銀河連合日本×神崎島ネタSS ネタ ゲートの向こうには(ry・超大陸日本クロス 神崎島おウマさんVS日本ウマ娘 第十三話「ウマと馬と艦娘の話だそうです」
「始まりましたわね。」
「お偉いさんともなると大変だねー。」
惑星工作艦デメテル艦内のバーのカウンターでトウカイテイオー号とメジロマックイーン号はグラスを傾けカランという音が響く。
トウカイテイオー号のグラスには琥珀色の、メジロマックイーン号のグラスには黒曜石の色合いの液体が満たされている。
落ち着いた雰囲気の店内のカウンターの向こうではバーテンダーヤクザ=サンがシェイカーを振る。
二人の装いもいつもと少し違う。
見分けがつかないとのことでトウカイテイオー号はポニーテールを解きストレートのロンングヘアにし、
メジロマックイーン号はその芦毛を後頭部で纏めている。
着ているものもトウカイテイオー号は深い群青の、メジロマックイーン号は純白の、スリットが入り背中も大きく開いたイブニンングドレスだ。
二人の座るカウンター席から見える酒瓶が並べられた棚に造成されたゼルモニターからはこの日本の公共放送が流れている。
『これより昨日発生した所謂並行ウマ娘来訪事件並びに本日トレセン学園で発生した事件に関しまして記者会見を行います。
此度の事件はティエルクマスカ連合にとっても重大な安全保障案件と判断され、
柏木真人ティエルクマスカ連合防衛総省長官による事件のあらましの説明となっております。
また平行宇宙に関しての重要な情報の開示もありますので皆様厳粛にお聞き下さい。
質疑応答に関しましては柏木長官のお話終了後に制限時間を設けずに行いますのでご留意下さい。
では、柏木長官お願いします。』
画面の中では演壇に向かう柏木が途中ティ連の連合旗と日章旗に一礼している。
二人の手元のゼルモニターからはウマウマ動画とワクワク動画の生放送それぞれ映され柏木の言葉に合わせて一喜一憂するコメントが流れていく。
バーにはモニターから流れる柏木の言葉以外の音はしない。
「カミサマって言葉に皆驚いてるw。」
「この世界では力示せど実体のない方々でしたし仕方ないでしょう…それも創作の中の方を画像と共にお出しされては…。」
「この世界もボクらの世界に負けず劣らずなんだからでも耐性付きそうなもんだけどねえ。」
ケラケラと笑いながらグラスを傾けるトウカイテイオー号に対しさもありなんといった感じのメジロマックイーン号。
まず画面の中では府中に出現した未確認飛行物体と西之島に出現した巨人が平行宇宙の日本の神だと柏木により語られ、
ついでに創作中の地中海やら中東の神のそのものと言われ記者会見場の多くはついていけなくなってる。
ついて行ってるのはウマウマ動画やワクワク動画などまあその道の者達だけだ。
続き来訪した艦娘やおウマさんに関する情報も開示された。
おウマさんに関してウマソウルそのものが高天原でウマ娘の形を得たものと柏木は説明され型月スレでは第三魔法か!?と騒がれたりしている。
流出したトレセン学園でのトウカイテイオー号とメジロマックイーン号の走りの映像についてもそれぞれの馬御本人との説明に今度は競馬スレにて世紀の対決再び、TM対決今度はトウカイテイオー勝利!とスレが加速する。
その瞬間ガタっという音ともに記者の一人が立ち上がる。
『柏木長官!!』
質問を行う記者、何事かと皆が向くが記者の姿見て全員がああ…と納得、司会進行特に咎めなかった。
『月刊トゥインクルの乙名史です。トレセン学園で走った馬がトウカイテイオー号とメジロマックイーン号というのは本当ですか!?』
『アハイその通りです。』
『つまりはあのレースは実質三度目の世紀の対決…今度はトウカイテイオー号の勝利ということですね!?
つまりはウマソウルのままでもウマ娘となっても二人は世界も時代を超えてもライバル…ああ…!ああ…!!なんという…!!』
「あれが例の…?」
「記者さん…ですわね…。私達の世界ではあまり見たことないタイプですね。」
「というかボク達の世界で言えば競馬誌の記者だよね?なんで官邸にいるのさ?」
392 名前:635[sage] 投稿日:2023/03/18(土) 22:44:31 ID:119-171-248-234.rev.home.ne.jp [81/92]
その後、ウマ娘をキメてトリップした乙名史は進行役の指示でそのまま連れ出された。
続き来訪した艦娘らの説明に移るが艦娘にない謎能力持つ電も注目されたが特に注目を集めたのはやはり人から霓ことマシュと対州要塞姫だろう。
人から艦娘になった存在という存在にざわつくがそれを無視し対州要塞姫の説明に移る。
まあ戦争や使った兵器の作り方、国際情勢については色々影響ありすぎるのでボカしたが直球で説明する。
『戦争において対馬で亡くなった大勢…2万程と伺ってますが、その方々の無念、
そして土地神である稲荷神が結び付き生まれた深海棲艦にして祟り神と伺っています。
ティ連技術で改装された百を超える艦娘を退け、戦艦大和を一度は轟沈に追い込んだとも…。』
柏木のその一言で更にざわつく記者会見場、戦艦大和轟沈の言葉は余りにも大きいのだろう。
そんな話が流れるモニターを他所にバーのテーブル席からの話し声が聞こえる。
その対州要塞姫、加え駆逐艦霓ことマシュそして二人と同じ様な生まれと聞いてこの世界の艦娘に続きやってきた竹島棲姫もいる。
「霓さんも元は人間だったんですか。」
「ええ色々あって艦娘になりましたが…。」
「妾は違うがのぉ。」
「え?対州ちゃんそれは一体…?」
竹島棲姫は対州要塞姫に問う。
「妾は器こそそなたより幼い亡くなった童女のものだがその中身は違う。
対馬で亡くなったり蠱毒に使われた者達の怨嗟と悲嘆にくれる魂と応えた神の集合よ。
個人が深海棲艦になったそなたとは違い寧ろ純正の深海棲艦に近い…童女も一部であるがその人物そのものではない。
老人の記憶もある故、そなたにちゃん付けで呼ばれる齢かどうかも怪しいぞ。」
「亡くなった女の子…何故それが身体に…?」
「それこそ時代が時代ならば巫女として大成するほどの器、それがまつろうわぬ魂の受け皿となり報いを願ったからよ…。
友人知人から親兄弟祖父母に到るまで尽く目の前で人としての尊厳を奪われ酷く殺されればいくら幼い童女とて願ってしまうだろう。」
「………そ、そういえば霓さんはどうやって艦娘になったんですか?私みたいに誰かに導かれたとか?」
自分より幼い少女の見た目の深海棲艦、その身体の元の持ち主を襲った悲劇。
自分の方が家族が生きていてまだ良かったと考えてしまった竹島棲姫は自分を恥じ思わず話をマシュに振る。
「私は色々ありまして正規に建造された艦艇を身体とし人の身体融合、生み直して貰って艦娘となったんです。」
「転生に近いかもしれんのぉ。」
「へえ…あ、御家族とかの反応とかは大丈夫だったんですか?」
普通に家族のことも聞く竹島棲姫。
「あ、私とある計画の為に人工的に製造されたデザイナーベイビーなので家族はいないんですよね。
兄弟ともいえる同計画で生み出された他の方々は皆亡くなってますし。
家族といえるのは艦娘に生み直してくれたティアマトお母さんと暁型で完全に姉妹な電お姉さん達くらいですね。」
「他の者達は過酷な実験で皆亡くなっているらしいからのぉ。」
「……。」
予想以上に自分が地雷踏んだことで冷や汗を大量に流す竹島棲姫の姿があった。
マシュ本人は余り気にしていないが。
そんな中、バーに誰か入ってくる。
「ここがホンモノのバー…。」
「テイオーちゃん、私達これでオ・ト・ナだよ。」
「お前ら後ろ詰まってんだからさっさと入れ。」
393 名前:635[sage] 投稿日:2023/03/18(土) 22:45:28 ID:119-171-248-234.rev.home.ne.jp [82/92]
入ってきたのはワンピースドレスを着たトウカイテイオーにマヤノトップガン、その後ろにはスピカの沖野やリギルの東条らトレーナー、
シンボリルドルフやメジロマックイーンなど他のウマ娘達もいる。
皆ドレスコードを守りつつ思い思いのオシャレをしている。
「やあ、皆いらっしゃい。」
「あ!テイオー号ちゃんスゴイセクシーなドレス着てキレイなコップ持って大人…。」
「ぐぬぬぬぬ…大人っぽい…!」
トウカイテイオー号は振り返り持ったグラスを掲げると氷がグラスを触れる音が響く。
その姿を見て戦慄するマヤノトップガンと自分のパステルカラーのワンピースを見下し負けた気分になるトウカイテイオー。
それを見て微笑ましそうに笑う沖野はその笑顔のままトウカイテイオー号に問う。
「何だ何だ。何飲んでんだ?新作の蜂蜜ジュースかなんかか?」
「蜂蜜ジュース…新作のハチミー!?」
色合いからトウカイテイオーも好きな蜂蜜ジュースの類と推定した沖野の言葉に反応するトウカイテイオーは飲みたいという空気を全身から発する。
その反応に苦笑いを浮かべるトウカイテイオー号。
「スコッチにジンジャー・ワイン入れたの、だよ。」
「それって…ウィスキー・マック、カクテルじゃない!それお酒よ!?」
「テイオー号、流石にアルコールは…。」
トウカイテイオー号が飲んでるものがアルコールと知り驚く東条ハナとトウカイテイオー号を諫める皇帝シンボリルドルフ。
メジロマックイーンはメジロマックイーン号が持っているものを見て顔を傾げる。
「もしかしてマックイーン号が持っているのも?」
「カルーアコーラ、コーヒーリキュールとコーラのカクテルですわね。」
「マックイーン号まで…!「いやボク達おウマさんは皆成人だからね?」!?」
メジロマックイーン号の答えを聞き声を荒らげかける東條であったがトウカイテイオー号の一言に驚く。
「ボク達はどちらかと言えばウマ娘より艦娘寄り、一応自然界の生物であるウマ娘からは遠い存在だよ。」
「私達は競走馬として死に生まれ変わった時からこの姿…たとえそれが老衰で大往生歳であろうとも世に出ること無く亡くなった馬であっても。」
「だから生まれた時からもうこの姿で大人。子供の時代なんてない成長もなく老いもない。」
「どれ程の寿命かも分かりませんが人に比べれば遥かに長いく生きるでしょう。」
「将来、キミ達が旅立つ、その時に立ち会えるのならばボク達は今の姿のまま老いたキミ達の最期を見送る側になることだろうね。」
「「「「………。」」」」
ウマ娘に非ず、分かっていたつもりだったが本人から言われると中々衝撃を受ける。
その間もゼルモニターは記者会見を映し続けいつの間にか乙名史も会見場に戻っていた。
会見は質問に移っていたがあいも変わらずどうでもいい質問ばかりだ。
やれいつ記者会見開くのかだのやれ国民の前で謝罪する必要があるのだのと。
しかし。
394 名前:635[sage] 投稿日:2023/03/18(土) 22:46:09 ID:119-171-248-234.rev.home.ne.jp [83/92]
『柏木長官、おウマさん達はいつまで日本に滞在しているのですか?』
『おウマさんが公式の場に姿を現さないのは理由はトレセン学園の公式チャンネルでの発表に間違いないでしょうか?』
『あの怪異が今後ウマ娘に被害を与える可能性は?』
まとも、まともであるまともな記者もいるんだと感動する柏木であったが残念なことに全て乙名史、競バ記者である。
しかもよくよく聞くと全て専門であるウマ娘関係の質問であったが、
政治の場で完全営利組織である筈の競バ雑誌の記者の取材にも劣るのがこの場の政治専門の記者の実情であった。
寧ろ営利目的と分かる質問する記者の方がマシである。
で、その営利組織代表格なワクワク動画の質問へと移る。
『柏木長官、ワク動の者ですが。』
『はいどうぞ。』
『平行宇宙の艦娘電がウマ娘のゴーストウィニングらをゴーストウィニング号に会わせる為に連れて行った幽世…でしたか?
そこは我々が想像するあの世である三途の川や地獄などと違い春の様な花畑でしたが理由あるのでしょうか?』
『えっとどうなんだろ…?御本人に確認取りますのでちょっと待って頂いても?』
『はい。』
柏木はその場でゼル通信を立ち上げる。
『もしもし電ちゃん今大丈夫?…うん、え、今取り込み中?シンザン号やセントライト号と一緒に幽世に…って…。
えと用事だけどあの幽世ってなんで花畑なのか…。
え?電ちゃん達の世界の神様がゴーストウィニング引き取ることになったから電ちゃん達の世界の神様の領域…ええ…。』
何やら不穏な言葉が柏木の口の端に上る。
通信を切ると柏木はワクワク動画の記者の方を向く。
『えー何でも死後のゴーストウィニング号を平行宇宙の神様が引き取ることになったそうで、
その神様の治める冥界なのであんな花畑だそうです。』
『その神様の名前お伺いしても大丈夫でしょうか?』
『はい、その神様は日本のではなくケルト神話の冥界神ケルヌンノス。常若の国やアヴァロン等の妖精郷に近い冥界だとか…。』
なお同時刻記者会見見ていたナリタタイシンの反応。
「ゆるされよ ゆるされよ 我らが罪をゆるされよ…。」
最終更新:2023年07月05日 22:19