362:194:2023/06/22(木) 16:00:31 HOST:KD106155011229.au-net.ne.jp
現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件フォースシーズン?その22 深海の死闘
巣の攻撃中に突如現れた、巨大なスキュラ。
原作に登場しない個体の姿に、一堂は息を呑む。
シエ「・・・何ダ、コイツハ」
多川「原作ゲームに存在しない個体・・・マザータイプのスキュラって奴か」
艦長「恐らく、攻撃を察知して急ぎ駆け付けた・・・といった所でしょうな」
観測員「こちら目掛けて突っ込んで来ます!!」
その巨大な外見のイメージとは裏腹に、物凄いスピードでやまとへと接近する。スキュラを遥かに凌ぐスピードであり、インターセプトを掛けようとした海襲改が振り切られてしまう。
そして、至近距離で酸を浴びせかけて来た。
しかもその個体は、口だけでなく頭部の蛇の様な触手からも酸を発射している。
だが、流石にシールドの前には無力であり、やまと本体に届かない。単純に威力不足という事だ。
それに業を煮やしたのか、いきなりシールドに体当たりをしてきたのだ。
観測員「敵、シールドに激突!・・・これは!?」
艦長「どうした?」
観測員「ご、強引にシールドを突破しようとしています!!」
艦長「何だと!?」
何とこの個体、強引にシールドを突破しようとしているのだ。
表面の皮膚を焼かれながらも1ミリ、また1ミリと内部に入り込もうとしている。
その脳筋行動に、多川達も一瞬呆れてしまう。
多川「・・・なんちゅう脳筋な行動だ」
シエ「アル意味見上ゲタ行動ダガ・・・突破ヲ許ス訳ニハイカン。艦長!」
艦長「了解!重粒子レーザー砲群、あの巨大なスキュラを叩き落とせ!船体側面のゼル兵装スペースに主砲塔を造成!主砲の一撃も叩き込むぞ!!」
艦長の指令の下、複数の重粒子レーザー砲が目標に指向し、更にゼル兵装スペースに主砲である60口径61㎝重粒子・斥力切替兼用砲塔が造成される。
本能で身の危険を察知し、慌てて退避しようとする巨大スキュラだったが・・・一歩遅かった。
艦長「撃ち方始め!!」
至近距離で次々と強烈な一撃を喰らう巨大スキュラ。
特に致命的だったのは主砲の一撃で、頭部が粉々になって吹き飛んでしまう。
頭を失った巨大スキュラの亡骸が、力無く海底へと沈降していく。
多川「・・・ふぅ、何とか片付いたな」
本部『・・・今回の戦場が海底で、かつ対峙したのがティ連だったから手早く片付いたが・・・もし地上に出てきたら、甚大な被害が出かねない』
少佐『以後、この巨大なスキュラを『メデューサ』と呼称します』
本部『神話の怪物の名か。大仰な名前をつけるな。兵士が怯える』
363:194:2023/06/22(木) 16:01:01 HOST:KD106155011229.au-net.ne.jp
本部と少佐のやり取りはさて置き、巣への攻撃は今も続いており、守護していたスキュラ達も、自らの身を守るのが精一杯な状況に陥りつつある。
巣のダメージは更に大きくなっており、各所で小規模な爆発が起き、崩壊寸前な状況だ。
だが・・・ここに来て大規模な敵増援が到着し、状況が変わりつつあった。
観測員「また敵の増援です!メデューサが20体に、スキュラが100体!」
艦長「このタイミングで出現するとは・・・巣の危機を感じ取ったか」
多川「拙いな・・・。ここまでの連戦でパイロット達も疲れ始めている」
シエ「私達モ出ルカ?」
多川「JFー6は水中戦は不得手だが・・・やむを得ないか」
多川が呟いた、その時だった。
横手『それには及びません、多川指令。救援を開始します』
多川「横手君!?」
他の戦域で指揮を執っていた横手からの通信が入ってきたのだ。
横手『交戦していたスキュラ達が退いて行ったので、もしやと思い駆け付けました。中々に厄介な状況ですね』
多川「ああ。丁度いいタイミングで来てくれた」
横手『そちらに海襲改を転送します』
多川「了解だ、敵を押し返すぞ!」
364:194:2023/06/22(木) 16:01:31 HOST:KD106155011229.au-net.ne.jp
すぐ様戦場の直ぐ近くに、多数の海襲改が転送される。
増援を得て押しつつあったスキュラ達だったが、いきなりの新手に大きく動揺している様だった。
だが、プライマー側もさるもの。思わぬ増援を送り込み始める。
多数のヘイズとそれを率いるクラーケンが飛来。何と、水中に飛び込み始めたのだ。
横手『大変です!ヘイズとクラーケンが多数飛来、水中に潜り込み始めています!』
シエ「何ダト!?」
本部『そんな能力まで有るというのか!?』
少佐『・・・クラーケンとヘイズは、並行世界の人達には巨大なイカに見えるとの事です。水中に突入出来ても不思議ではないかと』
多川「カーチャン、これは出るしかない様だな」
シエ「了解ダ!格納庫ニ向カウゾ!」
急ぎ格納庫へと向かう二人。艦長達から格納庫へ、二人が出る事を通達。出撃準備を始める。
とはいえ、万が一の場合は出撃する予定であった事から、簡単な最終チェックのみで直ぐに出撃可能となった。
多川「よし!海上に転送次第、クラーケン共を仕留めるぞ!ユーハブ!」
シエ「アイハブ!試製JFー6可変人型戦闘機カスタム、出ルゾ!」
転送装置で海上500mに転送される試製JFー6可変人型戦闘機カスタム。同時に、横手達が乗るデロニカからも多数のJFー7可変人型戦闘機が発進する。
空中に突如出現したこれ等の機体に、クラーケン達が驚愕する。
何も無い所から出現した以上、こちらと同じ転送の技術を使用しているのは明白だが、母艦なり装置なりが確認出来ない。その事に驚愕しているのだ。
実際には、ティ連製探知偽装で姿を隠しているだけなのだが、彼等のセンサーではそれを捕らえるのは困難なのだ。
海中への突入を中止し、それ等の機体と空戦を行うクラーケン達。だが、力の差は歴然だった。
特に試製JFー6可変人型戦闘機カスタムの獅子奮迅振りは、後々まで語り草となる程であった。
劇場版Ζ〇ンダムで披露されていたビーム・コンフューズ擬きなレーザーの乱反射でヘイズの大群を次々と撃ち落とし、変異種は高出力レーザーブレードで真っ二つに切り裂く。
更に腕部グレネードランチャー(マガジン付き)でクラーケンのシールドをあっという間にオーバーヒートさせる。シールドの自動反撃弾も軽々と回避している。
そうして防御不可能にした所で至近距離からハイパー・メガ・ランチャー擬きなレーザーランチャーで吹き飛ばすのだ。
これを見て複数で取り囲もうとするも、冷静に機体を変形させた上で爆発的な推力に物を言わせて離脱し、隙を見て再び襲い掛かって来るのだ。
まさに〇ンダム無双・・・いや、何でも無い。
365:194:2023/06/22(木) 16:02:01 HOST:KD106155011229.au-net.ne.jp
多川「よし、こっちは片付いたな」
シエ「ソチラノ方ハドウダ?」
艦長『敵の増援を排除、巣にトドメの攻撃をしています』
多川・シエコンビがクラーケンとヘイズを排除した頃には、増援部隊もあらかた排除しており、艦隊が巣にトドメの一撃を叩きこむ。
ゴゴボォォォォォォ!!
大きな轟音と爆発と共に巣が崩壊。その機能を完全に停止する。
多川「よし!残った敵を排除せよ!」
海襲改が残りのスキュラとメデューサを排除していく。特に繁殖に必要と見なされたメデューサが集中的に狙われた。
結果、大半のスキュラとメデューサが駆除された。生き残ったのは、早い段階で離脱した極少数のみだった。
多川「作戦完了だ。みんな、よくやった」
少佐『この作戦の成功は、今後の戦局に大きな影響を齎すでしょう』
本部『並行世界の人々の奮戦に、感謝する』
少佐の言った通り、最大の生息拠点と巣が排除された結果として、スキュラによる沿岸地域への襲撃数が目に見えて減少しだしたのだ。
その後も各海底の生息拠点及び巣が排除された結果、プライマー側はスキュラの数を増やすのに難儀する事となっていく。
何せ以後の最も安全な増やし方が、初期の頃の様な海への直接投入のみに限られる様になったからだ。
人類側の反攻はまだまだ続いていく。
366:194:2023/06/22(木) 16:02:31 HOST:KD106155011229.au-net.ne.jp
以上です。スキュラ版マザーことメデューサとの交戦や、生息拠点及び巣の破壊の顛末な回となりました。
何とも脳筋な戦い方をする代物ですが、あくまで酸が防がれるが為の緊急的な戦い方ですので。とはいえ、地上でこれをやられたらスキュラの比ではない威力になりそうですが(汗)
プライマー側も多数の増援を動員して抵抗しますが、結局はそれ以上の力の前に甚大な被害を被る羽目に。裏で頭を抱えているかもしれません。
あ、そうそう水中に突入するクラーケンとヘイズですが、これもあくまで緊急手段の一つでして、空中よりも動きが鈍くなります。水の抵抗は、空気のそれの比では有りませんし。
そんなこんなで、人類側のターンはまだ続きます。お楽しみに。
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最終更新:2023年07月24日 18:54