711:陣龍:2023/07/23(日) 20:44:11 HOST:124-241-072-209.pool.fctv.ne.jp
『【亡霊ウマ娘】の同級生保護者組プラス胃痛駆逐艦娘による臨時保護者会』
「何だか最近変な属性が付与されている気がするのです」
「行き成りどうしたんですか電さん」
「いえ…ふと思っただけなのです」
「ネイチャさんに……呼ばれて来ましたが……」
「この組み合わせって事は……あぁ、多分そう言う事ですかー」
衝撃の日本ダービーから暫くして。余りの結果に常の強気が行方不明になって一日意気消沈していた
某関西系転生ウマ娘が何時の間にか常と変わらぬ騒ぎ娘に表面上は戻って居たり、
某無敗亡霊ウマ娘に関連した騒動の余波で学園全体のレベルアップが進んだ結果、
会長の内に秘められた巨竜の如き闘争本能が刺激を受けて暴発し、模擬レースで無駄に壮絶で
『本番のレースでやって下さい』と苦言を言われた大一番をやらかしたりしていた頃。
久方ぶりに異世界から駆逐艦娘の電が、トレセン学園にやって来ていた。
「まぁ、お察しの通り、内容はあの【ターフの亡霊】さんに付いてなのです。因みに、その【亡霊】さんは……」
「今日はスぺちゃんやキングと一緒に……【企業案件】だっけ?まぁ、ゴーストを通じてスぺちゃんに依頼して来た
『飯塚』さんとご飯食べに行ってます」
「キングがあの二人の言動に真面目に突っ込んで振り回されてる姿が目に浮かぶねぇー……」
「ふふっ……良い画に、なると思います」
「その前にお店の食材が消滅しないかの方が気になるのです」
セイウンスカイ、ナイスネイチャ、マンハッタンカフェが、余りにも平和的に何ともない様な口振りをしていて
思わず突っ込む電。トレセン学園給仕部隊が余りに精鋭過ぎる為に感覚が麻痺しているが、
そもそも見た目唯の少女にしか見えないウマ娘が強豪フードファイター相手に健闘する食事ができる事は
少なからず有る為に、生半可な感覚で食事関連の依頼を、それも大食いするウマ娘へ依頼すると碌な事には成らないのである。
尚、依頼した企業側は某『葦毛の怪物』に勝るとも劣らない『日本総大将』と、そんな怪物ウマ娘の影に隠れているが
地味に食べる『ターフの亡霊』が、『優艶なる泥の王者』も含めて『花舞神流』が連れて来た事に対して、
ただ単に宣伝効果を期待して大喜びするも、10分後には御代わりを繰り返されてそれ所で無くなり
店長を含めた店員総動員体制に突入していたのだが、その事は今のこのメンバーには関係が無い。
そして依頼分を超えた注文の代金は『大した額ではない』と現金一括払いで『花舞神流』が払っていた。
712:陣龍:2023/07/23(日) 20:46:26 HOST:124-241-072-209.pool.fctv.ne.jp
「しかし【企業案件】云々で普通に出歩いているとなると、取り合えずあの後余計に延焼はしなかったようなので良かったのです」
「延焼……延焼、ねぇ……」
「まぁ確かに、あの法律改正とか起きて暫くは全国各地で裁判だの、変な言い分で法律無視した様なのが湧いて出たようですが……」
「直ぐに警察に鎮圧されました……今では、学園や生徒、ウマ娘への悪質行為は有りません……」
余計なモノが【再発】していない様で一先ずは一安心する電。あの【神様直々のオハナシ()】から始まった
野党議員総出で生命保身の為に行われた法律改正、そして即制定公布から流れる様に連発された
メディアに対する放送免許取り消しや事業停止命令が下ったが、当事者は当然の如く『国民の知る権利の侵害』
『国家による情報の独占』『日本をナチス的独裁国家にする政府の野望』等と、
【こんな事をせざる負えなくなった根源の理由】である自身の行動を一切顧みたり反省したりする事無く、
放送免許取り消しや事業停止命令を即時撤回させ日本国に謝罪と賠償を強要するべく、未だ生き残っていた極左系、
又は今回の日本政府の行動に対し原則論で反発・反論する理想主義的弁護士と組み、日本全土の裁判所に対し訴訟を乱発させ、
そして左派お得意とも言える【主義思想を同じく或いは近しくする裁判官】を引こうとする、所謂【裁判官ガチャ】を実施しようとし、
また海外駐留の特派員等に命じて海外メディアに此度の【独裁国家に劣る暴挙】の情報をばら撒けるだけばら撒こうとした。
尚、最早手癖なのか、海外へばら撒こうとした記事は当たり前の如く虚偽八百の中身がとても雑に織り交ぜられていた。
だが、流石にこれまでの【失態】の数々で後が無くなった日本政府は容赦無く、海外に対してはティ連系の情報宣伝が徹底された
カウンターが実施され、現地としてもティ連に、そして本気で怒り狂ったら一国一地域を完全消滅させる
【バーカーサー】っぷりを近年世界に見せつけたばかりの日本へと、真っ向から喧嘩を売る様な愚行をする気にも成れず。
それ所かティ連的報道の特異的清廉さを見た諸外国の民衆が自国の営利系メディアと比較して非難や契約解除等の動きが
発生し出す等の【誘爆】が起きかけたが為に、海外メディアからは本気で怒り狂われ叩き出された始末であった。
余りにも不可能な事を厳命された現地特派員には気の毒なとばっちりであるが、現地の情勢や感情を心身共に
遠すぎるが故に理解出来ないメディアの多勢に取っては、全く意味不明な事態でしか無かった。
一方大手メディアのみならず容赦無く追及の砲口が向けられた週刊誌等の中小規模の報道関係企業では、
大手メディアに追随したり、或いは完全に手遅れの中でも政府へ【疑惑砲】を何時もの如く発刊して警察に法律違反で
踏み入られる等される中、一部報道機関が『利益を得ての報道が報道法違反で禁止されるのなら
【利益を得なければ報道法違反には成らない】、即ちこれまで以上に自由にやれば良い』と言う、何処ぞの我欲の為に危険行為も
犯罪行為も平然と行う自称○○愛好家の如き【独自解釈俺ルール】を発案し、既存の収益を全て書類上
【寄付、会費】扱いとして非営利活動法人を名乗って居直りを図った所も存在した。当然、そんな居直りが通じる筈もなく、
容赦無く摘発された。
「……それで、電さん。……今日は、どういったご用件で……?」
「ああ、そうなのです。皆さんは、と言うよりも先の日本ダービーを見た観客等の反応がおかしかったと感じたりはしなかったです?」
「反応……まぁ、確かに」
「ウマッターとかでも、色々な反応が飛び交ってましたね。目立った所でも【鉈の豪脚】【三本脚のダービー馬】
【シャドーロールの怪物】【最速の逃亡者】【英雄】【驀進王】【聖剣】【九冠の女王】【世紀末覇王】……うん、なんなんでしょうね、
この羅列」
まるで意味が分からない、と両手を上げるナイスネイチャ。ただ単に知識等が浅い人々が有名馬と準えて
名前を出して居るだけかと思って居れば、その昔自身の夫と直接その目で二代目三冠馬の姿を見た老婆が
『【あの日】の馬が今に居た、死んだらあの人への土産話になる』と、老人ホームで家族にしっかりと語り掛け、
【怪物】に脳を焦がされた紳士は『【あの日】に若返ったかのようだ』と感慨深く語り、
【最強のスプリンター】の引退レースに度肝を抜かれた競馬ファンは『【あの日】の圧倒をもう一度生きて見る事になるとは』と興奮し切り。
その他にも、ただ単な【俄か】では到底思えない、ベテランの競馬記者や長年の競馬ファン、又は様々な【伝説】の目撃者たちが、
逃げ、先行、差し、追い込み…全く脚質の違う優駿・名馬と【ターフの亡霊】ゴーストウィニングを重ね合わせて語っていた。
713:陣龍:2023/07/23(日) 20:47:51 HOST:124-241-072-209.pool.fctv.ne.jp
当然の如く、トレセン学園でも今回の日本ダービー後はゴーストウィニングを誰かしらに重ね合わせたり、
或いは比較したりする事が暫く起こっていた。ただ直接当人を見聞き出来るトレセン生徒は、
その暫くで当の本人が学生生活の中で色々と天然的ヤラカシをしていった事で勝手に幻想がぶち壊された事で、
ターフの中と学校の中の事は自然と分けて考えていくようになったとか。
「【言霊】なのです」
「え?……【言霊】?」
「……成程、【名前】ですか」
「なのです、カフェさん」
「え?え?え?」
電の言葉に一人頷くマンハッタンカフェを他所に、端的過ぎる会話に置いて行かれるセイウンスカイとナイスネイチャ。
「ゴーストウィニングさんは、仕方ないのですがその生きていた時間が少ないのです。そしてその分、
邪な思いや力を持つ悪霊が付け入るスキがある様に見えるのです」
「先の『怪物悪霊』の時も……実は、『おともだち』が誘導するだけで無くて、ゴーストさんを狙っていた、
邪魔になる悪霊や雑霊を排除していたそうです」
「いやそれ初耳なんですけど!?」
「言う機会が無かったのです。それに、こんな話を当人にする訳にもいかないのです」
その電の言葉に、理由が分かり困惑しつつも呑み込むナイスネイチャ。
「そして、今カフェさんが言ったように、このトレセン学園であの『怪物悪霊』が出たり異界化したりしたせいで、
良くも悪くも……悪くも悪くも、常世との繋がりが強く出来てしまったのです」
「確か、その繋がりは学園祭で封じ込める、とか言ってませんでしたっけ?」
「なのです。でも、不特定多数の『オモイ』による【言霊】がどのように波及するのかは、この世界だと不透明なのです。
しかも、ゴーストさんの名前は【勝利した亡霊】……」
「必然、他者の『オモイ』が込められた【亡霊】がゴーストに圧し掛かって来る、見たいな流れですかね」
「なのです」
普通の一般常識的に考えると取り越し苦労と言うかまるでオカルトか何かの説得文句に聞こえかねないが、
現実は異界化だの神の出現だのとそのオカルト全開なのが現実である。
「まぁでも、電さん」
「なのです?」
「ゴーストは次にクラシック中に宝塚記念には出ないって言ってる位ですから、あんまり心配要らないと思いますよ?」
「なのです!?」
「そうですね……『流石に更に無理を重ねても意味は無いですし』と、レース後の会見ではっきり言っていましたし……」
「なのです!?」
「電さんや、電さんや。ゴーストを心配してくれるのは助かりますけどね……あの娘結構、と言うか最近【我】が強固になって来てるから、
大丈夫ですよ?私らも居ますし」
「……まぁ、取り越し苦労に終わるのなら、それで良かったのです」
トレセン学園から離れたとある食事店にて、わんこそばの要領で次々スペシャルウィークに食事を手渡していた
ゴーストウィニングが唐突にくしゃみをして引っ繰り返しそうになっていた頃、トレセン学園に来た電は椅子に座って天井を眺めていた。
714:陣龍:2023/07/23(日) 20:52:45 HOST:124-241-072-209.pool.fctv.ne.jp
|д゚) と言う事でゴーストウィニング関係のと何時もの政治的小噺でした
|д゚) 無駄に精力的に既存の伝統的祭や学校行事に態々近隣に引っ越して『騒音公害』訴訟する系老人も居るでしょうが、
根本的にトレセン学園は一般住宅から隔絶しているから不可能なんですよな(突然の思い付き)
最終更新:2023年08月04日 23:07