銀河連合日本×神崎島ネタSS ネタ ゲートの先は神崎島もヤルバーンも無いようですその九十六


マシュの吹いた法螺貝の音はシレイラ号の船内はおろか縁あらばその人物の下に響き渡る。
今は無き北欧の大地に暮らしていた花畑の少女ゲルダ、女性の立香と出会い友人となった彼女もまた銀河連合日本の一員でありシレイラに医療班として突入。
船内でその世界の王であった雪山の女神スカディと再会、信じられないという顔する女神に近づき此の場に在ると触れると泣かれ抱きしめられた。
そして少女も女神の腕の中でマシュが皆を呼ぶその音を聞いた。
行かなくてはと、自分を抱きしめる女神の腕を解くが女神は行かないでと強く抱きしめる。


「”お母さん”、行かせて下さい…友達が…マシュや立香が助けを求めているの…。」


少女は女神を母と呼び驚きから腕の力を緩めその腕を優しく解くと立ち上がる、その瞳に自立した人の輝きを宿しかつてより少し年齢を重ねた姿をして。
嗚呼とスカディは想う。欲しかった姿が齢を重ね成長した子の姿がそこにはあった。
思わず漏れたいってらっしゃいという言葉、それに驚いた顔しはにかみ笑うとゲルダは光の柱の中に消えた。


妖精國と呼ばれた大地で生きた少年であり齢を重ねて青年となったパーシヴァルは背骨折れそうな程抱きしめられ姉であるメリュジーヌと再開しわんわんと泣かれ、
元妖精騎士の糸車の妖精トトロットは親友で女王だったサーヴァントのモルガンに自分の存在告げると抱きしめられそのまましくしくと泣かれていた。
ついでにそれらと一緒にしていた影法師でないモルガンはムッスメのバーヴァンシーと忠犬なバーゲストにその存在驚かれていたり。
そんな彼らも法螺貝に呼ばれた。


「マシュがピンチの様ですね…。」


音を聞いた女王はそんなこと言うがとバーヴァンシーとバーゲストはなんのこっちゃの表情。
行きますよとパーシヴァルとトトロットに声を掛け二人が動こうととするが行かないでと縋り付かれて困った表情をする。
溜息吐いたモルガン(銀河連合日本在住)が魔槍を一振りすると全員がその場から姿を消した。




「ああ…法螺貝の音が聞こえる…。」


ゲート世界、火星…惑星アクアの上で遠くより響く音を聞くと遠くを見る楽園の妖精。
それを見つつこそこそと話をする男の藤丸立香と少女のダ・ヴィンチ。


「(ダ・ヴィンチちゃん…この状況で法螺貝ってどうなんだろ?)」

「(いやその前に私達の頭の中まで法螺貝が聞こえるってどういう仕組なのかねえ…。)」

「あれは物理的な音ではなく時空間を越えて伝わる縁の波動です…故に我々にも聞こえるのです。」

「「!?」」


横から会話に割り込んでくる恐竜ぽい…ディノスのテペウはウィンクしつつ言う。


「さあ、我々も行きましょう。」




戦場に響き渡る法螺貝、シリアスブレイカーな音は戦場を一変させた。
しかし直ぐにまた別な意味でシリアスに空気は戻る。


「お久しぶりです…”先輩”。」


はにかむ笑う少女は見たことある制服をだけど着たことなど無いハズの制服を身に纏い随分と懐かしく感じる呼び名で自分を呼ぶ。


「マシュ…なの…?」

「はい!貴女の知るファーストサーヴァント、マシュ・キリエライトです!他の名もありますが…。」


立香の眼に浮かぶ涙。それだけのやり取りであるが何処か切なささえ感じさせる。
その映像は遠くゲート地球から大日本帝国のあるナーシャエンデまで遍く伝えられる。


「マシュ・キリエライト…まさか本当に…?」

「この状況で…銀河連合日本の話で…彼女が助けに…くるだと…?」


画面に映る光景にナーシャエンデの大日本帝国の者達、夢幻会はざわつく。
そして映るもう二人。

599 名前:635[sage] 投稿日:2023/07/12(水) 00:11:23 ID:119-171-249-112.rev.home.ne.jp [3/5]


「あのマシュ・キリエライトと共に現れた暁型の制服と艤装持つのと馬の尾と耳の二人組…聞き違いでなければ電とテイオーと呼ばれてなかったか…?」

「マテや何!でココで艦こ◯とウ◯娘なんだよ!?自動人形の方の電はあの子の脱出時に失われた筈だろ!?」


まあ大混乱である。そんな彼らを他所に画面の中には立香の周囲や電らの周囲に幾つもの光の柱が立つ。


「電!助けに来たわよ!!」「Хорошо第六駆逐隊集合だね。」「ヂラール、皆をこんな目に合わせて…許さないんだから!!」


電やマシュと同じ制服を着た少女が現れる。それだけでも驚きだが。


「ああと…アレが女の俺…?」「そうだね。私にはその記憶があるけど。」「間違いないな。女の立香だ。」


男の藤丸立香やレオナルド・ダ・ヴィンチ、カドック・ゼムルプスが現れるのはまだいい。


「フッ…新生カルデアAチーム参上だ。」

「何やってんだ!?」


なんか一緒に某レッドな星のサイボーグぽいのと十代の双子らしき男女が現れ少年にサイボーグはどつかれ少女はそれを見てクスクスと笑っている。


「え…あれ……マカリオスとアデーレ…それにそっちは…?」

「お前の知っているマカリオスとアデーレじゃないけどな。後そっちの変なのはキリシュタリア・ヴォータイムだ。」

「え…キリシュタリア…?」

「今は別の名を名乗っている…青の星の勇者ゾルダートKと呼んでくれ…。」


立香の中のキリシュタリア像と全く違うが故に混乱する立香、その間もどんどんと知人ら…もうその手から溢れてしまった人達が現れる。


「立香、その子を見せて…大丈夫気絶しているだけだわ。」


よいしょっと座ると何か大きな箱を持ち作業を始めるのは、知る姿より少し大きくなった花畑の少女。
他にも共に妖精國を巡った仲間や共に地球外生命体と戦った仲間などもう会えないはずの人達が居る。その事実に立香の目は熱くなる。
夢幻会大混乱だけど仕方ないね。



銀河連合世界、かつてはベルリンと呼ばれた都市の一角。
町並みは日本語と小さく併記されたドイツ語で埋め尽くされ神社と教会が併設され、自動車は左側走行など目眩がする程混沌としている。。
そんな所に建てられた高級ホテルの一室、
ゲート世界のアメリカ合衆国大統領はこの世界に来てからの愛用品を口に入れるとそれをミネラルウォーターで流し込むと不機嫌な顔をして部屋のテレビに目をやる。


「ヂラールとかいうの相手に宇宙の戦士だかスターウォーズが始まったら途中から滅んだマルチバースから仲間が集まるとは…、
いつから我々の世界はトクイテンだかイブンタイだかになったのだ?」


彼の視線の先では異星の生体兵器ヂラールとの戦闘の光景が映っていたがいつの間にか大統領も情報部が纏めた資料で読んだゲームが始まっていた。
愛用のこの世界の日本の前総理御用達の胃薬を飲んだというのにまだ胃の痛みが進行している様に思える。
こちらに来てからの諸々の情報で胃痛を感じていた所に自分らの宇宙での悲報だ。

他国軍からの本土攻撃を受け合衆国が誇る摩天楼、マンハッタンは壊滅的打撃。
翻り欧州ではドイツがかつての大戦の如くヨーロッパ各国を蹂躙した上、
人の尊厳どころか命の尊厳を踏み躙る所業を国家方針として行っていたのが知らされたばかりかその被害者からの聞き取り調査の結果、
各種資料に目を通した大統領はその日食べたものを吐き戻した。

天使の箱をかいう名前に反した敵国や自国民の脳髄の兵器の制御システムへの転用。
捉えた敵国民の少年少女の特攻兵器のパイロットとしての徴用…しかも父母など身内を殺し合わせ作り上げた呪いを弾頭として採用した。
しかもEUやNATO各国の国民もだ…。

お陰でドイツ脅威論やイスラム難民排除論が同行各国から出る始末。
日本の領土となったドイツに来た時は文化や言語に至るまでドイツという存在そのの絶滅を志向する。
その余りの同化政策に反発していた各国も事情を知ってからはそれもやむなしという意見が過半を過ぎた。
特に隣国であったポーランドやフランス、オランダなど大きな被害のあった地域の反発が大きい。
そしてその内の一つフランスであるが…。


「で、つい先日から始まったフランスの騒乱にお前ら関わってないんだな?」

「関わるもなにも我々も困惑が大きいのです…。」


大統領はギロリと自らの側近で今回銀河連合世界に同行した一人、CIA長官を睨みつける。


「分かってはいるが…CIAの今までの業績を考えるとな…で、現状は?」


大統領は溜息を吐くと背もたれにもたれ掛かるとCIA長官は持っていた資料を見せる。

600 名前:635[sage] 投稿日:2023/07/12(水) 00:12:19 ID:119-171-249-112.rev.home.ne.jp [4/5]

「ご存知の通り現在フランスは騒乱状態にあります…何故かアフリカにも波及しておりますが…。
フランスで急速にその勢力を拡大、現在最大勢力となった戦艦リシュリューを女神と崇める宗教…その宗教施設をリベラルやイスラム系の過激派組織が攻撃。
それに激怒した大多数のフランス国民が銃取るなどし彼らに反撃、政府も警察や軍を動員し排除に当たっています。」

「そういえばその銃を取ったフランス国民もやたら練度の高いのもいるらしいな。
ああ後、そのリベラル、イスラム組織を隣国は善良なデモ隊と呼んでフランスを非難していたな。
自動小銃やロケットランチャーで武装したテロリストを善良とあの国では呼ぶのだな…お前ら自分のしてること分かってるのかと言いたいが…。」

「それはオーストラリアにも当てはまりますな。ゲートからオーストラリア近海の公海まで迷い込んだシーサーペントを銀河連合日本が処分しようとしたところ、
自国のフリゲートや自然保護団体が民間船出してオーストラリア領海に誘導することで阻止しましたからな。」

「主権内ということで銀河連合日本は後は知らんと引き下がったが…。」

「そのシーサーペントが自然保護団体の船襲い人間捕食したり沿岸の生物を手当たり次第食い尽くして生態系荒らし回ってますからなあ…。
産卵で増殖しそうとのことで今後オーストラリア沿岸の水産資源は枯渇、生態系に多量の絶滅種が出るとの予測が立っています。」


溜息吐くCIA長官と大統領。


「話を戻そう…解せないのはあのフランスという不安定国家でどうして最大勢力までこの数ヶ月で至れたのだその宗教は…?」

「そこはなんとも…現在も調査中です。
フランス人はどこからかマルチバースの果から電波を受けたとかリシュリューから神託あったとか並行宇宙から転生者が多数いるのではないかという意見もあります。」

「全部あり得ないとは言えず…も笑い飛ばすには否定材料が少なすぎる…一体何なんだ我々の世界は、フランスはいつからISEKAIになったのだ?」


そしてそういえばとCIA長官は呟く。


「軍の熱烈なリシュリュー信奉者の集まりである指揮官派、その中心人物がフランスの大統領に同行していましたな…。
フランス陸軍の…名は忘れましたが…フランス陸軍機甲部隊で最近頭角現してきた女性実力者で指揮官派内部では参謀長と呼ばれているとか。」

「フン、今頃フランスの大統領と一緒にフランス女王と総督代行の戦艦仏棲姫に会ってるころだろうよ。」


なおその人物が戦艦仏棲姫とか戦艦オセアンとか客船ノルマンディーとかに会った途端に倒れたのはどうでもいい話である。

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最終更新:2023年07月12日 01:39