396:モントゴメリー:2023/03/15(水) 21:36:22 HOST:116-64-135-196.rev.home.ne.jp
FFRの社会インフラ①——PlaFaViP(双極性蓄電池)——
PlaFaViP——双極性(バイポーラ)蓄電池とは、フランス連邦共和国(以下、FFR)で20世紀末期に実用化された新世代の鉛蓄電池である。
その性能は同等のリチウムイオン電池と比較してトータルコストを1/2以下にまで抑えることに成功している。
そもそもの始まりは、1990年代にOCU製のリチウムイオン電池が急速に普及し始めたことに遡る。
当時のFFR…否、旧四か国同盟陣営各国の技術力ではこれに対抗し得るリチウムイオン電池を製造・普及させることは不可能であった。
この事態に各国は戦慄する…ことはなかった。
きちんとした手続きと、正当な対価を支払えば問題なく輸入・使用することができたのである。
(無論、バーゼル条約によりリバースエンジニアリングによる製品化は禁止されている)
しかし、気分がいいことではないのも事実である。
これはOCUが交易による利益を得ようとしているのと同時に、各国の技術開発を遅延させようとする意図が見て取れるからだ。
よって、FFR始め各国ではOCU製蓄電池を上回る蓄電池を開発すべく技術者たちに檄を飛ばした。
されども、元々の技術力が5年から10年遅れている上にリチウムイオン電池関連の特許はOCUにほぼ独占されていた。
BCやCISで研究が停滞する中で、FFRが目をつけたのは「枯れた技術」、「歴史上の存在」とみなされていた鉛蓄電池であった。
なるほどリチウムイオン電池の性能はすばらしい。しかし、問題点もある。
大きなものを挙げると再利用性や安全性、コスト面などがある。また、原料であるリチウムの産地もOCU勢力圏に集中している。
これでは、仮に特許の壁を越えたとしても資源供給を絞られて敗北するであろう。
翻って、鉛蓄電池の再利用性と安全性はリチウムイオン電池を上回る。鉛自体もFFR領土内に産地がいくつも存在するため自給は可能だ。
こうして、FFR技術陣は鉛蓄電池に全てをかけ——見事に勝利をつかんだ。
こうして生み出された双極性(バイポーラ)型鉛蓄電池は、1枚の電極基板の表と裏にそれぞれ正極と負極を有するシンプルな構造が特徴である。
薄い鉛箔を集電体としており、従来の鉛蓄電池と比較し金属材料を削減できることなどから、大幅な低コスト化を実現した。
同時にその構造から、従来の鉛蓄電池と比べ体積エネルギー密度は約1.5倍、重量エネルギー密度は約2倍を実現することができた。
これは同規模のリチウムイオン電池と同等かそれを上回る性能である。
さらに、消費電力当たりの単価は、リチウムイオン蓄電池と比較し50%以下となる上、鉛電池はリチウムイオン電池と異なり低温環境の維持などは特に求められない。
この特性により、初期投資やランニングコストの面でのメリットもある。
これらの結果、トータルコストはリチウムイオン電池と比較して1/2以下を実現している。
これは、FFRの直向さ、愚直さの勝利と言えよう。
なお、PlaFaViPという名称は、鉛蓄電池を発明した「フランス人の」ガストン・プランテ(Gaston Planté)とそれを改良したカミーユ・アルフォンス・フォーレ(Camille Alphonse Faure)両名の名前に、有識者からの提言を受けた「古い鍋(Vieuxpot)」という言葉を組み合わせたものである。
(さらに「鉛(Plomb)」も含まれる)
FFRは「全てのフランスの後継者」を自負している。
ならば、先人たちの業績を称揚し、受け継ぎ、昇華させる義務も持つのである。
397:モントゴメリー:2023/03/15(水) 21:36:57 HOST:116-64-135-196.rev.home.ne.jp
以上です。
ウィキ掲載は自由です。
以前出しましたアルティメット鉛蓄電池の改訂版でございます。
(635氏の提言を採用いたしました)
以前のものはこちらに差し替え願います。
最終更新:2023年05月03日 20:46