917 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2023/08/08(火) 22:05:59 ID:24.184.151.153.ap.dti.ne.jp [22/28]
日本大陸SS:営団地下鉄外濠線

1. 概要
外濠線(営団地下鉄)は、帝都高速度交通営団(営団地下鉄)が運営する鉄道路線である。
かつての江戸城外濠をなぞる形で引かれており、おおむね千代田区を取り囲む形で環状運転を行っている。

2. 路線
おおよそ以下の経路を通る。
  • 中央線  御茶ノ水駅~四ツ谷駅
  • 丸の内線 四ツ谷駅付近~新橋駅付近
  • 浅草線  新橋駅付近~江戸橋南付近
  • 江戸橋南から紺屋町交差点を通って直進し、新幹線下から西に折れて中央線下に合流

皇居を中心とした、おおむね円形をした地下鉄路線となる。
円周内部には政治・経済・軍事の中枢、そして何よりも皇居という権威の中枢をも抱え込む、まさに日本の中枢そのものを囲む路線と言える。
線路は全線複々線、かつ貨物輸送も行うことから、地下鉄路線としてはかなり異色の運行を行っている。
これらの事情から都市伝説も存在する(後述)。

3. 沿革
3.1. 前史
外濠線という名称は、もともと本路線と同様に江戸城外濠跡を通る路面電車の路線名であった。
明治期に開業し、また車両が豪華なことから人気があった路線であるが、大正期には経済発展に伴う利用者増から早くも満員電車状態が慢性化しつつあった。
特に皇居西部から南部にかけて広く分布する中央省庁間の移動において影響が深刻であり、しばしば担当者不在による会議順延などが発生するなど、業務に支障を来たすようになっていた。
また、ここに関東大震災による路面鉄道設備の崩壊と、同時期に始まったモータリゼーションが道路の渋滞を招き、路面鉄道の運行すらも危うくしかけていた。
幸い道路幅には余裕があったため共存そのものは可能であったが、ここに自動車やバスを足したところで輸送力不足と渋滞問題そのものは解決できないため、何らかの別の方法が必要な状況に変わりはなかった。
そこで起案されたのが、路面電車の外濠線と同じ経路で、渋滞に左右されず大量の人員を輸送できる地下鉄の敷設計画であった。

3.2. 計画
1925年、内務省より地下鉄整備計画が発表された。
この中で6号線として計画されたのが外濠線であった。
当初計画案としては、飯田橋から南向きに路線を伸ばし、新橋付近で北に曲がって東京駅に合流する予定だった。
元々の計画にあった4号線の区間と重複する部分があることから、路線を共通化することによる費用低減が期待されていた。
しかし、発表してすぐに政財界や軍関係など多方面から意見が寄せられており、現在の路線の計画に修正(格上げ)されている。
中には圧力に近い働きかけもあったのではないかという推測もあるが、当時の文書記録には陳情多数とのみ記録され内容の詳細は不明である。
さらにこの時、大使館や政府機関に大企業などが近くにあることを根拠に、外国向けに日本の伝統工芸を取り入れた設計・装飾をしたいという項目まで追加され、予算額が莫大なものとなっている。
あまりの額の大きさに一度待ったがかけられたものの、最終的には他の地下鉄路線の建設を順延することでどうにか予算を確保し、着工承認が降りたという。

918 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2023/08/08(火) 22:06:33 ID:24.184.151.153.ap.dti.ne.jp [23/28]
3.3. 開業
市ヶ谷~虎ノ門間の開業は1930年で、その後延伸が続き、1945年に全線が開通。環状地下鉄としての運行を開始している。
特色としては、地下鉄にも関わらず貨物専用駅が存在し、貨物専用列車の運行を行う点にある。
他の地下鉄路線においても後に貨物輸送は行われるようになったが、基本的に貨客混成輸送(客が主)であり、専用編制を運行する例は他にない。
本線においては、乗客輸送とは別に、霞が関の省庁間・大手町の財閥系・大学との郵便・貨物輸送を専用に行う編制が運行されている。
貨物専用列車は、当初は郵便物の輸送が主であったが、自動車利用数の増大と道路混雑の緩和の観点から、域内の貨物輸送も担うようになっている。
更に、機密文書輸送のために人員も同乗出来る装甲車両も導入されるなど、貨物輸送の方が主とすら言われるほどの利用状況となった。

3.4. 現況
丸の内線・千代田線の開業に伴い利用者数は減少したものの、依然として皇居周辺の大動脈のひとつとしての地位を維持し続けている。
また、各駅はどれも伝統工芸や技術の粋を尽くした絢爛かつ日本らしい装飾を持つ駅として整備されており、美術的な価値の高さでも知られる。
地下鉄で貨物輸送専用車両が走行しているという点も含め、各国の鉄道愛好家にとって一度は訪れてみたい鉄道として挙げられる。

4. 余談
国家の中枢に近接した駅舎と、計画段階での急な格上げと工事への注力度、全線複々線という類を見ない構造から、本来の建設目的は別にあるのではないか、という都市伝説が根強く存在する。
非常事態時の人員輸送という穏当なものから、核戦争勃発時のシェルター兼避難用通路、首都防衛のための兵員・兵器輸送路という説、突飛なものでは「最終的に経路をすべて爆破して地上を崩落させることで本当に『外濠』とする」というものまである。
他の路線との乗り入れは行われていないにも関わらず、不自然な位置に分岐や隔壁が存在することなどもこれらの噂を助長している。
なお、公式には貨物列車用の分岐として説明されているが、貨物駅の場所については非公開のため実態は不明である。

919 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2023/08/08(火) 22:07:59 ID:24.184.151.153.ap.dti.ne.jp [24/28]
以上となります。wiki掲載OKです。
大陸基準で見てみた時に、あのへんに環状線欲しいな……となったので書いてみました。
(史実基準だと一周12.6km、大陸換算で40kmくらいで山手線より少し大きいくらい)
参考画像は以下の通りです。こちらも掲載OKです。
ttps://imgur.com/RRLbQ6s

史実配置の省庁を大陸基準に拡大することを考えると、かなり早い段階で地下鉄が必要になりそうかなと。
あとはそこにモスクワ地下鉄のエッセンスを加えて浪漫全振りしたらこうなりました。

ちなみに「余談」で書いたことはホントに想定されていた、という裏設定。流石に「崩落させて外濠に」はないですが。
航空機だと撃墜の危険があるので鉄道で、停電の危険があるので気動車が常備されていました。
貨物列車の運行は、それらの整備資材や人員輸送のためのカモフラージュも兼ねています。

やんごとなき方々や美術品などの避難用に、皇居地下から直通、別路線とも接続してそのまま東京空港や各地の基地に移動可能な構造です。
逆も然りで、市ヶ谷駐屯地から人員を輸送することで、例えば武装勢力による霞が関占拠があっても、地下の専用通路から突入可能……とか。
複々線化しているのは、表沙汰に出来ない状況でも人員輸送に支障を来たさないため。不自然な隔壁は直通路です。

夢幻会の面々は史実の冷戦(からの核戦争)やテロに対する警戒から、上記のような避難用システムを構想していたわけですね。
元々は本当に、大陸化による官庁街の拡大と、経済発展と管理地域増加に伴う指数関数的な人員増・書類増に対応するためでした。
そうして史実にない計画として提出されたものに、これ幸いと要素を追加した、というのが真相です。
省庁や企業の夢幻会構成員が「書類運ぶ途中でたまたま同乗した」体で会話したり、会合用の資料を運んだり、便利使い出来る鉄道として。
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最終更新:2023年09月24日 18:51