758 :デン:2012/03/07(水) 18:40:12
!警告!
この話は憂鬱日本の異世界転移SSです。
私、「デン」はあまり文章力や会話はうまくはありません。
この異世界転移はその話から必ずご都合主義があります。
この話から推測するのはいいですが、あまり縛らないでくれるようお願いいたします。
自分はSSを書くときのテンションが恐ろしく変わる為、投げたあと放置の可能性もあります。
なおこの話は第3話です。第1話目からお読みになられることを推奨します。
このSSをwikiに載せるのを許可します。
このSSを軸にした新たなSSを作ることも許可します。
これらの警告を読んだ上でお読みになられるとうれしい限りです。
「第3話 報告と追う者」
1945年4月15日 午前5時45分
その時、大日本帝国は転移した。友邦や、さらに未来でその勢力に入る国やその勢力圏の国も少々遅れつつ
も連れて…。
1945年4月15日 午前5時50分
転移が完了した大日本帝国では転移の影響で大パニックになっていた…。それもそうだろうあの激しい音や
全身を襲った激痛は寝ている者を叩き起こすには十分であるし起きたら広がっているのは陸地ではなく海だ
ったりいつもの広大な海に突如として陸地が出現したりいつも見える遠くの陸地の形が変われば当然だろう
…もちろん事故も多発した。
そんな中、首相である嶋田や軍などの行動は早かった。何しろ2時間前の雲に変化が現れてから早急に何か起
こるまで準備していたのだから…
そしてしばらくすると続々と報告が入ってくる。
「福建共和国や西海岸3国、北欧3国との連絡ができましたが、それ以外の国との連絡が途絶えています」
「遼東やアラスカ、ハワイに海南、カムチャッカや樺太、台湾にグアムとの連絡ができました。混乱してい
るものの無事のようです。租借地の済州島なども連絡が取れました。」
「ですが、位置が大幅に違うようで消失した朝鮮半島に変わるように遼東が出現。海南島は台湾の南西に出現。千島列島と樺太に挟まれる形でカムチャッカが出現。グアムやミッドウェー諸島、南鳥島が南西諸島、
小笠原諸島、沖ノ鳥島の間に詰め込まれるように入っており、アリューシャン列島が千島列島の下に沿う形
に出現、アラスカもそのアリューシャン列島の東に出現、ハワイ諸島は東京から約1000km離れた東に出現し
ています。あと北欧3国が樺太に覆うかのように出現。西海岸3国は横になるような形でカムチャッカの上に
出現しています。しかし福建は変わっていないようです。」
「何だその切ってつけたような…圧縮したような位置は…」
「分かりません…また位置が変わった陸地に一定以上近づくと急激に気候が変わるようです」
「陸続きだった箇所はどうなっている?」
「わりとなだらかな傾斜で砂浜の海岸線とつながっているようです。」
「…邦人はどうなっている?」
759 :デン:2012/03/07(水) 18:41:12
「まず海外の邦人達ですが相模湾の沖合20kmに出現した約直径15kmの正体不明の島にいたようで…今は身元
の確認を進めています。またその付近に我が国の国籍の船や海外にあったとされる武器の弾薬や工場の機械
などもあるようです。航空機に関してはすべて出発前の空港や国内の到着先の空港に出現しているとの事」
「逆に国内の福建、西海岸3国、北欧3国以外の大使館はもぬけの殻になってるようですが、各国の留学生な
どは消失しなかったようです…また早いですが、旅行者なども消失しているとの情報もあります」
「例の雲はどうなっている?」
「雲についてですが消滅はしてないようですが大きさが30mまでに小さくなっているようです」
「消滅はしてないか…周辺の探索はどうだ?」
「周辺の探索は陸地から300km沖合に行くと濃密な霧の壁に阻まれてそれ以上進むのは不可能でした。空から
も行きましたが同じように濃密な霧と雲に阻まれて不可能の事。その霧と雲はかなり高いところまで続いて
いるとの事です」
「ということは閉じ込められているのか…」
「いえ、小笠原諸島付近はそれがないようで閉じ込められているわけではないようです」
「また、その付近にて4隻の正体不明の木造船を海上保安庁の船が発見・保護したという情報が」
「木造船?」
「ええ、帆のついた30m程の木造船でなにやら1隻の船から追われていたようですが…もう遅いですが保護し
て大丈夫なんですかねぇ…」
「この状況だから保護もやむ負えないだろう…それが吉にでるか凶にでるかは別にして…それでその追って
いた船は?」
「こちらを発見してしばらくした後に引き返したみたいです。どこか艦橋らしきところに損傷もあったよう
です。ただ船の後ろに何か火を噴射してたそうですが…ちなみに追われていた4隻の船は皆白旗を揚げたそう
ですよ」
「火を噴射?ジェットエンジンでも付けていたいうのか?」
「分かりません…ただ火を噴射していたと報告がありましたので。あとその…木造船のことですが…」
「何でも猫耳がついていたとか耳が尖っていたとか尻尾があったとか翼が生えていたとか…さらには竜もい
たり、言語が解らなかったのですが対応していた職員に何やら言ったあと言語が理解できるようになったと
か…」
「!!?」
やがて秘書が退出すると嶋田は何やら考え事を始めた
(それらの報告を見れば異世界転移で間違いないだろう…)
秘書からの報告はまずありえない、ファンタジーな事ばかりであった。
(それに友邦まで来るとは…)
(獣人…亜人か…?それらが追われていた…となると典型的な敵もでてくるのか…)
嶋田はこれらの報告から何かしら厄介な国と戦争が起きるのではないかと考えていた。
(船についていたとされる火を噴く物も気になるな…)
(それにこのままでは我が国はもたない…早急に事を運ばなくては…)
大日本帝国は史実現代日本よりは大マシではあったがそれでも自給できないものは多い。
早く各種穀物やら主要鉱物・稀少鉱物などの確保しなければ苦労して育った大日本帝国は衰退しかねない。
何が何でも…最悪外道な事をしてまでも国民を守らなければならないのだ。
760 :デン:2012/03/07(水) 18:41:48
(それにしても何か体が変な気がするな…)
嶋田は転移後から体に違和感を感じていた。ただ、それが何なのかは分からなかったが。
(きっと気のせいだ…絶対気のせいだ…)
だが確実に何かが少しずつ変わっているのを嶋田は知らない…まあ、対処する事もできないのだがそれはま
だすこし先のことである。
4月15日 午前10時21分 小笠原諸島沖合
4隻の木造船は1隻の船に追われていた…追っているのはファルジア軍の『ファルジス級護衛艦 フリート号
』である。
「追え!忌々しい亜人どもと『裏切り者』を抹殺するんだ!!」
聖戦が始まりすぐにファジー島は陥落した。そして亜人達の最後の島フェリノア島も約4週間にも及ぶ『火竜
』の爆撃で防衛力も低下していた…そんな中、別の島で亜人達を壊滅させた『ファルジア第一機動艦隊』の
登場である。
爆撃といえど一部のことに突き抜けた力を持つ亜人が結束した状態では一方的ではあるものの守りを弱めても崩すことはできなかったからである。
到着した第一機動艦隊の空母から放たれた風竜や火竜、護衛艦や戦艦からの攻撃は強烈なものであった。
大地は耕され、防衛陣地は瞬く間に破壊された。
風竜の俊敏な軌道で対空魔法は当たらず、ヒット&ウェイで攻撃を繰り返され、さらに火竜の爆撃で成す術はないように思われた…。
それは突如として起きた…4月15日 午前5時50分 魔の海域アレスで発生した転移による魔衝撃波がフェリ
ノア島を直撃したのである。
魔回路がショートし、動力もダウン、魔衝撃波を受けた風竜や火竜はパニックを起こすか機能不全を起こし
てゆっくり空母に戻るかの2択であった。
思ってもない事態に亜人達は急いで脱出を開始した。ちなみにもうすでに100人はいない…隠していた4隻の
木造船で島を脱出すると風魔法を使用して北西へ向かった。
一方ファルジア第一機動艦隊はパニックに陥っていた。
魔衝撃波を受け、艦の機能が完全にダウン、風竜も駄目になり、当てられたのか体調不良を起こす者もいた
。
「無事な艦はいるか!!」
「無事な艦は…いました!フリート号です!!多少ダメージ受けているようですが主砲や航続に問題はないよ
うです…どうやらあとを追うようですね」
「我が艦に動ける風竜はいるか…?」
「風竜は…1体だけいます。どうやら特性持ちのようですね…ですが…」
「何だ?」
「あの風竜の搭乗員は最近こちらに転属してきた奴です。しかも亡命やら亜人との繋がりが多いというイン
カーダ地方からきた上に亜人との繋がりがあるとかでこっちに送られた奴ですよ!?」
「…だが正直風魔法を使った軽い木造船相手に万全ではないフリート号のみでは不安だ…おそらく速さは今ので互角、ブースト使ってやっと追いつけるくらいだろう…それにさっきの衝撃波のせいなのかアレスの方角の魔力がなくなっているのだ…何もやらないよりは良いだろう」
こうして空母から1体の風竜が飛び立つ…だがこれが裏切り&亡命されるとは思いもしないことでもあった。
761 :デン:2012/03/07(水) 18:42:24
「くそっ!追いつかない!!」
4隻の木造船を追っていたフリート号であったがやはりダメージが響き、追いつけない状態であった。
「こうなったらブーストを使え!整備兵の負担が増えるのは申し訳ないがこれしかない!」
しばらくして船体の後ろについている魔法推進装置が起動し、船が加速する。
「これでしばらくすれば追いつくだろう…そういやここの海域って…」
(確かアレスの近くだったよなぁ…なのになぜだ?)
フリート号のまわりにはおだやかな海が広がっていた…確かにここはアレスの近くであり、いつも荒波がた
っているはずである。
(おかしい…それにアレスはかなり魔力が充満していたはずだ…なのになぜ感じない!?)
アレスは魔力が異常に密集している超危険地帯である。それらの影響で常に霧や雲が生じ、異常気象をもた
らしているのだ。
(それに妙な魔力を遠くから感じるな…感じたこともない)
しばらく思考していたが、ぎりぎり生きているレーダーがある反応を捉えた。
「…!この波長は…我が軍の風竜です!」
「まだ動ける風竜がいたのか…これでおいつm…」
バン!!!
「!!?」
「れっ…レーダーが破壊されました!!!」
「なにぃ!」
突然の奇襲…攻撃したのは…
「風竜です!風竜が攻撃してきました!!!」
「くそ…あの空母に裏切り者がいたのかよ!!」
攻撃してきた風竜はそのまま遠くに小さく見える木造船へと向かう。
「追え!忌々しい亜人どもと『裏切り者』を抹殺するんだ!!」
ブーストを全開にし、木造船との距離を縮める。
「よくも奇襲…裏切りやがったな…」
「もうすぐで主砲…射程圏内に入れます!」
「そうか!よしこれd…」
「前方!謎の船が!!!」
突如として前方に正体不明の船が見えた…。
「!!?」
「主砲が射程圏内に入りました!いつでも発射できます!」
「…やめておこう」
「!?なぜ…!」
「視野できる範囲であの大きさからすればかなりでかい…しかもマストもない…」
「おそらくは我が軍とは違う船だろう…旗もあげているとなると軍関係の可能性もある」
「主砲は威力は大きいがあの謎の船を合わせて5隻を葬れる力は今のこの船にはない…」
「もしここで打てば敵と判断される可能性も高い。我が国には見せかけの味方の力のない小国ばかりだ…む
やみに敵を作る必要はない」
「それにブーストも限界が近いし、機動艦隊はおそらく動けないだろう。じきに風竜が調子を取り戻すだろ
うがそれにはかなりの時間をかける。このことも報告しないといけないしな…」
「…分かりました。ですが討伐失敗はどうしますか…?」
「正直に言うしかないだろう…下手に隠せばあとが怖いしな」
こうして引き返すフリート号…無事に生き延びた亜人達は異様な国…大日本帝国とはじめての接触をするこ
とになる
…次回に続く
762 :デン:2012/03/07(水) 18:43:18
第2回解説集
ファルジア級戦艦
全長:265m
全幅:42m
燃料:火石+火晶混合燃料&風晶+猛風晶混合燃料
動力:魔導式ファイヤーエンジン8基
魔導式浮力発動機12基
最大速力:53ノット
航続距離:30ノットで5,000浬
武装:20cm2連装爆裂砲 2基
8cm高速風裂砲 8基
自動風裂弾発生装置 20基
防御:バリア集中発生装置
瞬間防衛装置
動力防御装置
装甲:魔風鋼鉄装甲250mm(全個所)
解説
な ん と い う チート ファルジア王国は軍事力は第2位ではあるが、軍事技術力としては1位である。
そんなファルジア王国の技術力の結晶として完成したのがファルジア級戦艦である。またファルジア王国の軍事力の象徴。実質ホバー戦艦。
装甲は鋼鉄と風晶を混ぜた魔風鋼鉄を使用することによって鋼鉄と比べて丈夫さは20%減ってしまったが65%も軽量に成功。
魔導式ファイヤーエンジンにより急速ターンや急加速、急減速もできるという凶悪性能。
20cm2連装爆裂砲は実質500kg爆弾が高速で飛んでくると言ったほうが良い、しかも10秒1発撃てるという速さ。
バリア集中発生装置は鋼鉄50mmと同じくらいの役目を果たし、雨天時は下面にバリアを張ることで運航も可能。
が費用は##お察しくださいレベル##なので4隻しか就任していない。というか4隻しか費用的に限界。
ちなみに形は潜水艦をすこしつぶしたような楕円型。
ファルジス級護衛艦
全長:101m
全幅:18m
燃料:火石燃料&風石燃料
動力:魔導式ファイヤーエンジン2基
魔導式浮力発動機4基
最大速力:62ノット ブースト時 78ノット
航続距離:30ノットで5,500浬
武装:10cm猛風裂砲 2基
3cm高速風裂砲 4基
自動風裂弾発生装置 12基
防御:底辺バリア装置
瞬間防衛装置
動力防御装置
装甲:魔風鋼鉄装甲50mm(全個所)
解説
速度チート艦。
ばかにならない戦艦の費用のせいでしわ寄せがきた護衛艦。
ブーストはアフターバーナーに近い。
第3話で木造船と互角だったのは機関損傷の為。
使用する燃料が安いのと損傷したとき艦内の人を守る為の装置が付いているのが強み。
形は上と同じ
火石
炎属性帯びた魔力が含まれた石。純度を高くすることで軍事用&冒険者用に使う。火山や鉱脈によく含まれている。火竜の餌でもある。色は赤
火晶
さらに炎属性としての効力の高い魔力が含まれた石。純度を高くすることで軍事用&冒険者用に使う。火山活動の高い場所やまれに鉱脈でも見つかる。透き通った赤。火石の魔力を抽出して石にいれたり、非常に温度の高い溶鉱炉などから分離した状態で見つかることもある。
風石
一番数の多い石。風属性帯びた魔力が含まれた石。非常に軽く、ほかの物と混ぜて、魔力を通すと軽くなるが、風属性を通すとさらに軽くなる。混ぜた物に含まれた風石を使用しないように魔方陣をつける必要がある。
風が良く吹くところや、よく風が吹いた次の日にどこかに生えていることがある。一番取れやすい。風竜の餌でもある。
風晶
さらに風属性としての効力の高い魔力が含まれた石。風石よりも軽く、風石と同じ性質。ただし混ぜた時の効果が高い。強い風が吹く所や、風石の魔力を抽出して石にいれたりすると出来る。
猛風晶
風属性の魔力が結晶化した石。風晶よりも効果が高い。非常に強力な為、扱いに慎重じゃないとシャレにならない事態を引き起こす。常に強い風&魔力がある所や、抽出した風属性の魔力を高圧縮することでできる。
最終更新:2012年03月07日 22:35