716 名前:トゥ!ヘァ![sage] 投稿日:2023/09/12(火) 19:16:48 ID:FL1-133-202-247-108.kng.mesh.ad.jp [14/109]
日本連合 日本(にっぽん)
20XX年。
世界は次の情勢を迎えていた。
ウクライナとロシアの戦争は最終的にロシアが競り勝った。
常任理事国が国連加盟国へ戦争を仕掛け、その領土を飲み込んだ一連の争いにおいて国連は何の歯止めにならなかった。
ウ露戦争の数年後に発生した台湾戦争の際には米軍と自衛隊も出動。
しかし中国軍に敗北し、台湾も占領され戦争は終了した。
日米両国ともに強大化した中国への対応どころか敗戦責任を巡って政治は混乱。
日本では反戦派と軍拡派で意見が割れ、国会は実質機能停止に陥った。
アメリカでは敗戦の結果当時の政府が代替わりすることとなり、結果新政権ではモンロー主義的思想が強くなり、国外戦力の撤退を決定。実質的な日米安保破棄であった。
それは在日米軍も例外ではなかった。
米軍の撤退が順次進んでいく中で韓国と北朝鮮が停戦に合意。両国は新たに朝鮮連邦を結成した。
実体は当時の韓国政権が実質的に国を売り渡した形であり、朝鮮連邦では北朝鮮による独裁政治体制であった。
そして在日米軍が撤退していく中で日本では政治的な混乱が未だに続いていた。
そんな中、日本の関東地方近海に謎の異空間が多数出現。後にゲートと呼ばれるそれらは並行世界の日本と繋がっていたのである。
20XY年。
並行世界日本連合。略して日連と令和世界の日本は一応の国交樹立ことしたものの、国内の戦争への姿勢においては壊滅した派遣部隊の再建どころか動員法の改正すらままならぬ状態が続いていた。
そんな混乱が続いていた中で日連による令和日本占領の声明が発表され、その数時間後には東京を制圧した。
理由は現状の令和日本では野心をむき出しにする中国に対してまともな国土防衛が可能か不透明であり、令和日本が屈してはゲートを通して自分たちの本土にも危険が及ぶ。
それを防ぐための先制的自衛行動である。
とのことであった。
後に日本事変と呼ばれるこの騒動は捉えられた当時の令和日本首脳部がすぐさま幸福を受諾したことから自衛隊の動員すらまともになされずに終わった。
この際に当時の総理大臣が何が何でも自衛隊の出動命令は出さないと意地を張り、その結果自衛隊の出動ができずに終わるという当時の日本が抱えていた致命的な問題を浮き彫りにさせることとなる。
令和日本を制圧した日連は瞬く間に各地の行政をも掌握。
速やかに中国ロビーと繋がっている関係者のあぶり出しを開始。
現代の赤狩りと呼ばれるほどの大掃除が行われた。
結果的には国内の中国シンパの掃討には成功したが、報道関係や芸能界、学術関係などの幾つかの業界は実質的に崩壊することとなり、幾つもの業界や企業が崩れさるか、経営不振となり政府へと運営権を譲り渡す羽目となった。
この際当時のJHQ(Parallel World Japan Allied Supreme Commander General Headquarters 略してJHQ)は単に令和中国の諜報網を麻痺させる目的での赤狩りであり、この時はまだ芸能界や放送界を潰す腹積もりはなかったが、赤関係者を悉く逮捕した結果両業界及びその他多数の業界が中心人物を失い勝手に崩壊したというオチであった。
その後想定外の混乱はあったもののJHQが直接指導という名の運営、再建などを行い日本の各種業界は新しく出発することとなる。
これら一連の動きに令和中国は大きく反発。日本解放を謡い武力行使も辞さない動きを見せた。
令和日本を統治するJHQは中国政府の表明に対して全面対決することを発表。
両国の武力衝突は時間の問題となった。
717 名前:トゥ!ヘァ![sage] 投稿日:2023/09/12(火) 19:17:40 ID:FL1-133-202-247-108.kng.mesh.ad.jp [15/109]
20XZ年。
中国軍行動開始。
朝鮮半島及び黄海、南シナ海などから沖縄、九州に向けて上陸戦を有した艦隊が行動開始。
同時に中国本土または朝鮮半島から多数の弾道弾、巡航ミサイルが発射され、日本の各地に殺到。
上陸部隊が日本本土に到達する前の露払いまたは防空網、迎撃網の破壊を目的とした飽和攻撃であった。
1時間後。中国軍が放ったミサイルは日連軍の迎撃網により全て撃破。
また同時に日連からの反撃により中国側の発射地点が特定され、カウンターミサイル及びレールキャノンによりミサイル基地及び部隊の悉くが壊滅する羽目となった。
同時刻。日連側に補足されていた中国の黄海艦隊及び南シナ艦隊の両艦隊は二派にわかれた日連連合艦隊との戦闘に突入し、左程時間も立たずに壊滅。
抱えられていた上陸部隊も同じく海の底に沈んだ。
中国軍の攻勢を退けた日連軍は本格的な反撃を開始。
朝鮮半島、台湾、中国沿岸部に存在するありとあらゆる軍事施設及び湾口施設を艦隊戦力及びミサイル戦力などで蹂躙、破壊。
中国の海への出入り口を全て塞いで回った。
無論この際に中国軍からの苛烈な反撃もあったが、そのすべては防がれ、逆に日連側の反撃で永遠に沈黙した。
中国の沿岸部を壊滅させた日連軍は作戦を第三段階に移行。
制海権、制空権を握った状態で中国内陸部の軍事施設、関連工場、主要インフラを航空戦力及び長射程を誇る現代(日連比)艦砲、列車砲で攻撃。
また廃墟となった沿岸部に対して無人機を中心とした部隊を上陸、空挺させ確保。
内陸部侵攻兼海への防壁とした。
中国政府側は反撃能力、継戦能力が加速度的に削られていく状況を恐怖し、ついに人類の太陽の使用を決意。
残存する各種中・長距離ミサイル、ドローン共に占領された沿岸部及び日本本土への一斉発射を決定した。
20XZ年。〇月×日。
中国軍が残余のミサイルとドローン全てと共に核ミサイルを発射。
日連軍はこれを衛星レーザー砲及び各種迎撃兵器で全て撃墜。
中には高高度で撃破されたため中国本土を中心東アジア一帯へ強力な電磁パルス波が発生し、核パルス耐用機器以外が全て故障、シャットダウンが発生。
東アジア及び極東ロシア一帯で軍民問わない大規模な混乱が起こる。
対して日連側の兵器は核パルス対応品で統一されていたため、中国沿岸部に投入していた無人機部隊含め問題なく稼働。
核パルスにより混乱に陥った中国軍及び中国民兵の処理を続行。
沿岸部付近からほぼ完全に抵抗勢力の排除を完了した。
また令和日本本土においても一部民生品やインフラにおいて核パルスの影響がみられたが、同地を統治するJHQにより早々に混乱は払拭された。
20XZ年。〇月▽△日。
日連軍進撃を再開。数日後北京を制圧。更に数日後に逃走中であった中国首脳部を確保。
降伏調印式に引きずり出し、中国政府の無条件降伏により後に第二次日中戦争と呼ばれる争いは終結した。
中国首脳部が降伏書類に調印する際には中国本土の東半分が日連軍に制圧されており、既に軍民問わず億単位の犠牲者が出ていた後であった。
718 名前:トゥ!ヘァ![sage] 投稿日:2023/09/12(火) 19:18:12 ID:FL1-133-202-247-108.kng.mesh.ad.jp [16/109]
20XV年。
数か月程度かかった第二次日中戦争は終結。
日連軍は占領地から順次撤退していった。
しかし戦争序盤において制圧した台湾、海南島、朝鮮半島においては軍事拠点を建設。
以降大陸への監視と令和日本本土への防波堤として機能していくこととなる。
軍事拠点建設地においては中国軍への靡いた民衆、反日思想の強い住民などが日連第七世界の超能力者によりピックアップされ、統治の妨げになると思われた人々はまとめて中国へ押し付けていった。
各種企業も接収。令和日本を制圧したときと同じ大粛清を行い、結果占領地においても各種業界が半壊または崩壊することとなったが、この際の日連の動きは令和日本で行ったものよりも更に過激で容赦ないものであった。
海南島などに関しては人口の大半が中国本土へ送られたほどである。
戦後の関係各国について記す。
国中の重要インフラ、工業、軍事が壊滅。
首脳部こそ生き残ったが、降伏調印の数か月後に全員激怒した民衆や裏切った兵士などによりその家族共々惨殺された。
中央政府が消滅して以降は各地で元軍人、民兵、民衆、地方政府による独立や反乱が頻発。
以降戦国時代のような様子を呈しており、億単位の難民が四方へと溢れたが、日本海及びシナ海方面に出ようとした難民の悉くが現地を警備していた日連無人機部隊により水面や空に散った。
東南アジア方面では中国難民及び元軍人からなる武装盗賊などの襲来に対して各国が手を組み武力にて迎撃する事態に発展。
この際日連から輸入された旧式無人機や各国に雇われた日連PMCが活躍することとなる。
以降の中国の混乱はロシアがモンゴルと組み介入し、同地域を武力で制圧。
そして幾つかの国家に分割するまで続いていく。
戦争勃発からそう時間をおかずにさっさと日連に全土を制圧され、ナレーションすらなく死亡した国家。
戦争序盤では当時の朝鮮連邦(朝連)政府に反感的であった国民や旧韓国軍を中核とした部隊を中国軍への援軍として送り込んでおり、戦後のおこぼれに預かろうとしていた。
制圧されて以降は幾度か朝鮮軍残党や民兵がゲリラとして活動していたが、日連軍による容赦ない掃討作戦(村や森、山が一夜で消えるなど日常茶飯事。中には街ごと消毒されたところも)により瞬く間に活動が沈静化した。
占領されて以降は日連軍による前線基地が築かれた。
戦後は領土の7割ほどを日連が持っていき、北部山岳部(旧北朝鮮領の北半分ほど)を残すのみとなった。
日連占領下の人々は超能力審査も併用した思想調査により不適格とされた人々がその土地から追放され(占領地人口の7割ほど)、残余の朝連政府へと送り込まれた。
なお戦後の朝連政府はこの追放された残余人口を支えることはできず、もっぱら混沌が支配する中国へと開拓民という名の棄民として送り込むことによって適正人口を保つこととなる。
その後ロシア軍が旧中国本土に介入した際にはモンゴルなどと共に共同で軍事介入。
旧満州地方南部と廃墟となっていた青島半島や北京、天津などを手に入れることとなる。
ウ露戦争の際の借金で中国に余り頭が上がらない状態であったが、第二次日中戦争の際には中国政府が日本関係の利権を独占したいがためかお誘いはかからなかった。
ロシアとしてもこれ以上戦力を損耗したくないと完全に観客気分であったが、瞬く間に中国とおまけが薙ぎ払われ、虎の子の核攻撃すら全て不発に終わる様子を見せらた結果ガクブルしている。
第二次日中戦争以降は日連への態度が非常に穏当となった。
適正価格で買い取ってくれるなら北方領土の返還すら話に持ちだしてきたのだから、どれほどロシアが恐怖しているかわかるというものであろう。
第二次日中戦争以降は度々流入してくる中国難民に頭を悩ませながら対処(凡そはシベリアの地に眠らせた)していたが、中国への諸々の借金が実質無くなったのはラッキーと思っている。
軍備の再建が完了した際にはモンゴルや朝連を誘い、混乱の続く中国へ進出。
残っていた中国の各種利権や国境付近の領土を奪い取り、各地に形だけの傀儡政権を樹立。
表向きの平和を取り戻させたが、内心ではそんな平和は長続きしないと察しており、モンゴル、朝連、独立させたウイグルやチベット、北部中華共和国などの防波堤国家の整備を進めていった。
そして復活したロシアは20XW年。アラスカ州を平和裏に併合し、混乱の続く北米大陸へ進んでいくこととなる。
719 名前:トゥ!ヘァ![sage] 投稿日:2023/09/12(火) 19:18:48 ID:FL1-133-202-247-108.kng.mesh.ad.jp [17/109]
日連により占領された際には比較的大人しく統治を受け入れており、朝鮮と違って大きなゲリラ活動も行われずにいた。
戦後は日連関係者と協議の下で復興を行いながら時期が来たら再び独立し、日連へ加盟することで話がまとまっている。
その際日連軍は駐台日軍として活動する予定。
この世界における日連の根拠地。
台湾有事の際に米軍と共に自衛隊を派遣したが、中国軍に敗退。台湾の陥落を決定づけてしまった。
以降は実質的な敗戦の責任を巡って国内政治が二転三転しており、日連からとてもではないが防波堤の役割を任せられないとされ軍事介入されてしまった。
そうして日連による制圧された一連の出来事が日本事変と呼ばれている。
これに関しては当時の総理大臣を始めとする政府首脳部が今のままでは中国の侵略を防げないと考えて、秘密裏に日連と協議を重ね、わざと彼らを進駐させたというのが真実。
頑なに自衛隊の出動などを拒否していたのも、日連による進駐をスムーズにさせるため。
以降は知っての通り日連ことJHQの統治により日本は痛みを伴う改革に成功し、台湾紛争以前と比べても健全な国家体制に生まれ変わることに成功した。
なお当時令和日本首脳部は売国奴として国民に大いに恨まれており、JHQの赤狩りの最中に当の総理であった人物が善意を拗らせた青年の手により殺害されている。
他当時首脳部であった面子の多くも世間に疎まれるか、持病の悪化により急死、または自殺、元総理同様に暗殺されるなどの被害が多く、急遽JHQが関係者家族を保護することとなった。
第二次日中戦争終結時には当時日連の進駐受け入れを決めた元閣僚17人のうち生き残っているのは5名のみである。
日連に進駐されて以降は新政権が樹立され、JHQ主導の下で様々な改革を行い、相応に健全化が進んでいる。
第二次日中戦争の際には自衛隊を改変した自衛軍を派遣しており、台湾制圧や朝鮮半島侵攻時においてそこそこ貢献した。
現在はJHQの統治下ではあるが、そう遠くないうちに主権を回復させ日連へと正式加盟させることが決定している。
次回予告。
日連と中国が激突していた際に欧州や米国は何をしていたのか?
日本の過激な統治に関して批判はしなかったのか?
これらを説明しようと思う。
次回:欧米崩壊
君はこの世界を生き残ることができるのか。
720 名前:トゥ!ヘァ![sage] 投稿日:2023/09/12(火) 19:19:26 ID:FL1-133-202-247-108.kng.mesh.ad.jp [18/109]
投下終了
次回予告と書いたが本当に次回があるとは言っていないのだ…(草案はある)
最終更新:2023年12月09日 12:31