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銀河憂鬱伝説    シマヅ戦記


宇宙歴796年 帝国歴486年 2月アスターテ星域

アスターテ星域で行われた会戦は、銀河帝国軍のラインハルト・ローエングラム上級大将が率いる艦隊を包囲しようとする、三艦隊を各個撃破し残った第二艦隊を襲撃、第二艦隊旗艦パトロクロスが被弾。第二艦隊次席参謀ヤン・ウェンリー准将が指揮権を引き継いだ事により最終局面を迎えていた。

(老衰で死んだと思ったらまた転生しました…
しかもよりによって銀英伝の世界でアスターテ会戦のさなかに…
しかも自由惑星同盟の軍人ときた。
ねえ、神様、神様って俺のこときらいなんですか?)

と、パトロクロスが被弾した際に倒れ頭を打ったことにより前世の記憶を取り戻した第二艦隊主任作戦参謀シマダ・シゲダロウ大佐は心の中で涙を流しながらそう思った。
そして配線を見越していたヤンが事前に戦術コンピュータに入力していた中央をあえて突破させその側面を駆け上がり背後に食らいつくという作戦を遂行すべく走り回っていると、通信オペレータより報告が上がる。
それはシマダが知る銀英伝と大きく変化する第一歩だった。


自由惑星同盟軍第二艦隊旗艦パトロクロス

「ヤン准将最後尾の分艦隊を指揮するシマヅ准将より通信が入りました」

ヤンはいぶかしげにどんな内容だと問う

「はっ、読み上げます、『我が分艦隊は金床となります』とのことです」

「金床…、っ!全軍に通達、中央を突破しようとする帝国軍に攻撃を仕掛けよ!」


銀河帝国軍旗艦ブリュンヒルト

「キルヒアイス、勝ったな」

「はい、ラインハルト様」

「あとは突っ切るだけだ」

上機嫌で戦況を見守っていたラインハルトだったが
ヤンの側面を逆走し、背後に食らいつくという策に思い至り指揮座から立ち上がり

「全軍全力で敵軍を突破せよ!」

と指示を出した

しかし最後尾に位置する艦隊が想像以上に頑強な抵抗を示した。
突破できないでいるところを側面を逆走していた同盟軍艦隊に
攻撃を受け包囲網が完成しつつあった。

「全軍に次ぐ天頂方面11時の方角の包囲が薄い!そこを突破せよ!」


同盟軍第二艦隊旗艦パトロクロス

「敵軍包囲を突破し戦線を離脱しようとしています」

「いいよ、無理して追う必要はない、第四、第六艦隊の残存艇を回収し引き上げることにする」

その後ラインハルトからの「再戦の日まで壮健であれ」の通信が届いたりして帰還しているときに

シマダは最終局面で原作と違う展開を見せた事に思いをはせていた

(最終局面オアの時にとっさに敵間の進軍を食い止めることで包囲を完成させるか
あの時にそれを考えつく何者だ…シマヅ准将か調べておこう)

しかしシマダはこのシマヅ准将の参謀長になり長い付き合いになることをこの時は気づいていなかった。
そしてその結果仕事量こそ前世よりましだが胃の痛くなる日の始まりでもあることに…

779:冷石:2023/10/22(日) 17:04:32 HOST:p432200-ipngn200305gifu.gifu.ocn.ne.jp
とりあえず単発ものですwiki掲載はご自由に
とりあえずアムリッツァまでは考えてはありますが、投稿するかは未定なので単発物で

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最終更新:2023年10月22日 22:28