85 名前:弥次郎[sage] 投稿日:2023/09/18(月) 22:36:12 ID:softbank126036058190.bbtec.net [18/145]
憂鬱SRW アポカリプス 境界戦記編証言録「3大要塞をめぐるエトセトラ」
「要塞構築工事の妨害計画、第六次だと?」
「ああ、知っての通り、日本解放戦線の連中は巨大な要塞を構築している」
「それの妨害はすでに何度も実行されたはずだろう?」
「……いずれも失敗している」
「馬鹿な……」
「おまけに、関ケ原に構築中の要塞への襲撃だけでも第六次なんだ。
最初は相手の戦力を過小評価していたところがあったが、それを受けてもなお無理だ。
情報統制でごまかされてはいるが……流石に戦力の被害が隠し切れなくなってな」
「それで、どうしたんだ?」
「知っての通り、敵の要塞の構築ペースが想定以上だったということと、威力偵察ということにすり替えられた」
- 日本に駐留する北米同盟での会話。地球連合が構築を進める要塞は北米同盟も座視できず、妨害などを試みたが失敗していた。
「前回の偵察は何日前だった?」
「……帰還で来た偵察隊で3日前、ですね」
「推定でも50㎞は伸びているぞ!?」
「それに加え、前哨基地や塹壕や堀まで。こうなると後方も準備が整っているとみるべきでしょうね。
……一体どういう工事をしているのでしょう?」
「張り付いて偵察したいところだが……難しいだろうな」
- 同上。壁の工事は連合の基準と物量で推進され、瞬く間に完成していった。
「今日も「島」は平常通りのようだな」
「これほど遠くから、偵察ドローンを使っての不確かな観測しかできないとは……」
「仕方あるまいよ、副長。一定ラインより迂闊に近寄れば消息が途絶え続けているのだからな。
連中はこっちの偵察にも気が付いている、そういうことだろう」
「SOSUSのようなものがある、ということでしょうか?」
「わからん。何度か調査をしているが、如何せん事前の情報もほとんどなしでだから収穫なしらしい。
わかっているのは、どこからがラインかという経験則だけだ」
- 「島」を見張る北米同盟の潜水艦での会話。当然であるが、連合はそれを察知していたが、無害なうちは放置していた。
「CPに連絡、お客さんはお帰りのようだ」
「了解。余計なことをしでかしていた頃よりだいぶ大人しいよな」
「撃沈じゃなくて航行不能に追い込んでからの回収をしているだけだが、相手さんにはそれが怖いみたいようだからな」
「まあ、原子力潜水艦を沈めるのは気が進まないしな」
- 「島」の防衛管制センターにて哨戒を行う無人MTオペレーターの会話。無粋な潜水艦は丁寧に無力化されていた。
『こちらファルコン02、これより、01と共に境界線を越え---』
『!? 応答せよ、ファルコン02!01は!応答せよ!』
- 日本解放戦線戦略要塞群が構築され始める前に良く起きた出来事。偵察機を飛ばしたが、一定ラインより先に入れば攻撃衛星により撃墜された。
86 名前:弥次郎[sage] 投稿日:2023/09/18(月) 22:37:25 ID:softbank126036058190.bbtec.net [19/145]
「衛星監視センターより報告、コード18です」
「またか」
「難民爆弾とは、あくどいことをする……例によってスキャンを行った後、歩兵部隊で処理。
後は何時ものルートで審査を行え」
「直接では無理ならば搦め手。とはいえ、現地住人を追い立ててそこに諜報員を混ぜるとはね」
「相手も必死なだけだろう、使える手は何でも使おうというわけだ」
- 「壁」に襲い来るのは武力だけでなく、無辜の民とそれを利用した軍事行動だった。もっとも、それを連合はとっくに見越していた。
「はい、じゃあこちらに入ってくださいね」
「頭の中を覗き込むだなんて…」
「でも、これは決められた処置です。
敵対勢力の勢力圏から逃げてきたとはいえ、そこに無粋な人間が混じることはあり得ますからね
そういう人はお帰りを願うか、拘束させていただきます」
「そんな……」
「貴方方に権利などないのですよ?
敗戦国で尚且つ占領下に置かれている国の国民が、これまた他国の庇護を受けようというなら、それくらいは甘んじて受け入れるべきでは?」
「同じ日本人でしょう!」
「『他国』日本人ですよ、我々は。そもそも日本人というカテゴリーに入らない人もいますから、地球連合にはね。
とにかくさっさとしてくれませんか?気絶しても検査は受けられますから、そちらの方がいいでしょうか?」
- 難民が通過する検査の一つであるメモリースキャニング行程において。現地日本人の権利や人権などというものは軽いものだった。
「こいつとこいつは申告内容と誤差ありだが日本人。
だが、こいつは……アウトだな」
「弾きますか?」
「いや、ナノマシンを注入して泳がせよう。
相手に情報を流す役割の人間も必要だからな」
- スパイに関しては意図的に見逃されることもあった。諜報戦とはシャットアウトするだけではなく、搦め手をさらに絡めとることも必要だった。
「同じ日本人を選別するのは心苦しいのですが……」
「北米同盟でさえも平然と利用してくるのですよ?
解放にあたって人間の盾をしてきた他国のことを考えれば、これでも甘い処置です。
我々の好意で受け入れているだけですし、それについて保護下にある貴国にとやかく言われる理由はありませんな」
- 連合保護下にある西日本政府の人間と地球連合側の話し合いの場において。
「つまり、あの塔のような設備は通信傍受設備だと?」
「外観から推測するに類似するのはそれしかないかと。
また、かなりの強度で送受信されている電波が観測されています。
シギントの設備としては異形ではありますが、ありえなくはないかと」
「早々に落としたいところだが、近寄るのも一苦労だと聞く。厄介だな……」
- 北米同盟の諜報組織での会話。「塔」の外観などからその設備の用途を推測した。とはいえ、鉄壁の防衛網の向こうにあることが問題だった。
87 名前:弥次郎[sage] 投稿日:2023/09/18(月) 22:38:14 ID:softbank126036058190.bbtec.net [20/145]
以上、wiki転載はご自由に。
こういうのがあっただろうなって感じで…
最終更新:2023年10月16日 20:11