856 名前:戦車の人[sage] 投稿日:2023/07/07(金) 21:30:49 ID:61-24-203-31.rev.home.ne.jp [180/206]
日米枢軸世界支援 大和型改定案】

 ワシントン海軍軍縮条約への締結により大日本帝国は今後10年、新型戦艦の追加建造を制限されるようになった。
 その一方で艦齢20年を超えた戦艦は2隻につき1隻、つまり数量を半減させる代償であれば代艦建造が認可されている。
 これは野放図な海軍軍拡の抑制だけではなく、合法的に戦艦兵力を縮小更新出来るという点で海軍からも歓迎された。

 当時日本海軍が保有していた現役戦艦、巡洋戦艦の中で艦齢20年を越えようとしているものは、満州戦争当時に整備された戦艦。
 具体的には天城型巡洋戦艦、長門型戦艦、早池峰型巡洋戦艦などであった。
 最後のクラスである紀伊型戦艦は依然艦齢10-15年程度であり、根本から設計を刷新したこともあり高性能であり、現役続投が望ましい。

 故に代艦建造対象は天城型から早池峰型に至る24隻の戦艦、巡洋戦艦であり、条約に従えば12隻の代艦を新規建造可能である。
 一方で海軍は既に任務部隊編成方式を導入。大型空母やミサイル駆逐艦さえ含む機動艦隊こそが水上戦力の根幹であった。
 また進歩著しい原子力潜水艦も、同じく急速に進化しつつある誘導魚雷の性能もあり、今や生中な戦艦を一方的に殺戮できる存在となった。


 故に海軍は12隻もの新造戦艦を必要とはしておらず、一時期は空母や原潜、ミサイル艦艇に代艦枠のリソースを注ぐべきという意見も有力視された。
 それはそれで国防に有益ではあるが、しかし時代は依然として目に見えやすい抑止力も有力な存在であり、その点も無視できなかった。
 また水上艦の対潜能力や防空火力が急上昇する傾向において、戦艦を撃沈するにあたり余りに多数の航空機、潜水艦が必要な状況も想定された。

 最終的に海軍省、国防省、議会、内閣などの議論の末、旧式戦艦24隻の予備役ないし退役。あるいは友好国へ売却などは即座に決定。
 その上で代艦建造数を紀伊型と同数の8隻に抑制の上で建造、配備を行うという方針に至っている。
 46サンチ砲9門を搭載する高速戦艦紀伊型と、それを確実に凌駕する新型戦艦がそれぞれ8隻あれば、まず戦艦兵力で困ることはない。

 16隻という数は任務部隊編成においても必要十分であり、さらには当時最新鋭の秋月型防空駆逐艦の建造数が削減されたこと。
 それにより誘導弾垂直発射装置や戦術情報処理装置、電子戦装置などの余剰戦闘艤装で近代化を行うに丁度よい数量であった。
 海軍は紀伊型、そして新型戦艦を純然たる砲熕兵装だけではなく、ある程度以上のシステム艦として構築することも決心していた。

857 名前:戦車の人[sage] 投稿日:2023/07/07(金) 21:31:39 ID:61-24-203-31.rev.home.ne.jp [181/206]

 そしてどのような戦艦を建造するかにおいては、まず電子装備などで大きな発達余裕を持ち、長期にわたり運用に耐えること。
 また性能面では紀伊型を全ての面で凌駕。将来において欧米諸国が建造するであろう新型戦艦に劣後しないことが一義とされた。
 紀伊型の段階で46サンチ砲9門とそれへの対応防御、最大29ノットの速度を達成しており、これを超えねばならない。

 また合衆国海軍などは最大速度こそ26ノット程度であるが、47口径18インチ砲12門を備えるモンタナ級戦艦8隻を整備している。
 勿論合衆国は日本にとって最良かつ最大の同盟国だが、それは対等以上の軍事力を全ての面で備えているという一面も無視できない。
 欧州最大の海軍国である英国も、新型戦艦向けの18インチ砲を実用化寸前に漕ぎ着けており、これも軽視すべきではなかった。

 任務部隊編成を海軍が採用してそれなりの年月が経過するが、その際に大型艦は総じて有力な指揮通信能力が必須ともされた。
 無論、最終的な指揮通信は陸上設備で担うことが可能だが、現場部隊の指揮にはまだまだ大型戦闘艦が必要でもある。
 そのため1個任務部隊程度の指揮通信能力は必要不可欠とされ、この点も秋月型建造縮小で余剰となった艤装を援用する。


 これらの要求を前に艦政本部は三菱重工業、川崎重工業、石川島播磨造船などの民間造船企業複数と協議を実施。
 技術及び基礎工業力の面では十分に可能ではある。では如何に短期間に建造し、なおかつ建造及び運用コストを抑制するかに注力。
 既に当然のものであるブロック工法と工程管理システムに、当時最新の日本電気製スーパーコンピューターさえ用いられている。

 また近年成長著しい中小企業、新興企業へ戦闘艤装を発注。ノックダウン生産方式を品質管理で支障のない範囲で導入。
 その上で満州戦争世代の戦艦や、現行の戦闘艦がやはり当然のものとしている、一括大量建造によるスケールメリット追求を実施。
 以上の生産技術をシナジーとして用いた場合、基準排水量11-12万トン級戦艦までなら予算、工期で十分可能と試算された。

 戦艦の一義たる火力においても、長門型から紀伊型で採用された45口径46サンチ砲の拡大改良型である51サンチ砲が完成を見ていた。
 砲身を複層水圧自緊方式で強度を維持しつつ軽量化を図り、砲身長も必要十分である45口径として過剰な性能やコストを抑制。
 その一方で大口径の恩恵を用い2トンに達する被帽付徹甲弾の射撃に耐え、過剰性能抑制の恩恵で砲身寿命にも優れていた。

858 名前:戦車の人[sage] 投稿日:2023/07/07(金) 21:32:30 ID:61-24-203-31.rev.home.ne.jp [182/206]

 艦政本部及び複数民間企業からの研究、試算を受けた海軍省及び国防省。議会などは概ねにおいてこれらの性能が妥当と判断。
 1920年代はじめから終わりにかけて段階的に(流石に8隻同時着工は断念された)建造、配備を行う形で決心を行った。
 これが後に扶桑、敷島と並ぶ日本の国名である大和という名前を受け、長きにわたり現役にあり続ける超大型戦艦のはじまりであった。

 既に半ば研究機関となった海軍工廠に代わり建造は三菱重工業、川崎重工業、石川島播磨造船、三井造船などが担当している。
 また戦闘艤装には造船企業以外に日本製鋼所、三菱電機、日本電気、沖電気、日本無線などの各種製造業も参加。
 海軍工廠は今や半ば研究機関に移行しており、一部技術指導を除けば艤装製造及び最終建造は完全に民間企業に委託された。

 これは大和型と後に呼ばれる新型戦艦が最大限枯れた技術、そして商用技術の集合体として完成を意図していたことが大きい。
 特に電子技術などは今や最新の秋月型駆逐艦や原子力空母などでも、商用技術ベースで構築されるのが当然の時代である。
 また大口径主砲、均質圧延装甲なども既製品を高効率化と大型化、重厚化したもので、設計以外は民間企業に委ねるが得策とされた。


 勿論海軍工廠も自前の造艦設備は複数有していたが、それらは最新鋭の原子力潜水艦や次世代戦闘艦などに充当されていた。
 本当の意味での新技術はまず官側がリスクを背負い研究開発を行うが、枯れてしまった技術は民間に任せたほうが早く安い。
 そういった技術的な分業が海軍では既に為されており、新型戦艦でありながら殆ど全てを民間企業に建造を委ねている。

 さて全般的なデザインであるが、船型は紀伊型のそれを拡大した前後に緩やかな傾斜を持つ甲板。バルバスバウ形状の艦首構造。
 塔型艦橋と二本の煙突を挟み前後各2基に背負式に搭載された3連装主砲と、満州戦争世代艦と概略構造や外観は似通っている。
 基準排水量で11万トンを超える巨体を動かす主機も80気圧と高圧だが、ボイラー8基・タービン4基シフト配置は踏襲されている。

 特に欧州諸国の目を引いた45口径51サンチ3連装主砲4基の大火力、舷側最大傾斜500ミリ、甲板主要部300ミリ相当の重装甲。
 これらも日本海軍及び造船企業、製造企業からすれば紀伊型のそれを枯れた技術で拡大改良を行ったに過ぎない。
 大和型において最も議論を重ね、多額の予算を投じた要素技術は今や電子装備と誘導武器(そして省力化)に移行していた。

859 名前:戦車の人[sage] 投稿日:2023/07/07(金) 21:33:06 ID:61-24-203-31.rev.home.ne.jp [183/206]

 特に指揮通信システムは秋月型で余剰となったそれをフル活用しており、処理系及び通信系双方の冗長化と並列処理が行われた。
 基盤計算機こそ軍用規格の32ビット大型コンピュータ4基であるが、それ以外の戦術情報補助システムなどは商用コンピュータを採用。
 これにより情報処理速度と被害発生時の冗長性は大きく拡張され、当時最新の統合高速通信システムにも無理なく対応を果たした。

 また任務部隊旗艦ということは、状況に応じて航空部隊や海兵隊も指揮下に置くことから、より優れた旗艦機能が必然とされた。
 故に同世代の原子力空母と同様に戦闘指揮所とは独立する形で、海兵隊や陸軍、空軍人員も受け入れる艦隊指揮所を装備。
 コンソールをやはり商業技術ベースで完全に規格化し、多重処理情報を大型液晶ディスプレイに投影するなど、ソフト面でも進歩を図った。

 船型の大きさから大和型の戦闘指揮所、艦隊指揮所は容積と設備双方で優れ、非常に旗艦として扱いやすく好評を博している。
 また補助コンピュータや液晶ディスプレイ、コンソールなどはやはり当時最新の光ファイバのホットスワップ方式で、完全なモジュール化を達成。
 将来、より優れたシステムが開発された際に、比較的容易かつ低コストに更新を行うことが可能な設計となっていた。


 これら指揮通信及び電算処理システムは秋月型の建造縮小、余剰艤装の恩恵そのものだが、全てを援用したかと言えばそうでもない。
 例えば秋月型の一義である広域防空システムは簡易版に縮小され、高性能なフェイズドアレイレーダーは搭載を断念された。
 確かに大和型は高度なシステム化を果たした戦闘艦だが、同時に必要とあらば列強の最新戦艦と正面切って殴り合う超弩級戦艦である。

 依然として秋月型に搭載されるフェイズドアレイレーダーは砲戦の衝撃、被弾には脆弱。またパッシブ方式故に小型化が難しく艦橋が肥大化する。
 何より餅は餅屋であり、本格的な防空戦闘が生じるようであれば秋月型駆逐艦や空母艦上機に主役を譲れば済むことであった。
 故に大和型は三次元及び二次元対空レーダ、対水上レーダ、航海用レーダ各1基。艦首大型ソーナー搭載にセンサー系は留まっている。

 なお前甲板128セルの垂直発射装置に搭載されるのは、既存ミサイル駆逐艦向けに改良が行われた射程70キロ程度の艦対空誘導弾。
 そして地形照合、慣性航法、衛星航法を併用し2000キロを飛翔する、対地巡航誘導弾こそが多数搭載されることとなった。
 垂直発射装置と誘導弾以外の誘導武器としては、欧州の一部で開発が始まった航跡誘導魚雷対策も兼ね、短魚雷発射管2基を搭載している。

860 名前:戦車の人[sage] 投稿日:2023/07/07(金) 21:33:46 ID:61-24-203-31.rev.home.ne.jp [184/206]

 かように高度な電子装備と誘導武器多数を有する大和型であるが、戦艦である以上、砲熕兵装も枯れたものながらおさおさ怠りはなかった。
 主戦兵装の一つである45口径51サンチ砲は省力化と自動化により、装填こそ固定角度だが継続で1門毎分2発の射撃を可能とする。
 被弾面積の大きい砲塔内部人員も最小限とされ、砲塔と弾薬庫を重厚な防炎隔壁で区切り、被弾誘爆のリスクも最小限とされた。

 その上で秋月型譲りの完全なデジタル化CDS・FCSによる射撃統制を受け、砲12門を用い平均で毎分24発の投射能力を有する。
 実用有効射程も紀伊型の30キロから35-40キロにまで拡張され、平均的な命中精度も10-15%と戦艦主砲としては図抜けていた。
 2トンに達する徹甲弾を用いた命中速度で計算すれば、合衆国最強のモンタナ級戦艦でも最短15分程度で廃艦に追い込めるとされている。

 海兵隊との統合作戦では巡航誘導弾と同様に艦砲射撃も重視され、その際は被帽付低抵抗通常弾や多弾頭砲弾を用いる。
 徹甲弾よりは軽いが1.5トンの榴弾の威力は絶大で、特に陸軍の野戦重砲でも多用される多弾頭弾の制圧能力は非常に高い。
 また対地射撃においても冗長化された指揮通信システムの恩恵は大きく、多用な弾着観測手段の情報を複合的に活用することが可能である。


 主砲以外の砲熕兵装は基本、防空用に一元化されており、日本製鋼所が秋月型や同世代戦闘艦向けに開発した新型速射砲を搭載する。
 本砲は砲身長は54口径127ミリと甲型の主砲と同一で弾薬も互換性を有するが、省力化と自動化で砲塔内部の完全無人化を達成。
 これにより砲塔重量を60トンから40トンまで軽量化を果たし、より迅速な高速目標への追従能力を有し、機械的な信頼性も向上している。

 発射速度も実用状態で毎分40発と早く、フルデジタルCDSの射撃統制を受ければ、遷音速目標に対し実に10%以上の命中精度を得ている。
 大和型はこの新型127ミリ速射砲を両舷合計で12門搭載しており、艦対空誘導弾を突破した経空脅威に対処する。
 FCSの搭載数の多さもあり一定以上の同時複数目標への対処射撃も可能で、またシースキマーにも迅速な射撃を加えることが出来る。

 艦対空誘導弾、速射砲を突破した経空脅威へ最後の防御手段としては、高性能20ミリ機関砲が上構造物の随所に8基搭載された。
 航空機用多銃身20ミリ機関砲を長砲身化させ、弾薬庫と自動追尾FCSと一体化させた、軽便かつ自己完結性の高いシステムである。
 有効射程は3-5キロと些か短いが、1基毎分4500発の発射速度と高精度射撃管制の威力は大きく、即応性も非常に高い。

861 名前:戦車の人[sage] 投稿日:2023/07/07(金) 21:34:50 ID:61-24-203-31.rev.home.ne.jp [185/206]

 では戦艦でやはり無視できない防御構造と生残性はどうかといえば、基本構造は紀伊型の拡大改良型で、一見新味は見られない。
 ただし用いる均質圧延装甲は満州戦争世代の戦艦と比べ、防御効率で3割ほども向上し、大型対艦ミサイル直撃も想定されている。
 純粋な装甲厚も主砲防盾で700ミリ、舷側で最大500ミリ/20度の傾斜構造、水平主要部の多層構造も一枚換算で300ミリに達する。

 水雷防御も日本海軍潜水艦が標準的に用いる、口径533ミリのPBX爆薬300キロ弾頭の長魚雷複数の舷側、船底炸裂を想定。
 重油燃料層を兼ねる低抵抗バルジの適用の拡大。やはり油槽を間に挟む四重船底構造を採用するなど、重厚化が図られた。
 今や潜水艦が用いる船底起爆が標準化された高速誘導魚雷は、下手な大口径艦砲や航空爆弾よりも遥かに恐ろしい存在故である。

 ダメージコントロールの機械類、電力供給冗長化。艦内可燃物の最大限の撤去。応急分隊と応急指揮所の常設は言うまでもない。
 なお電子装備を用いた生残性向上として、やはり秋月型のそれを流用した統合化電波探知妨害装置も2セット搭載されている。
 電波探知機と電波妨害装置、全周瞬時検出装置を1セットとして、射撃管制・誘導電波を効率的に阻害。チャフ発射装置とも連接されている。


 主機は一時期マルチプルディーゼルの搭載も検討され、各種試験結果も良好ではあったが10万トンを超える巨艦。それも戦艦。
 これを高い信頼性をもって動かせるか不安視された。また複合動力機関は当時の技術では思ったほど効率化に至らず、出力もやや不足気味であった。
 以上の要因から満州戦争世代の艦と同様に、高圧水管ボイラー8基と衝撃型二段減速タービン4基を、シフト配置方式で搭載している。

 ただし圧力は甲型駆逐艦などで標準化された80気圧に効率化されており、平常運転は完全な遠隔操作方式を用い機関科の負担を軽減している。
 最大出力は28万馬力に達しており、常備排水量で12万トンを超える戦艦へ最大28ノットの速度。20ノット巡航で12000海里の航続距離を与えている。
 やや空母、駆逐艦に対して最大速度では劣るが、実用面で支障をきたすほどではなく、C重油でも長大な航続距離の発揮は重宝された。

 電力確保においては2500キロワット規格タービン発電機8基、1500キロワット規格ディーゼル発電機4基、合計26000キロワットを確保している。
 これにより膨大な電力を必要とする電子装備、戦闘艤装、居住艤装に概ね過不足なく電力を供給しており、損害発生時の冗長性も確保された。
 また蒸気機械は起動に相応の長時間を要するが、大和型は外部から電力支援を前提とするが、最短1時間程度で出港可能である。

862 名前:戦車の人[sage] 投稿日:2023/07/07(金) 21:35:37 ID:61-24-203-31.rev.home.ne.jp [186/206]

 戦闘艤装の大幅な電子化、自動化を果たした結果、大和型はこの規模の水上戦闘艦としては異例の2500名程度の少人数で運用可能である。
 24隻の旧式戦艦を現役から外したとは言え、常に将校や下士官兵の志願人員数に悩む日本海軍としては、冗長性と合わせ熟慮に熟慮を重ねた。
 ある意味では指揮通信機能の拡大や電子装備の充実と並んで、最も設計で重んじられた要素とさえ言われている。

 そのため居住性は良好なものであり、二等水兵ですら十分な容積を持つ4名相部屋で、下士官や将校は可能な限り2名相部屋や個室起居とされた。
 艦隊指揮所運用のため、陸空軍や海兵隊からの出向者受け入れ余裕も大きく、ABC防護を兼ねた全艦空調完備は言うまでもない。
 真水生成能力の大きさから浴場も大きく、外部委託業者による理髪店や歯科医、カウンセリングの常設もあり、衛生環境維持にも努力が払われた。

 食事提供も民間であれば板前が務まるとさえ言われる、術科学校で専門教育を受けた給養分隊が豊富な蒸気と電力を用いた司厨設備。
 僚艦への補給余裕さえ持つ大型冷凍庫を用い、任務部隊旗艦故の長期航海。その栄養と士気を維持する豊富なメニューを提供できる。
 ただし食事内容そのものは二等水兵から任務部隊指揮官まで同一で、ラムネやアイスクリーム製造機も豊富だが、アルコールは禁じられている。


 基本的には枯れた技術の集合体からなる大型戦艦へ、建造縮小で余剰となった最新駆逐艦の電子装備を適宜用い、新世代への対応を実施。
 大型船型と電子装備のネットワーク化により、ハードとソフト双方で大きな発達余裕を有する戦艦として、大和型は1922年より竣工を開始することになる。
 初陣はかの関東大震災であり、竣工を果たし慣熟訓練を行っていた大和と武蔵が被災地に急行。被災者支援にかなりの活躍を果たすこととなった。

 8隻全艦の竣工は1929年まで時間を必要としたが、それだけに非常に使いでのある戦艦として、長きにわたり海軍戦艦兵力を支え続けることになる。
 1930年代には第一次近代化改装が行われ、戦術情報処理装置と統合化ネットワークを完全民需機材ベースの新型に更新。
 後部ヘリコプター甲板及び格納庫は無人機にも対応を果たし、垂直発射装置が対応可能な誘導弾の種類も相当に増大している。

 フィンランドを支援する形での対ソ戦争、第二次欧州大戦が一応の終結を見た後は、半数ごとの予備役と現役の交代を繰り返している。
 その間にも数度の近代化改装が施され、最終状態では電子妨害・電波探知機能を一体化した、8面固定式フェイズドアレイレーダー搭載に至った。
 900隻艦隊構想当時は8隻全艦が現役に復帰し、冷戦時代末期の海軍に華を添えることとなる。

863 名前:戦車の人[sage] 投稿日:2023/07/07(金) 21:39:50 ID:61-24-203-31.rev.home.ne.jp [187/206]
以上となります。原案から変化した点を申し上げますと…

まず電子装備を秋月型イージス艦のものと同一規格として、史実のSSDS.MK2相当に近代化。
CICから独立したFICを設け、これらにやはりイージス艦で用いられているLCD表示を適用。
兵装にスタンダードSM2相当のSAM、トマホーク相当のSLCMを搭載したVLS。短魚雷発射管を追加。
また原案で古すぎた5インチ砲と3インチ砲は、オート・メラーラ相当の127ミリ砲と20ミリCIWSに更新いたしました。

米海軍の大型揚陸艦や原子力空母相当の電子装備、指揮通信能力は付与できたかと考えております。
最終状態の8面AESAレーダはもがみ型のOPY-2をイメージしてみました。
長くなってしまいましたが以上でございます。
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最終更新:2023年08月03日 20:09