561:194:2023/10/06(金) 18:05:31 HOST:KD106155010109.au-net.ne.jp
現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件フォースシーズン?その28 炎神の暴虐と函館攻防戦


エクス・グラウコス退散後、EDFはティ連に協力を要請。北海道全域から住民達を急ぎ避難させる事とした。
何せ飛行出来る分、エルギヌスやアーケルスよりも遥かに脅威度は高いのだ。しかも史実のグラウコスよりも、遥かにパワーアップしているのだ。
このまま放置すれば、夥しい犠牲者が出てしまう。
そういう事も有り北海道の各市町村へ、ティ連本国から動員出来る限りのデロニカを派遣。住民の避難を実行する。
故郷を離れる事に抵抗感が有る市民も多かったが、エクス・グラウコスの脅威が大々的に報じられた事も有り、何とかスケジュール通りの避難が行われていく。
因みに避難先は、ディルフィルドゲートの直ぐ近くに急遽建造された大型浮遊島。ここに、一時的に避難してもらう事となった。

その一方で、このドサクサに紛れてプライマーが行動を開始。
住民が避難した旭川市の中心街を制圧し、怪物の繁殖を始めたのだ。しかも・・・
繁殖させているのは、通常の怪物では無かった。


スカウト『こちらスカウト!プライマーが旭川市の中心に、巨大な巣を複数作っています!』

本部「何だと!?」

スカウト『映像を送ります!』


送られた映像を見て、一堂は驚愕する。
その巣は・・・DLCに登場した『コクーン』であり、繁殖を始めたのは通常種ではなく青色の怪物・・・プライマル種(α及びβ型)だったからだ。


多川「おいおいおい・・・こいつ等プライマル種じゃねーか!」

新見「コイツ等を投入とか・・・状況は最悪だ」

シエ「ソノ『ぷらいまる種』トカイウノハ、一体ドウイウ種ナンダ?」


シエの疑問に、多川が答える。


多川「あいつ等はDLCに登場した敵で、地上での繁殖能力に特化した種なんだ。DLC1『ロスト・デイズ』では、余りの繁殖の速さに手が追い付かなくなった人類は・・・禁断のコードNの発動に踏み切ったんだ」

シエ「『こーどN』?」

562:194:2023/10/06(金) 18:06:01 HOST:KD106155010109.au-net.ne.jp
コードNの単語に、本部達の顔も強張る。アレはまさに禁断の攻撃だからだ。


多川「月まで届く大型ミサイル『N6ミサイル』複数による攻撃で、まだ残っている兵士や市民達諸共繁殖場と化した市街地を吹き飛ばすという、非道の作戦だったんだ」

シエ「何ダト!?幾ラ追イ詰メラレタカラトイッテ、住民ヤ友軍諸共吹キ飛バスナンテ!!」

多川「それだけどうにもならなくなっていたという事だ。しかも、ラストミッションでプレイヤーたるストーム1も、攻撃に巻き込まれて戦死している」

オペ子「そんな・・・」

多川「・・・もっとも、その後のプライマーによる歴史改編の結果、それ等は無かった事にされたけどな」

新見「確か228基地を開戦直後に是が非でも潰そうとしていたのも、それが理由でしたね」

多川「ああ。N6の運用能力を保有していたからな」

シエ「成程・・・ダガ、ドウシテぷらいまる種ハ使ワレナクナッタンダ?」

多川「通常種とは違って地底で繁殖する事が出来ず、激しい妨害に有ってしまうという欠点が有ったんだ。実際、地中で繫殖出来る通常種が開発されてからは実戦投入されていない」

本部「そのプライマル種を投入してきたという事は・・・」

少佐「恐らく・・・現在の不利な戦況を鑑みて形振り構わなくなってきているのでしょう。地上と地中の双方で怪物を増やして押し潰す。そう考えていいでしょう」

本部「クソッ!!そうでなくてもエクス・グラウコスの脅威が有るというのに!!」


そう吐き捨てる本部。だが・・・・・
そこにスカウトから緊急電が入って来た。


スカウト『本部、応答願います!』

本部「どうした!?」

スカウト『え・・・エクス・グラウコスが旭川に飛来!プライマーを襲っています!!』

本部「何だと!?」

563:194:2023/10/06(金) 18:06:32 HOST:KD106155010109.au-net.ne.jp
まさかの事態に驚愕する一同。送られてきた映像を見ると・・・
エクス・グラウコスがコクーンやプライマル種、更には護衛のコスモノーツやクルール(マリス)を火炎放射で纏めて焼き払っているではないか。
コクーンやプライマル種は碌に抵抗出来ないまま黒焦げとなり、コスモノーツやクルール(マリス)も全身をくまなく焼かれ、鎧や追加アーマーが呆気無く全損。同じく黒焦げにされてしまった。


スカウト『・・・・・ぷ、プライマーの部隊は全滅。残存戦力は・・・皆無・・・です・・・』

少佐「・・・やはりエクス・グラウコスは正常な状態ではなく、完全に暴走していると言えるでしょう」

スカウト『・・・・・あっ!!』

本部「どうした!?」

スカウト『あ・・・あいつ、焼き殺した奴等を食べています!!』

本部「何だと!?」


続けて映像が送られる。
エクス・グラウコスが燃え尽きて炭化してしまったコクーンや怪物・エイリアン達を、バリボリと食べているではないか。


本部「・・・奴にとっては、この星に居る生き物全てが、自らにとってのエサに過ぎないというのか」


敵が遭遇した惨劇の映像に、本部はそう呟く。オペ子に至っては、顔が真っ青な有様だった。


スカウト『エクス・グラウコス、飛び去って行きます。・・・残っているのは焼け爛れた大地と・・・敵の死骸の残骸だけです。・・・・・まさに、地獄だ』

本部「スカウトチーム、これ以上踏み止まる必要は無い。撤退しろ」

スカウト『了解。撤退します』

オペ子「敵とはいえ・・・・・余りに酷い・・・・・」

本部「だが、放置すれば民間人が同じ目に遭うのは確実だ。避難状況はどうなっている?」

少佐「北海道北部から中部・東部は避難が完了。西部も長万部町までの地域は避難が完了しています」

少佐「ですが・・・最後に残っている函館市近辺の避難がまだ終わっていません。現在も避難は進められておりますが・・・」

本部「まずいな。幾らティ連の助けが有るとはいえ、奴が函館に突っ込んで来たら、どれ程の犠牲者が出るか分からない。急ぎ防衛線を引くぞ」

564:194:2023/10/06(金) 18:07:03 HOST:KD106155010109.au-net.ne.jp
函館市北部に、急ぎ防衛ラインを引くべく戦力の移動を開始。
住民の避難が完了するまでの間、決死の時間稼ぎを行う事となった。

数日後、エクス・グラウコスが遂に函館を目掛けて侵攻を開始。
山の木々を燃やしながら、防衛ラインへと向かってきた。


少佐『ヘリ部隊の遅延作戦は失敗しました。間もなく防衛線にエクス・グラウゴスが到達します』

本部『何とか防衛線の構築は間に合ったが、戦力が整いきれてない・・・。だが、やるしかない』

本部『各員、良く聞け!本作戦の目標はあくまでも時間稼ぎだ!増援もすぐに到着する、無理に奴を倒す必要はない!生き残る事を第一に考えろ!』

R隊長「接敵まで20秒!」

イプシロン『レールガン、一斉射用意!』

R隊員「来ます!」

本部『総員、攻撃開始!撃って撃って撃ちまくれ!!』


本部の号令と共に、一斉にイプシロンが射撃を開始する。
陽炎のせいで正確な射撃が出来ないが、存在しているだろう空域に複数の砲弾が放たれる。


イプシロン『どうなんだ、レールガンは効いているのか!?』

R隊長「分からん!だが撃って撃って撃ちまくれ!!」


イプシロンが懸命に射撃を浴びせるが・・・その多くは空しく空を切っていた。
陽炎のせいで狙いが付けられない上に、弾道も熱で歪められてしまう。それでも数発は命中したが・・・


イプシロン『駄目だ!まるで効いてないぞ!!』


命中した砲弾も、直撃するまでに威力が減衰してしまい、全く効果が無い。
そうこうしている間にも、兵士達が熱で次々と倒されていく。


R隊員「・・・熱い・・・!」

F隊長「蒸し焼きにされるぞ、近付けさせるな!」

565:194:2023/10/06(金) 18:07:36 HOST:KD106155010109.au-net.ne.jp
フェンサー部隊もシールドを構えながら応戦するが、あっと言う間にオーバーヒートしてしまい、熱波に晒されて次々と戦闘不能になっていく。
ティ連の支援でPVMCGが兵士達に支給され、ティ連製パーソナルシールドを展開している状態でこの有様なのだ。戦場は、地獄と化していた。


武蔵(F)「駄目だ!防衛ラインが突破される!」

飛島「嵐山達から聞いてはいたけど、反則でしょ!」


武蔵と飛島が叫ぶが、エクス・グラウコスは止まらない。
そして・・・遂に防衛ラインが突破され、函館まで後少しの所まで侵攻を許してしまう。


本部『拙い!市民達が!!』


最悪の展開を予想して、青くなる本部。だが、辛うじて騎兵隊が間に合った。
整備を後回しにして急遽飛来した人型特重機動戦艦・大和と、函館市内に緊急展開した38式超重可変機動砲戦車改と12両の38式超重機動砲戦車改の部隊だった。


横手「あれがエクス・グラウコス・・・。何と禍々しい姿だ・・・。市民の避難は間もなく終わる。艦長、何としても食い止めましょう」

艦長「了解デス、ケラー横手。攻撃開始!」


号令と共に、戦闘を開始。
38式超重可変機動砲戦車改と12両の38式超重機動砲戦車改による、合計13門の305㎜複合砲のレールガン射撃だ。
やはり正確な射撃は望めず、命中してもダメージは与えられなかったが、よろけさせる事に成功する。
そして、エクス・グラウコスが体勢を立て直す前に人型特重機動戦艦・大和が組みかかる。
両者の力比べは・・・何と互角。完全に拮抗している状態だった。


艦長「何て馬鹿力ダ・・・!!」

オペレーター「艦長!シールドエネルギーが急激に減ってイマス!これ以上は危険デス!」

艦長「ちぃぃッ!!」


止む無く腹部に蹴りを叩きこんで強引に距離を取る。
初めてのダメージに激怒したエクス・グラウコスが全力で火炎放射を浴びせて来た。


オペレーター「何て火力ダ!何度も喰らうとシールドガ持たない」

横手「・・・何て化け物だ!」


規格外れの戦闘力に舌を巻く横手達。
だがそこに、待ち望んだ報告が入って来た。


オペレーター「市民の避難、完了シマシタ!」


一番の目的を果たした事に、各員は喜ぶ。
対するエクス・グラウコスは、エサが居なくなったのを悟ったのだろう。勝負はお預けだと言わんばかりに、北方へと飛び去って行った。
大きな被害を受けたEDFにそれを追撃するだけの力は残されておらず、こちらも撤収に入る。


本部『貴重な時間は稼げたが・・・これ程の被害を受けていては、そう何度も出来るものではないぞ・・・!』


戦力の半数が失われた事に、愕然となる本部。
エクス・グラウコスを巡る戦いは、更に激しさを増そうとしていた。

566:194:2023/10/06(金) 18:08:07 HOST:KD106155010109.au-net.ne.jp
オマケ・クローサー様提供の今回のミッション概要

グラウコス戦闘ミッション「灼熱の戦場」
マザーシップナンバー8によって進化してしまったグラウコスが、市街地に向けて飛行中。
市民の避難は進められているものの、このままでは甚大な犠牲が出る事は確実です。
展開可能な全戦力を投入して、山岳にて防衛線を構築。市民の避難が完了するまで、可能な限りグラウコスを引き付けてください。

ミッション解説
  • 舞台は山岳。山の影からグラウコスが現れ、防衛線を構築したばかりの人類に襲い掛かる。
  • グラウゴスの攻撃によって木々などの可燃性オブジェクトの多くが燃え始め、エクス・グラウコスの熱波の威力を視覚的に主張する。
  • 増援含めて投入される人類戦力は、歩兵及びビーグル共に全ミッション最大数。しかしグラウコスのスリップダメージだけでも自然にバタバタ倒れていく。その上グラウコスの攻撃でもバンバン倒れる。
  • 最終的にボロボロになった防衛線をグラウコスが突破してしまい、ミッションは終了する。

567:194:2023/10/06(金) 18:08:38 HOST:KD106155010109.au-net.ne.jp
以上です。エクス・グラウコスの暴走で、人類・プライマー問わず大きな犠牲が出ております(汗)
市民の避難は、ティ連が全力で手助けしてくれているお陰でどうにか犠牲者は出ていない状態ですが、北海道の多くが焼野原状態に(白目)
そして、エサが居なくなった以上本州へと南下してくるのも時間の問題となっています。
対エクス・グラウコス用兵器ですが、もう暫く時間が掛かる状態ですので、本部達は胃が痛い所では済まない状態です。
次回ですが、対エクス・グラウコス用兵器が具体的にどんな物なのかなお話となります。お楽しみに。
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最終更新:2023年10月08日 15:44