期では既存レーダーで取られることがほぼできず、原始的な水中音声ソナーや目視に索敵を頼っていたほどらしい。
また彼女らの上位種として鬼、姫級がいる。
通常種の上に鬼級がいて、その上に姫級といった具合。
深海棲艦の司令官や上層部はこの姫級で占められていたらしい。
姫級にもなると戦闘力も桁違いで単独で軍事基地や艦隊と変わらないか、それ以上の戦闘力を発揮する。
北方や南方、○○海といった地方の名が付く個体は文字通りその地方一帯を一人で制圧できるだけの戦闘力を持つ難敵だった。
そしてこの姫級の中でも最上級とされたのが深海の名が付く姫たちだ。
彼女たちは個体数は少ないが、個人で国一つを滅ぼせるだけの強さを持つ。
冗談でも比喩でもない。たった一人の深海姫級によって太平洋に面する南米諸国が滅んだ話は有名だ。
そんな彼女たちも最後は人類に押されて敗北。司令本部であった拠点を破壊され、残党は散り散り。
今では日本に降伏して匿われた穏健派とアフリカで活動している抗戦派くらいしか大きなグループは存在していない。
あとは小グループが所々で海賊騒ぎをやっている程度だ。
今となっては政治的にも戦闘力的にも人類の敵ではなくなった彼女たち深海棲艦。
今週はそんな彼女たちの今に対してインタビューしていきたい。
- 政府における最上級幹部への聞き取りにより判明した真実
日本に匿われた深海棲艦 穏健派首魁 深海マリアナ姫の証言。
「私たちの正体が海底の先住民? まああながち間違いでもないけど。
でも不思議でしょ?なんで人間に近しい姿なのかって」
「実は私たちが誕生したのって人類より後なのよ。親たちが地上から持ってきた情報を基に生み出された眷属が私たち深海棲艦。
まあ下の子達は知らないことだけどねー」
「生み出した理由は人の強さを知るためだって。何人かの親たちが地上に出ては当時の人間にボコされたんだって」
「え、親について? そうね。星の仔とか月の魔物とか色々な名前があったみたい。
詳しくは私も知らないわ。
殆どの親たちは寝ているだけだけど、起きている人たちもいて、そういった人たちが私たちを作ったの」
「あの人たちは人類が誕生するずっと前からこの星に来てたみたい。故郷は宇宙の彼方なんですって」
「何人か昔話してくれたことあったけど、そのうちの一人はこの星に落ちてきた当初は古代文明とか滅ぼしてブイブイ言ってたんだけど、神々って奴らに地下に封じられて、それでもじわじわと地上に影響を出していたのだけど、よくわからない褪せ人って人間にボコボコにされちゃって、海の底にまで逃げてきたんだって」
「別の親の話だとつい最近までヤーナムって町でブイブイ言わせていたんだけど、何かヤベー狩人って人にあわやトロフィーにされそうになったから、こっちも海の底に逃げてきたんだって」
「他にも結構そうやって人間にボコられて海の底に逃げてきた親の人達がいてね。
そういった人たちが人間の研究と対抗のために作ったのが私たちなの」
「そんで最近人類がうるさいから、ここらで一当てしてぎゃふんと言わせてやろうとして今回の戦争起こしたんだって」
「あなたたちも本部で何かデカくてヘンナノ見たでしょ?あれが私たちの親の一つ。
まあ人類の部隊にボコボコにされてたけど。あれってあなたたちの国のとこなんでしょ?」
「だから私たちも降伏したのよ。私たちより強い親をボコボコにしたような人たちがいる国とはこれ以上争いたくない物」
「他の親たち? まあ私たちが負けたのを見て海の底に引っ込んだよ。やっぱ人類は怖いってさ」
784:トゥ!ヘァ!:2023/01/01(日) 19:05:52 HOST:FL1-122-133-221-61.kng.mesh.ad.jp
そういやあの人たちも結構意見別れていたっけな。何を原住生物に怯えているんだって人達と人間を侮らない方がいいって人達」
「前者が海底から出たこともなさそうな人らで、後者は地上に出て痛い目みた経験がある親たちみたいだったわ」」
「まあ今回の戦争せいで前者の世間知らずも少しは大人しくなるんじゃない?
だってこの戦争起こしたのも、本部でボコられて死んだのも前者の派閥のお偉いさんの一人だもの」
「え、親と呼ぶには大分扱いが雑?」
「作ってくれたことには感謝しているけど、負けが分かった瞬間に私たちを置いていって、自分達の領域に逃げ帰ったのを尊敬できるかと言えばねぇ…」
取材終了。
追記。
18世紀の欧州にてヤーナムという町の存在が確認されている。
その街では獣の病と呼ばれる謎の奇病が流行っていたとの記述を確認。
また褪せ人関連の記述は見つからなかったが、北海地域において狭間の地とそこに封じられた暗黒の落とし子の伝説が欧州にて確認されている。
我々の異端技術でも利用しているオカルトの残滓。これらの起源もこの伝説と関係しているものと思われる。
秘匿レポート抜粋。
ブラッドボーンとエルデンリングじゃねーか!!!
この世界フロム世界だったの?
多分それ以外も混ざっていると思う… ドルフロの古代文明の話もあるし。
バラクーダが何かショゴス的な生体兵器疑惑あったしなぁ。
つまりこの世界にはエーブリエタースたそがいる…もしくはいた…ってこと!?
啓蒙たけーな!おい!!
785:トゥ!ヘァ!:2023/01/01(日) 19:06:40 HOST:FL1-122-133-221-61.kng.mesh.ad.jp
〇魂とは
レポート。魂について。
ぶっちゃけ未だによくわからん!以上!
…改めて説明する。幾度かの転生を経験しながらも受け継いだ何十世代分の研究。または異世界の技術や知識を以てしてもよくわからないというのが大半を占める。
存在の確認や魂魄憑依技術といった移動技術の確立。体を司る魂と精神部分を司る魄に別れていることまでは解明できた。
人間や動物以外にも時間や経験を経た無機物にも宿ることが発見された。
バイオロイドや自動人形なども製造当初は存在していないが、劇的な経験や長い稼働時間を得ると魂の発生が確認されている。
しかしそれ以降がよくわからない。特にわからないのが魂が消えるとどこに行くかである。
一応何か別の次元に転居しているのはわかるのだが、その次元の詳しい観測ができていないのだ。
もしかしたら、その別次元こそがあの世というものなのかもしれない。
俺達転生者の原理もやっぱりよくわかっていない。
一応魂魄憑依に関しては一般の人間よりも転生経験者の方が適正率が高いということはわかっている。
魂魄技術を磨くにあたって魂にも波長や個性というのがあるのが判明している。
特に種族差が波長や個性の違いに大きく出ている。
この世界では人間以外にも動物やクローン、バイオロイドに自動人形。果ては無人機にまで魂が確認されているが、それぞれ種族?ごとに魂の波形が違う。
艦娘が既存の人造人間と別物と判明したのも、この魂の波形によるものだ。
しかし現状魂魄憑依の技術は人間の魂しか成功例がない。
他の魂ではそのまま定着せずに成仏してしまう。
また一部の異端技術では魔力やら気やらの人間特有のものが必要なのか、魂を持っていてもバイオロイドや自動人形では使用できないものがある。
ただし人間とのハーフでは、これら一部技術の利用が可能となっている。
しかし深海棲艦もこれら一部特異技術の利用を可能としている。彼女たちの高い戦闘力は持ち前の技術やフィジカル以外にもこれら特異または異端技術を有していたことに関係しているようだ。
そういった意味では深海棲艦の細胞を利用しているカンセンにおいても同じような現象が発生する可能性があるため要注意と言える。
艦娘やカンセンを差別する気はないが、国家目線からは自国のアドバンテージは出来るだけ保ちたいからだ。
艦娘もカンセンも深海戦争当時に大々的に輸出している。
コア部分はブラックボックス化しているし、技術体系が違うため他国に完全模倣される可能性は低いが、だからと言って外に出しているものではあるのだ。
用心に越したことはない。
因みにバイオロイドや自動人形。無人機のうち感情モジュールを搭載している殆どは製造から1年以内には魂が発生している。
これは他国のものでも同じだ。まあ他所の国は未だ魂の存在を確認も立証もできていないようだが。
まあ魂が出来たからと誰もが言ってもわかりやすく感情的になったりするわけじゃないからぱっと見わからないけど。
あと感情モジュールが搭載されていない機械や物でも時間を経たものには魂が宿っていることが確認されている。
このことから感情を伴った経験を多く積むか、長い年月人と触れ合いながら時間を積むと魂が発生するのではないかという推測がなされている。
実験も多くされていて、状況証拠的には間違っていない推測だと思われるが、如何せん魂関係は根本的に未だ殆ど解明できていないため確かなことは言えない。
ということでこの世の中に存在しているバイオロイドや自動人形の多くには異端技術目線における魂と呼べるものが宿っているのは確かだ。
まあ確認できていないだけってのが現状だがな。
とにかく未だ魂については未解明な部分が多く、取りあえずわかっている、出来ている範囲でのみ使っているのみである。
これじゃよくわからない技術のままカンセンを作り上げた他国を笑えないな…
レポート終了。
786:トゥ!ヘァ!:2023/01/01(日) 19:07:40 HOST:FL1-122-133-221-61.kng.mesh.ad.jp
〇オカルトの残滓について
いわゆる魔術やら魔法やら錬金術やらと言われていた技術のこと。
現代にまでわかりやすい形で残っている者は非常に少ない。
現在でも現存が確認された少数と古代遺跡の技術などを利用しながら転生で得た異世界知識を合わせてこね回した結果誕生したのが日本が扱う異端技術である。
他国では本物であるのに文字通り何の意味もないオカルトとして扱われているものもあり、未だ多くの勢力は一部オカルトが本物だということに気づいていない。
よしんば気づけたとしても長年研究してきている日本とは天と地ほどの差になっているのだが…
〇極東サイボーグ部隊
日本こと極東勢力に属している有人サイボーグ部隊のこと。
この場合の有人とは素体が人間のサイボーグであることを指す。
極東における戦闘サイボーグの機械化比率は一般的に3割程度。5割以上を重サイボーグとする。
他国のサイボーグ部隊と比べて機械化比率が低いのは、その程度の機械化で十分他国の無人機部隊やバイオロイド部隊と渡り合えるからである。
ここらは純粋に技術力差から生じる戦闘力差で補えているため。
また実戦においては技術的優位から危険性は低いとはいえ、ハッキングやジャミングの可能性を考慮し、有人部隊の機械化比率は極端に高くしない方向性を維持している。
これは同じ対人類想定というよりは深海戦争やラプチャー戦役といった人類よりも戦闘力、技術力で優位にある敵とぶつかった場合に敵方からのハッキングやジャミングを警戒してのことである。
事実無人機やバイオロイドに対して高い特攻力を持つ鉄虫との戦いでは序盤において非人間戦力の過半が無力化されてしまい、人類が劣勢に陥った原因となっている。
極東においては上記の想定を徹底していたため、無力化された戦力は最低限で済んでおり、他国よりも一早く対鉄虫戦術を確立したことから太平洋地域から反撃の狼煙が上がることになった。
因みに無人機やバイオロイド戦力に頼り切ってはいけないという方針は原作知識を持った夢幻会からのテコ入れでもある。
部隊編成においては大凡サイボーグのみで構成された部隊と自動人形やバイオロイドとの混合部隊の二種が存在している。
前者は極東における精鋭部隊で数は少なく、一般的には後者の構成が普及している。
極東有人部隊の座右の銘は「長たるもの強くあるべし」
深海戦争や保守派との内紛では相手方の首狩り戦術が多様されていたため、これらに対抗するためにも指揮官は部下に劣らぬ強さを見に付けるべしが教訓として訓示されている。
このため極東軍における前線有人指揮官の過半は自らサイボーグ化しているか強固なパワードスーツを着込んでおり、単純な戦闘力でも部下の無人機やバイオロイドに劣らぬ人物が多い。
この方針は鉄虫戦争や極東戦争で首狩り戦術を多用してきた鉄虫や連邦・同盟部隊相手に上手く機能しており、極東軍の方針の正しさを証明した。
技術に関して極東におけるサイボーグ比率は脳以外を完全に置換する完全サイボーグ化までを実現しているが、そこまでいくと運用的には無人機と変わらないため完全置換サイボーグ化している人物は左程いない。
また前述の方針もあり、外部情報取得を機械的なシステムに依存してしまう完全機械化置換は推奨されていない。
一部の異端技術フル導入部隊では魂魄憑依を用いたオカルト的なサイボーグが運用されており、これらの外部情報取得を科学によらない手段で確立しているため、前述の理由を克服できるということで試験的に完全置換型サイボーグが配備されている部隊も存在している。
装備に関してはサイボーグ比率が一般的に3割以上いかないため、前線で指揮を取る指揮官の大半は軍用パワードスーツを着込んでいる。
標準的なパワーアシストとエネルギーシールド、魔術防御、陸海空宇宙の環境適応機能を持った汎用型スーツであり、これを着込むだけで軍用無人機やバイオロイドとも互角以上に渡り合える優れもの。
戦車砲程度は直撃しても転ぶ程度で済み、旧時代の戦闘ヘリ程度なら個人で対処可能。
歩兵用銃器の殆どはシールドと持ち前の装甲で無力化可能である。
基本は部隊指揮用の通信能力向上タイプであるが、自ら前線に出るタイプの指揮官用に各種武装も豊富に用意されており、部隊の方針ごとにカスタマイズが可能である。
最も基本的には部隊指揮官は前に出るべからずの方針となっているが、深海戦争以降そうも言っていられない状況が多かったため、現在では半ば有名無実化しているところも少なくない。
787:トゥ!ヘァ!:2023/01/01(日) 19:08:16 HOST:FL1-122-133-221-61.kng.mesh.ad.jp
投下終了
昨日投下したネタの補足設定です。
最終更新:2023年01月24日 13:14