363 :ヒナヒナ:2012/03/05(月) 21:21:14
○とある秘書官の引継ぎメモ&所感


一日の仕事の流れ(通常日程)
一部、政務上役に立つかもしれないので、私見を残しておきます。


6:00 
秘書官登庁。郵便物処理。本日の予定を確認する。
基本的に郵便処理は下の者が行うが、一部書簡については秘書官が行う。
6:15 
総理執務室の決済済み書類を確認
※書類事務では腰を壊すため、カートの持ち込みが許可されている。
6:30 
他部署官から決済書類を受け取り、軍令部長宛の書類と総理宛の書類は仕分ける。
機密書類をこの時間に持ってきたときは、総理登庁まで簡易金庫にしまう。
特機については総理登庁後に再度持ち込んで頂くようにする。
6:40 
来客予定者の対応割り振りを秘書官の間で決める。
※この割り振りの具合で秘書官仲間からの評価が変わるので注意。
ただし、辻大蔵大臣に関しては第一秘書官が対応に当たる。
7:00 
総理登庁
総理に当日予定を伝える。
7:10 
総理執務開始
秘書官は執務室前室に控え、定期的に書類を受け取りに行き、秘書官で各部署に書類を持ち込む。
機密書類に関しては第一秘書官が対応。特機に関しては担当者を政務室に呼び出す。
電話については事前に総理から連絡のあった電話と、各大臣と宮内省、軍部からは直に取り次ぐ。それ以外は用件を聞いておき後でまとめて報告する。
※辻大蔵相については総理の機嫌が悪くなることが予想されるので、気を入れて取り次ぐ。
※脅迫めいた内容の場合は内務省に連絡を入れる。
8:25 
休憩時間  
※トイレに行く以上の意味はないと思っておくこと。
8:30 
一般始業時間、各省庁からの来客を捌く。
※優先順位は別添リストを参照のこと
9:30 
閣議に向けて資料製作。
10:00 
閣議開始
11:00 
閣議終了。
※執務室までの移動中に総理から指示がでるので、ひかえておく。
12:00 
閣議中に溜まった書類の処理
12:20 
昼食
※5分以内に食べられるメニューを用意。薬用お冷の用意。
12:30 
午後の政務の準備
会見、謁見がある場合は移動準備
13:00 
午後の来客処理
会見、謁見がある場合は来客を断り移動
14:00 
海相、陸相及び、その他関係者との打ち合わせ
日によって多寡はあるが、大体平均会議4,5本となる
17:00 
一般政務終了時間。一般来客の取次ぎ終了
緊急及び、各大臣ら以外は原則取り次がない。
18:00 
辻大蔵相らとの打ち合わせ
18:30 
書類事務
※だいたいは辻大蔵相からの宿題(海軍関係予算など)なので、胃薬用のお冷を用意する。
19:30 
大臣級の非公式打ち合わせ
※辻大蔵相、海相、陸相、東条大将、阿部大臣、近衛公、伏見宮元帥などが
見えることが多いが非公開のため、秘書官も下る。
20:30 
大蔵省へと書類提出(一次案)
※第一次審査、まず書類を返されるので直ぐに受け取りに行ける様にしておく。
20:50 
夕食
※書類を汚さない物とする。汁物は厳禁。あと薬用のお冷
21:00
海相を交えて打ち合わせ、予算書類修正案を作成
※第二次審査、経験則としてもう修正が入る可能性が高い。
21:30 
書類修正
※以下、辻大蔵相の許可が出るまでループ。22時と24時に茶菓子を出す。 
24:00 
総理執務終了予定時刻、茶菓子を出し、勉強用書籍を準備する。
※この後、総理からの呼び出しはほぼないため、日中に溜まった書類を処理する。
※30分おきに様子を見て、栄養飲料のアンプルが5本を越えるようなら退庁を促す。
26:00 総理退庁時刻、明日の予定を確認。
総理を総理専用車まで送ってから秘書官退庁



……以上が、引継ぎ資料です。
日によって予定が全く変わるため比較的多いパターンを記しました。
予算策定時期の日程モデルについては別添2を参照のこと。
汎用性を持たせるため大雑把に書きましたが、実際には分単位の予定です。
引継ぎ書で分からない事は第二秘書官に尋ねてください。
途中交代になってしまい申し訳ないが、私はそろそろ鳥になりたいので後は任せます。

364 :ヒナヒナ:2012/03/05(月) 21:21:47
―内閣総理大臣執務室


「嶋田さん、海軍予算のこの点について……そういえば、また秘書変わりました?」
「ああ、辻さんか。前の彼は傷病休暇中だが……「私は飛べる!」とか叫んで、
病室の窓から飛び降りそうになったそうだから、戻っては来ないだろうなぁ。」
「それなりに使える人材が来ているのですから、あまり使い潰さないで下さいね。」
「精神疲労はともかく、胃潰瘍についてはお前の責任もあると思うぞ。」
「ふむ、私がしたことといえば、あの秘書官に
“絶対に明日の朝までに予算案の修正分を持ってくる様に総理に伝えてください”
とかお願いしたくらいなのですが。」
「秘書官達には我々を見習って、72時間労働に慣れてほしいものです。
いっそ体力のある若手将校を政治研修ってことで使ってみたらどうです。」
「きっと前線より負傷率の高い職場になるのだろうな。フフフ……。
私が戦死(過労死)するのと秘書から戦死が出るの、どっちが早いかな……」
「大丈夫です。私がマネージメントしているのですから、過労死なんて(もったいない)」
「おい。いまお前の心の声が聞こえたぞ。それにマネージャが爺だなんて……」
「おや? 嶋田さんは女子高生の運動部マネージャをご所望ですか?
かつて(平成)でのマネージャは実は女同士のドロドロとした抗争が……
ああ、もちろんこの世界ではもっと綺麗な汗を流していますので安心して下さい。
マネージャ派はMMJでも少数なのですが、意外と嶋田さんもマニアック……」
「ゴメンナサイモウイイマセンユルシテクダサイ」


主である嶋田(精神パラメータ的には人外)とともに
SAN値と限界HPが音を立てて削れていく総理秘書官職。
あまりに離職率と傷病休暇の多い職場のため、影の前線と呼ばれ恐れられることとなる


(了)

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最終更新:2012年03月05日 23:26