220:194:2023/06/01(木) 21:50:30 HOST:KD106154150094.au-net.ne.jp
現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件フォースシーズン?その21 制海権奪還作戦
前回の戦いで、飛行型の繁殖を食い止めた人類。その結果として、空からの脅威は大きく減じつつあった。
意気軒高な人類側の次の反撃だが、その攻撃先は海・・・正確には海底に向けられる事となった。
何故なら、水陸両方で活動出来る怪物・スキュラの脅威は今も健在であり、そのせいで海上交通が脅かされており、尚且つEDFの切り札の一つである潜水艦隊も、その活動が制限されている程なのだ。
何れにせよ、スキュラを放置するのは今後の反撃に支障をきたしかねない。よって、その生息拠点の捜索と破壊が進められる事となった。
さて、肝心の生息拠点に関してだが、探知偽装を施したデロニカが海上から海底をサーチし、生息拠点を特定すべく調査を行っていた。
ゲーム本編で最もスキュラの情報が寄せられていたのは、米国西海岸一帯。その事から、北太平洋のどこかに存在しているかもしれないと推測されていた。
此方の世界もほぼ同様であり、他の地域では目撃情報はあまり寄せられていない。なので、北太平洋一帯を重点的に調査する事に。
調査開始から二週間後。遂にその位置が判明した。場所はアリューシャン列島南方、天皇海山列。そこに多数のスキュラと、海山とは違う反応が確認されたのだ。
この海域から海流に乗って移動し、世界各地の海岸線に出没しているのだ。
その情報を得た人類側は、直ちに生息拠点の破壊を決意。攻撃に移る事となった。
今回投入される戦力だが、深度4桁の深さを誇る海域であり、通常の潜水艦では到達不可能と言って良い深さであり、投入出来る戦力が限られている。同じ理由で、潜水艦娘や潜水艦戦娘も投入出来ない。
潜水母艦なら侵入出来るかもしれないが、多数のスキュラが相手では幾ら潜水母艦と言えども分が悪過ぎる。
そんな訳で、今回の作戦は並行世界の軍勢のみで行われる事となった。以下が、今回投入される戦力だ。
人型特重機動戦艦・大和
フリンゼ・サーミッサ
やまと級超大型三胴式戦艦・やまと
ふじ級大型双胴式戦艦・ふじ
ながと級攻撃型潜水艦(二代目)・ながと・むつ・ふそう・やましろ・かい・せっつ・さつま・かわち
そして全ての艦に、艦載機として海襲改が多数搭載されている。
さて、一旦本編から離れて今回の新顔である、ながと級(二代目)に軽く触れておきたい。
詳細な設定は後日作成予定の番外編で語るが、この艦は今回の参戦を切っ掛けとして生まれた超巨大潜水艦である。
大きさこそEDFの潜水母艦には負けるが、それでも全長は500m有り、EDF・IRに登場した空中戦艦・ヴァーベナとほぼ同じ大きさを誇っている。
特筆すべきは搭載機関で、ティ連製艦船が装備する物とほぼ同じ機関を採用した事で無限の航続距離を獲得している。水中速力も先代の二倍以上に当たる250ノットを達成している。
しかもティ連技術の採用により、水中雑音も限りなく低い。その為攻撃はおろか、探知するのも至難の業だったりする。
因みにこの大きさとなってしまった原因だが・・・・・艦載機の運用や新型機関の搭載等いろいろあるが、一番は例によって神崎島の二人(明石・夕張)が、神崎提督が居ない事を良い事に暴走した結果だったりする。
神崎島に帰還した神崎提督が、二人からこの艦の概要を知らされた時、ショックの余り卒倒したらしい。
その後、今までで一番キツイお仕置きが為される事となるが・・・その辺の様子も番外編で語るとしよう。
221:194:2023/06/01(木) 21:51:00 HOST:KD106154150094.au-net.ne.jp
さて、話を元に戻そう。
探知偽装を施した状態で海中に潜行。一路生息拠点を目指す。
海中の様子はEDF日本支部にもリアルタイムで送られている。EDF側は自らが参加出来ない事にやきもきしていたが、流石に対象が海中深くに居るのでは手出しが出来ない。
出来る事は映像を見つつ、作戦の成功を祈る事だけだった。
本部「・・・見ているだけしか出来ないとは」
少佐「止むを得ません。水深6000mもの深さで戦える兵器を、我々は保有していませんから」
本部「潜水母艦は無理か?」
少佐「可能か不可能かで言えば可能ですが、相手が多数のスキュラだという事を考えると、潜水母艦では分が悪過ぎます。投入はお勧め出来ません」
本部「・・・そうか」
改めて自分達の無力さを付きつけられる形となり、もやもやとした感情を抱く本部。
その空気を変えようと、オペ子がティ連製海中探査用センサーの映像について喋る。
オペ子「・・・そ、それにしてもティ連製のセンサーって本当に凄いですね。光も届かない真っ暗な海中なのに、現場の様子が手に取る様に分かるんですから」
少佐「・・・そうね。これ程の技術力を持つ集団・・・味方で本当に良かった」
本部「・・・だが、頼ってばかりでもいけない。我々も全力を尽くそう」
本部の言葉に、少佐とオペ子も頷く。と、その時だった。
多川『こちら多川。目標を確認した』
222:194:2023/06/01(木) 21:51:32 HOST:KD106154150094.au-net.ne.jp
今回の作戦の総指揮官を務める多川から通信が入る。遂に生息拠点付近に到着したのだ。
早速映像が転送される。そこには・・・
数え切れない程のスキュラと、幼生体と思われる小型のスキュラがこれまた多数。そして・・・・・
巨大なフジツボ染みた物体が、生息拠点のど真ん中に鎮座している。どうやら、これがスキュラ達を送り出している様だ。
本部「これが、スキュラの生息拠点・・・」
オペ子「スキュラの幼生体に、巣らしき物も有ります」
少佐「あれがスキュラを生み出し続けているのでしょう」
多川『これより攻撃を開始する。探知偽装解除、戦闘準備!艦載機を発艦させろ!』
多川の号令の下、探知偽装が解除されて攻撃部隊が姿を現す。
因みに多川だが、攻撃部隊の総指揮官という事も有り、今現在はシエ共々お留守番状態にある。まぁ旗色が悪い様なら、自らも出撃する気満々だが。
ほぼ同時にスキュラ達が攻撃部隊を視認し、攻撃隊に襲い掛かる。母なる海を掛けた戦いが始まった。
観測員「スキュラ多数、此方に向かってきます!」
やまと「アチラは慌てふためいている様子ですね」
艦長「ああ、まかさ海底にまで攻撃隊を送り込んでくるとは思っていなかったのだろう。その油断のツケを払わせる。VLSに対潜魚雷を装填!」
砲雷員「対潜魚雷、装填完了!」
艦長「よし、撃ち方始め!」
砲雷員「発射(サルヴォー)!!」
223:194:2023/06/01(木) 21:52:02 HOST:KD106154150094.au-net.ne.jp
VLSから対潜魚雷が次々発射される。
やまとの周りが泡まみれとなるが、ティ連製センサーのお陰も有って敵の反応をロストする事も無い。
大量の対潜魚雷が発射されたのを見て、スキュラ達は慌てて回避機動を取るが、回避が遅れた個体が次々と被弾。海中に残骸を撒き散らす。
だが、スキュラの方も体勢を立て直すと、口から青い酸を射出して対潜魚雷を破壊する。どうやら収束率を調整して、酸をレーザー状にして射出している様だった。
砲雷員「魚雷、迎撃されています!」
艦長「あじな真似を。海襲改はどうした?」
観測員「間もなく接敵を開始します」
その報告の直後、海襲改がスキュラと交戦を開始。双方共に海中を自在に泳ぎながら後ろを取ろうとグルグル回り始める。
だが、後ろを取った両者の攻撃の結果は対照的だった。
海襲改のレーザークロー兼用アームレーザー砲はスキュラの身体を的確に焼いて海の藻屑とする一方で、スキュラの酸はシールドに阻まれて届かない。
中にはレーザークローと手持ち式レーザーダガーによる格闘戦で、胴体を貫かれて撃破される個体まで居る。
勿論、大量の攻撃を受けてシールドがオーバーヒートした場合はその限りではなく、複数に取り囲まれてしまった海襲改が集中砲火で撃破されてしまっている。
だが、その数は極めて少数であり、全体的には海襲改がスキュラを圧倒していた。
観測員「海襲改がスキュラを圧倒しています!撃破された機体のパイロットの転送による回収も、正常に機能しています!」
多川「流石、対スキュラを想定して開発されただけは有る。スキュラは海襲改に任せ、各艦はスキュラの巣に攻撃を加えるぞ!」
224:194:2023/06/01(木) 21:52:32 HOST:KD106154150094.au-net.ne.jp
スキュラを海襲改に任せ、巣への攻撃へと移る。
主砲または魚雷発射管を巣へと向ける。
多川「各艦、攻撃開始!」
多川の号令の下、重粒子・斥力切替兼用砲や複合砲・侵食魚雷が巣目掛けて発射される。
正確に巨大な巣に着弾し、巣を外側から破壊していく。
バリバリバリ!
水中に有ってもはっきり聞こえる程の轟音と共に、巣の外郭が崩れ始める。
想定外の火力を叩きつけられ、大きな損傷を負った様だ。だが・・・事は単純には推移しなかった。
観測員「・・・!南方海域から何かが接近!」
艦長「何かとはなんだ?正確に報告しろ!」
観測員「スキュラと反応が異なります!数倍はデカい!」
その何かにセンサーを向ける。そこには・・・
スキュラの数倍の大きさを誇り、頭部に蛇を思わせる触手らしき物が複数蠢いている。
怪物におけるマザーモンスターやキングに相当する大型の個体、後にメデューサと命名される存在が初めて人類の前に姿を現した瞬間だった。
225:194:2023/06/01(木) 21:53:03 HOST:KD106154150094.au-net.ne.jp
以上です。スキュラの生息地の調査とその破壊任務と相成りました。
スキュラの生息拠点の位置やその様子等は、全て本作品のオリジナルです。そんな深い海中にスキュラが居るの?とお思いでしょうが、ゲーム本編でもかなり頑丈だったのであり得なくはないかと。
同様の理由で口から吐く酸も、水鉄砲染みた発射を水中で可能な様にしました。というか、そうしないと海中で成す術がないので(汗)
なおスキュラの巣ですが、フジツボ染みた外観の中に転送装置が仕込まれており、卵から孵った幼生体を敵の本拠地から転送していると想定しています。
そんなスキュラと交戦を開始する海襲改ですが、格闘兵装はゼー・ズール方式となっています。流石に足にパージ可能なヒレは付いていませんが(汗)
巣への攻撃に成功しますが、その巣を守るべくマザータイプのスキュラが登場します。具体的な戦闘は次回に持ち越しです。ではまた次回。
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最終更新:2023年07月24日 18:44