420:194:2023/03/21(火) 10:55:30 HOST:KD106154148055.au-net.ne.jp
現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件フォースシーズン?その16 空飛ぶ軍艦同士の死闘と巨人と怪生物の戦いと


柏木夫婦の活躍で戦局がひっくり返ろうとしていた頃、フリンゼ・サーミッサとアルゴの戦闘が始まっていた。
フリンゼ・サーミッサの4基の主砲や腕部の副砲、更にはオート・メラーラ120㎜砲による激しい射撃を浴びせかけるが、アルゴはその悉くを回避する。
ロールやインメルマンターン・果てはロー・ヨー・ヨーやダイブアンドズームといった各種機動を駆使して紙一重で回避している。見た目以上に速度と運動性がいい様だ。
一方、アルゴの攻撃は悉くシールドで防がれている。シールドを突破する為の出力には至っていない様だった。


艦長「何て運動性だ。まるで戦闘機ではないか!」

神崎「無人兵器の利点を最大限生かした動きをしていますな。この辺も、ゲームの様にはいかないでしょうね」

艦長「ですが、最高速度は此方が上回ってます。格闘戦で仕留めます!」


掌部粒子トーチを展開し、後方から追い縋るフリンゼ・サーミッサ。回避機動を読みながらジリジリと距離を詰めていくが・・・
何とアルゴがいきなり機首を跳ね上げ、一気に距離が詰まる。


艦長「各員!何かに掴まれ!」


艦長が叫び、神崎達も咄嗟に机にしがみ付く。直後に慌てて回避機動を取るフリンゼ・サーミッサ。対応が遅れた数名が放り出されて、叩きつけられてしまう。
直後に、再び機体を水平に戻したアルゴが近接用レーザーブレードを展開して突っ込んでくる。格闘戦を仕掛けようとしたら、逆に格闘戦を仕掛けられた形だ。
レーザーブレードを粒子トーチで受け止めるフリンゼ・サーミッサ。数秒ほど鍔迫り合いが展開されたが、フリンゼ・サーミッサがアルゴを蹴り飛ばし、一旦仕切り直しとなる。


神崎「コブラ染みた機動をして来るとは・・・」

艦長「予想以上の性能ですな。こうも手強いとは」

421:194:2023/03/21(火) 10:56:00 HOST:KD106154148055.au-net.ne.jp
予想を上回るアルゴの機動性能に舌を巻く面々。と、その時。右側のラピッドプラズマキャノンの砲身に火花が。
嵐山が遠距離からファングで狙撃。回避機動中だったアルゴに直撃させたのだ。


神崎「今の攻撃・・・・・嵐山君か!?」

嵐山『ご名答です。其方を援護します』

艦長「し、しかし・・・見た所ダメージは与えられていない様だが・・・」

嵐山『1発だけならそうでしょう。ですが・・・』


嵐山のセリフで、神崎提督は彼の狙いを察する。


神崎「成程・・・了解した。引き続き、援護を頼む!」

嵐山『了解!』

艦長「神崎提督?一体どういう・・・?」

神崎「説明は後です!格闘戦で奴の注意を引きます!隙の方は、嵐山君が作ってくれます!」

艦長「わ、分かりました!」


神崎提督と嵐山の狙いが今ひとつ分からない艦長だったが、言われた通り格闘戦で此方に注意を引く。
粒子トーチで斬りかかるフリンゼ・サーミッサ。向こうも受けて立つらしく、レーザーブレードを展開。再び切り結ぶ。
直後に再び右砲身に火花が。再びファングを直撃させた様だったが、変化は見られない。アルゴは格闘戦を切り上げ、再び回避機動に移る。


艦長「やはり、歩兵の火器では・・・」

神崎「大丈夫です!彼を信じて!」

422:194:2023/03/21(火) 10:56:30 HOST:KD106154148055.au-net.ne.jp
神崎提督の言葉を受けて、三度格闘戦を仕掛けるフリンゼ・サーミッサ。
速度で振り切れないアルゴは、今度はシザースで後ろを取ろうと試みる。旋回する事数回。敢えて隙を見せて後ろを取らせるフリンゼ・サーミッサ。
アルゴは背後を取ったと確信し、レーザーブレードを展開して襲い掛かろうとしたその時。


バギィィィィィィン!!!!!


轟音と共にアルゴの右砲身が千切れ飛ぶ。突然の出来事にアルゴは対応出来ず、大きく体勢を崩してしまう。
そしてその隙を突いて、フリンゼ・サーミッサが一気に距離を詰める。


艦長「喰らえぇぇぇぇぇ!!!」


両腕の粒子トーチがアルゴの船体に直撃。数秒の間耐えていた物の、やがて機体の限界を超えたのか、大爆発を起こして散華した。


神崎「・・・何とか撃破出来ましたな」

艦長「い、一体何が起こったのでしょうか?砲身が千切れ飛びましたが・・・」


先程起きた現象、その理由がよく分からないと言った様子の艦長。ここで神崎が、種明かしをする。


神崎「簡単ですよ。嵐山君は同じ場所に攻撃を直撃させていたのですよ。1㎜の狂いも無く、ね」

艦長「い、1㎜の狂いも無く!?」

神崎「ティ連の手が加わったファングの威力は、歩兵火器としては相当な物です。同じ場所に何発も喰らえば強度は大きく落ちる。更に空中機動の負荷もかかってましたしね」

艦長「で、ですが・・・こうも簡単に砲身が千切れ飛ぶなんて・・・」

神崎「少し意味合いが違いますが、地球の第二次世界大戦の独ソ戦でも、ソ連兵が対戦車ライフルで敵戦車の砲身を撃つ事で、腔発という現象を起こさせています。案外馬鹿にならないんですよ、砲身に対する攻撃は」

艦長「し、しかし・・・普通出来ますか?空中を激しく動き回る戦艦相手に、全く同じ場所に複数回命中させるなんて・・・」

神崎「普通なら無理でしょう。ですが、嵐山君なら出来ますよ。数十年もの間、戦い続けていた彼なら、ね」

423:194:2023/03/21(火) 10:57:00 HOST:KD106154148055.au-net.ne.jp
何度もやり直しながら戦い続ける事で身に付けた、嵐山の神業的技量に舌を巻くティ連の軍人さん達。
とはいえ、最大の脅威は何とか排除出来た。この頃には、レイ達も残りのスカヴェンジャーを全て撃墜。バルガの援護に向かいつつあった。
一方、そのバルガとアーケルスの戦いだが・・・・・戦場のバルガ改はタッドポウルの群れにも惑わされずに優位に戦い、自身と対峙していたアーケルスを撃破していたが・・・。
彼程経験を積んでいないバルガチームの面々は、タッドポウルの妨害も有って苦戦を強いられていた。その中でも特に大きな損傷を負いつつあったバルガ3が悲鳴を上げる。


バルガ3『バルガ3!赤いランプが光ってる!やばいぞ!』


黄色いランプの意味は分かっていなくとも、流石に赤いランプは危険だと察知して悲鳴を上げてしまう。
機体各所に火花が走っており、あちこちから大きな煙も上がっている。持たなくなりつつあるのは素人目にも明らかだった。


戦場「今行くぞ!!」


機体をバルガ3の方向へと走らせる戦場。そう、更に強化されたバルガ改は人間同様に『走る』事が出来る様になった。
走る速度は3~40㎞/h程。主力戦車と比べると非常に遅いが、のろのろと歩く事しか出来なかったのを比べると雲泥の差だ。
しかも、出来る様になったのは走る事だけでは無かった。
間合いを詰めた所で、背中のブースターを作動させ・・・何とアーケルス目掛けて飛び掛かったのだ。このバルガ改、走る事が出来るだけでなく、ジャンプも可能なのだ。
まぁ流石に人間同様に素早く跳躍する事は出来ず、背中のブースターの推力に物を言わせて強引に飛んでいる訳だが。
イメージとしては、ガン〇ム・バト〇オペ〇ーション2でのジャンプが近いか。
跳躍したバルガ改は拳にエネルギーフィールドを纏わせ、今まさにバルガ3に止めを刺そうとしたアーケルスの首に、跳んだ勢いをそのまま乗せたハンマーナックルを叩きこむ。
その一撃は文字通り致命的で、アーケルスの表面のみならず背骨と神経をも切断したのだ。
幾ら驚異的な再生能力を持つ怪生物と言えど、背骨と神経が同時に破壊されては一溜まりも無い。殆ど即死の形でアーケルスを撃破。アーケルスは声を上げる事すらなく大地に斃れた。


バルガ3『助かった!感謝する!』

戦場「急いで残り2機の援護に向かうぞ」

バルガ3『了解!』

424:194:2023/03/21(火) 10:57:31 HOST:KD106154148055.au-net.ne.jp
急ぎ残りに2機の援護に向かう戦場達。
その頃には空の脅威が取り除かれた事も有って、地上部隊が積極的に援護。艦娘達はアーケルスの頭部に射撃を集中する事でアーケルスを怯ませ、狙撃兵達は眼を集中的に狙って怯ませる。
それ等の援護を受けて、他のバルガ隊も形勢逆転。最後の1体は、バルガ4機とフリンゼ・サーミッサに取り囲まれてボコボコにされて撃破された。


オペ子『敵、全滅です!』

本部『作戦終了だ!よくやった!』


何とか敵を全滅させ、ホッとする面々。だが・・・
敵は次々と新たな敵を投入しており、徐々に厳しくなってきている。果たして、持ち応える事は出来るのだろうか。
そんな暗い考えが、各員の頭を過る・・・。とその時。
作戦エリア上空に、澄んだ湖面に石を投げ入れた様な空間波動が確認された。


オペ子『く、空中に何かが発生!』

本部『何だと!?一体何が起こった!?』

少佐『ある種の波動の様です。これは・・・!?』


まさか、またもやプライマーの新兵器か何かなのだろうか。本部に緊張が走る。だが・・・


フェル『いえ、コノ波動は・・・ティ連の空間跳躍の反応デス』

本部『何だと!?』

少佐『という事は・・・』


次の瞬間、上空にティ連の工作艦複数が顕現する。
そう・・・遂に援軍がやって来たのだった。

425:194:2023/03/21(火) 10:58:03 HOST:KD106154148055.au-net.ne.jp
以上です。アルゴとフリンゼ・サーミッサの死闘にバルガとアーケルスの戦い。そして・・・遂にやって来たティ連の援軍という流れになりました。
まぁ正確に言うと、その前段階としての工作艦の派遣ですが。
まずアルゴですが、無人兵器の利点を最大限に生かした、変態機動を可能とする戦艦となりました(ヲイ)
そんなアルゴに対して、嵐山は神業的狙撃で援護し、勝機を生み出しました。
なお最初は狙撃で砲身が凹んで腔発が発生にしようかとも考えていましたが、エネルギー兵器で腔発は起こらないだろうと判断。
結果、本編で描かれる形と相成りました。ネタのモチーフは『ル〇ン三世 燃えよ〇鉄剣』だったりします(マテ)
アーケルスも何とか撃破に成功した直後、ティ連の工作艦が出現。トーラルシステムが遂に救難信号をキャッチし、並行世界の座標を特定する事に成功しました。
いい加減、縛り状態が続くのもどうかと判断しましたので(ヲイ)
さて次回ですが・・・取り敢えず番外編として、試製178式汎用人型戦車・フリンゼカスタムのスペック及び本編に登場予定の178式及び154式のスペックの回にしようかと思っています。お楽しみに。
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最終更新:2023年07月09日 12:58