50 名前:ナイ神父Mk-2[sage] 投稿日:2023/03/01(水) 23:26:43 ID:p577057-ipngn1402akita.akita.ocn.ne.jp [11/209]
憂鬱スパロボ
アポカリプス 86惑星編
場所が変われば評価も変わる、或いは以外な所から出るヒット商品 その2
「戦力…ですか…」
「既にこちらの生産力では自衛隊の維持が難しくなってきているのが恥ずかしながら事実です・・・周辺国からの支援を受けて戦力を増強していますが数だけでは如何にも・・・」
「そう言われましてもなぁ…」
「大佐、一つだけ心当たりが…」
「大尉何かあるのか?」
「最近現地で見直された兵器で、本土では接収した後に持て余していた物が…」
「しかしアレは…」
「何か有るのですか!」
日召日本と連合軍士官との会話の一部。
日召自衛隊に於いては度重なる戦闘と後退によって戦力不足は深刻となっておた。
特に兵力以上に装甲戦力がその多くを前線に放棄せざるを得なかったというため、その補充は急務であった。
「…凄い、本当にこの薄いアルミ板でアサルトライフルの弾が防げてる…」
「12.7㎜重機関銃と57㎜砲コレでなんで棺桶?」
「戦車以上の装甲と機動性持った兵器に突っ込まされたんで…」
「つまり、チハみたいなことやらされたと…」
(本当はもっとヤバいけど言って良いのかコレ…)
機体の検証を行う自衛隊と連合士官の会話。
星歴惑星で入手したジャガーノートの一部は、連合経由にて自衛隊に卸される事となった。
再整備や物理的な不具合こそ改修したもので有ったが、それでも中戦車等を主力とせざるを得ない自衛隊からすれば画期的とすら評価できる兵器として納入される事となり、すぐさま大量注文が入る事と成った。
「…この兵器をウチでは生産できないのか?」
「無理ですね…OSすら相当な物が使われてますし、あのアルミの外殻すら此方の技術では難易度が高すぎます。」
「しかし…連合が言うには年10万単位で生産される簡易な兵器だと…」
「だから、その前提が可笑しいのですよ!なんでこんな技術の奴を年10万も生産できるんですか!?」
日召日本の政治家と技術者の会話の一部。
日召日本ではジャガーノートのライセンス生産が出来ないか企業へと確認したものの、その辺返答は無情にも不可能というものであった。
年10万の生産が出来ているとは言え、それはあくまでも星歴惑星に置ける基礎技術が可能にしている事である事であったため、2000年代の日召日本の技術による生産は非常に厳しい物となっていた。
51 名前:ナイ神父Mk-2[sage] 投稿日:2023/03/01(水) 23:27:26 ID:p577057-ipngn1402akita.akita.ocn.ne.jp [12/209]
「え?ジャガーノートが売れてる?」
「はは、ナイスジョーク!…冗談じゃ無いの?」
「…連合が再整備した時に大分よくなったっては聞いたけど、それでもアレ欲しがる国がそんなに有るのね…」
「コレから僕たちの行く所もその一つらしいけど…アレですら感謝される戦場とかどんな地獄なの?」
スピアレオ戦隊内に於ける会話の一部。
同戦隊に関してはFルート惑星に派遣を行う事を決定していたが、その中で当然旧共和国の製造したアルミの棺桶ことジャガーノートの存在も当然話題に上がっていた。
運用していた彼等か等すれば当然の評価であるが、事実上の棺桶同然の当機を整備しなおしたものすら感謝される戦場と聞かされたことは、彼等を困惑させるには十分であり、これからの激戦を想像させる事となる。
「貴方が共和国の・・・」
「正確には元です・・・祖国には余りいい思い出が無くて・・・」
「それは失礼しました。それでも感謝を述べさせて下さい。」
「感謝・・・ですか?」
「我々に供給されたジャガーノートのお陰で部下たちの死傷数が大きく軽減されました。全てあの機体存在のお陰です。」
「そ、そうですか…(どうしよう、素直に感謝を受け入れられない…)」
ミリーゼ少佐と在特米軍との会話の一部。
ジャガーノートに関しては在特米軍や日召自衛隊等戦力の不足する国家に優先的に配備されていたが、歩兵の所有できる多くの兵器では貫通の難しいジャガーノートの存在は、歩兵や対低脅威度勢力への攻撃に対しては非常に有効であった。
特に対ゲリラ戦等を想定しなければならない在特米軍の特地東部方面軍に関しては、想定外の損耗を大きく減らす一助となっており非常に感謝される事と成って居る。
「ジャガーノートの販売総数は相当数の物に成るな…」
「思った以上に売れているが理由はなんだ?」
「大きい所で言えば技術水準が高い国家だと作りやすい非人型パワードスーツや対低脅威度紛争に導入できるからって面が強い。
更に言えば正統共和国が利権を開放している分、独自の改造や叩き台にしやすい面もあるな…」
「その割には共和国が製造している分も売れ続けているようだが…」
「その辺は作る力の無い国に非常に安く供給できるからな…それでいて20~21世紀初頭位の国家であれば歩兵に対する死神と化す。
あれでも下手な西暦の戦車より不整地走破能力も速度も上だ。それが歩兵には充分な致命傷になる火力と速力でもって近づくと言うのは非常に厄介だ。
しかも、燃料供給や多少粗雑に扱っても壊れない程度には耐久性がある…」
「売れる下地はあるか…」
連合軍内での会話の一部。
連合がジャガーノートを販売した利益の一部は、パテントとして共和国に反発を覚えた在外共和国人達が作った正統共和国政府及び国家に入る事となった。
その額は非常に多い物となっていた。一部は製造権その物を売ったにも関わらず売れていた理由としては、単純且つ安価に製造できる事から、各地で改修や環境に応じた改修が為されただけでなくその技術を元にした改良型の開発も行われたためであった。
また、もとより共和国が製造していたオーソドックスな機体も、西暦における装甲強化服などを有さない国の歩兵に対しては非常に有効であり、戦場と言う過酷な環境下でも運用が続けられる安定性もあった事から、非常に多くのジャガーノートが星歴惑星が無くなった後も生み出され続ける事になった。
世界によってはジャガーノート対ジャガーノートと言う対戦カードが産まれる事態も発生している。
52 名前:ナイ神父Mk-2[sage] 投稿日:2023/03/01(水) 23:28:46 ID:p577057-ipngn1402akita.akita.ocn.ne.jp [13/209]
以上です。WIKIへの転載は自由です。取り敢えずジャガーノートが意外なヒット商品に
なるまでの流れをば…
最終更新:2023年10月11日 19:35