508:194:2023/10/03(火) 18:55:29 HOST:KD106155011173.au-net.ne.jp
現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件フォースシーズン?その26 炎神・覚醒
マザーシップ・ナンバー8による、瀕死のサイレンに対するレーザー攻撃。
バスターを遥かに凌ぐ熱量に晒された八幌駅舎やさっぽろテレビ塔といった建築物が、飴細工の様にグニャリと曲がり、溶けていく。
攻撃部隊の無事を確認すべく、急ぎ通信を入れる
本部『攻撃隊、応答しろ!!無事か!?』
軍曹「・・・聞こえている。攻撃隊は無事だ」
本部『軍曹!無事でよかった!』
軍曹「人型戦車部隊がシールドを全開にしてくれたおかげで、どうにか死なずに済んだ。・・・だが、現場は灼熱地獄だ。火事の現場より酷い」
本部『サイレンの姿は確認出来るか?』
軍曹「無理だ。余りの熱で陽炎が発生している。下手に近づいたら此方が蒸し焼きだ。この場に居続ける事も出来そうにない」
本部『やむを得ん。一旦離れて距離を取れ』
軍曹「了解。各員、一旦この場から離れるぞ」
隊員B「ああ。このままじゃ俺達が蒸し餃子になっちまう!」
隊員A「・・・この砲撃で、サイレンが死んでくれてたらいいが」
嵐山「・・・多分、それは無いだろうな」
戦場「・・・状況が同じなら、多分結果も同じだろうしな」
軍曹「それを見極める為にも、この場を離れるぞ!」
509:194:2023/10/03(火) 18:55:59 HOST:KD106155011173.au-net.ne.jp
その場に居続ける事も困難な状況という事も有り、一旦距離を置く攻撃隊。
一方のナンバー8だが、射撃終了と同時に砲台が煙を吹き始める。
今回用意したこの砲台だが、このプロジェクト用に急遽用意された急造品であり、出力と引き換えに耐久性が犠牲にされていた。
とはいえ、計画そのものは上手く行った筈だ。懸念で有った
「サイレンをそのまま死なせてしまいかねない」
という問題も、入念にシミュレーションを繰り返す事で、出力の最適解を割り出す事に成功している。
実際、此方の観測ではサイレンの生体反応が消えていないのが確認された。陽炎のせいで直接確認は出来ないが、恐らく計算通りグラウコスへと進化させられた筈だ。
その事を確信し、砲台を切り離すナンバー8。役目を終えた砲台が爆散したのを確認したナンバー8が、離脱しようとした・・・
まさにその時だった。
サイレンが居た地点から突如灼熱の火炎が地上からナンバー8に発射され、下部の弱点部分を直撃。
何と貫通して内部から灼熱の炎で、ナンバー8を焼き尽くす。
いきなりの出来事に、ナンバー8は一溜まりも無く大破。機体各所から火柱が上がり機能を停止する。
オペ子『な・・・・・ナンバー8、大破!ち、地上に墜落します!』
少佐『い・・・一体何が!?』
本部『・・・いかん!ナンバー8が落ちるぞ!急いで退避しろ!!』
余りにも突然の出来事に驚愕する本部達だったが、マザーシップの墜落という事実に慌てて退避命令を出す。
だが、その命令は無用に終わった。何かが地上から飛びあがり、ナンバー8に激突し、そのまま貫通。
それがトドメとなり、ナンバー8の船体が真っ二つに裂けて爆散した。
世界に破壊と殺戮を齎し続けていた災厄の一つが、バラバラになって堕ちていく。
しかし、攻撃隊の目には最早そんな物は入っていなかった。それよりも、空中に浮かぶ何かに目を奪われていたからだ。
510:194:2023/10/03(火) 18:56:29 HOST:KD106155011173.au-net.ne.jp
──アレは、アレは一体何だ?
ソレは、空中に確かに存在している。
だが・・・その姿を見る事が出来ない。
何故なら、それから発せられる余りにも強烈過ぎる熱波によって大気が歪み、蜃気楼の如くその姿を覆い隠しているからだ。
しかし、ソレを見た者達ははっきりと感じ取った。ソレから放たれる膨大過ぎる敵意・怒り・憎しみ・殺意を。
────────!!!!!!
ソレは吠えた。
咆哮が空気を震わせ、膨大な熱波を拡散し、周辺の木々が瞬間的に燃え尽きて炭と化し、ビルやガラスを液体状に融解させ、この世の煉獄を創造する。
この世の終わりを予感させる光景に、攻撃隊の面々も、本部達も、等しく息を呑む。
- 後に「エクス・グラウコス」と名付けられる事となる、この地球に存在する全ての物に災厄を齎す存在が、この世に産声を上げた瞬間だった。
511:194:2023/10/03(火) 18:56:59 HOST:KD106155011173.au-net.ne.jp
オマケ
エクス・グラウコス
EMC、超大陸世界及びEDFの合同部隊によって後一歩まで追い詰められたグラウコスが、マザーシップナンバー8の即席改造型超巨大レーザーキャノンの直接砲撃によって発現した形態。
本来の歴史と違い、最大出力ならば大都市を一撃で消滅させるマザーシップの砲撃の全エネルギーを注ぎ込まれた為、より凶悪かつ危険な形態となっている。
当然各種攻撃の威力は大幅に上がっており、ブレスの射程と威力に至っては、照射を終えた直後のマザーシップナンバー8をたった一撃のブレスで撃墜する。
だがそれらを差し置いて尚立ち塞がる1番の問題は、エクス・グラウコスから常時発せられる極超高熱の熱波によって引き起こされる「陽炎」によって、あらゆる攻撃が通用しないという点だ。
実弾兵器ではエクス・グラウコスに到達する前に弾頭は融解、爆薬は早爆を引き起こす上、そもそも急激な温度変化によって弾道が全く安定せず、命中させる事はほぼ不可能。
光学兵器も、光を屈折させてしまう「陽炎」の自然現象によって大幅に威力を減衰されてしまうどころか、レーザーの収束が保てずに拡散してしまう為、実弾兵器以上に全く役に立たない。
そもそもとして、陽炎によって広範囲に光が屈折する為、不完全な光学クロークのようになってエクス・グラウコスの姿が視覚的に捉え難くなっている。
エクス・グラウコスの周辺に存在するあらゆる物体は極超高熱の熱波に曝され続けてしまう上、飛行時の羽ばたきでより強烈な熱波が下方に撒き散らされ続ける為、人間が近付く事は不可能。グラウコス周囲十数メートル以内に至っては、あまりの高熱によって人間の血液が瞬時に沸騰化してしまう為、本来の凶暴性も相まってグラウコスが移動するだけでも移動ルート周辺に大きな被害を齎す。
生きる灼熱地獄と化したグラウコスに攻撃を届かせるには、何らかの方法で周辺大気及びグラウコスを直接冷却しながら攻撃を行うか、威力減衰を覚悟でレールガン等と言った超高弾速の実弾兵器を用いる他に無く、それ以外での打開策はグラウコスの寿命が尽きるまで耐えるしかない。
ゲームの解説に例えると
- グラウコスの各種攻撃が大幅にパワーアップ
- 攻撃モーション「熱波拡散」が追加(咆哮によって、一定距離以内の周辺に瞬間的かつ絶大的なスリップダメージを拡散。至近距離の場合吹き飛ばし属性付与)
- マップ全域に常時スリップダメージをバラ撒く。威力はグラウコスに近付く程大きくなっていく。
- 飛行時には、羽ばたきによって一定距離内のグラウコス下方のスリップダメージが増加
- 冷却手段が無ければ殆どの武器のダメージカット率が100%。冷却すればカット率を0%に出来るが、冷却し続けなければカット率が急速に回復していく。
- 冷却が一定以上になると、スリップダメージが無くなって、スリップダメージで削れた体力が時間経過で回復。(それ以外のダメージは回復しない)
- この形態になった結果、スキュラの増援が一切現れなくなる他、プライマーとも敵対化する。
512:194:2023/10/03(火) 18:57:29 HOST:KD106155011173.au-net.ne.jp
以上です。
遂に登場しました。クローサー様謹製の脅威、エクス・グラウコスが遂にデビューです。
このネタですが、元々は自分が「今考えているネタ」と称して送ったネタの一つに
プライマーがサイレンにレーザーを浴びせて、無理矢理グラウコスに変貌させる。
というのが有ったのですが、それを元としてクローサー様がこのネタを編み出して下さいました。
この場を借りて深くお礼を申し上げます。
そのエクス・グラウコスですが、何より厄介なのが
- ダメージを与える以前に、攻撃を当てる事自体が至難の業
- 冷却化しない限り、ほぼ大半の攻撃が完全無力化される
という点でしょうかね。陽炎のせいで照準もままならず、レーザーは曲がったり拡散したりして当たらない。実体弾も溶けたり、ロケット弾やミサイル等の炸薬の有る弾種は熱で早爆してしまう。
そもそも余りに熱すぎて、生身では近づくのも無理と、仮にゲームで実装したら
チートにも程が有るぞ!!
とクレームの嵐になる予感が(汗)。一応倒す手順は構築済みですが、その手段の開発にどうしても時間が掛かるので、その間好き勝手にやられる羽目に(汗)
そして人類のみならず、プライマーにもその牙を剥けてきます。事実上の第三勢力染みています(汗)
次回は、エクス・グラウコスとの初交戦と人類側の大苦戦の様子となります。お楽しみに。
wiki掲載は、自由です。
10/8 一部修正
最終更新:2023年10月08日 15:33