506 :New ◆QTlJyklQpI:2012/03/08(木) 22:42:37
蒼海訣戰ネタ ~皇国は前途多難~
大日本帝国と穏便に接触できた津州皇国であったが未知の巨大戦艦を有する国との接触は彼らの世界の列強を刺激した。
津州皇国を中心に軍事バランスが傾き皇国は軍備増強とG機関の開発を急がせた・・・・・・のだが。
「「G動力が作動しない!?」」
「はっ・・・・・・・正確には作動はしますがエネルギーを伝達出来ないのです」
史実より早く研究所を奪取した樫野軍医正が疲れたような表情で皇帝壱代を含めた各大臣の前で報告する。
「前に研究していた加古所長によれば日本との接触の時から微弱ながらエネルギー伝達に乱れが出ていたらしく、私が研究を引き継いだ
時にはうんともすんとも・・・・おそらくゲートの出現により何らかの作用が」
「なんということだ・・・・」
陸相は頭を抱え、他の面々も顔が青ざめていた。
列強に、そして未知の勢力である日本帝国に対抗するために進めていたG動力。それが機能しないとなると将来計画している国防に
大きく響く。唯でさえ列強からの圧力が日増しに高まっているのに、である。
「壱代陛下・・・更に難題が」
最近日本や列強とのやり取りでげっそり痩せた外相が壱代に顔を向ける。
「向こうの・・・日本帝国の世界の列強がこちらの世界への介入の動きを強めているとのこと。日本が抑えておりますが
それも時間の問題かと」
水相・陸相を中心に呻き声が上がる。向こうの各国の情報は日本から取り寄せている。
斜陽だがそれだけにこちらに権益を欲してるだろう欧州列強、そして彼らの世界で白人と日本人以外の有色人種の扱いを
考えると少なくとも日本のような穏健な方法ではないだろう。
「彼らの歴史を見る限り日本が平等な条約を締結しているのでそれに沿う条約を結ぶでしょうが裏から様々な工作を仕掛けてくるでしょう」
津州皇国は近年まで内乱状態だったので反乱軍の残党などの反乱の芽は見えてないだけでかなりの数がいる。
列強に対抗する軍備に傾いた近代化は社会を歪ませ不満を持つ勢力を確実に増やしつつある。
「なんとかなりませんか?」
「どうやら汐見人を白色人種と認識し、我々が差別・迫害してることで列強の世論が我々を敵視しつつあるようで」
金髪碧眼の汐見人は欧州からみれば十分同族と言え、それが有色人種に迫害されてる光景に特にドイツ総統辺りが
怒り心頭な状態が続いている。結果的に両世界の列強に睨まれて津州皇国としては身動きが取れなくなったのだ。
津州皇国首脳陣が両世界の列強に板挟みに合ってる頃、水志寮ではとある決定がされていた。
「十四期生と十五期生を日本に?」
「先方からの御好意でね。上の方では話がついとるようだ。三週間もあれば着くらしい」
高千穂寮長は驚く吉野教官に告げる。
「それなら予定されていた担蓮(ターレン)行きは変更ですね」
「まあ、これも良い経験だ。異世界の列強の姿を見せてもらおうじゃないか」
かくして主人公らの辺り知らぬ所で原作から大きく外れる出来事が多々始まった。
最終更新:2012年03月12日 22:53